忘備録の泉

思いついたら吉日。O/PすることでI/Pできる。

学びの原則(2)

2017-07-31 14:56:04 | Library
「学びの原則」に従った教え方とは
①人は皆、常に学んでいる
ただ、各自の学び方や学ぶスピード、あるいは持っている能力は違う。
さらには、動機も違うから、多様な教え方が求められる。
②安心して学べる環境が大切である
人は頭だけでなく、心や体を使って学ぶ。
従って、脅威のない安心できる環境が大切だ。
そのためには、人間関係を含めた、サポーティブな環境や雰囲気を提供することが求められる。
③積極的に参加できるとよく学べる
中には、単に聞くだけ、あるいは読むだけで学べる人もいるが、多くの人は主体的に動いたり、考えたり、体験することで学ぶ。
そうなると講師の役割は、知識をいかにわかりやすく伝えるかではなく、受講者に知識を自らつくりだしてもらうために、いかに刺激的な投げかけをするかが大切だ。
④意味のある内容や中身を扱うことでよく学べる
人は白紙の状態から学ぶのではなく、それまでの体験や知識を踏まえて学ぶ。
だから、学ぶ内容が自分にとって意味があると思えたり、身近に感じられることが条件となる。
⑤選択できるとよく学べる
与えられたものをこなすよりも、自分が選んだものの方がよく学べる。
学びのレベルや内容も含め、受講生に学びの責任を委ねる。
⑥十分な時間があるとよく学べる
たくさんのことを短時間でカバーすることはできない。
身につくまで十分な練習ができることが大切だ。
⑦協力できるとよく学べる
競争させたり、バラバラで学ぶときよりも、協力できるときのほうがはるかによく学べる。
チーム学習を活用すことが求められる。
⑧振り返りとフィードバックがあるとよく学べる
自分自身で頻繁に振り返ること、講師やほかの受講生からのフィードバックがあるとよく学べる。
⑨互いに讃え合ったり、教え合う機会があるとよく学べる
よく学べたときは、みんなで祝ったり、ほめ合うことが大切だ。
他の人に教えるチャンスが与えられると、よりよく学べるし、さらに意欲がわく。
従って、講師の役割は、受講者にこそ教えてもらう機会をいかに多くつくりだすかだ。

(終わり)
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学びの原則(1)

2017-07-30 10:44:20 | Library
「学び」の質と量を左右する九原則
①人は皆、常に学んでいる
②安心して学べる環境が大切である
③積極的に参加できるとよく学べる
④意味のある内容や中身を扱うことでよく学べる
⑤選択できるとよく学べる
⑥十分な時間があるとよく学べる
⑦協力できるとよく学べる
⑧振り返りとフィードバックがあるとよく学べる
⑨互いに讃え合ったり、教え合う機会があるとよく学べる

(つづく)
効果10倍の「教える」技術(吉田新一郎 著)
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承認欲求(3)

2017-07-29 11:43:05 | Library
「個人を表に出す文化」を創造するための3つの方法
1 名前を出す
個人の業績と一緒に名前を表に出す。
近頃は、製品や成果物に個人の名前を入れる試みが増えている。
そうすることで本人のモチベーションがあがり、品質も目に見えて向上するという。
おそらく名前を出したことで、「自分の仕事」という意識が生まれたのであろう。
2 仕事のプロセスの公開
個人個人の業績が明確になる仕事ばかりではない。
チームや集団で仕事をするのが普通である。
そこで、個人の成果は表に出せなくても、仕事ぶりや仕事のプロセスを公開し、外部の人にそれを評価してもらう。
心理学の「自己開示」を職場に取り入れるようなところもある。
いちばん大切なのは、個々人の能力や個性、貢献、努力といったプラスの面を可能なかぎり表にだし、承認のチャンスを与えようというポリシーである。
3 ほめ合う文化づくり
メンバーが互いに認め合い、ほめ合う文化をつくる。
わが国では、自分の長所や業績を積極的にアピールしにくい雰囲気があるので、組織による表彰なども重要である。

個人を表に出す文化とならぶもうひとつの大きな柱は、失敗を責めない文化である。
前向きな挑戦をして「表の承認」を得ようとすれば、失敗を犯すリスクも高くなる。
それに対して重い制裁を科したり、厳しい非難を浴びせたりすれば、社員は当然挑戦を避けるようになる。
したがって失敗を責めない文化をつくることは、間接的に「表の承認」を促進する文化をつくる。

もうひとつ大切なことは、一人ひとりが自分の仕事に誇りをもてるようにすることである。
何ごとでも「やらされて」するのと、「自分の意志で」するのとでは意欲も満足感も決定的に違う。

