昨季限りでロッテを離れた選手たちの現況を伝えるシリーズの最終回です。
ちょっと今頃といった感はありますが、最終成績を伝えずに終わるには締まりが悪いのでおつき合いください。
ほとんどの選手が来季もプレーを続けることになるようですので、元ロッテ戦士として頑張ってもらいたいものです。
■清水直行(横浜)
26試合 10勝11敗0S 防御率5.40 155回 203被安打 26被本塁打 39与四球 8与死球 105奪三振 被打率.322
終わってみればやはり借金を抱えてしまい、ロッテなエースのままに横浜での1年目を終えました。
通算100勝に2桁勝利ですから最低限の仕事をしたと言えなくもありませんが、リーグ最低の防御率とダントツの26被本塁打ですから誉められたものではありません。
被本塁打について言えば両リーグを通しても成瀬に次ぐ多さですし、その次が久保だったりもしますので笑うに笑えなかったりもします。
昨季に続いて被打率が3割を越えたことからも衰えが感じられますので、来季に36歳となることを考えれば正念場と言ってよいでしょう。
これで年俸が2億8000万ですから、球団の判断は正しかったと言えます。
■ブライアン・シコースキー(西武)
58試合 2勝5敗33S 防御率2.57 63回 50被安打 7被本塁打 19与四球 1与死球 48奪三振 被打率.215
故障のグラマンの代わりに守護神を務めて、見事に33セーブでタイトルを獲りました。
その点では逃した魚は大きかったと言えますが、来季の年俸が9000万ですからロッテとは縁がなかったと思うしかないでしょう。
後半戦はやや失速気味で打たれることが目立ち始め、西武がリーグ優勝を逃した戦犯の一人だとの指摘もあるようです。
ロッテとの試合でもやらかしてくれましたし、奪三振率の低下がそのまま力の衰えを表しているようにも思えます。
とは言えタフネスぶりはチームにとって大きな戦力となるでしょうから、来季も西武の守護神として立ちはだかるであろうシコースキーです。
■川崎雄介(阪神)
22試合 0勝1敗0S 防御率6.75 13回1/3 23被安打 1被本塁打 4与四球 0与死球 14奪三振 被打率.390
川崎も球団の判断が正しかったと思わざるをえない、そんな悲惨な成績でシーズンを終えました。
4割近い被打率ながらも22試合も登板機会があったことが驚きで、さらには年俸ダウンも6%ですから阪神のお財布状態が理解できません。
ロッテ戦での登板は1試合だけでしたがスピード、キレともに往年の輝きはなく、まだまだ勤続疲労から抜けきれてはいないようです。
来季に29歳ですから復活の芽はいくらでもあるでしょうが、結果が伴わなければ横浜か楽天あたりへの移籍があるかもしれません。
■小林憲幸(長崎)
35試合 1勝3敗6S 防御率3.60 80回 48与四球 1与死球 69奪三振
前回からセーブの上乗せが無く、しかし投球回数が異様に伸びていますので先発に転向をしたものと思われます。
しかし結果が出たとは言い難いですし、チームが解散をしてしまいましたので来季の現役続行は厳しいかと思っていたのですが、どうやら愛媛に移籍をすることが決まったようです。
まだ野球を続けることができる喜びを胸に、頑張ってもらいたいと思います。
■田中崇博(富山)
6試合 1勝2敗0S 防御率4.13 32回2/3 31被安打 1被本塁打 8与四球 2与死球 20奪三振
富山の選手紹介に名前が無かったので調べてみたのですが、8月に退団をしたとのことでした。
病気治療のために本人の希望によるもののようで、プロ初勝利をマークした直後だけにさぞや無念でしょう。
どういった病気なのかは分かりませんが、快癒をした後にまた挑戦をしてくれればと思います。
■橋本将(横浜)
43試合 134打数 13得点 33安打 打率.246 3二塁打 1三塁打 2本塁打 13打点 0盗塁 14四死球 30三振 得点圏打率.212
骨折をして戦線離脱をしていた時期があったことも理由ではありますが、ここ5年では最低の出場数となってしまいました。
