雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

居酒屋お夏三 つまみ食い

2017-07-01 10:02:15 | 

岡本さとる著"居酒屋お夏三 つまみ食い"を読みました。

"つまみ食い"
お夏の居酒屋にお浪という女が現れるようになりました。
男の気を引くことを楽しんでいます。
大工の幸太はいっしょうけんめい修行をしています。
弟弟子たちの面倒もよく見るいい男です。
内緒にしていますが許婚が実家の近所にいます。
お浪が幸太に目をつけ、幸太は悩んでいます。

"いだてん豆腐"
平兵衛はいい腕をした鋳物師です。
女房は出て行かせ、十五歳になる娘のお照は残って
父親の面倒をみています。
品が出来上がっても平兵衛は納得出来ずに売ることが
出来ません。
仏具屋のお春の注文の香炉も出来上がったものを
手渡そうとした所へ来て取り返していってしまいました。

"干し飯"
お夏の父は裏で弱い者たちを助けていました。
お夏が24歳の時に飲み代を払わず立ち去ろうとした
武士たちを叩きのめしました。
仲間たちが現れて窮地に陥ったお夏を堀から引き入れて
助けてくれた人がいました。

居酒屋に音吉という隠居が来るようになりました。
干し飯をうれしそうにもらっていきました。
音吉は梅之助という人形師に肩入れしています。
梅之助の実家は大きな人形問屋でしたが大名から
預かった人形を盗まれたことから没落しました。
音吉はその原因となった人物に痛い目にあわせて
やろうとしています。

"玉子焼き"
お夏の母のお豊は子供の粗相を咎めだてして謝る母親と
共に斬りそうにしていた身分のありそうな武士たちを
注意しました。
母子を逃がしたお豊は斬られて亡くなりました。
中心人物は勘定奉行の菅山の息子の大治郎です。
大治郎はお夏の父が成敗しました。
殺害に加担した剣術指南の小菅市兵衛と中間の才次は
姿を消しました。
お夏たちは忘れてはいません。
髪結の鶴吉が舟宿の亭主の歳二郎となった才次を見つけました。
正体のわからない千住の市蔵という江戸を牛耳ろうとして
いる香具師の手先となっています。
お夏、清次、鶴吉、それに船頭の八兵衛は才次に
挑みます。

くそ婆ぁと言われている表の顔と、さっそうとした美女の
裏の面を見せるお夏がいいですね。