雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

中途半端な密室

2012-08-06 22:25:08 | 

東川篤哉著"中途半端な密室"を読みました。
短編集です。
最初の1篇を除いて大学生の山根敏と七尾幹夫の二人が
事件を語り敏ちゃんが解くというものです。

"中途半端な密室"
戸川と片桐が喫茶店で覆面の連続婦女暴行魔の事件と
内側から鍵が掛かったテニスコートで腹部を刺された
不動産会社社長が見つかった事件を話しています。
鍵が掛かっているとはいえテニスコートは天井が
開いていて中途半端な密室です。
同じ夜に暴行未遂事件が発生し被害者は恐怖で口が
きけなくなっています。
この事件は発想の転換が必要ですね。

"南の島の殺人"
敏と幹夫の友人の則夫から手紙が彼の彼女経由で届きます。
そこで遭遇した事件を推理して欲しいと書いてきました。

則夫は招待されて南の島で過ごしています。
降ってきたため行きずりの家のカーポートに避難しました。
そこの主人が帰ってきて家の中へ入れてくれました。
翌日借りた傘を返しに行くと殺人があったと大騒ぎに
なっていました。
東屋でぜんぜん知らない男が真っ裸で横たわっていました。
さてどういう事件だったのでしょう。

敏ちゃんが推理したのはその島の名前はチェリー・アイランド、
(日本語に訳してください)
その家の主人は日本語ができる外国人です。
手紙の中で則夫は警察に尋問された時その人が通訳を
してくれたとあります。
その人は容疑者の一人です。
容疑者に通訳してもらうってそれはどうなの?
違うことを伝えるかもしれないのにと思いました。
なるほど容疑者に通訳を頼んでも心配ないことが
あるのですね。
この話は意表をついていて、あはと笑ってしまいました。


"竹と死体と"
敏ちゃんは古本屋さんでアルバイトをしています。
遊びに行った幹夫は古新聞を見つけます。
そこには20メートルの竹の17メートルのところで
女性が首吊りをしているのが見つかったと載っていました。
自殺なのか殺人なのか、どうやったのか二人は考えます。

この話は私にもどんな状況でどうやったのかわかりました。
あっていました。

"十年の密室・十分の消失"
前回と同じように古本屋さんです。
則夫からまた手紙が来ます。
人里離れた山で車に会って乗せてもらい彼女が子供の
ころに過ごした彼女の持ち家に一晩泊めてもらうことに
なりました。
そこには叔父と使用人夫婦が現在も住んでいます。
彼女の父は離れの小屋で首吊り自殺しその直後に母と
その家を離れました。
前夜小屋をたしかに見ているのに翌朝には消えて
しまいました。
彼女は叔父が父の死や小屋の消失に関係していると
おもっています。
でも実際は・・・

"有馬記念の冒険"
カツ丼屋の店主が昼食のために2階へ上がりました。
頭を殴られ気を失っている間にたんす預金の50万円を
盗られました。
その時間は有馬記念のレースのスタートした時です。
テレビがついていていてはっきりしています。
犯人は目撃者に顔を見られていました。
彼はアパートにいたといいます。
その部屋と窓が接している隣のアパートの部屋には
二人の男がいました。
彼らは有馬記念レースの時に隣に男はいたといいます。
隣のアパートの住人の部屋にはオーディオ機器など
最新機器がいっぱいありました。
どういうことだったのでしょう。

それほど斬新なアイデアというわけではないのですが
おもしろかったです。

1 コメント

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Unknown (タッキー)
2018-10-21 13:01:47
南の島の殺人で敏ちゃんとミキオはなぜ手紙で謎が解けなかったと返事したのですか?実際に解けたのだから解けたと言えばよかったんじゃないですか?

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