三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

辞典2冊

2020-12-16 09:06:58 | 日記
先日故郷のリサイクルショップで古い辞典を2冊買い求めました。
漢和辞典と国語辞典です。ただし,その固有名詞には辞典という言葉
を使っていません(字体は基本的に現代のものに改めています。)
1.広辞林(新訂版),金沢庄三郎(編),三省堂,1942
2.(新訂)詳解漢和大字典,服部宇之吉・小柳司気太,冨山房,1937

上の写真で左が広辞林,右が大字典です。各100円の合計200円でした。
戦前発行のものですから,当然旧漢字旧仮名遣いです。

広辞林を見ましょう。
まず,奥付(おくづけ)です。

初版は大正14年。この本は昭和17年発行の新訂1,075版だとのこと。
定価3円90銭。今の貨幣価値ではどのくらいになるのだろう?以前,
昔の大学卒初任給(月給)は75円ほどだったと聞いたことがありま
す。すると,3円90銭は月給の5%ほどになります。
現在の大学卒初任給はどれくらいでしょうか?よく知りませんが,
仮に20万円としましょう。その5%は1万円と計算されます。
参考までに岩波書店の広辞苑の現在の価格をインターネットで調べた
ところ9,900円だとか。まあそんなものかという感じです。
さて,説明文はどうでしょうか?いし(石)の説明を見ます。

石に相当する英語は stone でしょう。定評のある P.O.D (Pocket
Oxford Dictionary)を見てみましょう。

「esp. for building」に注目したいと思います。広辞林の②の説明
と一致します。

もう1冊の大字典の奥付です。

こちらは初版が大正5年。本書は昭和12年発行の第101版です。
定価は3円。改正特価と書かれています。
この字典はわが家にもありました。また,隣の家にもありました。
どうも戦前では広く使われた字典だったようです。
さて,中身を見てみましょう。「洛」の解説です。

ところで,韓国の南部に洛東江(ナクトンガン)という大河があり
ます。洛をみやことすれば,洛東江は「みやこの東の川」と解され
ます。
韓国の知人に「この川の西にみやこがあったのか?」と質問したこ
とがあります。彼は即答できませんでしたが,後日「かつてみやこ
があった」という返事をもらいました。
以上