自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

8月に発見! ウラギンシジミの卵

2023-08-31 | 昆虫

8月,林のマント群落でウラギンシジミの卵を見つけました。この時期に見かけたのは初めてです。相当早くから探しても見つかるのだなあと思いました。

そこはササが群生していて,クズが巻き付いています。たまたまそのときウラギンシジミの成虫を一頭見かけました。これはきっとクズに関心を示しているはずだと思い,蔓をぐっと引き寄せて調べたのです。すると茎に見つかりました。

 

続いて花穂にも見つかりました。花はまだ蕾の初期段階です。卵のサイズは直径0.98mm,高さ0.7mm。

 

すでに卵の頂部に穴が開いて,孵化済みのものもありました。

 

「これなら,近いうちに孵化が撮影できそう。産卵日がずれていればしめたもの」。そう思って,卵を持ち帰ることにしました。

 


'23夏 虫の目レンズは友 ~ヒマワリ&クマゼミ~

2023-08-30 | 生物

タイトルの組み合わせは妙なのですが,ヒマワリといっても茎ですので。タイワンタケクマバチの飛翔写真を撮っていたら,突然クマゼミが飛来。そうしてヒマワリの茎に取り付きました。

これまでにもこの光景を目撃しましたが,写真には撮れていません。周りに樹木があり,そこで鳴いているので,クマゼミの姿を見かけるのはふつうです。ふつうでありながら,木のような草であるヒマワリに偶然とまったことが面白いと思います。

 

近づいて撮りました。

 

直後,飛び去りました。

 


'23夏 虫の目レンズは友 ~続・キリギリス(メス)~

2023-08-29 | 昆虫

キリギリスは草むらで鳴いています。身を潜めて,安全を確保して,そんな慎重なくらしをしています。それで,草むらをごそごそすると,びっくりして飛び出すことがあります。それが撮影チャンスになります。

虫の目写真は遠景が入らないと意味がありません。奥行きがあってこその構図が,この写真の魅力です。

 

草が刈り取られて間もない公園。木の下をごそごそやると,キリギリスが飛び出してきました。

 

跳びながら移動します。急いでシャッターを切ります。

 

公園は高台にあります。見晴らしのよい場所なので,ずっと向こうの山並みも写り込みます。

 

キリギリスの食餌風景が激写できないものか,そんなことを今考えています。

 


'23夏 虫の目レンズは友 ~ショウリョウバッタのカップル~

2023-08-28 | 昆虫

公園にて。

草の間に,かさばった感じでショウリョウバッタがいました。妙だなあと思い,草をそっと除くとメスの背にオスが二匹。恋の争奪戦といったところです。撮影しようとしたら,オスが一匹ぱっと去ってしまいました。残念!

 

残ったペアを写しました。まだ交尾には至っていません。

 

秋に向け,こうした場面を度々写す機会が巡って来るでしょう。いつか産卵時に出くわすことがわたしの願いです。

 


身近な野鳥 ~イソヒヨドリ(続)~

2023-08-27 | 野鳥

つい先日の朝のこと。鳥のきれいな鳴き声が台所に聞こえてきました。ふだんは耳にしないので,これはめずらしいと思って姿を見つけてじっと見てみると,ほんとうにめずらしい姿の鳥です。このときは名を忘れていたのでしたが,調べて何とかわかって来ました。イソヒヨドリでした。前に見かけたのは1月。

大急ぎで望遠レンズを準備して撮影です。

1月とはちがって,特徴がぼんやり気味。今回は「たぶんイソヒヨドリだろう」ぐらいの話題です。二羽いたのはペアだからでしょう。翅の縁に赤みが見え,腹部の羽毛にも赤みが感じられます。オスなのでしょうか。図鑑で確認できるような典型的な色合いではありません。

 

これはメスでしょう。風が吹いています。

 

メスです。

 

これも。

 

台所から撮った写真ばかりです。あるとき,餌をくわえて隣家の屋根に止まった瞬間がありました。なんだかトカゲのような感じがしました。惜しいことに,さっと移動していきました。

四日後。同じようなところにとまっているイソヒヨドリを撮っていたら,口から何かが飛び出して落ちていきました。

 

さて,このペア,この地に棲みつくかな。

 


ナスの花とツマグロキンバエ

2023-08-26 | 昆虫と花

ナスの花の受粉は,考えてみれば謎を秘めています。ネットで調べると,自家受粉だとか昆虫を媒介とした受粉だとかあるのですが,どうも自家受粉が圧倒的に優勢です。実際,昆虫との関係を調べると,皆無といったほどなのです。

なかには,蕾のときにネットを被せるとどうなるか,問題になっている例があり,ナスは自家受粉なのでネットで覆っても結実する,と結論づけています。そこは間違いでないにしても,とても一面的な見方,解釈だと思われます。

