鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1936~ムーミン展

2020-09-30 12:13:01 | 鬼平
今回のお気に入りは、ムーミン展です。
札幌芸術の森美術館で開催されているムーミン展に行ってきました。
娘夫婦が1週間前に行った時には、当日券を買うのに長蛇の列、開場を待つのに長蛇の列だったそう。
会場内はそれほど混んでいなかったけれど、グッズ売り場は長蛇の列だったそう。
まずはローソンでチケットを用意してから行きました。
早めに出て開場15分前に到着。
密を防ぐためか、すでに入場させていました。
何年か前に帯広でムーミン展が開催されたときは、冬の最中、息子の車で妻と娘が行ってきました。
私は留守番。
とても残念でした。
今回、ようやくムーミン展を観ることができるので気持ちが高ぶりました。
初めて目にするムーミンの原画。
妻からの事前情報通り、とても小さな原画!
帯広のとき妻は老眼で顔を寄せてもピンぼけなので単眼鏡でピントを合わせて観たそう。
私の方は白内障手術の影響で焦点を合わせるのが難しいので、やはり単眼鏡に頼りました。
なるほどクッキリ観える観える!
原画はとても小さいけれど細部まで丁寧に描き込まれていました。
1本1本の線を大切に描いており、まさにペン画のお手本です。
例えば暗い森にテントを張った場面では、地面・木々・闇・テントの明暗を絶妙のタッチで描き分けていました。
初めて世に出たムーミンは童話でした。
自ら書いた文章に自ら描いた挿絵をところどころに挿入していました。
数冊発行し、海外にも翻訳され人気が出ました。
やがてムーミンたちの愛すべき性格と素朴な容姿が大評判となり、企業の広告、新聞の連載漫画、絵本、アニメ、玩具、ゲームなどへと活躍の場を広げたそうです。
知りませんでした。
会場にはトーベ・ヤンソンさんのムーミン以外の作品や彼女の写真、ムーミン人形などもありましたが興味なし。
ひたすらムーミン原画に集中して鑑賞してきました。
新聞連載していた漫画の原稿がなかったのはとても残念でした。
イギリスの新聞だったからなのでしょうか?
逆に儲けものだったのはヤンソンさんがムーミンを描いている動画を目にすることができたこと。
耳から描き出し、顔、体、足、手、しっぽの順で描いていました。
原画鑑賞のあとはグッズ売り場へ。
図録だけでなく皿、カップなど総額1万円超を買ってきました。
いくつか売り切れていて購入できませんでしたが、おおむね満足しました。
今回のムーミン展は、昨年4月から始まり、来年の3月までのおよそ2年間、全国各地で開催されます。
これから開催する地域の方には、お気に入りのグッズが売り切れる前に行かれることをお勧めします。



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お気に入りその1935~星寄席

2020-09-28 12:12:25 | 鬼平
今回のお気に入りは、星寄席です。
古今亭志ん朝の落語CDやDVD、書籍などをいろいろ検索していて、なぜか「星寄席」というCDが出てきました。
どうやら星新一が書いた落語を志ん朝がやっているようだとわかり、さっそくレンタルしました。
収録演目
①戸棚の男
②ネチラタ事件
③四で割って
①は志ん朝、②③は柳家小三治が演じていました。
「戸棚の男」
ヨットで旅する男が絶海の孤島で美女を救い妻にした。
彼は毎日戸棚に間男が隠れているのを見つけて追い出します。
ある日、戸棚に隠れていた学者は妻の正体を美の女神ヴィーナスと見破ります。
学者はさらにヴィーナスは浮気を戒める「十戒」を定めた神と別の神だから諦めろといいます。
そしてついに宇宙人までがヴィーナスの魅力に誘い込まれます。
この噺のオチはいかにも落語らしく、かつ星新一らしいです。
まさにふたりの共同作品。
皆さんもお聴きすることをお勧めします。
「ネチラタ事件」
ネチラタ菌により丁寧な言葉と乱暴な言葉が逆転してしまった世の中を描いています。
設定もオチも凡庸に思えます。
「四で割って」
これもなかなか軽妙なストーリーで良かったです。
生きている間じゅう、何かを賭けていた男たちが最後は自らの命まで賭け、さらには閻魔様まで賭けの対象にして閻魔様を大いに困らせます。
二段落ちとはなかなかやります。
これはぜひ志ん朝で聴きたかった!
他にも有名作家が原作で一流落語家が演じた噺ってあるのかな?
あれば聴いてみたいものです。
追伸
この話を妻にしたところ「戸棚の男」は読んだことがあるとのこと。
もしかしたら落語用に書いたものではなく、既存作品の中から落語に向いたものを選定した可能性があります。
どちらにしてもショートショートと落語家は絶妙な組み合わせ。
他もあるなら聴きたいものです。



