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ぽかぽか春庭「みんなの音楽会・オペラの楽しみ」

2016-11-08 00:00:01 | エッセイ、コラム
20161108
ぽかぽか春庭@アート散歩>2016秋の音楽(6)みんなの音楽会・オペラの楽しみ

 11月4日金曜日。ジャズダンス練習の前に、北とぴあへ行きました。国際音楽フェスティバルを開催中なので、なにかイベントをやっているのではないかと思ったのです。

 国際音楽フェスのイベントとは別ですが、「みんなの音楽会」というオペラの普及活動を目的としたイベントをやっていました。ドアが開いていて、すいすいと入れたので、休憩中のさくらホールに席を見つけてすわりました。

 入り口でもらったパンフレットによると、13:30から「フルオーケストラでみなで童謡を大合唱」というイベント。休憩をはさんで後半は、若い音楽家によるオペラの紹介。私がさくらホールに着いたのは、前半の童謡と後半のオペラの間の休憩時間。童謡を歌うだけで満足しオペラは聴かなくてもいいや、という人たちが出て行ったあとで、あいている席がけっこうあったので、座れました。

 このイベントは、NPO日本音楽生涯学習振興協会の主催で、「演奏者(若き音楽家)と観衆(地域住民)の両者が共通する感動をその瞬間を追求することで相乗効果となり、互いにその価値を高める音楽生涯学習活動を目指します」と目的が書かれています。

 プロデューサー&MCの上原拓也さんの軽妙な司会のなかで「童謡を歌うという楽しげなプログラムで客を集めて、オペラの観客へと誘導するという目的」なのだ、と話していました。
 事前申し込みをした人のハガキで住所氏名を把握し、オペラ公演の案内チラシなどを送付するのが主たる目的みたいです。

 無料ではありますが、藤原歌劇団の正団員メゾソプラノの牧野真由美さんや総監督バリトン折江忠道さんのソロアリアもあり、若手もオペラ歌手として活躍している人たちがアリアやオペラの中の合唱曲を聴かせてくれ、充実した内容でした。

 ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』より「鍛冶屋の合唱」
 テノールの難曲について、MC上原拓也さんが説明しました。「見よ恐ろしい炎を」は、ヴェルディの楽譜にはない「高音ハイCを挿入することが慣例になっていて、これが歌えるかどうかが、テノールの超絶技巧の見せ所です。ちゃんと声が出たら、拍手してください」
 たとえば、有名なテノールのプラシド・ドミンゴは、このハイCを避け、ヴェルディの楽譜通りに歌うそうです。
 藤原歌劇団準団員テノール小笠原一規さんが、見事ハイCの音を出して歌いきり、会場の拍手を浴びていました。

 マスカーニ『カヴァレリア・ルスティカーナ』より「オレンジの花の香り」「馬は勇んで」「復活祭の合唱」
 藤原歌劇団総監督という折江忠道さんの歌う「馬は勇んで」。馬車屋はいい商売だと、アルフィオが歌います。
 アルフィオは女房ローラが元婚約者のトゥリッドゥと浮気しているのを知り、決闘を申し込む、という役です。


 
 MC上原さんは、「オペラをそんなに堅苦しく考えないで、気楽に楽しんでくださいという人たちもいますが、オペラはやはり気楽じゃないです。ちゃんと勉強してから聞くと楽しみが増えます」と、オペラへのお誘いを語っていました。

 聞き入っていた聴衆オバアたち(オジイは1割もいなかった)、童謡は好きだろうけれど、オペラ公演に足を運ぶようになるかしら。私は招待券もらわない限り行けないだろうなあ。

 オペラチケットは高くて買えませんから、せめてyoutubeで『カヴァレリア・ルスティカーナ』全曲一括をクリックして聞きました。1時間16分のオペラ。シチリアの山間部が舞台ということで。はじめの部分、歌詞の訳が鹿児島弁になっていました。

 最近は、イタリアオペラでもフランス語のオペラでも、字幕が出ることが多いので、あらすじをしらなくても楽しめるとは思うのですが、劇団四季がミュージカルを日本語で上演して成功し、ミュージカル観客を増やしたように、オペラも、もうちょっと、わたしでも楽しめる形にして上演して欲しい。日本語上演のオペラも増えてはいますが、鹿児島弁でシチリアが舞台の四角関係恋愛悲劇なぞやったら、おもしろいのに。

