自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ベニシジミの産付卵,その後(3)

2018-04-23 | ベニシジミ

4月21日(土)。早朝,出勤前のこと。卵の一つで孵化が始まりました。卵の真ん中の天井に穴がポツン。中には頭部がちらり。産付日が不明なので,卵期間がどれだけだったかはわかりません。

 

 

幼虫は右回りをしながら穴を大きくしていきます。そのうちに毛が見えて来ました。

 

 

穴が大きくなったとき,頭部を出しかけました。

 

 

ゆっくり,ゆっくり。 

 

 

身を乗り出して来ました。 

  

 

すこし方向を変えて撮りました。卵の直径は0.5mm。

 

 

無事に誕生しました。

 

 

白い毛で覆われたからだが出て行きます。 

 

 

いのちのドラマそのものです。こういう世界を満喫できる幸せを感じています。 

 


野草の発芽(4)~ススキ~

2018-04-23 | 植物

4月22日(日)。ススキも発芽。以前に発芽実験をしたときのことが浮かんで来る,懐かしい芽生えです。

 

 

イネ科植物は地上・地中に種皮を残したまま葉が飛び出します。単子葉植物らしい葉です。

 

種皮が見えるように掘り出して写しました。イネの芽生えとそっくりです。

 

ススキがつくるどんな株も,ここから始まるのです。まことに自然は深遠です。

 


野草の発芽(3)~イノコズチ~

2018-04-22 | 植物

4月22日(日)。イノコズチが発芽。種皮をちゃんと付けています。

 

たった一つでもなんとなく力強さが感じられます。

 

株に生長すると,とても厄介な草です。根ごと掘り上げるのに相当な苦労がいります。それを思うと,芽生えの,なんとも幼い姿。

 

 


ジャコウアゲハ観察記(その377)

2018-04-22 | ジャコウアゲハ

自宅庭に咲くミヤマキリシマに,ジャコウアゲハのメスが一頭飛来。偶然通りかかって見かけ,大急ぎで撮影しました。

このチョウの警戒心の無さったら,相当なものです。もちろんわたしの方でも慎重に接近するのですが,それにしても慌てふためくなんて行動はまったく見られません。口吻を奥に伸ばし,翅を小刻みにぱたつかせてしばし蜜を吸い続けました,

 

そのうちに別の花に移動。今度は前方から撮れる格好になりました。ありがたい! 脚やからだに花粉が付着しているように見えます。

 

口吻がしっかり写り込みました。 

 

その後舞い上がりました。どこに行くのか見ていると,また戻って来て吸蜜。この花の蜜が気に入っているのか,産卵のためのエネルギーを補給する必要があるのか,とにかく懸命に行動しているようでした。

 


ジャコウアゲハ観察記(その376)

2018-04-21 | ジャコウアゲハ

4月20日(金)。アゲハの庭園にて。今季初めて産卵行動を目撃しました。

成虫一頭がゆっくり,パタパタと低空飛翔しながら食草を捜していました。と思ったら,ウマノスズクサにとまって産卵。葉を裏返すと卵がいくつか。支柱が視野を遮ったので,産卵中の画像は得られませんでした。残念!  

 

 

別の成虫が産卵し,去ったところを撮影したのが下写真です。葉の表側に4粒。

 

 

ジャコウアゲハは飛翔能力の低いチョウで,ふわりふわりと飛ぶのがふつう。見ていると,ヒトと共生しやすそう。それゆえに,見守る気持ちで観察したいものです。 

 

 


ツバメシジミの産卵とその後(1)

2018-04-21 | 昆虫

公園のシロツメクサはまだ花がまばら。点在する感じです。その一カ所で ツバメシジミを発見。近くの草にとまって,しきりに翅をゆっくりすり合わせるようにしています。これは産卵行動に違いないと思い,しばらく観察を続けました。

程なくシロツメクサに移動。案の定,そのまま産卵したのです。物語が進行していくように行動が展開していきました。

 

産卵後そのまま,吸蜜を始めました。おもしろい! 