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お気に入りその1934~ジガーカップ

2020-09-25 12:10:00 | 鬼平
今回のお気に入りは、ジガーカップです。
これまで晩酌はウイスキーを適当に注ぎ、1:1で割っていました。
「ジガーカップで測ると飲み過ぎない」というのを知り、早速購入して実践しました。
ジガーカップの選択条件は次の通り
・材質:高級ステンレス(SW18-8=SUS304)
・生産国:日本
・容量:シングル(1オンス=約30ml)、ダブル(2オンス=約60ml)。
・価格:あまり高価でないこと
・外観:プロが使っているものに似ていること
これらをすべて満たしていたのが
 和田助製作所の「SW18-8ジガーカップ(目盛付)60ml」
AMAZONで142人ものカスタマーレビューをもらい、星4.5という高評価なので安心して注文しました。
届いたジガーカップをチェックしました。
ずしりとした厚手の仕上で手にピッタリ。
残念ながら大カップ側と小カップ側の両方とも、底面の溶接部にひび割れが見られます。
触っても引っかかるほどではないのでそのまま使用することにしました。
日本製だからといって完璧な製品ばかりではない、ということですね。
今回マイグラスで初めて30mlを測り入れました。
これまで飲んでいた1杯がほぼジガー(1.5オンス=約45ml)だったことが判りました。
これからは毎回測って飲むので、翌朝頭が少し痛いときに、飲み過ぎたからか、体調のせいかが一目瞭然です。
話は変わりますが先日新聞でニッカウヰスキーの新商品「セッション」の発売を知りました。
ベンネヴィス、余市、宮城郷のモルトを使っているそう。
以前から味わいたいと念願していた創業70周年記念で関係者に配られた「フォーディステラーズ」というウイスキーのコンセプトに似ています。
「セッション」はあれの代用として味わう価値が十分あると考えます。
限定発売とのことで、売り切れをおそれて予約注文しました。
届くのが楽しみです。

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お気に入りその1933~父のこと

2020-09-23 12:17:58 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、父のことです。

この間、久しぶりに知人から電話がかかってきて、ついで話で互いの父親の話題になりました。
私たちも知り合ってから長いですが、父親同士はもっと長い付き合いでした。
40代で知り合い、40年以上の付き合い。
しかもお互い趣味がカラオケときたものだから、どれだけの時間を一緒に過ごしたことでしょう。
さらに付き合いがいいことに昨年前後して亡くなりました。
少々不謹慎かもしれませんが、どちらも長患いをせずに平均寿命を大きく超えて亡くなったため、のこされた私たちもそれほど悲しい別れではありませんでした。
きっとあの世でも一緒にカラオケを楽しんでいるだろうね、と彼と会うたびに話しています。

そして今年、新型コロナウイルスが猛威を振るい、私たちが住む近辺の昼カラオケ店で感染者が続出して全国ニュースにもなりました。
ニュースに実名が出た店、報道されなかったけれど感染者が出た店が近所に6店もあり、そのすべてで互いの父親が常連でした。
もし生きていたら家族の目を盗んででも通っていただろうし、絶対に感染していただろうというのが、お互いの見解です。
高齢者が感染した場合の死亡率の高さから私たちも必死で止めようとしたでしょうが、食い止めることはできなかったと思います。
かなり体調が悪くても昼カラだけは欠かさなかったのですから。
家に縛り付けられることもなく好きなだけ昼カラに通ってから亡くなったのですからベストなタイミングでした。
バブルのおかげで世界中を旅することもできたし、本当に幸せな人生だったと思います。

