三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

掛け時計 Seiko Sonola

2021-06-28 04:12:20 | 日記
当地でも緊急事態宣言が解除されましたので先週末さっそくフリーマ
ーケットを覗いてきました。何しろ,宣言下2箇月間我慢していたの
です。
ときどき面白いものを出品するコーナーに行くと柱時計が目につきま
した。電池式ですが,水晶ではなく,振り子です。わたしは基本的に
純機械式しか興味がないのですが,この手のものはその機構に興味が
あって一度はいじってみたいと思っていました。
店主に値段を聞くと,500円だとのこと。まあ妥当な価格です。しか
し,粘ってみました。するとついに300円ということで決着しました。
まず,その正面です。

こじんまりまとまっています。何しろ,振り子が伝統的な物とは形も
大きさも違います。それが全体の大きさに大きく寄与しているのでし
ょう。上の写真ではわかりませんが,振り子はTの字を逆さにしたよう
な外観です。
カレンダー(日付と曜日)付きです。電池が入っていましたので壁に
かけて振り子を一振りすると動き出しました。指で長針を回しました
が,時報が鳴りません。
背面です。

右上が電池室。単一を2本使います。1本は計時用,もう1本は時報
用です。中央やや左に曜日調節用のつまみがあります。曜日を動かす
ことはめったにないのでこの位置にしたのでしょうか?
それにしても,配線がむき出しと言うのはちょっとどうかと思います。
背面の中央部を拡大しました。

ラベルの下の方に電池を交換した記録が残されています。(前の所有
者は几帳面な人だったのですね。)それによると,
 始動日 (昭和)44年10月22日
 第1回交換日 (昭和)45年5月6日
 第2回交換日 (昭和)49年5月20日
 第3回交換日 (昭和)53年4月30日
始動日は要するに購入日でしょう。昭和44年とは西暦1969年ですね。
それから半世紀が経過しました。
メーカは電池を年1回交換するように勧めていますが,上の記録によ
ると初回を除いて4年おきに交換されています。すると,実力として
は電池は4年間もったのでしょう。
最終交換日(昭和53年=1978年)から4年後,すなわち1982年を最後
にお休みだったのでしょう。
電池室は意外に奇麗です。

電極のばねに若干の錆が認められましたが特に支障となるほどではあ
りません。
扉を開けると何やら部品が転がっていました。

外観からして時計内部の部品ではなさそうです。しかし,どうも用途
がわかりません。
振り子を撮ったつもりですが,これではわかりませんね。
文字盤をはずしました。

カレンダーの円盤と文字が目立ちます。カラフルです。おもちゃのよ
うな感じですね。この写真の方が振り子がよく見えます。
中央上部が歯車部分,その左に電子回路が,その下にモータが見えま
す。右上は時報機構です。
拡大します。

赤矢印の先にトランジスタがあります。たしか2SB175というゲルマニ
ウムPNPトランジスタです。ゲルマニウムといことから古さを感じま
す。(その後シリコンが主流になった。)
時報が鳴らない原因として回路を調べたのですが,どうもよく理解で
きません。いろいろ検討した結果,とりあえずスイッチ(赤円で囲ん
だ部分)の接点を磨いたら動くようになりました。
組み戻して壁に掛けたところです。

軽快に動いています。カレンダーも合わせました。40年の眠りから
覚めたでしょうか?

おまけ:
昨日久しぶりに窯元に行きました。
目的のものを2つ買って奥さんとよもやま話をしていたら,隅の方か
ら何やら持ってきました。
ぐいのみです。

登り窯で焼いた「とっておきの物」とのこと。サービスでいただきま
した。買い求めた2点より高価なものではなかったでしょうか?
熱くした酒をこれで「ぐいっ」と飲みたいですね。
以上

