雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

家康、江戸を建てる

2017-07-31 08:44:28 | 

門田慶喜著"家康、江戸を建てる"を読みました。
「巨大都市"江戸"の誕生を活写した傑作」
「逆境に負けず挑戦を続けた家康と家臣の物語は、
閉塞感に苦しむ現代人への希望」
等々の帯の言葉でどんなことが書かれているのか
期待したのですが、なんか思っていたものと違うなぁ
という感じでした。

家康は豊臣秀吉によって関東へ行くことになりました。
家来らはあんな所と絶望的です。
江戸湾へ注いていた利根川の流れを変える大事業は
伊波忠次に任されました。
何十年とかかる事業は息子、孫の代まで引き継がれ
ました。

金貨の鋳造は京都の鋳造を司っている後藤家に
江戸に人を送って指導をしてくれるよう頼みました。
やってきた長乗は嫌々です。
長乗についてきた橋本庄太郎は長乗が帰ってから
のびのびと自分の力を発揮しだしました。

江戸の人々に飲み水を送る事業についた人々がいます。
家康は大久保藤五郎に江戸の人々に水を飲ますことを
命じました。
六次郎は七井の池という湧き水がでている池を知って
いました。
二人は水を江戸に引く事業にのりだしました。
春日与右衛門は技術面で寄与しました。

江戸城の築城に使う石を供給する仕事をした人たちが
います。
山の中からこれはという石を捜し出し切り出して
きます。

天守閣の外壁を塗るのに石灰を使いました。
それまでの城は黒かったのですが江戸城は白い
城になりました。

それぞれの話に繋がりがなくこれで本当に江戸という
町がうまく作りあげられたのかなぁという気が
します。
現実に江戸という繁栄した都市が出来上がったの
ですから基礎を作った人々がいたのでしょう。
家康が都市創りの統括者のようですがはたしてそういう
能力があったのかとも思います。
莫大な資金と労力も必要ですしどうしてできたのか
やっぱりわからないですね。

山下清さん

2017-07-28 09:30:43 | 昔話
パンフレットの整理をしていて懐かしいものを
見つけました。
山下清画伯の作品展のパンフレットです。
たぶん昭和43年です。
タマコシはデパートです。
山下さんの作品は衝撃的でしたね。
細かな紙を貼って絵が出来ています。

この時山下さんに会っているんです。
買った印刷の絵にサインしてもらいました。
きちんとした字で書いてくださいました。

テレビドラマでの山下さんはこんな人って型が
出来上がっています。
ほとんどドラマはみたことないんですけどね。
会った時の山下さんはむっつりとして機嫌悪そうで
嫌々書いているといった感じでした。
たった数分会っただけですからこの時の姿が
本当の姿などという気はありません。
あの時の絵は長い間持っていたのですがいつの間にか
なくなってしまいました。
山下清さんに会ったことあるということはきっと
ずっと覚えていることでしょう。


思い出せなかった場所

2017-07-28 00:51:50 | 昔話
頭に浮かぶ風景があってあれはどこだった
のだろうと思うことがあります。
いくら考えても思い出せません。
実際に行ったところには違いないんだけどと
いらいらします。

今日、古いパンフレットをしまってあった袋を
ひっくり返して整理していました。
頭に引っかかっていた場所のパンフレットが
出てきたではありませんか。
その場所は山形市郷土館です。
山形県に行ったというはっきりした記憶がないの
ですが行ったことがあるようです。
東北にはよく行きました。
当時東北は周遊券を使えば一番交通費が安く広い
範囲を回れるところだったのです。
山形駅から徒歩15分の霞城公園の中にあると
パンフレットに書いてあります。
公園の中を歩いた記憶があります。
郷土館はかっこいい建物で建物の内部には
明治のころの医療関係の展示物がありました。

どこだろうと思っていた場所がはっきりして
すっきりしました。

ゴースト・スナイパー

2017-07-25 21:00:00 | 

ジェフリー・ディーヴァー著"ゴースト・スナイパー"
を読みました。
アメリカ政府の国家諜報運用局の悪事を暴くために
ライムらは活躍します。
アメリカ人でありながら南アメリカに住み
アメリカを批判する活動家のモレロが、バハマで
二千メートル離れた場所から撃たれて死亡しました。
一緒にいたジャーナリストとボディーガードは
飛び散ったガラスの破片が刺さって出血多量で
亡くなっています。
モレロはテロリストであると見られて政府機関の
スナイパーによって殺されました。
しかしモレロがテロリストであったという事実は
ありません。
誰なのかわからない内通者が知らせてきました。
事実を捻じ曲げて命令を出したと、長官のメツガーを
追い詰めようと検事補のナンス・ローレルはライム
に協力を求めます。