先日追悼法要の際に一周忌の打ち合わせをしました。
わずかな人数しか集まりませんが、にぎやかに、そしてにこやかに、在りし日の父を偲びたいと思います。

もし亡くなるのが数か月遅れていたらと思うとぞっとします。
きっと感染していたでしょうから臨終に立ち会えず、葬儀もあのように生前お世話になった方々に来ていただくことは出来なかったでしょう。
最期までうまくやりおおせた強運に恵まれた人生でした。
うらやましいよ、と仏壇の父に語りかけています。

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お気に入りその1932~家族じまい

2020-09-21 19:31:42 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは「家族じまい」です。

桜木紫乃の作品は久しぶり。
北海道新聞の紹介文を読み、高齢の親を持つ身としてすぐに読まなくては、と思いました。

内容紹介を引用します。
=====
札幌近郊の美容院のパートとして働く智代は、子どもたちが独立したいま、夫とふたりで暮らしている。
夫にも自分にも老いを感じ始めたある日、妹から母が認知症になったという電話が。
横暴な父から離れるため、実家とは長らく距離を置いてきたが、母の様子を見に行くことになり――。
別れの手前にある、かすかな光を描く長編小説。
=====

いろいろな家族の形が登場します。
長女の家族、次女の家族、親夫婦、思いがけず親夫婦と関わりを持った音楽家の家族。
最後は認知症になった母の姉家族。
それぞれの家族が悩みや問題を抱えています。
そこに老いが影を落とし、互いの関係が展開していきます。

年の差夫婦の関係、夫のうつによる転職、生活苦、キッチンドリンカー、セックスレス、親の認知症進行、高齢ドライバーの免許返納、離婚した夫婦と子供の関係・・・。
これらすべてを網羅してストーリーは展開していきますが、それぞれの人物像が明確に描かれているため混乱せずに読み通すことができました。
著者の人物描写はこれまで同様、女性の視点を中心に描かれています。
男性の私としては新鮮を通り越して「そ、そんなことを考えていたのか!!」と驚愕しつつ読み進めました。
時には目が離せず、30分のはずの半身浴が1時間に及ぶこともありました。
体が温まりすぎて尋常じゃない汗で我に返り、本を閉じたものです。

交通事故を契機に一気に衰えた夫がついに絶縁状態の娘に救いを求め、認知症の妻の入院が決まり、本書は終わります。
それぞれの家族の問題にはどれも正解などなく、ただ老いが静かに進行していきます。
私自身も還暦を迎え、老いた母、義母との今後に何の計画もありません。
本書のタイトルの「家族じまい」は、読む前は家族の崩壊を予想していましたが、家族との死別を意味するものだったのですね。
我が家の「家族じまい」はどうなることやら。

最後に疑問がひとつ。
認知症の妻を音楽家に預けて車を移動させた夫が、なぜ妻を置き去りにするような行動をとったのでしょうか。
娘と音楽家で見解は分かれますが、そのどちらも正解ではない気がします。
これだけはぜひ夫に語らせて欲しかったです。


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お気に入りその1931~THE FISH

2020-09-18 12:08:43 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、THE FISHです。

札幌市が販売した「SAPPOROお店応援商品券」は大人気でしたが何とか手に入れることができました。
1万円で12000円分の買い物ができる商店振興商品券。
早速書店の図鑑コーナーであれこれ手に取って検討し、何冊か購入しました。
今回ご紹介するのはその一冊。

「THE FISH ~魚と出会う図鑑」長嶋祐成 文・画

昨年、月刊イラストレーションという雑誌で初めて彼の絵を観ました。
彼が描いた魚の絵はとても独創的で印象的だったです。
よくある細密描写ではなく、どちらかというと貼り絵のようです。
姿形も色数も最低限に絞って描いています。
それでいて魚たちが生き生きとして見えるのです!
これこそ天から与えられた才能でしょうか。
本書を読んで、彼の魚への愛が絵に現れているからなのだと気づきました。

出版社の内容紹介を引用します。
=====
身近な生きものであると同時に、世界中に多様な姿で生き、私たちの知らない場所ともつながっている「魚」。
人間の目の前に現れるときのその瑞々しい姿に、絵と文章を通して出会う図鑑。

