自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

コムラサキの吸水行動

2021-08-31 | 昆虫

8月31日。今月の最終日となりました。今あちこちで,冬野菜を育てる準備が進んでいます。今日わたしは畑の雑草を引いて,堆肥や有機石灰を撒きました。

 

ふしぎなことに,そこにやって来たのがコムラサキ。石灰の上に着地。

 

慎重に近寄ったためか,逃げません。とにかく慌ててカメラを取り出し,「証拠写真だけでも」という気持ちで撮影開始。ピンボケもいいところ。それでも口吻が伸びているのがわかります。

 

そのうちに舞い上がりました。しかし,近くまた戻って来ました。もちろんそこには石灰がたっぷり。

 

堆肥で吸水行動をするならわかるのですが,石灰の上での話なのでふしぎです。もっとも,石灰の下には堆肥がありますが,そうならわざわざ石灰の上に着地しなくてもよいと思うのですが。だって,堆肥が上になったところもあるのですから。

コムラサキを見かけるのは稀です。そのコムラサキの吸水行動を目撃するのはもちろん初めてです。夏の終わりのすてきな贈り物となりました。

 

 


ヒカゲチョウ,終齢幼虫から(2)

2021-08-30 | 昆虫

8月30日(月)。朝。ネットの外から見ると,垂蛹に変化していました。

 

ネットを外して撮りました。葉の色にそっくりの体色です。初々しさが光ります。これなら外敵の目に触れにくいでしょう。

 

夕方近く撮りました。時間が経つにつれて落ち着いた色合いになっていきます。

 

 


ヒカゲチョウ,終齢幼虫から(1)

2021-08-29 | 昆虫

8月25日(水)。山麓の草地にササが生えています。その葉の裏を見ていくうちに目に留まったのがヒカゲチョウの終齢幼虫です。採取して一晩飼育。

 

近づいて撮りました。

 

8月26日(木)。食欲満点。

 

我が家の庭に植えているタケに幼虫をおき,ネットで覆いました。うまくいけばそこで蛹化して,孵化するでしょう。

 

8月29日(日)。見ると,一枚の葉の裏で前蛹になっています。

 

順調に育っています。

 

引き続きネットをして保護しておきます。

 

 


交尾 ~ショウリョウバッタ~

2021-08-28 | 昆虫

朝のこと。畑においていたネットで,ショウリョウバッタが交尾していました。出勤前の慌ただしい時間帯で,きちんとした画像記録ができなかったのが残念。

 

今あちこちの草むらでは,成虫になったショウリョウバッタが見られ始めました。秋近し,です。成虫になるやいなや,さっそく次世代を残す営みに入ります。大型のバッタなので,とにかく目立ちます。目立つということは外敵の目にも付きやすいということです。からだの色が草そっくりなのは,ここでも大きな意味を持ちます。

 

まことに真剣な姿です。いのちのバトンリレーというのは,あらゆる生きものにとって欠かせぬ命題です。

 


'21夏 虫の目レンズは友 ~シモフリスズメ(幼虫)~

2021-08-27 | 昆虫

ここは畑の入口。そこにチチコグサモドキが生えています。このチチコグサモドキに黒っぽいものがくっ付いているように見えたので、近づいて確認。

すると、それは(たぶん)シモフリスズメの終齢幼虫だとわかりました。しかし、オオシモフリスズメのそれかもしれないし、ほかの可能性もあります。畑のナスに緑色型の幼虫がいることがあるので、たぶん同じなかまなのでしょう。

 

なぜチチコグサモドキに登っていたのか、ふしぎです。葉を食べるという理由ならわかりますが、そうでもなさそうですし。

 

地面に這いつくばるようにして、見上げながら撮りました。

 

幼虫の筋肉のすごさが伝わって来ます。

 


捕食 ~イトトンボのなかま~

2021-08-26 | 昆虫

ハスがわんさか繁茂する池にて。

わたしから10mほど離れたところに,イトトンボがとまったのを目撃。ファインダーを覗くと,どうやら摂食中のよう。もっと近くならもうすこし具体的にわかるのですが,これではよくわかりません。

 

トリミングをしてみました。小さな虫を捕まえているようです。かたちがわかればよいのですが。イトトンボが獲物を食べている風景は撮ったことがありません。わたしには珍しいショットです。

 

見る見るうちに食べてしまいました。トンボは小さくても食欲もりもりです。

 

まだまだ撮影チャンスがあるでしょう。

 


ホオズキカメムシの卵からトビコバチが誕生!(4)

2021-08-25 | 昆虫

このように成虫がかたまっておれば,誕生の兆しと考えてよいでしょう。そのせわしさの様子で予想ができます。

 

卵の中に複眼が見えます。

 

引っ張り出されました。

 

3匹が力を合わせています。重なった光景です。

 

いちばん下が生まれ出たばかりの成虫です。

 

ずいぶん刺激的な場面を連続して記録できました。ラッキーでした。

 


'21昆虫の頭・顔 ~クロコノマチョウ~

2021-08-23 | 昆虫

夕方畑に行くと,ナスの葉にとまっていたのがクロコノマチョウ。大型のジャノメチョウのなかまです。すんでいるのは薄暗い林床。畑の向こうには山林が続きます。そこから飛来したのでしょう。畑に現れるとはめずらしい話です。

捕獲してスタジオで撮影することに。

チョウにプラスチックコップを被せ,落ち着いたときにそっとコップを上げます。わずかな隙間を生かして撮るのです。これはわたしが取るごくふつうの方法です。

 

まずは全体のすがたから。

 

複眼の色模様がとても印象に残ります。

 

複眼の曲面がモザイク模様で覆われたように見えます。この色合いにどんな意味があるのでしょうか。

 

近づいてみましょう。

 

下から見上げるようにして撮りました。吻がゼンマイのように巻かれているのが印象に残ります。

 

真正面から。幸いじっとしていました。

 

こちら向きに見える大きめの濃い斑紋は偽瞳孔です。

 

なんとか撮れました。感謝。

 


ホオズキカメムシの卵からトビコバチが誕生!(2)

2021-08-22 | 昆虫

別の例です。

今にも羽化して出て来そうな個体がいました。

 

なんとか出ようとしてもがいています。

 

右の前脚が出ています。しかし,穴が小さくて出られそうにありません。結局この個体はこのまま一日同じ状態でした。

 

翌日,成虫がやって来ました。じつは羽化した成虫たちはしきりに卵を点検して見回っているのです。これはなかまの誕生を手助けするように遺伝子が命じているのではないかと思われます。つまり,そうした習性の持ち主なのでしょう。

 

別の成虫もやって来ました。

 

しかし,結局これ以上のことは起こりませんでした。はかなくもこの個体は卵殻に閉じ込められたまま息絶えてしまいました。これも宿命なのでしょう。