自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ツチイナゴ,陽気に誘われ出現

2021-02-28 | 昆虫

やっぱりヒトが陽気さを感じる日は昆虫のこころもウキウキするようです。

ミュージアム前の山裾で,ツチイナゴを探しました。「もうそろそろ出て来るだろう」という予感がありました。要領は捕虫網の柄で落ち葉をカサカサ叩くという,いたって簡単な手です。すると一匹が飛び出しました。やっぱり! 気温が高いので,ある程度は活動準備ができているのです。

そんなわたしの姿を遠くから目撃して,親子四人が近づいてきました。そして,女の子がこう聞いたのです。「おじさん,何してるんですか」。即座にわたしはこう返しました。「虫を探しているんだよ」と。

すると,四人は口をそろえて「冬なのに虫がいるんですか」「どんな虫が見つかるんですか」と矢継ぎ早に質問。わたしは虫によって冬越しのすがたは異なっていること,暖かい日には成虫も現れること,その中にはチョウやバッタのなかまもいることなどを伝えました。

そのあと,「この網の中にそのバッタがいるんです」と話すと,「どんな? 見たい!」と返って来ました。中を見て,「ほんとう!」「なんというバッタなの?」などと質問攻め。「親で冬越しをするバッタがいるだなんて,知らなかったー!」。初めての出合いにびっくりの様子。

よい情報提供ができました。

せっかくなので貴重な記念写真を撮りました。

 

前方向からも。

 


アカタテハ,陽気に誘われ出現

2021-02-27 | アカタテハ

2月22日(月)。こんなポカポカ陽気なら,越冬中のチョウだって現れるだろうと思っていたら,案の定アカタテハが! 我が家の犬走りに舞い降りて,しばらくじっとしていました。日向ぼっこをしているのです。「ほっ,ほーっ!」。うれしくなってカメラを取り出しました。

こういうときはいつも遠くから撮影しながら近寄って行きます。

 

警戒心はなし。翅を開いたり閉じたり。閉じたり開いたり。

 

やがてチョウは舞い上がり,わたしの頭上を回旋していました。その後,どこかに去ったと見え,見えなくなりました。

チョウも春を感じています。暖かな日にはチョウに注目,ですね。

 


ヒキガエル(卵塊)の成長 〈その2〉

2021-02-26 | 生物

2月22日(月)。発生が進む卵が列をつくっています。

 

もうすこし近寄りました。人の親指ぐらいのチューブに卵が詰まっています。

 

さらに近寄りました。黒い球がどっさり並んでいます。

 

チューブ状の卵塊です。ゼリー物質で卵は手厚く守られています。

 

次回の撮影時にはどう変化しているか,たのしみです。この卵のことを近くの知人に話すと「わたしはその山道を歩いているので,卵についてはよく知っている。親のヒキガエルも見た。二匹,近くにいた」との返事。親ガエルを何とか見たくなって来ました。

 


'21冬 虫の目レンズは友 ~続々 セツブンソウ~

2021-02-25 | 

三番目の自生地を訪れました。見頃の時期をわずかに過ぎたとみえ,花は勢いを失いつつありました。幸いだったのは晴れていること。白い花弁ゆえに,陽が陰陽をつくり出しているのが際立ちます。

 

ここからは虫の目レンズで覗いた画像です。ここは日陰の群落です。フラッシュを使いました。

 

逆に晴れて陽が照りつけると,自然な陰陽がくっきり。

 

時折,見に訪れた人が通り過ぎます。

 

雲も花弁も白。白を白ボケしないように撮って,背景を写し込むのはむずかしい!

