三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

LPF(低域通過濾波器)の試作(2)

2020-12-31 09:48:36 | 日記
今月初めに LPF の試作記事を投稿しました。しかし,その LPF では目的
とした特性が得られませんでした。目的の LPF の遮断周波数は 440 MHz
より高く,430 MHz の第2高調波(860 MHz)より低くなければなりませ
ん。
そこで作り直しました。さいわいアイソレータというもののジャンク品
があって,そのケースを利用したのです。
例によって実験的に進めます。
最初コイルは2回巻き3本とし,コンデンサは 5pF, 10pF, 10pF, 5pF とし
てみました。
すると,遮断周波数は第1回試作品より高くはなりましたが,430 MHz
より低い値でした。
そこで,コイルを1回巻きとし,コンデンサのリードも極力短くしては
んだ付けしました。

周波数特性を確認します。

遮断周波数は約 521 MHz と認められます。
より広範囲に特性を見たのが下の写真です。

マーカー1の位置が 435 MHz です。第2高調波付近(画面中央やや右)
は 45 dB ほどの減衰が得られています。まあまあの特性でしょう。
ケースの蓋を閉じた外観です。

BNC コネクタからケースの大きさがお分かりいただけるでしょう。
ようやく目的の LPF が完成しました。
ところで,手持ちの 430 MHz 送信機の第2高調波はそのままで問題あり
ませんでした。スプリアスの測定に問題があったようです。LPF など使
わないで済むのならそれが一番です。
以上

三兎を追って三兎を得る

2020-12-30 09:31:56 | 日記
過日つぎの3冊:
 レ・ミゼラブル
 自転しながら公転する
 Les Misérables
を年内に読み終えるとお約束しました。

約束どおり読み終えたことをご報告します。

最初に読み終えたのは「自転しながら公転する」でした。
この小説は読みやすく,すいすい進みました。誤解を恐れず言うと,
「軽い読み物」ですね。
ただ一つ,おやっと思うことがありました。それは「今日私は結婚す
る。」という書き出しで始まるプロローグです。「私」というのをこ
の物語の主人公都(みやこ)のことだと思い込んで本文を読み進みま
した。しかし,エピローグでひっくり返されました。何と,結婚する
のは都の娘でした。本文の終わりからエピローグまでの約20年間は完
全に省略されていたのです。プロローグとエピローグは一体のもので
した。

レ・ミゼラブルはさすがに読みごたえがありました。会話が少なく,
各ページは活字でびっしり埋まっています。しかも,ジャン・ヴァル
ジャンとは直接的には無関係の記述・説明が多いのです。もちろん,
物語を進める上で知っていた方がいい背景となっています。でも,そ
れが長くて,くどくて。同じことを言葉を替え,表現を替え何度もこ
れでもかこれでもかと書かれています。まったく閉口します。
それでも,最終部分は感動的ですね。この部分のためにそれまでの記
述があったのだと思えました。

英語版の Les Misérables はさすがに中学校2年生程度の英語ですから
ほとんど難なく読めました。超短縮版ですから,やはり物語の展開が
物足りませんね。
読んでいて一か所おやっ思う箇所がありました。

✓をつけている個所です:
All this time Jean Valjean stared at the bishop, and said not one word.
not の使い方が気になったのです。文章の流れからは特別意識するこ
なく理解できます。しかし,ちょっと引っかかります。動詞+not の
ように見えるからです。and said no words とか,and did not say even
one word のような表現の方が一般的ではないでしょうか?
まあ,英語の得意でないわたしがとやかく言うことはないでしょう。
何しろ,ネイティブの人が書いたものですから。

さあ,来年は何を読もうか?

あん餅雑煮

2020-12-29 07:37:43 | 日記
子どもの頃,正月に母が雑煮を作っているとき,母の目を盗んでこっ
そり鍋の中にあんこ餅を入れたものです。そんなことをした理由は覚
えていませんが,多分甘いものに飢えていたのでしょう。
20年ほど前香川県で働くことになり,そこであんこ餅を入れた雑煮が
あることを知りました。普通に食べられているとのこと。
きょうそれを再現してみました。

と言っても,単に白味噌を使った味噌汁にあんこ餅を1個入れただけで
す。ついでに白餅も2個入れました。
上の写真のとおりです。あんこ餅の作り方が悪いためか,餅が破れて
中身(餡)が露出してしまいました。
では,いただきまーす。
以上

餅を搗きました

2020-12-27 19:57:01 | 日記
きょう餅を搗きました。毎年恒例の行事です。
もちろん,臼と杵を使います。臼は糟糠の実家からいただいたもの
で,もう40年ほどになります。

杵は年々劣化しますので,最初にいただいたものは残っていません。
糟糠と2人で搗きます。
搗きあがった餅に餅とり粉をまぶします。

程よい大きさに丸めてすべて小餅にしました。白餅のほか,餡を入
れたあんこ餅も。

当地では餅は円く丸めます。関東では四角とか。まあ,〇でも̻▢で
も餅はおいしいですね。
夕飯はさっそく雑煮でいただきました。
以上

辞典2冊

2020-12-16 09:06:58 | 日記
先日故郷のリサイクルショップで古い辞典を2冊買い求めました。
漢和辞典と国語辞典です。ただし,その固有名詞には辞典という言葉
を使っていません(字体は基本的に現代のものに改めています。)
1.広辞林(新訂版),金沢庄三郎(編),三省堂,1942
2.(新訂)詳解漢和大字典,服部宇之吉・小柳司気太,冨山房,1937

上の写真で左が広辞林,右が大字典です。各100円の合計200円でした。
戦前発行のものですから,当然旧漢字旧仮名遣いです。

広辞林を見ましょう。
まず,奥付(おくづけ)です。

初版は大正14年。この本は昭和17年発行の新訂1,075版だとのこと。
定価3円90銭。今の貨幣価値ではどのくらいになるのだろう?以前,
昔の大学卒初任給(月給)は75円ほどだったと聞いたことがありま
す。すると,3円90銭は月給の5%ほどになります。
現在の大学卒初任給はどれくらいでしょうか?よく知りませんが,
仮に20万円としましょう。その5%は1万円と計算されます。
参考までに岩波書店の広辞苑の現在の価格をインターネットで調べた
ところ9,900円だとか。まあそんなものかという感じです。
さて,説明文はどうでしょうか?いし(石)の説明を見ます。

石に相当する英語は stone でしょう。定評のある P.O.D (Pocket
Oxford Dictionary)を見てみましょう。

「esp. for building」に注目したいと思います。広辞林の②の説明
と一致します。

もう1冊の大字典の奥付です。

こちらは初版が大正5年。本書は昭和12年発行の第101版です。
定価は3円。改正特価と書かれています。
この字典はわが家にもありました。また,隣の家にもありました。
どうも戦前では広く使われた字典だったようです。
さて,中身を見てみましょう。「洛」の解説です。

ところで,韓国の南部に洛東江(ナクトンガン)という大河があり
ます。洛をみやことすれば,洛東江は「みやこの東の川」と解され
ます。
韓国の知人に「この川の西にみやこがあったのか?」と質問したこ
とがあります。彼は即答できませんでしたが,後日「かつてみやこ
があった」という返事をもらいました。
以上