自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

シオカラトンボの捕食

2021-06-30 | 昆虫

シオカラトンボが獲物を食べているときの音はスゴイ! バリバリ,そんな音が耳元に届きます。というか,耳を澄ますと音が響いているという感じなのです。

せっかくなので,接写をしました。捕まったのはどうやらアメリカミズアブのように見えます。

 

トンボは食べることに集中しています。カメラを近づけても反応はありません。

 

前からも撮りました。もう食べ終わる寸前です。

 

最後の最後まで食べ尽くしました。

 

いやー,なんとも迫力のある,豪快な食餌風景でした。トンボの食餌はいつ見ても見る者を圧倒します。

 


'21夏 虫の目レンズは友 ~シオカラトンボ(捕食)~

2021-06-29 | 昆虫

自宅にて。

道脇の石にシオカラトンボのメスがとまっていました。近づくと警戒する素振りを見せますが,遠くに行く気配がありません。舞い上がってはすぐ近くに戻って来て着地します。この繰り返しを何度かしました。「ははーん,なにかあるな」と予感。

それで,虫の目レンズを持ち出して来て撮影開始です。翅先はレンズに触れています。

 

わたしの後方に移動。振り返って撮りました。

 

撮っていると,急に発進した瞬間がありました。「おやっ,なにかあったかな」と思って目で追うと,近くの竿に降りました。すると,そこからなにやら音が聞こえて来ました。

近寄ると,獲物を抱え,食べているのがわかりました。わたしには犠牲になったのはアメリカミズアブのように思われました。

 

前から撮ろうとしたら,警戒したようで,近くの塀に移動。

 

ここで獲物を最後まで食べ切りました。トンボの食欲はいずれの種も大したものだと思いますが,このシオカラトンボもまたスゴイ食べようでした。この接写は次回にご紹介します。

 


'21夏 虫の目レンズは友 ~ヤマカガシ~

2021-06-28 | 生物

今,むらの氏神さんのお世話係に当たっています。その係を「宮の當」と呼んでいます。係は月末に境内の掃除をします。

掃除をしているとき,同じ係の一人が「あっちに大きいヘビがいます。動かへんから,ケガでもしとるんかなと思います」といいます。さっそく確認してみると,それは大きなヤマカガシです。どうやら大きな獲物を呑み込んでしまって,動けなくなっている様子です。相当に弱っているみたいに見えました。

掃除が終わってから家に帰り,カメラを持って出直しました。そうして撮ったのが以下の写真です。

 

胴体の膨らみがふつうではありません。なにかしら事が起こったのでしょう。

 

舌を出して威嚇することはありますが,頭全体が下を向いている感じで,どうも元気がなさそう。

 

動きはじつにゆっくり。

 

ヘビを虫の目レンズで撮ったのは初めてです。レンズを近づけると頭を背ける行動を示しました。逃げようとする行動かと思います。

舌を出した姿が画像記録できたら申し分なかったのですが……。

 


葉に付いたスズバチの巣(続)

2021-06-27 | 昆虫

スズバチの巣が付いた葉を採取。

葉から巣を取りました。というより,外すといった方がぴったり。それほど簡単に巣が外れたのです。

 

巣底面の黒い部分は穴です。葉を見ると,その部分の土が残っています。土の層が薄かったので剥がされたのです。

 

穴を大きくしてびっくり! 中にはイモムシ(幼虫)が複数見えます。シャクガの幼虫です。

 

全部を取り出してみました。もちろんまだ動きます。麻酔が効いているのです。全部で4匹。左端の個体は殻だけです。また緑色の幼虫は,蓋がなされる直前に見た個体です。

 

出したあと,中のものを出し切りました。すると,小さな幼虫が! 体長は2mm弱といったところでしょうか。黒い粒状のものは犠牲になった幼虫たちの糞でしょう。

 

そして,卵の殻がないか,覗いてみました。ありました,ありました。底面の端に立つようにして一つ。ということは,イモムシが入れられる前に産み付けられたもののようです。ただ,言い切ることはできません。

 

巣から出て来たものをすべて入れ直して,元に戻しました。これから幼虫の成長を記録していこうと思います。

 


アゲハの幼虫とコバチ(?)のなかま

2021-06-26 | 昆虫

じつは,アオムシコバチを撮っているときにもう一種のハチがいたのです。気づいたときはびっくりしました。なにしろ見たことのないハチだったものですから。下写真では右端に写っています。

 

動いて,幼虫のからだに口を突っつきかけたのです。どうなることかと思って見ていましたが,深入りはしませんでした。

 

幼虫から離れたときに撮ったのが下写真です。腹部が大きく膨らんでいます。満腹なのか,卵が詰まっているのか。それにしてもこの姿はなんだか毒々しい感じがしますが。さて。

 

同定できませんので,タイトルを“コバチ(?)”としました。同定できない昆虫はどっさり。自然の広さ,わたしの目の狭さをつくづく感じます。

 


アゲハの幼虫とアオムシコバチ

2021-06-25 | 昆虫

スダチの葉にアゲハの幼虫がいました。長い間じっとしていて,色が青っぽくなっていたので「これは脱皮前の兆候だな」と思っていたら,からだに黒い小さなものがひとつ。もしかしたらと思い,見るとやはりアオムシコバチが!