何気なく見ていたあの魚が、
一瞬で、特別な生き物になるーー
毎日をもっと楽しくする、全145の魚たち。

【「まえがきにかえて」より】
ただ想像するにすぎなかった生き物が、形をもって目の前に現れる。
それは思い描いていた姿と違ったり、あるいはその通りだったりしながら、現実の手触りをともなって僕の世界に位置を占める。
その都度、僕は新たな測量を得て地図を描き直し、描き加え、新しい色を置く。
その喜びは何物にも代えがたい。
だから今日まで、飽きることを知らず、魚との出会いを求め続けている。
=====

幼い頃、父と釣った魚。
大人になり一人で釣った魚。
全国あちこちで釣った忘れがたい魚。
石垣島に居を移し、シュノーケリングやスキンダイビングで出会った魚。
いろいろな魚が描かれ、それについての思い入れが語られています。

子どもの頃に魚の美しさを知った彼は、その美が死後一気に衰えることから、美を長く保存するために絵を描くようになりました。
“魚譜画家”を自称する彼の絵は、彼の魂というフィルターを通して描かれています。
貼り絵のような独特な描き方でありながら生き生きとした魚の美を堪能できる画集です。

絵に添えられた文章で印象に残った話をいくつかご紹介します。

・サバの背の青は透明感があって美しい。
 まるで深い滝つぼをのぞき込んでいるようだ。
 クーラーボックスから出すとその美しさはもう失われていた。

・幼き日に買ってもらったピラニアの幼魚4匹。
 メダカを襲う姿。
 共食いの末、1匹だけ残ったそう。

・初めてのスキンダイビング。
 深くなるごとに赤い色は失われ、青い色に統一されていく。
 ライトを向けると元通りの色彩が蘇る。

・カクレクマノミはイソギンチャクに守られるだけの弱い存在ではない。
 画家が近づくと盛んに威嚇を繰り返し、やがてイソギンチャクに隠れた。
 カクレクマノミの顎が逞しい輪郭であることに気づいた。
 またイソギンチャクの卵や粘液を食べることもあるそう。

・銛で貫かれたアオリイカは必死に逃れようとし、体色を目まぐるしく変える。
 目と目の間にナイフを入れて締めると、目の光が失われ、体色が一気に白くなった。

・日本にもわずかに生息するテッポウウオ。
 水中から水鉄砲を飛ばすだけにあらず。
 ルアーフィッシングで投じたルアーめがけて空中を舞った。
 さらに水中に落ちたルアーにも飛びつきあっという間に釣れた。
 ルアーフィッシングは魚を騙すのではなく、小魚を演じることに楽しみがある。
 これを読んで、ルアーフィッシングがとても魅力的に感じられました。

・昼と夜で模様が異なるテンジクダイ。
 海外で夜釣りした魚が日本でよく釣っていた魚だったことに驚いた。
 昼と夜で模様が異なる魚は良くいるので昼間に釣ってみるとやはり模様が違った。
 専門家に確認すると自分が思っていた種とは別の種だった。
 しかも日本で釣っていた魚も思っていた種と違った。
 これを読んで「昼と夜で模様が異なる魚は良くいる」という事実に驚愕しました。
 魚の世界は奥深いですね。
 他の生き物でもそういうことってあるのでしょうか?

皆さんも本書を鑑賞してみてはいかがですか? 
魚の観方が変わるかもしれません。


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お気に入りその1930~沖縄家庭料理2

2020-09-16 12:42:11 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、沖縄家庭料理2です。

テレビで見た沖縄家庭料理スーチカーを先週漬けこみ、昨日初めて味わいました。
塩加減がやや薄めでまさに良い塩梅。
実に美味しかったです。
肉のうまみを味わいたいならこの食べ方ですね。
妻も絶賛してくれました。
豚バラ肉と塩だけというシンプルすぎる材料でこんなに美味しくなるなんて驚きです。
あと1/3残っています。
どういう風に食べるかを考えるのも楽しいです。

今回は「そのまま薄くスライス」と「炙り」を味わいました。
さらに煮汁を使った野菜と卵のスープに、スーチカーの端切れを入れて「ボイル風」も味わいました。
炙りが少々過ぎたようなので、次回はもっと軽く炙って味わおうと思います。