本2冊

2021-06-27 10:52:51 | 日記
最近新刊本を2冊買って読みました。

「岸恵子自伝」と「リボルバー」です。前者はもちろん岸恵子が執筆,
後者は原田マハというわたしにとっては初めての作家になるものです。

岸恵子は知る人ぞ知る有名な俳優(女優)。映画「君の名は」が一等
有名ですね。この本を読んで新たに知ったこと,感じたこと2件:
(1)ラジオ放送の「君の名は」の真知子は岸恵子ではなかった。
   昭和20年代にラジオで放送されたそうです。わたしは生まれて
   いたとしても乳幼児でしたので記憶は全くありません。もっと
   も,当時のわが家にはラジオがありませんでした。
   「君の名は」が放送されている時間帯は女湯ががらがらだった
   と小中学生の頃聞かされたものです。伝説のようになっていま
   すね。
(2)俳優は外国語の修得がはやい
   岸恵子は外国で活動するようになって,英語の特訓を受け,ま
   たフランスに住むようになってはフランス語を使うようになり
   ました。
   俳優はセリフを丸暗記します。その暗記力が外国語の修得に力
   を発揮するのでしょう。くさなぎ某という俳優も韓国語をマス
   ターして韓国語学習に関する本を出版しているほどだと聞きま
   す。
   日本人の外国語下手は世界的に有名だそうです。その原因とし
   て,日本人の思考とか脳とかを持ち出す人もいますが,単純に
   暗記の問題ではないでしょうか?最近つくづくそう思います。

もう1冊の「リボルバー」。知らない人には何のことかわかりません
ね。
画家のゴッホは拳銃で自殺したそうな。そこまでは知りませんでした。
その拳銃を絡めて物語が展開します。もちろん,創作ですが,史実に
基づいているということです。ゴーギャンが登場したのには驚きまし
た。
ところで,作者の表現に少々うんざりしました。

「って,ゴーギャンは『レオン』じゃないからね」
「(略)を認めたに違いない。結果,テオの支援を条件に,(略)」
(略)気を取られなかったが‥‥。にしても,彼女にとって(略)

「って」,「結果」,「にしても」などはわたしには受け入れがたい
表現です。
ことばは絶えず変化するもの。それは理解していますが,やはり古い
世代の者には違和感を覚えます。

とりとめのない話になりました。ご容赦を。
以上

低電圧真空管ラジオ

2021-06-15 13:07:17 | 日記
倉庫内を物色していると,壊れかけた五球スーパーラジオが目についた。木製のケースが
バレそうになっている。その中にST管と呼ばれる真空管が見える。もちろん,このままで
はラジオ放送を受信するのは不可能。それより,もし電源をつないだら火を噴くかもしれ
ない。
整備して鳴るようにしようと思い立った。しかし,ただ単に修復するのでは面白くない。
そこで,低電圧で駆動する実験を兼ねることにした。
実は以前低電圧駆動の高一ラジオを作ったことがある。今回はスーパーヘテロダインでの
実験である。
 高一ラジオ: 高周波増幅+検波+低周波増幅+電力増幅)
 スーパーヘテロダイン: 周波数変換+中間周波増幅+検波+低周波増幅+電力増幅

真空管回路ではA電源,B電源,C電源という3種の電源が要る。
A電源: 真空管のヒータ用。6.3Vが多い。
B電源: 真空管のプレート(陽極)やスクリーングリッド(遮蔽格子)回路用の直流高
    電圧。普通250V以上。
C電源: バイアス(偏倚電圧)用負電圧。多くの場合はこれを使わない。
ここで言う低電圧とは上記のB電源を低くするということである。具体的には50V以下と
する。本当は24V以下にしたいところ。
回路電圧が低くなると2つの利点が得られる:①安全,②耐電圧の低い部品(特にコンデ
ンサ)が使える。
手元に半導体回路用の電源トランスがあったのでこれを使うことにした。整流には半導体
ダイオードを使う。真空管は6WC5, 6D6, 6ZDH3A, 6ZP1の4球。したがって,五球スーパ
ーではなく四球スーパーとなる。
ヒータは4本直列につないで27Vを印加した。ヒータ電流が2本ずつ異なるので抵抗を使
って調節した。

回路図を下に示す。

細かいところまでは見えないだろうが大体のところは感じ取っていただけよう。
B電圧は15Vを倍電圧整流して拵えた。実際に得られた電圧は40Vほどになった。
下の写真は組み上げていろいろ調べているところ。

ちらかって見苦しいがご容赦のほどを。

電源を投入すると一発で鳴り出した。
うまく行った――と思いきや,音量を上げると音が歪む。また,バリコンを回して受信周
波数を下げていくと約600kHz付近で音が消える。どうも局部発振が停止しているようだ。

音の歪の問題。
① スピーカのコーンが一部破れていたのでスピーカ交換。効果なし。
② 電力増幅管のバイアス点が悪いと思い,カソード抵抗交換。効果なし。
③ 出力トランスの特性を疑って交換。良好になった。
何のことはない。どこの馬の骨かわからないトランスの特性が悪かったのだ。