これは寄生バチ。からだに卵を産み付けているところだったのです。産卵管を刺しているシーンを目撃できませんでしたが。かなり執ような感じでそこから離れようとはしませんでした。

とにかくアップ写真を撮っておきました。

 

コバチの部分に迫って撮りました。

 

コバチはほとんど動きませんが,時間が経って移動。

 

このときは産卵管を刺しているところまでは確認できませんでした。そこが心残りです。

 

いつかチャンスがあればもっとしっかり撮りますね。

 


葉に付いたスズバチの巣

2021-06-24 | 昆虫

コブシの葉を見ていたら,葉裏にスズバチの巣が付いていました。スズバチはドロバチ科のなかま。「葉につくるなんてめずらしいや」。そう思って,さっそく記録写真を撮りました。

まだ蓋をしていないので,巣は未完成です。なんとか中が窺えるようにと思って,レンズの向きを考えて撮りました。

 

すると,孵化した幼虫が食べるようにと入れられているイモムシがたしかに見えました。何匹入っているのでしょう。イモムシは死んでいるのではなく,麻痺状態です。生であるということが餌としては大事になってきます。

 

卵はもう産み付けられているのでしょうか。この後,蓋をしたら完結。

数日後に確認した巣です。中に卵が入っているのです。

 

推移を外から想像するだけでは根掘り葉掘りとはいきません。やはり生態をくわしく観察しておかなくては,観察の醍醐味がありません。それに科学的な姿勢としては客観的事実をこの目で確かめておくのがたいせつかと思うのです。

いずれ,壁を割って中を見ようと思います。その後の経過なのですが,いのちを大事にしなくちゃなりませんから羽化まで見届けるつもりです。

 


'21昆虫の頭・顔 ~アメリカミズアブ~

2021-06-23 | 昆虫

庭の手入れをしていると,足元にアメリカミズアブがいました。飛ぼうとしません。どうやら弱っているようです。じつはアメリカミズアブを取り上げるのはこれで二度目。目にした状況もよく似ています。

しかし,前回はじっくり撮ったというより急いでいたものですから,解像度は今一つでした。今回もうすこし時間をかけようと思って室内で撮りました。

ところが,ミズアブの動きが前回とまったく異なっていました。しきりにからだを震わせるのです。触覚も複眼も,口元も。つまり静止する間がない! これはたいへんです。

長い触覚!

 

前からです。結局この程度の深度の浅い写真が撮れただけでした。

 

複眼のこの模様,紋様は一度見たらけっして忘れられません。複眼のすがたとこの昆虫の名が結びついて記憶できる昆虫の一つでしょう。

 

吻が出たり入ったりしきりにするので,わずかな隙をねらって撮りました。その数コマを合成したものです。

 

昆虫によって,その動きはじつに個性的な面が現れます。このアメリカミズアブのような動きを見るのは初めてです。

 


産卵 ~ツバメシジミ~

2021-06-22 | 昆虫

スーパーの駐車場に車を止めたとき,横の駐車帯に生えたシロツメクサにツバメシジミがとまっているのが目に留まりました。駐車帯は各区画とも中央にシバが植えられています。そこにシロツメクサが入り込んで花を咲かせているのです。

 

偶然にしても,ラッキーな場面を目撃したものです。もちろん,しばらく観察。その後,車から降りて撮影開始。コンデジでの撮影なので,出来はよくありません。それでも,雰囲気は記録できました。

 

花を移動。産み付けたー!

 

足元の花にもやって来ました。わたしという存在が目に入っていないようです。

 

なかには,蕾の状態の花にも産卵しました。どうやって花の位置がわかるのでしょう。ふしぎです。目と匂いで見分けるといっても,さっとわかるのがふしぎです。ヒトの知を超えた摩訶不思議さがあります。

 

卵を採取して持ち帰りました。

 


ダンゴムシの観察(1) ~求愛~

2021-06-21 | 生物

畑にて。

畝に枯れたエンドウの茎を乾燥防止のつもりでおいていたら,そこにダンゴムシがたくさん集まって来ました。ほどほどの湿り気あって,エンドウというおいしい餌があって,お気に入りの棲み処なのでしょう。

 

その風景の中から求愛行動をご紹介します。

もちろん,上側がオスです。

 

ただ乗っているだけでまだ交尾には至っていません。

 

こういう風景は数多く観察できます。ただ,「これが交尾!」というシーンはまだ撮れていません。

 

自然観察では,自然の中のありのままの姿をとおしてまずは生態に迫ってみようとするのが手順かと思います。現地主義といいますか。飼育して撮影するのはその後の手段ですね,きっと。手っ取り早く済まそうとしないこと!