弱肩でフリーパスに対する非難には何を今さらと思いますし、そんなことを言っているから横浜は弱いのだと言いたくもなりますが、野口に続いてのFA獲得の失敗は痛すぎます。
それでも懲りずに細川の獲得に動いたことで橋本の不信感が爆発をしたのか、言いたい放題の状況です。
まあ橋本も隣の芝生が青かったことを後悔しているかもしれませんので、お互い様と言ったところでしょう。
このままですと2年契約ですから来季で放り出される可能性もあり、何としてでも細山田や武山らを蹴散らすしかありません。
総じてロッテから横浜に移籍をした選手は低調ですので、そう考えると思っているよりは選手を上手く使いこなしているロッテなのでしょう。
■白川大輔(徳島)
67試合 219打数 29得点 55安打 打率.251 2本塁打 21打点 1盗塁 31四死球 31三振
ほぼレギュラーとしてシーズンを終えました。
しかし成績は今ひとつで、足もありませんから小柄な白川の特徴が見えません。
同じ徳島に所属をしていた弟は戦力外通告をされて退団をしましたので、白川もうかうかとはしていられないでしょう。
せめて打率を2割7分台には乗せたいですし、核弾頭として存在感を見せてもらいたいものです。
■早川大輔(横浜)
31試合 79打数 14得点 15安打 打率.190 1二塁打 0三塁打 1本塁打 6打点 6盗塁 15四死球 14三振 得点圏打率.214
結局は1軍に戻ってくることなく、そのままシーズンを終えた早川です。
そうなれば年齢的にも戦力外通告が濃厚でしたが、4000万から1200万への大幅ダウンでの残留ですから球団も万が一の場合を想定しているのでしょう。
ライバルである金城も同様に大幅ダウンでの残留ですから、ダウン組同士で切磋琢磨してもらうしかありません。
何となく来季で引退をしてロッテにコーチとして復帰をするのではないかとも思っているのですが、まずは選手として燃え尽きることが先決です。
2軍落ちのきっかけとなった守備でのミスを再びやらかさないよう、頑張ってもらいたいものです。
■佐藤賢治(日本ハム)
9試合 18打数 0得点 2安打 打率.111 0二塁打 0三塁打 0本塁打 1打点 0盗塁 0四死球 6三振 得点圏打率.250
まあ驚きの佐藤と言ってよいでしょう。
ロッテに残っていれば戦力外通告をされてもおかしくはなかっただけに、佐藤にとってはラッキーな移籍でした。
ロッテ戦では1打席1三振といいところは見せられませんでしたが、数年後にはやっかいな選手に育っているかもしれません。
ただそれもこれも練習に対する姿勢が改まることが前提で、移籍による緊張感がいつまで持続をするかでしょう。
3割を越えたイースタンでの打率が来季にどこまで維持ができるか、そのあたりが目安になると思います。
■大谷龍次(徳島)
70試合 249打数 35得点 62安打 打率.249 6本塁打 32打点 10盗塁 27四死球 64三振
終盤戦に数字を上乗せすることができず、かなり成績を落とした大谷です。
リーグトップの15死球と序盤戦の好調によりかなり厳しい攻めをされたことが理由かもしれず、これも大谷にとっては越えなければならない試練でしょう。
成績が持続できていればNPBの復帰もありえるのではないかと思っていましたが、その夢は来季にお預けです。
まだ来季で23歳ですから、タイトルを手土産にロッテに戻ってきてくれることを願っています。
元ロッテ戦士の動向は気にはなりますが、移籍から1年も経てば思いも薄れていきます。
選手としても新しいチームでの自分を見て欲しいでしょうし、ロッテを見返すぐらいのつもりで頑張ってくれていると思います。
よって選手たちにはこれまでありがとうとの言葉を贈るとともに、今季の追跡レポートはこれで終了とさせていただきます。
来季は小林宏、根本、斉藤、西岡と頭数は少ないのですが、それなりに濃厚な情報を提供できるかと思いますので、懲りずにおつき合いいただければ幸いです。