『こうもり』より「シャンパンの歌」を出演者全員で合唱


 11月6日日曜日、友人のT子さんが出演する「火曜会コンサート」に行ってきました。
 火曜会は、70代前後のオバサマたちが、バリトン歌手の先生にオペラアリアを習っている会です。毎年1回コンサートを続け、今年は34回目。

 最初は合唱で、フィガロの結婚から「奥様方どうぞこのお花をお受けください」マイフェアレディから「花市場で」「まるでスペイン」、メリーポピンズから「チムチムチェリー」

 そのあとの二重唱で、T子さんはドリーブ「ラクメ」から「いらっしゃい、マリカ」を歌いました。
 休憩をはさんで、指導者水野先生の独唱。オペラプロ歌手のバリトン、すばらしい声でした。
 T子さん独唱ヘンデル「辛い運命に涙あふれ」。ふだんは静かな落ち着いた声でお話される元小学校校長先生、ソプラノの声はよく通る美しい歌声でした。

 オペラを歌う楽しみ聞く楽しみ。
 「馬は勇んで」は、馬車屋が「馬車屋はよい商売」と歌うし、チムチムチェリーは「煙突掃除の仕事は最高」と歌います。
 私は。「教師商売は最高」と歌えるかしら。3時間分の講師報酬をもらって、3時間の授業のために、10時間も授業準備などに時間を使ってしまうやり方だと、「限りなくブラックに近い」という仕事だけれど。たぶん、電通もそうなんでしょうが、仕事に全生活全人生をかけられる人でないと、働き続けるのがむずかしい世の中になっているのでしょうね。私は、楽しみの時間も作らないと生きている気がしないのだけれど。

 こんなふうにいろいろな歌をきいて歌って、秋の一日をすごす。ずっとこういう日々であればいいけれど。そうはイカない。来春からは、あくせくと働く日々がまたやってくる。その日までは楽しみましょう。

<おわり>
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2 コメント

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楽しい時間 (yokochann)
2016-11-08 10:29:03
私はオペラもミュージカルも苦手なの。

馬車屋は良い商売かもしれないけれど、馬車馬のように・・・というか、馬車馬にとってはどうなのかしらね^^。

私は、馬車馬のように働いたとまでは言わないけれど、労働者としてきちんと働く覚悟で休日も過ごしてきました。
会社にとっては大事な(便利な)社員であったでしょうが、そう思われるようにというよりは、そうしないと自分が満足できないという性格ゆえですね。

反動は大きくて(笑)、この自由な時間をしっかり楽しんでいます。
これもまた、ご褒美の一つかもしれません。

でもね、春さん、職場があることも決して悪いことではありませんよ。
規則正しい生活が出来るし、運動にもなるし、電車で本も読めるし、刺激も受けるし、収入だって^^。

全てプラスマイナスゼロです。
それにバイタリティ溢れる春さんなら、時間なんか関係なく楽しい時を沢山作れると思う。
来春までの自由な時間も、来春からの忙しい時間も、同じように楽しんでください。
yokoちゃん (春庭)
2016-11-08 13:25:04
日本の労働者が働き蜂だの馬車馬だのと言われても、いっこうにバカンスを楽しむ欧米並みの労働条件にはなりませんね。
1年間働くのを休んでいたら、すっかり体もなまってきました。朝、決まりの時間に起きることが難しくなって、夜中に目が覚めてしまったり昼間からうつらうつらしていたり。

1年前に私立の大学に「ミャンマーに行くので次年度の授業は担当できない」と告げたとき、国立は定年だし、私大だって若い先生のほうが使い勝手がいいから、もうどこからも声がかからないだろうと思ったのですが、運良く2つの私大からお声がかかり、求職もしていないし、私程度の教師は5万といるのに、ありがたいことだと思ってお受けしました。
たしかに、働く場があることは、私のように年金では暮らしていけない者にはありがたいことです。
でもね、私はもし暮らしに必要な、「文化的健康的な生活」が出来るほどの年金だったら、60歳でリタイアしたかったな。
とはいうものの、女子校のクラスメートたちがやってきたように、22から60まで40年間中学校教師を続けてこられたかというと、きっと私は途中で燃え尽きていただろうし。

なにはともあれ、今のところの自由時間は享受しましょう。

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