自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

地域ミュージアムで考える(93) ~両蓋付き地球ボックス~

2020-12-31 | 随想

コロナ禍にあって,ミュージアムでクラスターが発生しないよう来館者対応や消毒にはとくべつ気を配って来ました。しかし今の状況は,そんな日常的な心掛けなど軽々と吹っ飛ぶような気がします。

わたしの住む市でも感染者が次々に出てきています。その度に市長が防災無線をとおして各家庭に必要な情報と注意事項を伝えています。わたしなど,人混みに出かける気持ちなどまったく起こりません。しかし,世の中そんな人ばかりではありません。この先どうなるのでしょう。不安でいっぱい。

さて,本題です。今,ミュージアムのスタッフとして「この際,時間を一層生かしてグッズ開発をしよう」と励んでいます。いくつか開発した中から,一点ご紹介しましょう。今回は両蓋付き地球ボックスです。かたちは立方体で,上底面・下底面ともに蓋になっています。折り曲げて見えなくなる内蓋にもデザインを施しています。

展開図を作った後,トレーシングペーパーにそれと地図を写しとります。

 

厚紙に印刷して,切り取ります。

 

それを組み立て,いくつか修正。

 

パソコンに取り込んで線を仕上げ。そして陸地を緑色に着色しました。両底面が蓋になっているのがご理解いただけますか。

 

箱にしてみると……。なんとかイメージに近いものに仕上がりましたが,さて。

 

せっかくなので,手にする方の目を引き付けたい! そこで用紙はツヤのある紙に。いかがでしょうか。まずは非売品としてショップにおき,皆様の反応を見ておこうと思います。

今年一年,皆様方には幾度となくアクセスをいただきまして,まことにありがとうございました。刺激をたくさんいただきましたこと,深く感謝申し上げます。併せて,来年の交流をよろしくお願い申し上げ,本年締めくくりのご挨拶とさせていただきます。

 


雪の朝

2020-12-31 | 日記

12月31日(金)。

朝起きると,辺りは銀世界。積雪量は5cmといったところ。わたしの住む地域は比較的穏やかな気候で,雪の被害に遭うことはありません。豪雪に見舞われる地方のたいへんさを思うと,なんだか申し訳ない感じです。

今朝家の周りで撮った風景をご紹介します。

アゲハの庭園のレモンが雪帽子をぽっかり。

 

生垣のサザンカの花がぶるぶるっ!

 

マンサクはぐっと寒さに耐えています。よくよく見ると,中央やや右上に昆虫の腹端が! 頭隠して尻隠さず,っていうのですね。 

 

新型コロナ感染症が爆発的に拡大しています。東京都の新規感染が1300人を超えて最多を更新したようです。わたしの家族も都に住んで,医療関係の仕事に従事しています。心配です。不安です。医療の崩壊ということばを聞くたびに,どきっとしています。政府のこれまでの対応に,わたしは到底合格点を付ける気になれません。すべてが後手後手。専門家の意識とズレが大きすぎます。もっと迅速に事を進めてもらわなくては。

 


昆虫の頭・顔 ~続々 ウスモンミドリカスミカメムシ~

2020-12-30 | カメムシ類

アゲハの庭園にて。

カスミカメムシのなかま,ウスモンミドリカメムシが吸汁しているところを目撃。今回の植物はバラ,場所は枯れた花の中。

 

「よくもまあ,こんなに小さなカメムシがいること!」と驚くほどの小ささ。吻を突き立てて,じつに安心して没頭している様子。

 

すこし位置を変えたところを撮りました。

 

正面から頭を撮っておかなくては,と思い,感づかれないようにカメラ位置を移動。カスミカメムシのなかまは,その複眼の様子が独特です。

 

さらに倍率を上げて撮影。

 

なんとか撮影できました。「ほっ」。

 


昆虫の頭・顔 ~続々 アメリカミズアブ~

2020-12-29 | 昆虫

アップ漏れがあったので,続々編です。漏れていたのは深度合成画像です。頭部だけの深度合成ですが,貴重なコマなのでご紹介します。

 

くっきりした頭部が輝きます。

 

みごとな肖像画に見えますが……。

 

一年の締めくくりの画像です。アメリカミズアブはわたしのこころをくすぐってくれました。来年もこんな出合いがありますように。

 


昆虫の頭・顔 ~続 アメリカミズアブ~

2020-12-28 | 昆虫

アゲハの庭園にて。

夕方のこと。地面を歩いている昆虫が目に留まりました。見ると,それはアメリカミズアブ。前にも撮影してご紹介済みなのですが,今回はじっくり撮ることができたので追加で画像アップします。

翅が開いたまま歩いていました。たぶん,なにか事があって弱っているのでしょう。

 

頭の大きさと比べて触覚がずいぶん大きく印象的だったので,横から撮っておきました。触覚はしきりに動いていました。

 

撮っていると,小石の上に移動。そしてそこで静止。もちろん撮っておきます。それも真正面から。モザイク状の紋様に目が引き付けられます。

 

接近して頭部だけを撮りました。紋様は分離していることがわかります。

 

反対側からも。見事なデザインです。

 

真正面から見ると……。やっぱりすごい。

 

もっと近づきました。もう最高!