(終わり)

承認欲求(太田肇 著)
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承認欲求(2)

2017-07-28 08:43:33 | Library
一口に「承認」といっても、その種類は多様で、いろいろなタイプの承認がある。
大きく分けると、優れた能力や業績をたたえるとか、個性を尊重するといった「表の承認」と、規律や序列を守ることを重視し、奥ゆかしさや陰徳を尊ぶ「裏の承認」だ。
加点評価に近いのが「表の承認」、減点評価に近いのが「裏の承認」と言い換えてもいい。
したがって「表の承認」はゼロ点からプラスの方向に伸びるのに対して、「裏の承認」は最も高く評価されてもゼロ点である。
日本社会の特徴として、「出る杭は打たれる」「謙譲の美徳」といった言葉が象徴するように「表の承認」より「裏の承認」を重視する傾向がある。
だから、たいていの日本人は、「認められたい」という本音を押し殺して生きている。
しかし実際には、「認められたい」「自分を表に出したい」という意識には強いものがある。

不思議なことに「滅私奉公型」の社員は減っているはずだが、なぜか「早く帰らない」「早く帰りたくない」社員たちは相変わらず多い。
「仕事中毒」といえば仕事中毒かもしれないが、見方を変えれば、職場は仕事を核にしながら仲間同士で交流できる最高の場所でもある。
職場には「日常の承認」があふれている。
独身者だと早く家に帰っても孤独な部屋が待っているだけだし、家族持ちも家庭には居場所がない者も少なくない。
働いていると、周りの人から「自分の存在を認めてもらいたい」「仕事ぶりを認めてもらいたい」、上司には「小さなことでもしっかりみていてもらいたい」、お客さんに「感謝されたい」、自信を失ったり落ち込んだりしているときには「信頼している人に励ましてほしい」と願う。
職場には、そういったことに関する「日常の承認」がいつも溢れている。
仲間同士が日ごろ互いに相手を認め合うこと。
そして感謝の気持ちを表したりほめ言葉を交わしたりすること。
職場内のそうした「日常の承認」は「裏の承認」でもあり、わが国特有の「裏の承認」が支配する組織や風土をつくりあげていった。
規律や和をすべてに優先し、人々には分をわきまえ序列に従うことを求めた。
長時間の残業もいとわず、黙々と働く態度こそが望ましいとされてきた。

しかし「裏の承認」を重視する風土は、「表の承認」を軽視する風土と背中合わせである。
人間の持つ「認められたい」という欲求を真正面から受け止め、それによって生きがい・働き甲斐を与えながら意欲を引き出そうという姿勢には欠けていた。
仕事や環境がドラスティックに変わりつつあるいま、個人にとってはもちろん組織や社会にとっても「表の承認」を追求し、獲得できるような条件づくりが必要になってくる。
それは、いうなれば個人の名誉に対する認識であり、誤解を恐れずに言うなら個人が欲望にしたがって行動することをタブー視しない文化である。

(つづく)

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承認欲求(1)

2017-07-27 09:04:44 | Library
「お金よりも重要なものがある」という。
それでは「お金よりも重要なものは何か?」と問うと、多くの人が「自己実現」「達成感」「成長できること」だと答える。
しかし、自己実現や達成、成長などが人間にとって最高の価値であるということと、それを追求することに意味があるというのとは別の話しだ。
精神科医のヴィクトール・フランクルは、第二次大戦中にナチスの強制収容所に入れられた経験をもつ学者だが、彼は自己実現について、それが結果であって目的ではないことを強調した。
自己実現を目的として追及することは、たとえて言うと犬が自分のしっぽを追ってクルクルと回っているようなものであり、一種の自己撞着に陥る。
自己実現、あるいは達成感や成長実感にしても、それらが目的ではなく結果であるという考え方をするなら、自己実現している、達成できた、成長していると実感させてくれるものが必要である。
場合によっては自分なりの基準や尺度が使えることもあるが、人間が社会的動物である以上、他人の目や評価をとおして実感できる場合のほうが多いのは当然であろう。
自分を知るためには他人の承認が欠かせないということである。

周囲の目を強く意識する傾向が強い日本人にとって、ほかの重要な欲求を充足し、価値を手に入れるためにも、他人からの承認が必要不可欠なのである。
とりわけ組織の中で働く人の多くは、他人からの承認を求め、承認欲求に強く動機づけられている。
日本では、成果主義がうまく機能しない。
それは、結果(目的)の背後にある「承認」という重要なものを見落としているからかもしれない。

(つづく)
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