①バイロン風の不幸
生きていれば嫌なことや悪いこととも遭遇する。
しかしそれでも生きる意味はある。
それは何かと私たちは常に問われている存在だ。
そこに思いをおくだけで世界は変わるはずだ。
これほどの悲観主義者ではないにしろ、何でもマイナスにとらえる人も多い。
それでは、自分の中で不幸の種をまき、不幸を育てているようなものだ。
解決策
これはまさに思考のコントロールだ。
負のループから抜け出すためには、もうそれ以上考えるのではなく、行動を起こす必要性に目を向けるしかないのである。
(つづく)
「バイロン風」とは、ひと言で言うと「悲観主義」のこと。
旧約聖書のひとつである「伝道の書」にこのバイロン風の不幸がこのように描かれている。
旧約聖書のひとつである「伝道の書」にこのバイロン風の不幸がこのように描かれている。
「すでに死んだ人を幸いと言おう。
さらに生きていかなければならない人よりは幸いだ。
いや、その両者よりも幸福なのは、生まれてこなかった者だ。
太陽のもとに起こる悪いわざを見ていないのだから」
なんという悲観主義だろう。さらに生きていかなければならない人よりは幸いだ。
いや、その両者よりも幸福なのは、生まれてこなかった者だ。
太陽のもとに起こる悪いわざを見ていないのだから」
生きていれば嫌なことや悪いこととも遭遇する。
しかしそれでも生きる意味はある。
それは何かと私たちは常に問われている存在だ。
そこに思いをおくだけで世界は変わるはずだ。
これほどの悲観主義者ではないにしろ、何でもマイナスにとらえる人も多い。
それでは、自分の中で不幸の種をまき、不幸を育てているようなものだ。
解決策
バイロン風の不幸は、知的ペシミズムがもたらす不幸で、理性によって勝手に不幸な世界観を描いている本末転倒の状態である。
この状態から脱するためにはどうすればいいか。
ラッセルは次のようにいっている。
この状態から脱するためにはどうすればいいか。
ラッセルは次のようにいっている。
「私自身も、いっさいは空であると感じるような気分を何度も経験した。
そんな気分から脱出しえたのは、どうしても行動を起こさなければならない必要に迫られたからである。
もしも、我が子が病気になれば、あなたは不幸になるかもしれない。
しかし、あなたは不幸であると嘆くのではなく、きっと子どもの健康を取り戻すことこそ大事であると考えるであろう。
人間の生命に究極的な価値があるかどうかという疑問などどうだっていい、と感じるだろう」
そんな気分から脱出しえたのは、どうしても行動を起こさなければならない必要に迫られたからである。
もしも、我が子が病気になれば、あなたは不幸になるかもしれない。
しかし、あなたは不幸であると嘆くのではなく、きっと子どもの健康を取り戻すことこそ大事であると考えるであろう。
人間の生命に究極的な価値があるかどうかという疑問などどうだっていい、と感じるだろう」
これはまさに思考のコントロールだ。
負のループから抜け出すためには、もうそれ以上考えるのではなく、行動を起こす必要性に目を向けるしかないのである。
(つづく)