以前、スコットランドの家庭料理スコッチブロスについて書いたことがあります。
寒い季節になるとリクエストがある我が家の定番料理です。
羊肉・タマネギ・ジャガイモ・ニンジンが浸るだけ水を入れて煮込み、味付けは塩だけ。
香りづけにタイムを振りかけて出来上がり、というシンプルなものです。

「味付けは塩だけ」「浸るまで水を入れて煮る」という飾り気のないシンプルさが共通しています。
身近な食材を手早く調理し美味しく食べることができる方法だからこそ、家庭料理として代々伝えられてきたのでしょう。

今回スーチカーを作るきっかけになったテレビ番組では、沖縄のお母さんが厚切りしたスーチカーをフライパンで焼きながらポン酢とすりしょうがでササっと仕上げていました。
数年ぶりに帰省して美味しい美味しいと食べる息子を笑顔で見つめるお母さん。
実に美味しそうでした。
あれを食べてみたかったのですが、妻は砂糖も入れていたといいます。
どうせなら美味しく食べたいのでネットでレシピを探しましたが「スーチカー・ポン酢・しょうが」ではヒットしません。
その家その家でいろいろなレシピがあるので、この組み合わせがネットで紹介されていなくても仕方ありません。
残ったスーチカーでいろいろ試して「お母さんの味」を探してみようと思います。

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お気に入りその1929~たくさんのふしぎ13

2020-09-14 12:21:33 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、たくさんのふしぎ13です。

「たくさんのふしぎ」シリーズの感想を書くのは今回で13回目。
50冊以上は読んだでしょうか。
まだ何冊か読みたいタイトルがありますが、感想を書くのは今回で一旦休憩します。

「さくら 私のスケッチブックから」
内容紹介を引用します。
=====
植物画家の今井眞利子さんが、さくらの花を描きました。
身近に咲くさくら、珍しいさくら、色や形、さまざまなさくらがスケッチブックのなかで、美しく咲き誇っています。
添えられた文章は、さくらを描きながら気づいたさくらの不思議や、さくらにまつわるエピソード。60数点におよぶさくらは、すべて、自宅で咲かせたものや、スケッチに出かけて実物を見ながら描きました。
どうぞ一足早いお花見をお楽しみ下さい。
=====

著者の文章は面白みや感動に乏しいため、読み始めてみたもののなかなか進みませんでした。
ところが著者が山形県遊佐町に住んでいることを知ると一気に身近に感じられるようになりました。
遊佐町は祖父母や叔父叔母、従姉弟と楽しく過ごした地だからです。
また付録で、北海道の方から贈られた謎のサクラの正体が明らかになるエピソードが語られていたこともポイントです。
硬めの文章でとっつきにくかったけれど、これらの情報で一気に親しみが沸きました。
現金なものです。
おかげで最後まで読み通すことができました。
著者の文章がとっつきにくかった理由。
著者は細密な植物画を描く方ですから几帳面なのでしょうが、子ども向けの文章として、正確な説明よりもサクラに興味を持ってもらうことに力をいれて欲しかったです。
例えば有名なソメイヨシノが2種類の桜を掛け合わせて作られたと説明している箇所では、計3種の花を並べて描いているだけ。
どちらからどういう長所を引き継いだというコメントがあると一層絵が引き立つのになあととても残念に思いました。
また文章に登場するサクラと違う種類のサクラの絵が添えられている箇所も気になりました。
折角著者に親しみが沸いたのに悪かった点ばかりを書いてはいけません。
今度は良い点について。
植物画はもちろん本格派の細密描写です。。
異なる種類の違いを明確に描き分けています。
花びら一枚一枚の色が違うことや、めしべが葉に先祖返りしていることも丁寧に描き込んでいます。
文章でもサクランボの木は自家受粉できないため、果樹園では佐藤錦の受粉用にナポレオンを必ず植えているという情報や、サクランボの木は西洋のサクラだけれど、東洋のサクラでも小粒ながら美味しい種類があるという情報など、サクランボ好きの子どもたちの目を引くものがありました。
最後に。
本書は子ども向けの入門書だと思って手にしてはいけません。
サクラ好きの植物画家の絵文集だと知った上で読むべきです。


