自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

2018秋,ジャガイモ播種物語(13)

2019-01-31 | ジャガイモ

1月20日(日)。ほとんどのジャガイモ株で,地上イモができています。ポットでは,株が枯れていないもののかなりあります。イモから出芽した芽もまた緑を保っています。イモを別のポットに植え替えるより,今のまま株の根元を土で覆い,今後の生長をみることにします。

ジャガイモの種イモを植える時期は2月下旬から3月にかけてです。もしイモが寒さを乗り切って,このまま生長すれば,昨秋に発芽したジャガイモ苗が今夏まで育ち続けることになります。つまり,11カ月間の生長というわけです。

覆土前のジャガイモ株です。

  

 

イモはすっかり緑色。茎そのもの。 

 

あちこちの小さな目から出芽しています。 

 

じつに逞しい限りのイモたちです。 

 

これらのポットに土を加え,イモを地中に埋めてしまいました。

 

広い育苗箱の株たちです。混み合っているので,空中イモがたくさん。 

 

ここにも部分的に土を入れました。 

 

たぶんこのまま生長を続けるでしょう。そうなれば,ジャガイモは冷涼な気候にぴったりの作物であることがよく理解できます。 

 


2019年,ロウバイの今(9)

2019-01-30 | ロウバイ

1月27日(日)。寒波に見舞われ,昨夕から雪模様。朝起きると,外は雪景色。積雪8cm。最低気温-1.8℃。

ロウバイの花は枝ごと雪帽子を被っています。この季節に,このように厳しさに耐えて咲き続ける花の生命力を感じます。ただ,数年前の観察例なのですが,こういう天気が続いたため蕾の多くが開花に至らず萎れ落ちました。ということは,今,開花環境の限界近くで咲いているのでしょう。結実率が低くても,一つの実には多くの種子が入っているので,株全体としての種子生産数は相当数に上ります。数個の実が生っても,なんとかなる計算です。考えようによっては,割合大ざっぱな咲き方ともいえます。

 

 

「これはたいへん!」。そんな感じです。

 

 

午後雪は融けたものの,昆虫は現れず。最高気温は7.3℃でした。 

1月28日(月)。午後2時。気温7.7℃。風強し。枝が揺れていました。雨粒もわずかに落ちて来ました。まさか訪花昆虫はいないだろうと思いながら,確認。ところが花の中にハエのなかまが一匹入っていたのです。低温なのに頑張っているなあ。

 

動きが鈍かったので,しっかり撮りました。次回に報告します。

 


昆虫の顔 ~ツチイナゴ~

2019-01-29 | 昆虫

ツチイナゴは成虫で越冬する大型のバッタ類です。成虫越冬するというのは,生活サイクルが他のバッタと半年ずれているということで,たいへんめずらしい例です。

晩秋にたまたま公園の枯れ草の下で見つけたものですから,「よし越冬を観察しよう」と思い立って,そうすることに。わたしなりの知見がどんなふうに得られるか,たのしみです。それが飼育ケースで,無事に越年。枯れ葉の間にスズメノカタビラを植え,リンゴを入れているだけ。これでよいのだろうかと心配なのですが,まあなんとか元気でいるようです。冬なので,活動は鈍く,ほとんどじっとしているだけです。

動きが鈍いことを利用して,近接撮影をしました。撮っているとき,たびたびピョーンと飛ぶのでびっくり。からだは完全には眠っていないのです。自然界ではどうなのでしょう。この場合は,触られて目を覚ましたのかもしれません。

 

 

後脚の動きが目を引き付けます。

 

 

左前から撮りました。堂々としたスタイルです。頭部・胸部・腹部がすらりと並んでいます。

 

近寄ると,からだを覆う細毛が目に付きます。

 

強力なバネである後脚です。いかにも頑丈で,敏捷性に富んでいそう。 

 

顔をアップして撮りました。毛が印象的です。複眼の縞模様も個性的です。

 

正面から見た顔です。複眼と口器がまことに立派! 司令塔としての感覚器官の集合体,消化器官のスタート地点である口,それらは生命維持の中枢でもあります。 

 

活動時期の撮影では手に負えそうにありません。今の時期に感謝。 

 


2019年,ロウバイの今(8)

2019-01-28 | ロウバイ

1月23日(水)。暖かく,穏やかな日中でした。3月並みの気温だったそうです。

日没後。帰宅して,ロウバイに直行。わずかな光を頼りに,昆虫探しをしました。いなくて当然,と思っていたら,なんと小さなハエが一匹花の中にいたのです。体長は2mm程度。気温が下がっているのに! もちろん動きは鈍い限り。 

中にいたときに撮ったのが下写真。芳香が充満した中で,心地よいことでしょう。本記事の写真はすべてフラッシュ使用です。なお,ハエの同定はしていません。

 

上写真を撮影し終わったとき,花弁の間から歩いて外に出ました。そこでからだを清潔に保つしぐさ。

 

