他府県の人はあまり知らないかも知れませんが
沖縄を代表する作家に大城立裕がいます。
芥川賞作家です
数日前に95歳で亡くなりました
ただ私は残念ながらその人の本はあまり読んだ事はありません
明確に読んだのは琉球処分だけです。
大学時代にカクテルパーティーを友人から借りて読んだ気もしますが
定かではありませんから
昨日楽天で買いました。
大城さんの著書は読んでなくても
この方は私の人生には大きく影響を与えてくれました。
それは
大城さんが
“言葉が消えれば文化が消える、文化が消えれば言葉が消える”
そう言ってたからです。
この話で世界の出来事を見ると
本当に良く理解できます。
例えば
巨大な中国が共産党の下でまとまってる
大きな理由の一つは
清国の言語
満州語を消したからです。
満州語が消えて北京語で統一したら
国民もまとまったって訳です。
日本でも明治政府が
方言を排除したために
中央集権国家として機能するようになったのです。
また今世界各地で起こってる民族紛争を見ると
ほとんどが言語でくくられた集団の争いです。
トルコやシリアやイラクでは
クルド問題をいつも抱えてますが
クルド人は
国は持ってませんが
独自の言語を持ってますから
紛争が絶えないのです。
沖縄では
私の友人たちも含め
沖縄のアイデンティティーを声高に語る人がたくさんいますが
残念ながら彼らの大半はウチナーグチを話せませんから
ウチナーグチ文化で育った私から見れば
彼らは逆にうちなー文化を失った人に見えます。
そんな感じで
人間は色んな集団を作りますが
人為的に作った集団より
言葉と文化
これを共有した集団の方が結束するのです。
日本では大戦の頃
鬼畜米英と呼びましたが
英語を母国語とするイギリスとアメリカは
国が違っても
世界政治の中では価値観を共有して
時には同じ国かのように行動を共にします。
イラク戦争を強く進めたのは
ブッシュとブレアでしたし
最近では
中国をけん制するために
アメリカに協力してイギリスは南シナ海に空母を派遣する
そんなニュースも流れました。
そんな感じで
言葉が人間の集団をまとめる
そう考えて
人間社会を見ると
政界情勢から個人的な関係まで
大変よく見えるのです。
オタク言葉なんてのがありますが
彼らはその言葉によって
お互いのつながりを保つのです。
結果オタク文化と呼ばれるまでになりました。
そんな訳で
私は大城先生の
言葉と文化の関係
この話を聞いて
家庭でも会社でも
言葉の持つ意味
これはいつも意識しています。
言葉がバラバラでは
中々まとめるのは難しいのです。
まぁ家庭でも会社でも言語は日本語ですが
私が発する言葉によって
それぞれがまとまって行くのです。
逆に言えば
私の言葉が受け入れられない人は
去っていきます
私が作った集団の言葉に馴染めなければ
居心地が悪いのです。
ただ
人をまとめるには
言葉には芯が必要ですから
受け入れられない人がいても
私はブレてはならないのです。