家から出ようとしなかったライムですが今回はバハマへ
トムとセリットーを連れて調査に行きます。
命を狙われ車椅子ごと海に突き落とされたりします。

モレロに関わった人達が次々と殺されていきます。
バハマの娼婦、ニューヨークのタクシー運転手、
アメリカで通訳をした女性が殺害され、密告者が
立ち寄った店が爆破されます。

やがてスナイパーと後始末をしている殺し屋は別人
だとわかってきます。

政府が関わっている事件を解決できるのか、スナイパーと
殺し屋はどう関係しているのでしょうか。

国にとって脅威になる人物は殺してしまえと、そういう
機関があってそれを仕事として行っている人がいる
ことは恐ろしいです。
現実に行われているという噂も聞きます。

もっとすぱっと解決するのかと思ったらそうでも
ありません。
アメリアは銃撃の名手だとされていますが、今回は
軍隊で訓練を受けた人物と格闘します。
格闘技もすぐれた人物のようです。
長年の膝の持病は手術を受けることになります。

本バスめぐりん。

2017-07-24 21:00:00 | 

大崎梢著"本バスめぐりん。"を読みました。
本バスというのは自動車に本を積んで場所を移動
して本の貸し出しをする図書館のバスのことです。
そういえば家の近くの公園にも自動車図書館が
来ているはずです。
すっかり忘れていました。
一度どんな風に本を積んでくるのか見てみたいし、
利用してみたいです。
一月に一度か、廻ってこない月もあるようです。
ちょっとさみしいですね。

定年退職した照岡久志は本バスの運転手をしていた
友人が辞めることになったから代わりにやらないかと
勧められ仕事につくことになりました。
相棒は若い女性の梅園菜緒子です。

本に大事なものを入れたまま返してしまってあきらめ
切れないでいる人がいます。

そういえば少し前の何か月間か図書館で本を返すと
受付の方が一冊ごとパラパラさせるんです。
汚してないかチェックしているのかとちょっと感じ
悪かったです。
どうも何か挟まったままになっていないかをチェック
しているようでした。
この本の話のように何か大切な物を挟んだまま返し
トラブルが起こったのかもしれませんね。
気がつけばいつの間にかやらなくなっていました。

大きな団地が今では寂れて老人ばかりになりました。
本バスの利用も少なくなりました。

長い間行き来がなくなっていた父子が本バスを
挟んで意識しています。

お母さんを亡くしたばかりの中学生がやってきます。
子供のころにお母さんと本バスに来ていた思い出が
あります。

照岡は特定の女性を優先していると苦情のハガキが
きます。
覚えがなく菜緒子もそんなはずがないと言って
くれます。

二人で廻る先で起きる出来事を描いています。
彼らは借りていく人たちがどういうジャンルの
本に興味を持っているのか知るようにしていて
それにあった本を積んでくるようにしています。
え、そうなのってこのことにはびっくりです。
ユーザがどんな本を借りるのか意識しないでいる
のが図書館職員なんだと思っていました。

がんこ煙管 取次屋栄三

2017-07-23 21:00:00 | 

岡本さとる著"がんこ煙管 取次屋栄三"を読みました。

"こうくり"
大工の安五郎は仕事も真面目だし面倒見もいい
男です。
栄三郎に相談事を持ち込みました。
弟分と酒を飲んだ帰りに若い男にお金を騙し
盗られました。
その男に偶然出会い、つけて行ったら別れた妻を
見ました。
その男は自分の息子だったのです。
このままではどうしようもない人間になってしまう、
今の内にまともな生き方をするようにしてやりたいとの
相談です。

"血闘"
栄三郎の友人の新兵衛が誰かに後をつけられます。
気づかない風を装って居酒屋のお染に状況を話し
仲間に連絡を取ってもらいます。
そのまま歩き続けます。

"がんこ煙管"
良い煙管を作ると評判の煙管師の鉄五郎は仕事を
辞めてしまいました。
根岸肥前守が鉄五郎の作った煙管を見て自分も
鉄五郎の作った煙管を持ちたいと思いましたが
作らせることは出来ません。
栄三郎は地主の宗右衛門に鉄五郎に煙管作りを再開
するようにさせて欲しいと頼まれます。
なかなかうまくはいきません。

