やなせたかし著"足みじかおじさんの旅"を読みました。
やなせさんを始めて知ったのは小学生の時。
テレビのたぶんNHKでまんがの描き方を教えて
いたのを見た時です。
それから高校生の時、当時詩がブームになりました。
詩というのはブームが起きることがないものと思われて
いたので不思議な現象と言われました。
やなせさんは詩人として登場しました。
当時買った詩集は今も大事に持っています。
「てのひらを太陽に」など歌になってずっと歌い継がれて
いるものは多いです。
そして現在は小さな子たちにはアンパンマンの作者と
して知られています。
90歳を越えて元気に仕事されている姿を見られることは
とてもうれしいし、力づけられます。
"足みじかおじさんの旅"は3,4ページのショートショート
です。それぞれの話にやなせさんの挿絵があります。
表紙の絵もとても美しいです。
足みじかおじさんは現実と非現実の間を行き来する
不思議な人です。
大きな力はありませんがちょっとした力があり、悲しんだり
困った人のそばに現れて手助けをします。
謙遜していますがかなり大きな力だと思います。
命を助けるようなこともしています。自分がつかれ切って
しまうのをいとわず手助けします。
足みじかおじさんが来てくれたらと思うことありますね。
現実には現れることはありませんがこういうお話の中で
元気になった人をみてよかったねとほっとします。
昔"ベルリン・天使の詩 "という映画を見ました。
この中に出てくる天使は地球ができた時からずっと
地球や人間を見てきているのですがほとんど力がありません。
辛い思いを抱えた人の隣にそっと座っていることしか
できません。それでもなんだか元気になったと笑顔を
取り戻す人がいます。
でもそれ以上はできません。
人に姿も見えません。天使といえどかわいそうになります。
足みじかおじさんは姿が見えます。
ベルリンの天使よりはるかに力があります。
現実に助けることができるのですから。