 

こうして撮影のチャンスに恵まれたこと,このミズアブに感謝。でも,もう飛べそうにありません。かわいそうに。

 


昆虫の頭・顔 ~オオカマキリ~

2020-12-27 | 昆虫

まだいのち絶えぬオオカマキリを見かけました。動きはじつにゆっくりしたもの。

 

いろんな方向から頭部の写真を撮りました。擬瞳孔がわたしを追います。

 

頭上から撮りました。単眼が見えます。

 

真横からです。首はとてもしっかりしています。

 

おしまいは真正面から。貫禄十分。昆虫の王者ですね。

 

春になると,子どもたちが生まれます。

 


昆虫の頭・顔 ~続 ウスモンミドリカスミカメムシ~

2020-12-26 | カメムシ類

キクの花にとても小さなカスミカメムシが一匹。体長は5mmほど。あとで名を調べると,ウスモンミドリカメムシとわかりました。

 

吻を突き刺しては花汁を摂っていました。複眼のこの雰囲気はカスミカメムシならではのもの。わたしにはなんだか幻想的な感じがします。

 

どれだけ小さくても,頭部と顔だけはしっかり撮っておきたいと思い,前方向からチャレンジ。動きが一瞬止まったときにシャッターを切りました。前後に長い形なのでピントが甘くなっています。

 

しばらくすると花弁に移動。そして,パッと舞い上がってどこかに去りました。なかなか機敏です。

 


昆虫の頭・顔 ~続 ツバメシジミ~

2020-12-25 | ツバメシジミ

公園でツバメシジミを見かけました。この時期とてもめずらしい例です。前に複眼の毛について記事にしたときに,チャンスがあればもっとくわしく撮りたいと願っていました。もし飛び去ったらこの幸運は来年まで待つほかはありません。

やむなく,例外的にチョウを手に持って撮ることにしました。これならしっかり画像記録ができます。

複眼を微細毛が覆っています。

 

さらに近寄ってみます。個眼が見えます。

 

反対側の眼をみましょう。中央部の毛の様子が乱れています。どうやら窪んでいるせいでしょう。複眼が何かの力でダメージを受けたようです。

 

下側から見上げるようにして撮りました。毛の根元までは見えません。どんな生え方をしているのか,気になるところです。

 

前側から撮りました。やっぱり左側の目に異変が感じられます。

 

ツバメシジミにとってはこれらの毛が大きな意味を持っているのでしょう。

 

こうして深く観察することにより,新しい知見が得られます。これこそがワンダーな世界との出合いです。

 


昆虫の頭・顔 ~続 ツマグロキンバエ~

2020-12-24 | 昆虫

ツマグロキンバエは,とにかく環境への対応能力にすぐれた小昆虫です。暑さや寒さにめっきり強く,あちこちの花でごくふつうに見かけます。冬場であっても,比較的穏やかな日中なら,探せば目にいちばんに入ってくる昆虫です。

先日は,冬のタンポポで見かけました。気温が10℃ぐらいに上昇してくると真っ先に活動を開始します。

 

まだまだ寒いので,花粉を舐める行動が静かに続きます。

 

わたしは顔写真を撮ることに関心があるので,ここでも前から撮ろうと努めました。それにしても長い吻です。

 

ワーキングディスタンスは2,3cmというところでしょうか。撮影していることを気づかれないように細心の注意がいります。

 

複眼と吻先がうまく写るようにしなくてはなりません。被写界深度が浅いので苦労です。相手が動くので,さらにたいへん。

 

とにかく,撮れるだけ撮ります。出来はあとで確認するだけ。

 

まあ,とにかく接写はたいへんです。

 

(h)

 


昆虫の頭・顔 ~続 ホソヒラタアブ~

2020-12-23 | ヒラタアブ

畑のネット上で休んでいるホソヒラタアブを見かけました。このアブは何度もご紹介してきましたが,どうやら真正面からの写真が撮れそうなのでこんかいもやっぱりチャレンジ。

 

接写なので,相当に気遣いながらレンズを近づけなくては。全身を入れてこれでまず一枚。

 

さらにわずかにレンズを接近させて。「ほっ!」。

 

直後,ホソヒラタアブは頭をぐるぐると回し始めました。気配を感じたのでしょう。これで撮影終了。