"軽業"
栄三郎の道場に住み込んでいる又平は幼馴染の
駒吉を見かけました。
両親がいなくて軽業の親方に拾われて軽業をして
いた仲間です。
親方が亡くなってばらばらに奉公に出され別れました。
駒吉は博打の借金のせいで裏社会の元締めの権蔵の
身内にさせられました。
権蔵は半次という男を探しています。
駒吉はしたくない仕事をさせられています。

星をつける女

2017-07-22 21:00:00 | 

原宏一著"星をつける女"を読みました。

牧村紗英は大学時代から食べることに興味を
持っていました。
卒業後パリで飲食店のランクの星をつける仕事を
していました。
日本へ帰って投資家から依頼されて飲食店の味や
経営状態などの全てを知らべて星をつける仕事を
請け負っています。
大学時代の先輩の真山幸太郎を相棒にしています。
彼は劇団を主宰していますが貧乏でアルバイトとして
手伝っています。

最初の店は高級なフランス料理の店のグランメゾンです。
智也はスーシェフとして抜擢されたばかりです。
出された肉はブルゴーニュ産のシャロレー牛だと説明
されます。
紗英は説明と違うと判断します。
智也は客に違うのではないかと言われ調査をはじめます。
やがてオーナーシェフが関わっている不正に気付き
悩みます。

次の調査はラーメンのチェーンの麵屋勝秀です。
真山は劇団を解散して本格的に紗瑛の仕事を手伝い
始めます。
池袋店の店長の七海は勝秀の味に魅せられて休みもなく
働いてきました。
新規プロジェクトの案を出すため自腹を切って
オーストラリアへ調査に行ったりと、店の仕事と別の
仕事まで押し付けられています。
ブラック企業です。
社長は職人気質で経営は梶原専務まかせです。
鬱病となり自殺未遂をはかる店長まで現れています。
七海も、紗瑛たちも梶原の陰謀に気づきます。

最初の店に出てきた智也が仕事を手伝うようになっています。
次の仕事は南紀白浜のホテル紀州ノ庵です。
高級志向を目指しています。
紗瑛は娘の杏奈と真山と三人で家族を装ってホテルに
宿泊してホテル内のレストランで料理を味わいました。
ホテルもレストランも申し分ありません。
このホテルには銀座に銀座別邸というレストランが
あります。
南紀とは反対に銀座の店はまったくなっていません。
南紀は信二という双子の弟が経営し、銀座は兄の孝一が
経営しています。
銀座は赤字です。
孝一は南紀の店に口出しするようになりました。
社長となっているのは二人の母親ですが、認知症が
疑われます。
紗瑛はラーメン店店長で退職して故郷に戻った
七海と共にホテルの人たちと関わっていきます。

七海も東京へ戻って紗瑛たちと仕事をすることに
なります。
紗瑛、真山、智也、七海と四人になりました。

最初の話と次の話の店は最初の店が成功したあとは
次々に店を展開していきます。
質を落としてしまったりブラック企業となったりと
店を広げてもいいことありません。
なぜ広げたいのかなあぁと思います。
手の届く範囲で働いたらいいのではないですか。
ラーメンチェーンの社長は経営に興味はなく、
なぜチェーン展開したのか不思議です。

調査のはずが店に関わってしまって状況を変えています。
仕事の範囲を超えている気はしますが、関わる
ことでいい方に変化しています。
おもしろかったです。
続編がありそうな気配がします。

ファイル名付け替え

2017-07-21 07:33:10 | コンピュータ
大量のファイル名を付け替えたい時ってどう
するのがいい方法なんでしょう。

A1 → A01
:
A9 → A09

こんな風に変えたいファイルが 先頭文字 A,B,
C ~ N,O まであるとします。
全部で 9 * 10 で90ファイルです。

こんなふうにしてみました。
こういうファイルを作ります。

RENAME D:\PATH\%11 %101
:
:
RENAME D:\PATH\%19 %109


これを D:\TEMP\A.BAT のように バッチファイルに
します。

コマンドプロンプトで次のように実行します。

>D:\TEMP\A.BAT A
>D:\TEMP\A.BAT B
:
:
>D:\TEMP\A.BAT O

FOR を使ってもっと短いバッチファイルを作ることも
出来るはずですがまあこれでもいいでしょう。


こんな方法古臭いって言われそうですね。
20年ほど前取引先のSEの人が来ていて私がコマンドプロンプトで
作業しているのを後からのぞいて「へえ、コマンドプロンプト
ってこうやって使うんですね」って言いました。
私の方が驚いてコマンドプロンプトを使わないでどうやって
仕事するのって思いました。
現在ではなんか別な便利な方法があるんでしょうね。
古い人間は古い方法でいいんです。

