自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

飛翔 ~ショウジョウトンボ~

2023-05-31 | 昆虫

わたしの大好きな公園ではショウジョウトンボが躍動中です。からだが真っ赤。真っ赤なので漢字で書くと“猩々”。

昆虫の飛翔を撮るのはわたしのテーマの一つです。ところがなかなかうまくいきません。ほんとうはトリミングなしで撮りたいのですが,本記事の写真はやむなく全部トリミングしました。これは枯れ枝に止まる瞬間です。

 

トンボは同じで飛んだり降りたりを繰り返します。それで,あらかじめ構図を考えて狙うのですが,なかなか思うようにはいきません。それで今のところ,トリミングせざるを得ないのです。

 

ショウジョウトンボが帰って来ました。

 

コンクリートに止まっていた個体。急発進! こういうときは,どちらに発進するか,予測します。

 

しばらくして戻って来ました。やっぱり!

 

トンボの行動はすばやくて,チョウとは比較になりません。トンボの撮影でうんと苦労をして,コツを習得しようと思っています。

 


'23 ジャガイモ“ホッカイコガネ”の今(2)

2023-05-30 | ジャガイモ

5月30日(火)。昨日梅雨入り。今朝,雨が上がったときにジャガイモの実を撮影。ジャガイモは今,葉が黄色くなりかけています。もうすぐ収獲です。

 

実の重みで果実全体が地面に倒れています。

 

実の表面の黒点はこのカメムシによるもの。トマト科植物のジャガイモのなのですが,同じなかまのトマトの味と比べると,とんでもないほどの味です。ある研究者の手記に焼酎に入れて飲んでいたとありましたが,焼酎派のわたしは同じようにしようとは到底思えません。ジャガイモの緑には有毒物質が含まれているといわれています。ただし,その研究者の話では実の成分は口にしても大丈夫だそうです。

 

ここにもカメムシがいます。この実も汁を吸われそうです。わたしたちにはとんでもない味でも,カメムシには極上の味わいなのでしょう。

 

ジャガイモ物語はなかなかよいものです。

 


'23 昆虫の頭・顔 ~ハッチョウトンボ(メス)~

2023-05-29 | 昆虫

ハッチョウトンボの雌雄は色合いがすっかり違っています。それはふしぎなくらいなのです。

メスは赤みがまったくありません。褐色を基調にした地味な雰囲気が伝わって来ます。

 

とはいえ,複眼はとても豊かな色合いになっています。下半分の色の配列は,わたしにはワンダーそのもの。

 

黒い紙の上に置いて,そっと覆いを撮って撮りました。

 

これだけ撮れれば上出来。

 

ハッチョウトンボに感謝。

 


'23 昆虫の頭・顔 ~〈続々〉ハッチョウトンボ(オス)~

2023-05-28 | 昆虫

イシモチソウに絡めとられたハッチョウトンボを,そのままの状態で持ち帰って顔写真を撮ることにしました。これなら風の影響がないので,ゆっくり撮影できます。

正面方向から見上げる感じで撮りました。

 

やや上気味から。トンボはときどき動きます。口許がわずかでも動くとよい画像が得られません。

 

上から撮りました。からだがややねじれた感じです。なんとか撮れました。

 

これだけ撮れたら,「よし」としなければならないでしょう。ハッチョウトンボには気の毒な結果になってしまいましたが。

 


イシモチソウの罠と昆虫たち

2023-05-27 | 生物

イシモチソウにハッチョウトンボが捕まっているのを見た後,ほかの昆虫はどうかなと思って探したら,すぐに見つかりました。

これはトリバのなかまでしょうか,ガガンボのなかまでしょうか。

 

小さなハエのなかまがすっかり絡めとられています。

 

少し大きめのハエです。腺毛の先端がからだを抱え込んでします。

 

もっと探せばまだ見つかるはず。でも,土壌の痩せた土地なので,そうそう獲物が訪れるようにも見えません。そんな環境でイシモチソウは踏ん張っています。

 


イシモチソウの罠とハッチョウトンボ

2023-05-26 | 生物

ハッチョウトンボの生息地は山裾の湿地。そこにはイシモチソウとモウセンゴケが群生しています。そこの土壌には生育に必要な栄養分が乏しいので,道端で見かけるありふれた雑草は生きていけないのです。イシモチソウやモウセンゴケは,ある意味厳しい環境に追いやられた植物です。

これらの植物は栄養源は昆虫から得ます。食虫植物とは呼ばれるものの,食べるわけではなく昆虫のからだを分解し,そこに含まれる栄養分を吸収するだけ。不毛な地でなんとしてでも生き抜こうと進化してきた結果を,わたしたちは目の当たりにしているわけです。イシモチソウのかたちとつくりはじつにワンダー!