 

この日は寒くて,風が強く吹いていました。さすがのセツブンソウも震えているように見えました。わたしも震えました。

 


'21昆虫の頭・顔 ~越冬キタキチョウ~

2021-02-24 | 昆虫

越冬から目が覚めたキタキチョウ,陽気に誘われて躍り出たキタキチョウ。このチョウについては,つい先日記事にしたとおりです。ついでに,しずかにしているときに頭と顔を撮りました。

 

じっとしているようでも,小刻みにピクピクと動きます。生きている証です。

 

想像以上の毛の様相です。見事というほかありません。寒さや雨をしのぎ,ものとの接触刺激を和らげます。

 

わんさかと毛で覆われたからだ。

 

日常の目では意識しない世界が見えてきます。意外性が広がる世界,いつも新鮮です。

 


ヒキガエル(卵塊)の成長 〈その1〉

2021-02-23 | 生物

前回は水面近くに目線をおいて撮った写真をご紹介しました。今回は,ごくふつうの高さから見た風景です。

初めて見る人には,“異様”といってもよいほどの印象を与えることでしょう。わたしもまた,「わぁーっ! なんじゃ,これは!」とこころの中で叫んだほどです。目をくるくる丸くしてしまいました。ヘビが無数に絡み合っているみたいな光景です。

 

これはすごい! 水が少ないので,水面から出た部分があります。

 

空を取り込んで撮りました。

 

きれいな水に包まれ卵は気持ちよく,そしてすくすくと育ちます。

 

次回は,もっと近寄って撮った写真をアップします。

 


'21冬 虫の目レンズは友 ~ヒキガエル(卵塊)~

2021-02-22 | 生物

「山の池の脇にカエルの卵があるので,見に来てください」。数日前にもらった知人からの連絡です。今日,時間ができたので出かけました。ここは駐車場から山道に入って,7,8分のところ。

山肌から地下水がちょろちょろ湧き出ていて,それが水溜まりを二つつくっています。それぞれに巨大な卵塊がありました。あとで調べると,ヒキガエルの卵塊だとわかりました。

 

ヘビが何匹も集まったような風景です。

 

午前中は日陰になっています。木漏れ日が射す瞬間を撮りました。

 

水溜まりの大部分を卵塊が占めています。いったい何匹のカエルが産み付けたのでしょう。

 

この卵がどう成長し,変化するか,追ってみようと思います。

 


キタキチョウ、陽気に誘われ出現

2021-02-21 | 昆虫

2月21日(日)。最低気温1.5℃,最高気温20.0℃。快晴。

このように陽気な日には,きっとなにか昆虫が現れるはず。そう思って公園を歩いていると,キタキチョウが一頭ふわふわ。翅の黄色で,キタキチョウだとわかりました。機敏な動きからは程遠い飛び方で現れました。そしてわたしの近くの地面に舞い降りました。急いで見に行くと枯葉にとまっていました。

今春の初見なので,きっちり撮っておこうと近づきました。幸い,越冬疲れが残っているのか,十分に目覚めてはいない様子。レンズを近づけて撮らせてもらえました。

 

近づいても動きません。

 

翅の外側の黄色がすっかり褐色に変化しています。擬態なのでしょうか。まもなく舞い上がって移動。枯れたタケの葉に着地。

 

わずかに翅が動いたときに撮りました。黄色が覗いています。

 

できるだけ近づいて撮りました。惜しいことに解像度はさっぱりです。

 

もうすぐチョウたちと再会できます。

 


公園の春(1) ~コブシ~

2021-02-20 | 自然一般

近頃の天気は春の雰囲気を漂わせています。気温も日差しも,そして草木の姿も。レンズを通してみていると,冬芽は今か今かと待ちわびている感さえします。

公園では人の動きも声も,表情も春先を思わせます。ただ,新型コロナウイルス感染拡大の影響でマスクを着けた人がほとんどで,世の中がすっかり変わりました。しかし,それにしても警戒心が薄れてしまい人出はここも驚くばかり。休日の午後ともなると,信じがたいほどの人,人,人,です。簡易テントが林立します。怖くって,そうした間に入って行く気にはなれません。

話は変わります。ミュージアムギャラリーで,四月,公園の春風景を紹介する写真展を行う予定です。出展者はスタッフです。わたしは,作品の中にコブシを定点撮影したものを入れることにしています。

下のような作品で,主役はあくまでコブシ。風景全体に早春を詰め込んだつもりです。さて,その匂いをお感じいただけるでしょうか。

 

コブシの蕾が膨らみ,花弁がわぁーっと開くまでを追っていくことにしています。本ブログでもご紹介していくつもりです。