オリオン村(跡地)

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2018年通信簿 8 中村奨吾

2018-11-12 01:41:31 | 千葉ロッテ

 

8 中村奨吾 内野手 26歳 年俸3500万円

【2018年成績】 143試合 552打数 82得点 157安打 打率.284 30二塁打 3三塁打 8本塁打 57打点 39盗塁 82四死球 94三振 得点圏打率.244

井口監督が「自分に似ている」と慣れ親しんだセカンドへのコンバートでゴールデングラブ賞を獲得し、また全試合出場どころか全イニング出場は2010年の西岡以来ですからその分かりやすい激推しぶりに中村も応えてキャリアハイの.284はリーグ10位、39盗塁は2011年の岡田、伊志嶺以来の30盗塁オーバーですので大きく躍進をした一年でした。
やはり井口監督に「トリプルスリーに一番近い」と、そして自らの目標の3割30盗塁には届きませんでしたが、その足掛かりは掴めたのではないかと思います。
オールスター戦の初出場も果たしてここから来季にどう上積みをしていけるのか、年齢的にも脂が乗ってくるところですので大きな飛躍を期待したいです。

こと中村について言えば井上と同じく、金森打法のエッセンスがプラスに働いたのでしょう。
あれだけ外のボールを強引に引っ張り、かつドアスイングで詰まったゴロを量産していたものが手元までボールをしっかり見られるようになったことでコースに逆らわない素直なバッティングができるようになり、またそれが四球が大きく増えながらも三振はさほどに増えなかった理由だと思います。
そのコメントからしてもようやく右方向を意識しているのが一番の収穫、長打は物足りないですが今季は型作りと考えればそこはさして問題ではありません。
引っ張っても流してもボールを強く叩けていますので、ホームランラグーンでなくとも来季は二桁、どこか打撃フォームが似てきた今江超えぐらいはいけるはずです。
球団新記録の22死球は相手バッテリーも中村を強敵と見なしたからこそ、とにかく中村は外のボールの対処が課題と言い続けてきた身からすれば喜ばしいの一語に尽きます。
この打撃面での成長は昨年後半からの流れ、福浦や大村コーチからの指摘で顎を引いて目線を落とすことで低めの変化球を見極められるようになったのも大きいと思われ、そういう意味では大村コーチが一軍担当となり、福浦も二軍で打撃コーチの肩書きが付きましたので第二、第三の中村の誕生を待ちたいです。
一方で守備、走塁については立派な数字ではあるのですが物足りないところも目立ちましたので、評価は微妙と言いますか保留と言ったところでしょう。
鈴木をサードに追いやってのセカンドの守りは机上のUZRはリーグトップですし守備範囲もまずまず広く、難しいバウンドもグラブ捌きでこなしてはいるのですが、併殺プレーのときに捕ってから投げるまでにややもたつくことがあるのと、イメージをとにかく悪くしているのは飛球へのアプローチです。
藤岡と同じく積極的に捕りにいくのはいいのですが深追いかつ諦めが悪く、むしろ自分が追うのではなく司令塔として早めに指示を出すのが求められる役割ではないかと考えます。
こと外野との連携ではコンバートから間もない平沢と移籍をしてきたばかりの岡ですから中村が追えば任せてしまうのは当然、追うなら最後まで追わなければなりませんし地元であれば風を計算して誰が捕るべきかの判断を早めにしてもらいたく、あのギリギリまで追いながら突然に止めて平沢が慌てたシーンが象徴的でした。
このあたりは中村と言うよりはチームとしての課題ではあるのですが、チームリーダーとしての中村の変化を望みたいです。
またもう少しのところで西川にかっさらわれた盗塁のタイトルは成功率を上げなければ厳しく、リーグ最多の盗塁死15はとにかく走れという井口野球の負の側面ですので仕方のないところはあるもののこれを糧に次に活かせるか、足で勝負ができるタイプとは考えていなかっただけにせっかく手にしかけた武器を育てる来季であってもらいたいです。
その中村は来季から中村奨、となれば広島に似た名前の選手がいるので「本家」を主張できるよう、一年だけだったと言われないよう頑張ってください。

2015年通信簿
2016年通信簿
2017年通信簿


【オリオン村査定】 3500万円 → 6000万円 (△71%) 



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