「大きな巨きな木」
内容紹介を引用します。
=====
この世でいちばん大きな生きものって、なんだと思いますか?
それは木です!
キリンよりも背が高く、クジラよりも大きな木
なかでも世界一の「巨樹」に出合うため、作者はカリフォルニアへと旅立ちました。
それ自体で雨を降らせ、その水分でみずからを育ててしまう木、人間の歴史をずっと見まもってきた、すごーくすごーく長生きの木など、アッとおどろく木々を、写真とイラストでご紹介します。
=====

世界で一番背が高い木、世界で一番太い木、世界で一番長生きの木などを紹介しています。
一番背が高いのはセコイアと思っていましたが、レッドウッド(レッドパイン)という種類だそう。
セコイアは一番体積が大きい木でした。
セコイアのコーナーにナルホドという話が多かったのでご紹介します。

・セコイアはフカフカの樹皮に覆われて水分をたっぷり蓄えているため、山火事で生き残ることができる。
・セコイアの松ぼっくりは火災の熱で開き種子を放出する仕掛けになっている。
・山火事で下草が焼けて地面が出たところにセコイアの種子が落ちるという絶妙のタイミング。
・山火事は平均20年に1度発生しており、樹齢2000年のセコイアは100回の火事を経験しており、その度に種子を蒔いたことになる。
・そのため自然公園では雷などで自然に発生した山火事を消火しない決まりになっている。
・セコイアは大量の水を吸い上げ、たくさんの葉から水分を蒸散している。
・森が霧に包まれたときにセコイアの周りだけ雨が降っていることがある。
・セコイアの周りだけ空気中の水分が飽和しているため、そこだけ霧が雨になるのだ。
・まさに自分に雨を降らせて自分を育てているといえる。


「イェーダー運河を行く」
内容紹介を引用します。
=====
水門でつくられた水の階段の上り下り、運河の下を通る車道……。
ヨットで楽しんだスウェーデンの運河の旅。
=====

「風車がまわった!」でデンマークの古い風車を嬉々として描いた著者が、今度は隣国スウェーデンの運河の旅を楽しみました。
運河は、水路の前後の閘門(こうもん)を閉じ、進行方向の水位に合わせては開き船が進行することで、階段を上り下りするように高低差を超えていく仕組み。
著者は風車の時と同様に運河体験を満喫しました。
そして相変わらずの優しく柔らかい絵で、細かいところまで正確に描いて教えてくれました。

16世紀、スウェーデンがヨーロッパ諸国と貿易をするには、貨物船はデンマークの領土を通らなくてはならず、高い通行料に苦しんでいました。
そこで運河を作って直接外海に出られるようにする国家事業がスタートしました。
ところが完成まで300年もかかったため状況は一変、
物資の輸送は鉄道や自動車が中心となり、デンマークは船の通行料を廃止していたのです。
今では運河の利用は観光中心ののどかなものになっています。
本書は若いご夫婦と男の子、幼い妹の一家がヨットでイェーダー運河をのんびりたどる旅として描かれています。
鉄道で4時間、自動車で7時間の距離をたっぷり1週間もかけるのですから贅沢な旅です。
運河の歴史と構造、そしてスウェーデンの地理と風景を楽しく学ぶ最高の教材としておすすめします。


「昆虫の体重測定」
内容紹介を引用します。
=====
虫の重さってどのくらい?
私たち人間や、動物園にいる動物など、体重測定はひろく行われています。
では、昆虫はどうでしょうか。
昆虫図鑑をひらくと、大きさは書かれていますが、体重はのっていません。
作者は、一万分の一グラムからはかれる電子天びんというはかりを使って、身近にいる昆虫の体重をしらべはじめました。
すると、おもしろいことがわかってきたのです。
=====