( \ となってしまいましたが 実際は円マークです。
円マークの入力方法がわかりません。
空白が詰まってしまって読み難くてすみません。)

春雷抄 風の市兵衛

2017-07-20 10:41:31 | 

辻堂魁著"春雷抄 風の市兵衛"を読みました。
居酒屋で一緒になる旧知の医師柳井宗秀に頼まれ
江戸の郊外で行方不明になった清吉を探すことに
なりました。
清吉は農夫ですが陣屋で見回りの仕事にもついて
いました。
女房のお純と娘のお鈴がいます。
陣屋の元締めは清吉が何かのしくじりをして逃げた
のではないかといいます。
北町同心の渋井は密造酒の探索を命じられます。
江戸で出回っている安い酒の梅白鷺が密造酒では
ないかと疑われています。
この酒が清吉が失踪したことと関わっています。
土地を支配するものと酒屋と米屋が組んでの
大がかりな悪だくみです。
市兵衛はお純、お鈴を連れて話を聞いてまわります。
最後の場面では剣の腕を持った武智との闘いが
あります。

取次屋栄三

2017-07-15 21:00:00 | 

岡本さとる著"取次屋栄三"を読みました。
主人公は秋月栄三郎です。
栄三郎は町人の子でしたが武士になりたくて
剣術の修行をしました。
今は小さな道場で町人相手に剣道を教えながら
子供たちの手習いの先生をしています。
武士と町人の間のいざこざを解決するのも仕事と
しています。

"幼馴染"
幼馴染の蓑助に勤めている店から暖簾分けした店の
店主が困ったことになっているからと助けを
求められました。
薬種問屋の瀬川屋は桜花香という香で有名でした。
ある大名から大量の桜花香の注文があり借金をして
修めました。
ところが代金をあれこれ言って払おうとしません。
このままでは店は潰れます。
これには商売敵が一枚噛んでいました。

"現の夢"
知り合いの深尾又五郎より人探しを依頼されます。
深尾の勤める永井家は婿を迎えることになりました。
婿になる房之介には久栄という姉がいます。
彼に学問させるため身を売りました。
苦労させた姉を探しています。

"父と息子"
岩石大治郎は同門の剣術仲間です。
彼は剣術を捨て役者に弟子入りしてしまいました。
国から父親が出てくることになりました。
役者になったことがばれないよう合わせてくれる
よう頼まれました。

"果たし合い"
栄三郎の剣友の松田新兵衛は近所に住んでいて
寺子屋の仕事を手伝ってくれています。
新兵衛は昔亀山という男に木刀での試合を挑まれ
この男を打ち負かしました。
亀山は死にました。
亀山を慕っていた盛田源吾はいつか勝負をして
欲しいと言い残して去りました。
盛田が姿を現し試合を臨みました。
栄三郎や地主の宗右衛門、娘のお咲らは試合を
させたくありません。

気楽に読める本です。
シリーズになっているようです。

居酒屋お夏五 縁むすび

2017-07-14 21:00:00 | 

岡本さとる著"居酒屋お夏五 縁むすび"を
よみました。

"天ぷら"
左官職人の岩五郎はお夏の店で天ぷらを出す
時は何か理由をつけてさけています。
岩五郎にはお千代という娘がいます。
お千代が小さかった時に岩五郎は天ぷらを
揚げていて油で顔にやけどをさせてしまいました。
そのことを悔やんでいて天ぷらを食べられません。
お千代は左官の親方の息子の哲太郎と夫婦です。
しかし哲太郎は心に鬱屈があってお千代に理由も
なく暴力を振るいます。

"父子の宴"
居酒屋の向いの長屋に住む亀井礼三郎と春之助父子
には皆好意をもっています。
旗本の野田家に厩番指南に月1度行っています。
渡り用人の草間が来てから内情が良くなりました。
しかし草間が主に内緒で悪事に手をそめている
ことを亀井は気づきました。

