今年も熊本からメロンが届きました。肥後メロンです。しばらく熟成させてましたので、そろそろ食べ頃かな?
そう言えばこのメロン、歳時記には夏の季題として七月の候に載っています。ところが今までこのメロンという季題が兼題に出たことはありません。あまり詠まれていない季題のようです。さくらんぼや西瓜などに比べればそれだけ身近ではないのでしょうか?
確かに、昭和世代のメロンのイメージといえば、“メロン食べ病みて幸せなどと言ひ 岡田悦子” という例句にあるように特別な果物でした。西瓜のように庶民が日常で食べる果物ではなかった。もうひとつ、例句にはこんな句も…“縁談の話の客へメロン切る 小田尚輝” つまり特別な日の果物だったのですね。病気になるか特別な日に食べる果物だったのです。私の世代でもメロンと言えば今でもそんなイメージです。
ところが今はメロンも色んな種類があり、スーパーの棚にはピンからキリまで並んでいます。高級品は別としてもう特別な日の果物ではありません。(でも安いメロンは瓜とあまり変わらんような気もするのだけれど…)
さて、メロンは食べる前に冷やす方がよろしいということで、そうして頂きました。ジューシーで香りもよくてやはり美味な果物です。果物の女王とありましたが納得です。
ごちそうさまでした。
メロン食ぶ昭和を遠く思ひつつ