山門の上には菊の御紋章が。
6月29日(晴れ)
奈良では今年は遷都1300年祭で、多くの寺で寺宝の秘仏を公開していますが、生駒山の麓の里山から竹林が続く細い山道をくねくねと登っていくと、今日、訪ねた「東明寺・高野山真言宗」があります。ここへは子供達が野外活動をしていた頃によく立ち寄った場所ですが、その頃は空き寺で荒れるにまかせていて、この寺に素晴らしい仏達がいらっしゃるとは思いも寄りませんでした。
近年、寺に僧が住み、お堂も修理され、ずいぶん印象が変わっていてびっくりしましたが、寺の縁起を読みますと、天武天皇の第3子の舎人親王が開創されたとあり、ご本尊は薬師如来(平安時代)です。なんでも舎人親王の母君持統天皇の眼病平癒を得た因縁の仏様です。この薬師如来坐像は非常に珍しい造形で、両肩を覆った大衣は朱色で、その肌も淡い朱色であったとか。時代を経て彩色はほとんど残っていませんが、唇に朱が残っています。また腰がくびれているのも珍しいとか。後ろの板光背も今は真っ黒ですが、赤外線を当てると墨で唐草文様が描かれているそうです。
ほかに吉祥天像・毘沙門天像もともに平安時代の作で重文です。また雷様のへそが恭しく箱に収めてありました。小石のように見えましたが、このへそのお陰で、この辺りには雷が落ちないとか。本当かな?・・・。
今日の天気予報は雨のはずなのに雨は降っていません。でも湿度が高く、少し動くと汗が噴き出てきます。昨夜も寝苦しく睡眠不足なのに、今夜はサッカー観戦。起きてられるかなぁ・・・。