"縁むすび"
お初という女が店に来るようになりました。
お初はお夏に頼み事をしました。
お夏の父の部下だった寛助に聞いたといいます。
お初は駆け落ちの手助けをしてやるという浅次郎と
いう男を信用しました。
しかしお初は騙され女郎屋に売られました。
寛助に助けられましたが、寛助は姿を消してしまいました。
お夏らは寛助の行方と浅次郎の様子を調べました。

"お仏飯"
最後の話は江戸を牛耳ろうと目論んでいる姿が見えない
千住の市蔵との闘いです。
はからずもお夏たちは市蔵の邪魔をしてきました。
市蔵はお夏たちにまだ気づかずにいます。
相手が牛頭の五郎蔵だと思っています。
五郎蔵の一番の部下の榎の利三郎を殺させようと
します。
やがて五郎蔵までも襲われます。

天久鷹央の推理カルテ Ⅳ 悲恋のシンドローム

2017-07-13 21:00:00 | 

知念実希人著"天久鷹央の推理カルテIV
悲恋のシンドローム "を読みました。
統括診断部部長の27歳の女性医師鷹央と
部下の小鳥遊が出会う出来事です。

"迷い込んだ呪い"
秋穂は結婚しようという相手が現れると
体調をくずします。
腹痛に血を吐いたりと苦しみます。
以前に付き合っていた男性の悩みを真剣に
聞かなかったため自殺されてしてしまいました。
その呪いだと思い込み霊媒師に大金を払って
呪いを解いてもらおうとします。
こういうタイミングで体調をくずすのには
ちゃんとしたわけがありました。

"ゴミに眠る宝"
沼田という男の家はゴミ屋敷となっています。
向いに建つアパートの一之瀬という住民が
沼田の家に入って行ったあと家に帰ってこないと
いう医療とは関係ない話が持ち込まれました。
沼田の家を訪ねます。
一之瀬は姿を現し殺されてはいませんでした。
しかし隠された出来事を鷹央は見つけ出します。

"瞬間移動した女"
看護師の若菜が暗い表情をしています。
鷹央のところへ悩みを持ち込みます。
看護学生時代の友人の桜子がマンションで殺され
海で見つかりました。
マンションから発見場所までは10キロで、この間を
瞬間的に移動したようにみえます。
鷹央は事件の最後は手を引き小鳥遊にゆだねます。

知念さんはお医者さんだそうです。
医学的な話はそんなことがあるのかとおもしろいです。
しかし最初の話は理解できませんでした。
子宮の内膜組織が体のあちこちに散らばり子宮と連動して
体の不調を引き起こすなんてどうして?って思います。
体の中に無線があるわけではないしどうして子宮の
状態を他の場所の組織が気づけるのだろうと思いました。
ネットで検索したら女性ホルモンがスイッチになって
いるということです。
なるほどね、やはり知らせているものがあるのですね。

大根足 居酒屋お夏四

2017-07-12 21:00:00 | 

岡本さとる著"大根足 居酒屋お夏四"を読みました。
ほのぼのとした話になるのかと思ったらだんだんと
危険な話になってきました。

"まよい箸"
29歳になる植木屋の喜六はお夏の店で出された膳
に箸をさまよわせます。
喜六は幼いころからの知り合いのべに屋のおひさに
ずっと思いを寄せています。
しかしおひさは子供のころに受けた心の傷が癒えず
男には近づきません。
ならず者の熊三が殺されました。
おひさと会っていた弥太郎も殺されました。

"かための杯"
お夏の店に遠くからやってくる客がいます。
頭と呼ばれていますが詳しい話は聞こうとしません。
それが心地よく頭こと桶屋の宗五郎は通ってきます。
宗五郎には娘のおきよがいてとても大切に思っています。
おきよは糸組の仕事をしており仕事を通じて好きな人が
できました。
この話を聞いて宗五郎は気分を害しました。
お夏の店で宗五郎は高輪の兄さんと呼ぶ知り合いが
できました。

"大根足"
下目黒の隠居が畑で作った大根をお夏の店に持ってきます。
蕎麦屋を息子に譲っての田舎暮らしです。
息子夫婦は手を広げすぎ店は危ない状態です。
離れを武士二人に貸しています。
清次は武士の一人を見て過去に出会った盗賊だという
ことに気づきました。
この離れをアジトに押し込みを企んでいることが
わかります。