昆虫の体重を測定するには精密な測りを使います。
微かな風や振動が影響するため、エアコンは厳禁。
著者が最小限の動きの中で呼吸を止めて測定している姿が目に浮かびます。
以前、たくさんのふしぎシリーズ「珪藻美術館」で1mm弱の珪藻を並べて絵画を作る方が紹介されていたのを思い出しました。
米粒に般若心経を書くような細かい作業。
想像するだけで体の内側からイライラ感が沸き起こります。
私には絶対無理。
昆虫の体重が昆虫図鑑に載っていないのはほとんどの研究者が測定していないからかもしれません。
カブトムシの約10gは測れるとしてもヤブカの約0.0014gは無理でしょう。
著者はたくさんのヤブカを集めてまとめて測り、頭数で割って個体の体重を算出しています。
ナルホド! 頭は生きている内に使うものです。
サイズが似ている蝶の比較も面白かったです。
旅をする蝶・アサギマダラと国蝶・オオムラサキの体重差は何と6倍。
オオムラサキは樹液を吸いに来た他の虫たちを強力な羽ばたきで撃退するそう。
マラソンランナーとプロレスラーをイメージしました。
図鑑好きの私ですが、昆虫の体重についてこれほど詳しく書かれた本を他に見たことがありません。
おすすめです。


「光の正体」
内容紹介を引用します。
=====
太陽の光や、星の光。
照明の光や、信号機の光……。
わたしたちのまわりには、「光」がたくさん存在しています。
では、「光」とは、いったいなんなのでしょうか。
光はどんなすがたで、空間をとびかっているのでしょう。
光は、わたしたちが普段見ている「色」とも深くかかわっています。
光の知られざる“正体”にせまる絵本です。
=====

お気に入りの「たくさんのふしぎ」シリーズ。
ついに最新刊を予約して読んでしまいました。
本書では「光」と「色」の正体を丁寧に説明しています。
光は電気の波であり粒子でもある、という表面的な知識だけでは判らない話がいっぱい。
たとえば遠い星の光が見える理由。
波ならば距離により減衰するため地球まで届きません。
粒子だからこそ真空の宇宙を障害物にさえ当たらなければ地球まで届くのです。
また色の正体も面白かったです。
光の波長の違いをヒトの網膜が信号にかえて脳でイメージ化したのが「色」だそう。
逆に言うと、光の波長の違いをヒトの脳が勝手にいろいろな色としてイメージ付けしているだけで、動物や鳥、昆虫にどのように見えているかはわからないそうです。
極論を言えば人間一人一人の網膜や脳にも少しずつ違いがあるので、色が同じように見えているのかさえわからないそうです。
さらに電波についての記述にも驚かされました。
光よりももっと波長の長い電波と呼ばれる波をもしヒトが見ることができたら、部屋にいるだけでまぶしかっただろうというのです。
確かに携帯電話やテレビ、ラジオそしてWi-Fiなど、身近に電波が溢れています。
こんなに電波が飛び交っていたら、電波が見えるとまぶしいでしょうね。
さすがは「たくさんのふしぎ」と感心させられました。


さて冒頭で「たくさんのふしぎ」シリーズの感想を書くのを一旦休憩すると書きましたが、今も気になっているタイトルがあります。
「ものまね名人 ツノゼミ」
「カブトムシの音がきこえる 土の中の11か月」
「じゃがいものふるさと」 
いつか読んだら感想を書くかもしれません。

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お気に入りその1928~Ms.OOJA

2020-09-11 12:21:42 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、Ms.OOJAです。

先日、間違えて牛乳を買い過ぎてしまい、仕方なく一番消費できるクラムチャウダーを作りました。
シーフードミックスがたっぷり入っていて十分美味しいのですが、そのほとんどを責任を取って自分で食べました。
4食連続はさすがにきつかった!
しばらくは食べたくありません。
なお妻には2夜連続で食べてもらいました。
ちなみにそのときのご飯はキノコの炊き込みご飯。
キノコメーカー・ホクトの炊き込みご飯の素を使いました。
味付けが控えめで数種類入っているキノコの食感の違いを十分楽しむことができるシンプルなもので美味しかったです。
秋の食卓におすすめです。

調理中は先日届いた「流しのOOJA ~VINTAGE SONG COVERS~」を大き目のボリュームで聴きました。
OOJAさんはFMノースウェーブで番組を持っているので、北海道の方はこのアルバムのことをご存知だと思います。
まだお聴きになっていない方にぜひおすすめします。

