自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

カエルを呑み込むヤマカガシ

2021-05-31 | 生物

我が家の車庫前にて。

自動車のところに行って作業をし,振り返って足元を見たら,なんとヤマカガシの大きな個体が! それがどうも動きそうにない気配なのです。携行しているカメラで写真に収めようとカメラを向けました。すると,口になんとなく獲物をくわえている様子です。

 

じっと見ながら確かめると,被害に遭ったのはどうやらニホンアマガエルのようです。

 

今まさに呑み込もうとしているときです。

 

口の大きさと比べると,アマガエルは大きいのでしょう,なかなか呑み込めません。近所の子どもが通りかかりました。びっくりしています。下写真は呑み終えた時のコマです。

 

時間をかけてすっかり呑み込みました。あとはなにもなかったように舌を出してじっとしていました。ヤマカガシは自宅の周りでたまに見かけますが,今季は初めてです。大きなヤマカガシが堂々と獲物を口にするのを初めて目撃しました。すごかったー!

 


モンシロチョウの食草識別能力

2021-05-30 | モンシロチョウ

我が家の敷地の端に,葉ボタンを植えたプランターをおいています。葉ボタンは越年栽培をしているもので,木質化した茎が伸び,小さな葉をたくさん付けています。そこにモンシロチョウがわんさかやって来て卵を産み付けます。

産付時期はそれぞれにちがっているので,卵の発生過程はさまざまです。観察にはもってこいだと思います。

 

さて,その敷地を有害獣除けにネットを張っているものですから,葉ボタンを訪れたモンシロチョウは外からは産卵したくてもしようがありません。うまく内側に入るほかないのです。

 

初めから内側に入ったチョウは難なく産卵を終えます。

 

先日,外から葉ボタンに関心を示して,なんとか接近しようとするチョウを見かけました。産卵がしたくて仕方ない様子。ネットと葉との距離は1,2cmといったところです。

チョウが葉に近づいたとき,試しにネットを押して,チョウが葉に触れることができるようにしてみました。すると,さっそく産卵行動が始まったのです。

 

そこで,チョウが何を目印にキャベツを訪れるのか,気になって調べてみました。

結果わかったのは,まず視覚(色や形)で葉を見分ける,次に嗅覚(匂い)をはたらかせるということです。葉から出る揮発性成分を前脚先に生えた感覚毛で感知するらしいのです。これはアゲハと同じです。メスのチョウの行動をよく観察していると,前脚を葉に触れて食草かどうかを確認している様子が見えてきます。

わたしはアゲハについてはそのメカニズムが我が国の生物学者によって解き明かされたことは知っていましたが,モンシロチョウも同じだったとは知りませんでした。

ラッキーな観察例となりました。

 


'21昆虫の頭・顔 ~シオヤアブ(メス)~

2021-05-29 | 昆虫

交尾をしているメスに近づいて,頭部写真を撮らせてもらいました。

 

さすがに名ハンターと見え,近づいても堂々とした姿です。一向に逃げる気配はありません。髭の姿が輝きます。

 

時間が経って移動しました。やっぱり追いかけて撮りました。今度は横からです。毛並みが驚異的です。脚の棘もりっぱなものです。

 

近づいて行きました。この眼で獲物をチャッチ。よく見えるのでしょう。しかし,捕獲の成功率はけっして100%ではありません。

 

あるがままの自然での姿が最高です。

 


交尾 ~シオヤアブ~

2021-05-28 | 昆虫

今季シオヤアブを初めて見かけました。メスでした。路上でじっとしているのに気づき,撮影。からだの剛毛を見ると,この虫のハンターぶりが浮かんできます。

 

さらに,近くの縁石の上で交尾をしているペアも! つまり,初見と交日目撃が同一日だったというわけです。写真中左個体の腹端に白い毛が密集しています。したがってオスです。

 

間もなく飛んで近くのツツジの木に移動しました。もちろん,追っていき撮影。

 

この後,うんと接近して頭部の写真を撮りました。それは次回記事にします。

さあ,シオヤアブの季節を迎えました。ハンターならではの行動を撮れたらいいなあとたのしみにしています。

 


'21昆虫の頭・顔 ~アカマダラカゲロウ~

2021-05-27 | 昆虫

ジャガイモの葉でアカマダラカゲロウを見かけました。体長5mmほどのごく小さなカゲロウです。まん丸い複眼がとても印象的だったので,写真に収めようと思いました。

 

幸い,手を近づけても動こうとしません。頭部写真を数枚撮る間,まったく動きませんでした。

 

もっと近寄りました。びっくりする眼の大きさ!

