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コスタリカ再訪(207)義父の墓参りー2

2016-12-19 16:59:31 | コスタリカ
(承前)

 墓地に入るときには気にもしなかったのだが、帰りに気になったので、墓地の注意書きの写真を撮った。
 屋根がついているのは入り口付近だけである。
 墓地に入れる時間は次のとおり。
 月~金 午前8時から12時、午後1時から5時。
 土   午前8時から12時。
 一切の例外を認めない、ということである。
 悪いやつらが墓地に入って、クスリを使ったり、その他のワルさをするのを防ぐためであろう。
 義父の墓は入ってすぐ右のところにある。
  
 【自転車の反対側が墓の入り口で、そちらから遺体を入れる。他の墓も同様のつくりになっている。狭くて、写真がうまく撮影できなかった。】
 自転車が停めてある墓のすぐ左の奥側が義父の墓である。
 火葬ではなく、土葬が基本なので、墓がどうしても大きくなる。死者は増える一方なので、墓地は手狭になるばかりである。墓と墓の間隔がご覧のようにぎっちりである。
 
 【墓の横にネームプレートがある】
 墓は定員6名で、義父の墓には義父の他に義母の兄弟も入っている。義母の兄弟は通称 Tío Quincho (キンチョおじさん)だった。本名は Joaquín (ホアキン)だろうと想像していたが、やはり、ネームプレートに Joaquín と刻まれていた。キンチョおじさんは学習障碍だか何だかの障碍を持っていて、生涯独身であった。亡くなる前には現在義母が住んでいる家にやってきて、いっしょに住んでいた。筆者が寝室に使っていた離れに住んでいたのである。
 ということで、あと4人入れる。墓を家にたとえると、部屋が6つあるということになる。2階建てで上に3部屋、1階に3部屋というつくりである。空き部屋があと4つで、ひょっとしたら、筆者も1部屋いただけるかもしれない。
自転車が置いてある墓を例に取ると、部屋の入り口は自転車の反対側にある。棺を押し込むようにして入れるわけで、入れた後、漆喰で塗り固めるのであろう。墓と墓の間隔が狭いので、棺を押し込むのも一苦労ではなかろうか。空き部屋が4つあるが、入り口はすべて塞がれていた。
 ところで、義母が親戚でも何でもない知人に頼まれて、1人この墓に入れてやっていたことがある。ところが、9人の子供たちに相談もなく独断でやったものだから、大反対されて、結局出て行ってもらったという、日本では考えられない事件があった。
ちなみに、グアピレスのカトリックの葬儀の様子について一言する。プロテスタントなどの他宗派やその他の地域の様子は違うかもしれない。
 かつては、自宅から遺体を棺に入れて何人かで担いで教会まで歩いていったそうだ。かなり重いので、交代で担ぐ。教会でミサをあげてもらったあと、また同様に棺を交代で担いで、歩いて墓地まで行って埋葬するわけである。
 普段は邪魔な人や車がいると、車がクラクションを鳴らして、通すようにせっつくが、葬儀の行列だとわかると、おとなしく諦めて、クラクションも鳴らさずに行列の後をついていくのである。
 今も昔ながらのやり方で歩いていくのかどうか、女房殿もよくわからないそうである。義父の葬儀の日は雨が降っていたそうで、葬儀に参列できなかった女房殿はどうやって棺を運んだのかと、いぶかっていた。
 

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