スパニッシュ・オデッセイ

スペイン語のトリビア
コスタリカ、メキシコ、ペルーのエピソード
パプア・ニューギニア、シンガポールのエピソード等

怪異譚(4)

2014-05-29 08:56:44 | コスタリカ
 (承前)
 その後、この家は家内の妹夫婦がしばらく住んだあと、自分たちの家を建てたので、売りに出した。買い手も無事に見つかり、手続きも済み、買い手がその家に住むようになった。
 しばらくして、「この家は出る」と、クレームをつけられ、返金を迫られたが、契約も正式にしており、妹夫婦は家を売った金を新築の家につぎ込んでいるので、その要求に答えられるはずもない。
 当然売る方は「出る」という情報は漏らすはずもない。家を買う場合は、くれぐれも事前に情報を仕入れることを忘れないように。
 その後、この家は怪奇現象がますますエスカレートし、今では空き家になっているそうだ。
 このコヨル地区には怪異譚がたくさんあるが、以下はその一つ。
 あるとき、家内の弟の一人が近所の留守番に行ったときのことである。コスタリカにはすり、こそ泥、空き巣狙いの類は多いので、留守にするときは留守番を頼むのである。
 夜は何もなく過ぎたが、翌朝、寝室から出るために、ドアを開けようとしたが、開かない。ドアの外には昔ながらの大きなミシンがあったのである。留守番だから、彼一人しかいない。泥棒が入った様子もないし、何も盗られていない。
 その家の女主人が旅行から帰ってきたとき、「ありがとう。またお願いね。」と言われたが、弟がもう二度と留守番を引き受けなかったのはいうまでもない。 

【私の友人の永井鉄郎氏がこのたび以下の著作を出版されました。中国語に興味のある方はどうぞ】。

はじめて学ぶ中国語文法
ポチッとクリックすると、何かが起きる(かも)。
↓↓↓
スペイン語 ブログランキングへ

スペイン語とともに考える英語のラテン語彙の世界 (開拓社言語・文化選書)
 はじめてのスペイン語 (講談社現代新書)

コスタリカの歴史 (世界の教科書シリーズ) 
 人名の世界地図 (文春新書)