鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその980~竹鶴政孝パート268

2014-11-22 12:14:50 | 竹鶴
今回のお気に入りは竹鶴政孝パート268、余市シングルカスク5年です。

先日アサヒショップからウイスキーと思われる包みが届きました。
直近でアサヒショップに注文した記憶がないので、何かのキャンペーンに応募したのを忘れていたかな?と思いながら梱包を開くと、「十年浪漫倶楽部5年貯蔵原酒」の文字が。

そうか! あれから5年経ったのですね。
2009年秋、「十年浪漫倶楽部」の会員募集が12月に終了する、というニュースを聞いてあわてて会員になったのでした。

「十年浪漫倶楽部」の仕組みについては、ニッカウヰスキーwikiなどで詳しく説明されているのでここでは省略します。
とにかく「5年貯蔵原酒」という、市場には出回らない若いウイスキーを味わう絶好のチャンスが訪れました。

ボトルには小さな説明書が入っていました。
内容は次の通りです。

=====

<十年浪漫倶楽部5年貯蔵原酒>

「十年浪漫倶楽部5年貯蔵原酒」は、ニッカウヰスキー余市蒸溜所で蒸溜し、会員様専用樽で貯蔵した原酒を、熟成の折り返し地点:5年目に確認していただく為に壜詰したシングルカスクウイスキーです。
5年の歳月をかけて、余市蒸溜所の自然に抱かれながら熟成されます。
これまでの「5年間」を振り返っていただきながら、その香りと味わいをお楽しみください。

<テイスティングノート>

・香り
バナナのようなフルーティーさとバニラアイスクリームを思わせるクリーミーな甘さ。
新樽らしいウッディさとスパイス、ビスケットの香ばしさ。

・味わい
フレッシュなウッディさと、バニラや果実の甘さが徐々に調和しつつあります。
新樽のビターな味わいが引き締まったフィニッシュです。

<ブレンダー評>

5年の熟成を経て、新樽特有のウッディさとバニラを感じさせる甘い香りが感じられ、華やかなフルーティさと共にこの原酒の特徴をなしています。
若々しいモルトウイスキーのパワフルさが熟成し、ピーティさと新樽の特徴が徐々に馴染みながら調和して、より芳醇で複雑な味わいへ変化していくことでしょう。
5年後の「10年貯蔵シングルカスクウイスキー」は、期待してお待ち頂くに十分足るものになると思います。

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なるほど、あの荒々しかった未貯蔵原酒が5年の歳月を経て熟成し、各々の特徴が徐々に調和しつつあるということですね。

早速味わいました。
グラスに注ぐと濃くも薄くもない平均的な色合いでした。
5年で見かけは一人前になるのですね。

次は香り。
その若さから弱めを考えていましたが想像を超えて高らかに立ちのぼっていました。
フルーティな香りです。
説明書にあった「新樽特有のウッディな香り」についてはよくわかりませんでした。
わずか5年で香りも一人前になるものです。

そして味わい。
61度のストレートは強すぎ。でも美味しい!
2倍に加水して味わうと、余市らしい力強さとフルーティさのバランスが良い!
これなら毎日でも味わいたい、そう思わせる美味しさです。
これで本当に5年ですか?
5年でこんなに美味しいのなら10年はどんなに美味しくなるのでしょうか?
この後は、2019年に余市シングルカスク10年となって届くことになっていますが、楽しみで仕方がありません。

寿屋(後のサントリー)の白札、大日本果汁(後のニッカ)の一号ウヰスキー。
どちらも最初のウイスキーは樽詰めから5年ほどで出荷しました。
仕入れて樽詰めするばかりで売上がない5年間は会社の経営を傾けたことでしょう。
そのため5年目でまだ若く満足の出来ではないけれど仕方なく出荷した、と思っていました。
ところが今回の5年原酒で考え方が変わりました。
5年で色合いも、香りも、味わいもすべて製品として出荷できるレベルに達するのです。
8年10年と経つうちにさらに熟成することを知ったうえでも、製品として出荷することに、寿屋も大日本果汁も自信があったことでしょう。
そんな確信を持った「十年浪漫倶楽部5年貯蔵原酒」体験でした。




コメント
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