花を見るとき,花弁があるものはまずは原則的に虫媒花とみなすことが重要です。花の存在を虫にアピールするために,花弁の形や大きさ,色を進化させてきた遠大な生命誌を見逃してはなりません。ナスの花は立派な花弁を有しています。これは典型的な虫媒花構造をもっていることを示しています。

しかし,じっさいには昆虫が訪れているのを見かけるのは稀です。ほんとうに! にもかかわらず,結実率のとても高い野菜です。この謎についてここで触れるのは割愛します。ただ,自家受粉(近親交配)は子孫を残すのに最終手段として保険をかけた状態であること,多様な遺伝子を残すには当然他家受粉が有利なこと,品種改良には人工的に他家受粉を行っていること,これらの視点を欠いた自家受粉唯一論のような説明は困るということなのです。

ハウスでナスを栽培している農家ではマルハナバチの類を飼育して受粉率を上げ,健康でおいしい品づくりに知恵を絞っています。同じナス科のトマトでも同様の工夫がなされています(わたしの友人はこのトマトハウスで働いていました)。近頃ではハナバチが激減していて,収穫量を確保するのがたいへんだそうです。

そんなことを思いながらわたしはナスを観察し,収穫を続けています。そんななか,これまでにいくつかの昆虫が訪れているのを目撃しました。ツマグロキンバエもその一つです。ネットでは報告例がないようなので,めずらしいのかもしれません。

 

柱頭を舐めています。葯の先端に穴が開いているのは,花粉がこぼれ落ちるように,だとか。

 

別のツマグロキンバエがやって来て二匹に。

 

別の花を見ると,ハナグモがいました。クモがいるのは訪花昆虫がある証拠でもあります。

 

意識的に観察していれば,もっと昆虫が見つかるかもしれません。ハナバチが筆頭でしょうか。

 


'23夏 虫の目レンズは友 ~キリギリス(メス)~

2023-08-25 | 昆虫

公園の草地にて。

バッタを撮影していると,そこに突然姿を現したのがキリギリス。メスです。思いがけないモデルの登場です。そんなに草深くないところに出現したのでびっくり。もちろんバッタを撮るのをやめ,キリギリスの撮影に専念。

 

ぴょんぴょんと跳んだり,かさかさっと歩いたり。すこしでも目を離すと,草に紛れて見失いそうになります。注意深く後を追いながら撮ります。

 

このおなかの大きさは産卵近し,という雰囲気です。

 

マイカーの方にもぴょんぴょんと行ってくれました。距離にして5mほどです。

 

すてきな撮影タイムでした。

 


ホソヒラタアブ,ナスに産卵

2023-08-24 | ヒラタアブ

畑のナスは生きものたちの天国です。農薬を散布しないので,やたらといろんな昆虫たちがやって来ます。居ついたらどんどん増えます。

ホソヒラタアブがどうやら産卵しそうな動きを見せていたので,そっと追ってみました。すると葉裏に回りました。そっと見ると,やっぱり産卵行動に入っていました。

 

飛び去った後,見ると卵が一粒。そこはアブラムシだらけ。アブラムシがいることを確認して産卵するのですから,その探知能力は大したもの。

 

続いて近くの葉に移動。そこでも産卵。

 

後で確認したら,ここにも卵が。

 

「おやおや」と思ったら,これはチャンスなのかも。この日,この場面を見逃さないでよかったー!

 


'23夏 虫の目レンズは友 ~ヒマワリ&タイワンタケクマバチ(続々)~

2023-08-23 | 昆虫と花

ヒマワリの季節がどんどん過ぎていきます。といっても,品種により開花時期にズレがあるので,かなりの期間たのしめます。この時期はタイワンクマバチがやっぱり最高です。というのは,数から見ても,行動から見ても,撮影機会が断然多いからなのです。

 

やっぱり飛翔しているクマバチが最高です。今,花に降りようとしています。

 

花から去るところです。もっと早めにシャッターを切りたかったー! そうしたら,大きな姿が捕らえられたのに。

 

待っていると,クマバチが飛来! シャッター速度を上げて撮影。なんとか撮れました。欲をいえば,さらに大きめの姿を入れたかったのですが,ぜいたくはいえません。

 

うーん,なかなかうまくいかないなあ。

 

ISO感度は昼間でも640。このレンズの特性が前より見えてきました。

 


'23夏 虫の目レンズは友 ~ヒマワリ&タイワンタケクマバチ(続)~

2023-08-22 | 昆虫と花

ヒマワリに来るタイワンタケクマバチを撮っているとき,「これは動的なシーンを撮った方が断然よい」と感じました。

 

それで,飛翔している姿を撮ろうと,改めて公園を訪れました。

 

花を決めて三脚をセット。花に来るタイワンタケクマバチ,花から去るタイワンタケクマバチを狙いました。

 

近景・中景・遠景と,奥行きのある構図を描いていないと,ダメだなあと反省。