12 石川歩 投手 30歳 年俸1億1000万円
【2018年成績】 21試合 9勝8敗0S 防御率3.92 133回2/3 137被安打 15被本塁打 29与四球 3与死球 77奪三振 被打率.265
一昨年の向かうところ敵なしから昨年の奈落の底と激動の二年間からの今季に復活の糸口を掴めるかどうかが注目だった石川は、開幕3連勝からとんとん拍子に交流戦明けまでに9勝で防御率2.17、しかし二桁勝利はもちろんのこと一昨年と同じく最多勝、最優秀防御率のタイトルを狙えるところから一気に急降下、その後は一つも勝てずに5連敗で防御率も7.71と別人状態、終わってみれば二桁勝利どころか規定投球回にも達しない、その二年間を前後半で味わった何とも言えない微妙な一年でした。
交流戦では18試合制になって初の4勝、防御率1.01とセントラルが相手ではありながらも無双状態からの転落はさすがに予想だにできず、NPBタイ、リーグ新の1イニング11被安打で10失点の初回KOもあり二ヶ月間の二軍生活、しかし復帰後も6回14被安打を含む3試合で18失点と浮上の兆しが見られなかったのはベンチとしては大誤算でしょう。
前半と後半のどちらが本当の石川なのか、終わり方があまりに酷かったためにどうしても不安が強く、そしてその不安を一番に感じているのは本人でしょう、またゼロどころかマイナスからのスタートとなる来季に今度こそ復活できるのか、石川がこけたあたりから崩壊が強まった先発陣だけに常に後ろ向きな発言がどういったものになるのか、気になります。
大炎上をする前の試合でも肩の不安から2回2失点で緊急降板をした石川は、大丈夫と言いながらも投げ終えてみれば「肩に力が入らない」とリタイア、直後に足首捻挫で全治三週間と泣きっ面に蜂はたまたまだったのか、どちらにせよ箇所と状態があまりに重大すぎて「来季は大丈夫だろう」と狸すら狩れないのが正直なところです。
勝ち続けているときも球速こそ戻っていましたが絶好調だったときの特徴でもある球数の少なさ、までには至らずこれで復活とは言い切れないのではないかと何度か指摘をしましたが、見た目ほどには球威が戻っていなかったようで奪三振の少なさと与四球の多さが攻めきれなかった石川を物語っています。
ねじ伏せるタイプではありませんが押し込む力があってこその石川だっただけに、微妙なコントロールのズレ、あるいはファールで粘られたのは肩に何らかの異常がじわじわと迫っていたのかもしれず、打たれはしましたがとりあえずは100球以上を投げた9月以降を前向きに考えるしかありません。
弱音をあっさりと吐く石川だけに肩の不調をじっと我慢をしていたのではないと思うのですがWBCあたりかららしくない責任感を発揮するところもありますし、しかし次に同じ状態になり深手となれば手術といった選択肢も考えなければならないでしょうから、石川らしさを取り戻すことこそが復帰への一番の近道ではないかと考えます。
あまりエースとしての自覚、などを求めすぎずに、その発言が頼りなくはあっても人それぞれと考えて、石川らしい石川であってくれよとまったりと見守っていこうと思います。
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