茎生葉から生える腺毛の先には粘液滴が。

 

そう思いながらイシモチソウを見ていくと,ハッチョウトンボが捕まっているのが目に留まりました。

 

ハッチョウトンボはまだ生きています。しかし,この粘液から逃れることは無理のようです。罠にかかってしまったのです。

 

翅がこんなふうにすっかり絡みとられています。

 

これはすごい場面! 自然の摂理はここでも容赦なし。

 


'23 昆虫の頭・顔 ~〈続〉ハッチョウトンボ(オス)~

2023-05-25 | 昆虫

ハッチョウトンボのオスをスタジオで撮影しました。とにかく苦労したのは,口がしきりに動くこと。被写界深度を深くしないとこの写真は意味がないので,それこそ何度も何度も撮り直しました。

 

細かく見て行くと,ブレているところがあるかもしれません。

 

生息地でここまで撮れると理想的なのですが,ハッチョウトンボの動きに加えて風が吹いているので,わたしには無理です。

 

これだけ撮ったら肩が凝って来ました。

 


'23 昆虫の頭・顔 ~ハッチョウトンボ(オス)~

2023-05-24 | 昆虫

ハッチョウトンボの生息地で顔写真を撮りました。接写なので手振れがはげしく,なかなかうまくいきませんでした。そんなショットの中から数枚をご紹介します。

ハッチョウトンボのオスは真っ赤なからだが特徴。顔も,赤を主体にしたなんとも鮮やかな色合いです。撮りかけたら止まらないほど引き付けられます。

まずは斜め後方からの頭部を。お椀を被せたように見える,トンボ特有の顔立ちです。視覚がどれほど重要か,一目でわかりそう。

 

これだけ近づくのはたいへん。近づくほどに被写界深度が浅くなるのは止むを得ません。複眼の上半分と下半分の色の違いが印象に残ります。下の方はさらに微妙に変化しています。

 

これは別の個体です。色合いといい,丸みのあるふくらみといい,愛らしく見えますが……。

 

真正面から撮りました。この撮影はなかなか苦労がいります。トンボがわたしを感知したら,すぐに逃げてしまいます。接写なので,いっそう注意が要ります。

 

生息している場所で顔写真が撮れたら最高なのですが,細かいところは捉えにくくなります。そうすると,やむなく室内で撮ることに。それにはコツが必要になりますが,それを試みるたのしさはまた格別のもの。

 


セスジスズメ ~卵から孵化まで(1)~

2023-05-23 | 昆虫

5月11日(木)。アゲハの庭園にて。

花壇にカラスビシャクが生えています。例年,その葉にセスジスズメが産卵するので,雑草であれ,抜き取るのは程々にしています。今年は,まったく抜かずに放っておいていたら,そこに産卵。きょうそれを発見。

 

これだけ葉があると,卵がこの葉にもそこ葉にも。

 

ほとんどが葉裏に。

 

なかには葉の表にも。よく見ると,上の方が窪んでいるものが。

 

窪みがあるのは,産み付けられてから日が経っているということです。

 

これは先がたのしみです。

 


マルカメムシの卵とトビコバチ

2023-05-22 | 昆虫

あちこちでカメムシが躍動中です。マルカメムシはごくふつうに見られるカメムシ。今だと,ニセアカシアやクズなどのマメ科植物の至るところで集団で生息しています。

クズの茎が伸びると,先端付近に二列に卵を産み付けます。それを探すと,すぐに見つかりました。

 

そのうちの一つでトビコバチのなかまを見かけました。これは寄生バチ。卵の中に,自身の卵を産み付けているようです。その証拠にじっとしたまま。

 

しばらくして移動。

 

そして,どこかに去って行きました。

 

割合から見るとどの程度産み付けたのでしょうか。それを見届けたいと思います。しかし,それ以上にこのカメムシの孵化を撮影できないものかと期待しているのですが……。