"師走の客"
お夏の父の長右衛門は小売酒屋の相模屋を営む傍ら
ぐれていた者たちを雇い弱い者を助けることを
していました。
長右衛門が亡くなって店の者たちは解散しました。
その時の仲間のお夏、清次、鶴吉、川瀬庄兵衛は
あることをするため集まりました。

念二郎と仙八という二人が鶴吉をおそいました。
仲間は二人を始末しました。
香具師の元締めの牛頭の五郎蔵がお夏を訪ねてきました。
千住の市蔵という男が五郎蔵の追い出そうとしています。
市蔵はじゃまをしているのは五郎蔵だと思い込んでいます。
市蔵は五郎蔵の子分がやっている料理屋のえのきに
火を放ちます。

お夏らは市蔵のたくらみにいつの間にか巻き込まれ
ていきます。

風塵 風の市兵衛 上下

2017-07-11 13:11:45 | 

辻堂魁著"風塵 風の市兵衛 上下"を読みました。
市兵衛は元老中奥平純明に雇われます。
下屋敷に側室の露と息子の悠之進、娘の美帆と
暮らしています。
露は青い目をしています。ロシアの生まれです。
市兵衛の仕事は露と悠之進、美帆を守ることです。
元松前奉行配下の旗本の宮島が海外製の銃で
撃たれて死にました。
13年前にも蝦夷で厚岸会所の吉岡が同じように
銃で殺されています。
八王子千人同心の跡継ぎ以外の若者たちが
守りと開拓のために蝦夷へ送られました。
彼らは飢えと寒さ、病気で次々と倒れました。
幕府に助けを求めましたがまったく無視されました。

材木商の竹村屋雁右衛門は江戸と蝦夷を行き来して
商売をしていました。
奥平と竹村は海外との貿易をする必要を感じていました。
竹村は密貿易となるが蝦夷でロシアとの貿易を
開始しました。
しかし奥平は失脚させられ、竹村は罪を咎められます。

蝦夷で孤児になった露を竹村は引き取ります。
竜巻で船が壊された時に命を助けてくれたのが入植
していた生き残りの八王子千人同心たちです。

竹村は事故後、江戸に戻り露と夫婦となります。
江戸を追い払われた時に露は奥平に預けられ
その後側室となりました。

竹村は奥平を恨んでいます。
安宅猪史郎を頭とする八王子千人同心も恨んでいます。
彼らは手を組んで10年以上たっても恨みを晴らそうと
します。

奥平の大殿と息子の悠之進が馬で野駆けに行き
途中で安宅らに襲われました。
市兵衛の働きでこの時は助かりました。

安宅、竹村が諦めるとは思えず次の襲撃があることが
予想されます。
市兵衛は大殿と露に頼まれ竹村に伝言を伝えに
行きます。

今回は市兵衛が活躍する部分はそんなにありません。
蝦夷地の開拓に送り込まれた人々の悲惨な状況が
多く描かれています。
ばたばたと人が死んでいくのに状況を知ろうとも
しない役人たちは無知というか無謀というか。
この悔しさは何十年たっても忘れられないなぁと
共感できます。
わかるけどもっと別の生き方を考えてもいいの
ではとも思います。

五分の魂 風の市兵衛

2017-07-10 21:00:00 | 

辻堂魁著"五分の魂 風の市兵衛”を読みました。
小十人衆安川剛之進の16歳の息子の充広は
高利貸から三十両を借り、うるさくまといつく
取り立て婆を斬り殺しました。
充広は捕まりました。
市兵衛は家族に雇われ充広が起こした事件が
どのようなものであったのか調べ始めます。

充広は幼馴染みの女を助けたいと思いました。

花街の顔役と骨董品屋、元勘定吟味役だった三人
がたくらんだことだとわかってきます。
定町廻り同心の渋井は別の出来事と思われる
御家人一家三人の失踪を調べています。

悪人たちがやったことは詐欺です。
現代でよく起こっている騙しです。
お金が二倍になって戻ってくるなんてことは
まずないと考えるべきなんですが、それなりの
肩書があった人物たちに大丈夫だと言われると
信用してしまうものなのでしょうね。
自分だけですまない事態に陥ってしまったの
ですからこんな話しにはよくよく気をつけねば
いけませんね。