 

真正面からも。頭のほとんどを複眼が占めています。視覚が果たす役割がかなり大きいのでしょう。

 

どんな生態なのか,くわしく知りたいくなりました。

 


交尾 ~シオカラトンボ~

2021-05-26 | 昆虫

公園にて。シオカラトンボが元気に活動していると思ったら,さっそくカップルを見かけました。

 

警戒心が強いので,近づく場合は慎重に。あるいは望遠レンズで狙うのもよし。

 

同じとき,オスを一匹目撃。近くをメスが飛んできました。すると,オスがダッシュ! もう捕まえていました。縦方向につながって飛んで,そして近くに着地。追いかけて見たら,もう交尾の姿勢になっていました。

 

ここは昆虫の行動観察に最適なところだと思います。

 


'21昆虫の頭・顔 ~アシナガオトシブミ~

2021-05-25 | 昆虫

レモンの枝先にごく小さなオトシブミがいました。アシナガオトシブミです。翅の色が赤いので,目に飛び込んできたのです。それが意外にじっとしていて,ラッキーな被写体になってくれました。

触覚と鼻面が短めなので,メスだと思われます。

 

レモンの木の汁を吸っているのかもしれません。ときどきはそんな動作をしているように見えましたが,どうでしょう。産卵行動に関係している可能性もあります。

 

茎に口を付けていたのはなぜなのでしょう。

 

枝先に移動して,しばらくじっとしていました。オトシブミの背中にもっと小さなハエが着地。偶然とはいえ,なかなかおもしろいシーンです。

 

葉に移動したとき,ひととき葉の表面に口を付けました。何か意味ありそうな行動に見えましたが,また別の場所に移動していきました。

 

上写真では解像度が今一つなので,この際きちんと記録しておこうと思い個体を容器に。引き続き,家の中で撮影することにしました。

 


'21昆虫の頭・顔 ~モンシロチョウ~

2021-05-24 | モンシロチョウ

家の周りでいちばん見るチョウはモンシロチョウです。頭・顔尾写真はこれまでにも取り上げていますが,改めてチャレンジしました。チャレンジとは大げさなのですが,生きた個体を台においた状態で撮るのは初めてです。もちろん室内で撮ります。透明のプラスチックコップの底をできるだけ浅くして,チョウに被せます。あいすくり

 

透明のプラスチックコップの底をできるだけ浅くして,チョウに被せます。アイスクリームの容器を被せるようなものです。チョウは暴れますが,間もなく台上で静かになります。そして,そっとコップを浮かせます。すっかり取ってしまうと舞い上がる恐れがあるので,要注意です。落ち着いていれば取っても大丈夫です。

 

こうして撮る場合は,必ず三脚が要ります。

 

斜めになったからだを真正面から撮りました。

 

真っすぐになっているときに撮りました。

 

チョウは一度も室内を舞うことはありませんでした。撮影時はじっとしていました。撮影後は「ありがとう」の気持ちを伝えたつもりになりながら,自然に戻しました。

 


'21昆虫の頭・顔 ~ヤマキマダラヒカゲ~

2021-05-23 | 昆虫

ヤマキマダラヒカゲは林にすんでいます。クヌギ類の木に樹液を吸いに訪れます。翅をぴくんぴくんとすばやく動かします。翅の模様は樹皮に似ていて地味ながら,結構カラフルな色合いをします。

それを捕獲して頭を撮ることにしました。毛は虹色に輝いています。複眼の毛が印象に残ります。そこにはごみやほこりがかなり付着しています。毛が複眼を保護している様子がわかります。

 

静止した瞬間をうまく撮らないと,なかなかシャッターチャンスが巡って来ません。

 

なんとか真正面からも撮れました。

 

このすがたは,わたしにとってまったく未知の世界でした。あたらしい事実に出会えるのはいつだってたのしいものです。

 


交尾 ~モンシロチョウ~

2021-05-23 | モンシロチョウ

5月23日(日)。早朝,アゲハの庭園でモンシロチョウのカップルを見かけました。

モンシロチョウは,今も庭においている葉ボタンの葉に産卵に訪れます。このまま夏を越した葉ボタンは茎を木質化させて,結構おもしろいすがたになっていきます。それを待つ間チョウが盛んに卵を産み付けるので,よいプレゼントだと思っています。

さてこのチョウは,この葉ボタンに産卵するでしょうか。

翅に朝の光が当たって,翅脈が浮き上がります。雌雄の区別なのですが,メスの方が黄色味が濃いとされているので,左側がそれでしょう。

 

モンシロチョウはたくましいチョウです。畑だとキャベツとの相性がいちばんよいのですが,なければダイコンの葉でも産卵します。アブラナ科植物をどうやって見分けるのか,ふしぎです。きっと生き延びるための判別法があるはず。