 

去った後確認すると,卵が一粒見えました。なつかしい!

 

ツバメシジミは別の花に舞い降りました。こういうときはそっと近寄れば警戒心はまったく感じられません。ここでも産卵。 

 

さらに別の花に移動。選ばれた花に共通しているのは,蕾がたくさんあるものです。その方が産み付けやすいし,花のその後の成長を考えると幼虫の餌としても確保しやすいのでしょう。ちゃんとお見通しというか,計算済みのようです。

 

その後また,吸蜜をしました。この花とチョウとの組み合わせは意外によく見かけますが,花のしくみからみると受粉には貢献していないようです。そっと花の奥に口吻を忍び込ませ,ちゃっかりと蜜を盗み取る手口なのですから。

 

チョウの行動を探っているとき,来園者が近くを通りかかって「何があるんですか」と問いかけて来られました。卵を見ていただくと,びっくりなさっていました。ミュージアムスタッフとしてはこういうときの対応もまたたいせつになってきます。

孵化がたのしみです。

 


超接写 ~モンシロチョウの孵化(続々)~

2018-04-20 | モンシロチョウ

殻がこれほどくっきりと,おまけに幼虫がこちら向きに静止しているのを撮ったのは初めてです。強く印象に残る一コマになりました。殻を食べていてひと休止しているところです。 

 

しばらくすると,また殻の方を向いて食べようとしかけました。

 

その様子を真上から眺めました。

 

やや斜め上から見ました。口も眼も見えます。からだの輪郭も,至近距離にしてはうまく写し込めました。 

 

生きている表情というものは見ていて飽きないものです。 

 


ベニシジミの産付卵,その後(2)

2018-04-20 | ベニシジミ

4月20日(金)。早朝。

純白の卵に変化が見えて来ました。中央辺りが黒変。ここに頭部が形成されていることが窺えます。孵化が近づいています。

 

横から見ても,黒っぽくなっていることがわかります。

 

別の卵です。中央下付近が黒くなりかけています。

 

これも同様です。 

 

いよいよ目が離せなくなって来ました。 

 


ジャコウアゲハ観察記(その375)

2018-04-20 | ジャコウアゲハ

4月16日(月)。月曜日は仕事は休み。一日畑仕事やら地域回りやらで結構忙しい一日になりました。

早朝は庭の手入れ。その時に目にとまったのが,今日もジャコウアゲハのオス。羽化したばかりなのかどうか,よくわかりません。羽化後時間が経っていないようなのですが,前翅の一部が欠けているところはそうでもなさそうな。

 

せっかくなので,ここで接写をしました。下写真の構図は初めてです。

 

 

真正面から。眼は最大の感覚器官です。

 

 

口吻が輪を描いています。大きなゼンマイになっています。

 

 

頭部だけを撮りました。

 

 

両眼を写し込みました。迫力十分。

 

 

写真ならではのおもしろさを感じながら撮りました。

 


超接写 ~モンシロチョウの孵化(続)~

2018-04-19 | モンシロチョウ

「生まれる」という生物的事実には、ほんとうに理屈抜きのすごさがあります。どんな小さないのちも、生き物数億年のいのちを引き継いでいることを思うと、見ることでさえいい加減な気持ちになれません。しっかり向き合わなくちゃ、という感じなのです。

透き通ったからだに宿るいのちのふしぎは、いくら考えてもふしぎだらけ。カプセルから出るタイミングをどう計っているのだろう、穴の大きさはこれでいいとどうやって判断するのだろう、判断を司る司令塔はどこにあるのだろう、……、こんなことを考えていくと際限がありません。 

 

出た後、Uターンせよというシグナルはどうやって発せられて、どんな神経系を通して行動へとつながっていくのだろう、そんなふしぎがいくらでも浮かんできます。

 

思いっ切り近づいてみるとおもしろいだろうなと思いつつ、 そうしてみることに。卵の高さが1mm。肉眼では識別できない世界の出来事です。

 

初めて見る世界に、すごさが光ります。 

 

「ほっ、ほーっ!」の世界です。