局部発振停止の問題。
① 発振コイルまわりのコンデンサチェック。異状なし。
② 6WC5を交換。良好になった。
壊れかかっていたラジオの真空管をそのまま使ったが,6WC5は劣化していたようだ。
さあ,この始末,どうするか?
以上

大坂山御手水ルート踏査

2021-06-08 04:52:09 | 日記
一昨日(6月6日=日曜)急遽思い立って大坂山登山へと出かけました。
登山口は御手水の集落。以前から気になっていたものです。

上の地図で御手水という表記がわかりますか?その少し南西方向に貯
め池があります。その少し先に自転車を止めて歩き始めました。地図
にはPと記入しています。事前調査で自動車を駐車する場所がないこ
とがわかっていたので自転車を使ったものです。
なお,御手水は現在では「おちょうず」と呼んでいますが,元来「お
てんすい」と呼ばれていたそうです。

予定では道を示す破線にそって南下し,2番目の池の少し手前から進
路を西に変えて377m地点の稜線に出,そこから南西方向に稜線を歩い
て大坂山の山頂に達します。
ところが,道を誤って上の地図で緑の線で示すように途中から南に向
かってしまい,一旦別の稜線に上がってしまいました。道のないとこ
ろを強引に登り,ひどい目にあいました。とても大坂山山頂に行く気
にはなれず,稜線を辿って時計方向に下山した次第です。

さて,御手水の集落を抜けると前方に池が見えてきます。

澄んだ奇麗な貯水池です。湖水を左に見ながら進みます。
自転車を置いて歩いていきます。路面は荒れていますが,かつては自
動車も通れるほどの幅のある道です。
間もなく2番目の池が現れました。堰堤でせき止められた池だったの
ですね。

このあたりから道は一層荒れてきます。路面が荒れているどころか倒
木などが増えてきて歩きづらくなります。

この道を利用する人はもうほとんどいなようです。しかし,右側の谷
に立派な(?)橋が架かっています。

なぜこんなところに?ちょっと不審に思いましたが,多分送電線・送
電塔の保全作業のために必要なのでしょう。そう考えると今歩いてい
る道も送電塔の建設・保守のために整備したのでしょう。

最初にお話ししたとおり,途中で谷を間違えて道を見失い,強引に登
ってしまいました。スマートフォンのYAMAPというアプリを使って現
在地がわかりました。予定とは大きく違った稜線上に出てしまったの
です。

上の写真は主稜からの分岐点です。左側に目印のあるのがお分かりい
ただけますか?

さて,この時点で大坂山の頂上に行く気がすっかり失せてしまいまし
た。377mの地点から下山し,どこで道を間違えたか確認することに。
明るい尾根歩きは気持ちのいいものです。野苺の群落が。

童心に戻って好きなだけ食べました。

さて,地図では377mの地点から道が分岐しています。しかし,いく
ら探しても分岐点が見つかりません。利用する人がほとんどいないの
でしょう。仕方なく再びやや強引に降ることにしました。
倒木に木耳が生えています。大きいものを選んでお土産にいただきま
した。

この降りの道も荒れ果てています。ときどき目印が見つかりますが,
あまり頼りになりません。
ようやく谷の合流点に到達しました。

ここで右の谷に移るのでした。赤の円で目印を囲んでいます。左側の
木の幹(赤の矢印で示した木立)にも目印があったように思いますが,
この写真では認められません。とにかく相当に注意していないと見落
としますね。

その後はすいすい。と言いたいところですが,ごろごろ石と倒木で歩
きにくいことは同じ。
当日の収穫です。

店に並んでいるような立派なものではありませんが,自然の恵みです。
感謝していただきます。
以上

わが家の柿の生育状況

2021-06-04 12:41:26 | 日記
きのうから雨。梅雨ですからね。仕方ありません。
それでも昼頃から小雨・霧雨になり,多少濡れることを覚悟すれば庭
を散歩できるようになりました。さっそく柿の生育状況を‥‥。
まずシンメーター(またはシンメイタン)です。

もう立派な柿の形をしています。大きさはクヌギの実ほど。少なくと
も5個はあります。
つぎにシモゴネリ(霜木練)。

上の写真の中央やや右上に1つあるのがわかりますか?ほかにもある
と思うのですが,きょうのところは1個しか確認できませんでした。
まだ6月。食べられるまでにはあと3箇月以上を要すでしょう。
楽しみです。
以上