しばらくそこにいて,パッと消えました。

 

今日のように晴れた昼間には,きっと他の昆虫たちが訪れていたでしょう。

 


2019年,ロウバイの今(7)

2019-01-27 | ロウバイ

1月21日(月)。この日に見かけたのがごく小さな昆虫。体長2mm程です。かたちはハエのようで,口元はまるでブユ的。

 

 

触覚を見ると,数珠がつながっているような感じです。

 

 

もっと近づくと,ほらっ。

 

 

口元はハエらしくありません。

 

 

舐める口元でなのでしょうか,削って食べる口器なのでしょうか。下写真を見ると,全体の雰囲気がおわかりかと思います。

 

 

同定作業は先延ばしです。

とにかく,この昆虫だって送受粉の貢献者なのは確か。目立つ昆虫ばかり気にしていては気づかないいのちです。

 

 


2019年,ロウバイの今(6)

2019-01-26 | ロウバイ

さらにこの日に目撃したのがハエのなかま二種。嗅覚のよさが光ります。

クロバエ科のなかまでしょう。からだの金属光沢がはっきりしていました。警戒心が強く,すぐにいなくなりました。

 

二つ目はハナバエ科のなかま。脚に花粉が付着しています。花から出てきたところです。

 

いつものしぐさが始まりました。前脚をこすり合わせるようにして,からだをきれいにします。

 

 

長い時間をかけて,同じ動きを続けました。

 

この分だと,今冬も次々に昆虫に巡り合えそうです。 

 


”虫の目”でとらえたアメリカセンダングサ

2019-01-26 | 植物

同じような景色をこれまでにも記事にしたような。でも,今日の写真ほどの鮮やかさではなかったはず。なにしろ,からっと晴れ上がって,暖かくて心地よい一日だったので,ここを通りがけについついレンズを向けてしまいました。

秋にアメリカセンダングサの花がわんさか咲いていました。それが実を付けて,運搬屋を待っています。撮影中気を付けていたにも関わらず,わたしの服にも靴紐にも付着してしまいました。一級河川のK川が流れ下っています。家並みがわずかに見え,山並みが遠望できます。実は乾燥して,じゅうぶん成熟しているようです。

 

目を上流側に向けました。水はこちらに向かって流れ下ってきています。水面を見ると流れが確認できます。雲がのどかさを演出しているように見えます。実は高い背の先端に付いているので,風の影響でしきりに揺れます。止まる瞬間を待ち構えて撮ることになります。

 

このレンズは晴れた日に実力を発揮してくれます。わたしには,ありがたい友です。

 


”虫の目”でとらえたイタドリ

2019-01-25 | 植物

河川敷にて。

ここはタケが生い茂っています。竹林の辺縁部には,あちこちイタドリが茎をヌーッとばかりに伸ばして立ち枯れています。こうした風景はよく見ること。

この日に見た茎には,実がどっさり付いていました。たわわに実るといういい方がありますが,そのことばにピッタリの風景です。

 

近くにある別の雌株。茎の長さは3mを超しているでしょう。これにも実が鈴生り。実には翼があって,風が吹けばすこしでも遠くに散布されるつくりです。

茎が高ければ,それだけ遠くに飛ばすことができるというわけです。納得。茎をできるだけ高くするために,茎は中空になっています。中空の茎が縦に裂けないように,節がいくつも準備できています。これも納得。

 

冬は,静かに草々の姿を思うのにふさわしい季節です。 

 


”虫の目”でとらえたセイタカアワダチソウ(続)

2019-01-24 | 植物

自宅近くの河川敷。クズやセイタカアワダチソウが繁茂している箇所です。写真のセイタカアワダチソウは,茎の途中で倒れて曲がり,茎先が斜めに伸びています。対岸では,昨秋の台風被害で壊れた護岸を整備する工事が進んでいます。

枯れた植物たち。山も空も,いかにも冬景色。

 

川面に山並みと雲が映っています。

 

河川敷に道が伸びていて,一方には竹林が広がります。セイタカアワダチソウを逆光の中で見ると,陰陽がはっきり。奥行きが感じとれます。 

 

二枚の写真からは,セイタカアワダチソウの綿毛のスゴサが見えます。この草らしい分布拡大の戦略がくっきりです。

 


2019年,ロウバイの今(5)

2019-01-23 | ロウバイ

1月20日(日)。ロウバイを訪れた昆虫のうち,ツマグロキンバエに続いて摂食に訪れたのはホソヒラタアブです。からだに花粉がいくつか。ロウバイのものでしょうか。口吻を花弁にペタペタと付けている様子。

 

歩いて,隣りの花に移動して行きました。そこでは,花の中を覗き込んでいました。 

 

舞い上がって,他の花に移って行きました。口吻が見えたら最高だったのですが。 

 

このときの気温は10℃。風が弱く晴れていたら,冬でもこんなふうに訪花昆虫がふつうに見られます。多様な昆虫の訪れを期待して観察を続けますね。