第2889号 28.11.27(日)
.
4.天道は漸をもって運る。『言志録』
.
天道は漸を以て運(めぐ)り、人事は漸を以て変ず。必至の勢いは之を卻(しりぞ)けて遠ざからしむる能わず、又、之を促して速やかならしむる能わず。
.
〔訳文〕天然自然の道はゆるやかに運り動き、人間界の現象もゆるやかに変化するものである。しかし、ここには成るべくして成る必至の勢いがあり、この勢いはさけようとして遠く話すこともできず、またこれを促して、速くしようとしてもできないものである。
.
言志録は246条、言志後録は255条、言志晩録は292条、言志耊録は340条からなっています。この1133条の中から会心の条文を101ケ条選んで西郷隆盛は鹿児島私学校で青年たちに教えたとされています。
.
【コメント】私は、言志四録を読んで大いに励まされました。私の書斎には古典を中心とした文献が山積みされて足の踏み場もないほどです。大変有難いと思っています。
.
荘内南洲会ともご縁の深い安岡正篤先生のご著書と講演テープも数多く書棚に整理されています。
.
昨夜の空手道教室には傳田様ご家族が入門しおけいこをしてくださいました。お兄ちゃんは会話が少しく不自由だと思っていましたが、終盤に明快に話してくださいました。
.
先ほど史談会講演会責任者の伊牟田先生から電話があり、変更日程は平成29年1月22日(日)に開催したいやにお話されました。鹿児島の中学校と鶴岡の中学校の兄弟盟約?を結んでいるのでしょうか。
.
鶴岡の責任者は鶴岡市長様だとのことでした。来年1月と2月に子供たちにご協力をお願い致したいと思っています。円心会の関係者の皆様、何卒よろしくお願い致します。
.
今朝は荘内の中澤今日子先生からメールコメントがございました。ご芳翰を賜りながら、返信も差上げず申し訳なく存じています。
---------------------
『臥牛菅実秀』(第423回)
.
その反面に、この言葉の底を流れる何か沈痛な響きを見逃すことはできない。実秀は同志の人たちを貧困に追い込んだのは自分の責任だと、ひそかに苦悩していたのである。
実秀の詩に『犬塚一瓢(一貞の号)に寄す』という一首がある。
.
君が家 何の有する所ぞ
宝となす義と仁と
瓢を撫して酒無きを嘆じ
帙を開いて古人を思う
.
※帙。古代の書籍は巻物になっており、それを帙(ふみづつみ)に入れた。それから転じて書籍を指すようになっ た。
.
この一首の詩によっても、実秀のもとに集っていた人たちの生活がどのようなものであったかが想像される。それと同時に同志の人たちの苦しい生活を自分の責任として、ひそかに憂えていた実秀の心情が、この一首の詩の底にも流れているように思われる。
-----------
.
4.天道は漸をもって運る。『言志録』
.
天道は漸を以て運(めぐ)り、人事は漸を以て変ず。必至の勢いは之を卻(しりぞ)けて遠ざからしむる能わず、又、之を促して速やかならしむる能わず。
.
〔訳文〕天然自然の道はゆるやかに運り動き、人間界の現象もゆるやかに変化するものである。しかし、ここには成るべくして成る必至の勢いがあり、この勢いはさけようとして遠く話すこともできず、またこれを促して、速くしようとしてもできないものである。
.
言志録は246条、言志後録は255条、言志晩録は292条、言志耊録は340条からなっています。この1133条の中から会心の条文を101ケ条選んで西郷隆盛は鹿児島私学校で青年たちに教えたとされています。
.
【コメント】私は、言志四録を読んで大いに励まされました。私の書斎には古典を中心とした文献が山積みされて足の踏み場もないほどです。大変有難いと思っています。
.
荘内南洲会ともご縁の深い安岡正篤先生のご著書と講演テープも数多く書棚に整理されています。
.
昨夜の空手道教室には傳田様ご家族が入門しおけいこをしてくださいました。お兄ちゃんは会話が少しく不自由だと思っていましたが、終盤に明快に話してくださいました。
.
先ほど史談会講演会責任者の伊牟田先生から電話があり、変更日程は平成29年1月22日(日)に開催したいやにお話されました。鹿児島の中学校と鶴岡の中学校の兄弟盟約?を結んでいるのでしょうか。
.
鶴岡の責任者は鶴岡市長様だとのことでした。来年1月と2月に子供たちにご協力をお願い致したいと思っています。円心会の関係者の皆様、何卒よろしくお願い致します。
.
今朝は荘内の中澤今日子先生からメールコメントがございました。ご芳翰を賜りながら、返信も差上げず申し訳なく存じています。
---------------------
『臥牛菅実秀』(第423回)
.
その反面に、この言葉の底を流れる何か沈痛な響きを見逃すことはできない。実秀は同志の人たちを貧困に追い込んだのは自分の責任だと、ひそかに苦悩していたのである。
実秀の詩に『犬塚一瓢(一貞の号)に寄す』という一首がある。
.
君が家 何の有する所ぞ
宝となす義と仁と
瓢を撫して酒無きを嘆じ
帙を開いて古人を思う
.
※帙。古代の書籍は巻物になっており、それを帙(ふみづつみ)に入れた。それから転じて書籍を指すようになっ た。
.
この一首の詩によっても、実秀のもとに集っていた人たちの生活がどのようなものであったかが想像される。それと同時に同志の人たちの苦しい生活を自分の責任として、ひそかに憂えていた実秀の心情が、この一首の詩の底にも流れているように思われる。
-----------