AMAZONの内容紹介を引用します。
=====
Ms.OOJAが、昨年からバーなどファンと近い距離でパフォーマンスを行ってきた「流し」と呼ぶライブ活動に着想を得て、ファンからリクエストを募り昭和の色褪せない名曲の数々をカバーした、珠玉のカバーアルバム。
時に切なく、時に艶やかに歌い上げるMs.OOJAのヴォーカリストとしての魅力の全てを詰め込んだ1枚!
=====

(収録曲)
1. フライディ・チャイナタウン/ 泰葉
2. 真夜中のドア Stay With Me/ 松原みき
3. 異邦人/ 久保田早紀
4. 夏をあきらめて/ サザンオールスターズ
5. ごめんね… / 高橋真梨子
6. Woman Wの悲劇より/ 薬師丸ひろ子
7. つぐない/ テレサ・テン
8. さよならの向う側/ 山口百恵
9. 想い出のスクリーン/ 八神純子
10. 難破船/ 加藤登紀子
11. 駅/ 中森明菜
12. シルエット・ロマンス/ 大橋純子

ドライブ中や調理中に聴きながら感じたことを少し書きます。

5曲目「ごめんね…」
このタイトルを目にした時、妻も誰の歌かわかりませんでした。
歌を聴いたらすぐに思い出しました、高橋真梨子らしさが溢れる曲。
でもあえて言いたい。
「五番街のマリー」か「ジョニーの伝言」のどちらかを選んで欲しかった!
OOJAさんの声で聴きたいです。

8曲目「さよならの向う側」
妻が子どもの頃、山口百恵と三浦友和の共演映画「伊豆の踊子」「潮騒」などを観ていたという話が飛び出しました。
「さよならの向う側」といえば、山口百恵がこの曲を歌い終えてマイクを置いて引退し、三浦友和の元に嫁いだというまるで映画のような場面が多くの人の心に焼き付いている名曲。
だからこそ妻も子どもの頃の映画のことを思い出したのでしょう。
この曲は歌怪獣・島津亜矢もカバーしています。
もしかしたらOOJAさんから歌怪獣への挑戦状かもしれません。

9曲目「想い出のスクリーン」
伸びやかなクリーンヴォイス・八神純子を彷彿とさせる見事な歌いっぷり。
これは是非とも「流しのOOJA」の第二弾で岩崎宏美の「マドンナたちのララバイ」を歌って欲しいです。
これも「さよならの向う側」同様、歌怪獣がカバーしていますが、サビのところで島津亜矢が声を張っている部分が迫力あり過ぎで気に入りません。
OOJAさんならこの名曲を美しく歌い上げてくれると思います。

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お気に入りその1927~沖縄家庭料理

2020-09-09 12:33:03 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、沖縄家庭料理です。

先日テレビで見た沖縄家庭料理が心に残っています。
久しぶりに帰省した息子のために母親が息子の一番好きな料理を作るだろうか?という企画で登場したスーチカーという料理です。
豚バラの塩漬けを1cm弱の厚さに切って油を引いたフライパンに投入しポン酢としょうがで仕上げた、という説明でした。
特別な材料は一切ないので出来そうと思いつつ、息子さんが美味しそうに食べる顔をながめていました。
スーチカーは沖縄の家庭料理としてポピュラーで家庭ごとに作り方が違うそう。
ぜひとも味わってみたくてネットでレシピを探しましたが見当たりません。

調べてみるとスーチカーは「スー(塩)+チカー(漬物)」で塩漬けという意味だと知りました。
特に豚肉の塩漬けのことをいうそう。
テレビで見たのは「スーチカーを材料に使ったオリジナル家庭料理」だったのです。

まずはスーチカーを作って味見をしたいと思います。
昨日、豚バラブロックを塩漬けしたばかり。
1週間後に味見するのがとても楽しみです。

レシピ(自分のためのメモ)
・豚バラブロックに5%ほどの塩をすりこむ
・キッチンペーパーを巻いて、ビニール袋に入れて、空気を抜く
・冷蔵庫で保存する
・毎日チェックしてキッチンペーパーが濡れていたら取り換える
・1週間経ったら塩を拭き取り、大きな鍋に肉が浸るくらい水を入れて煮る
・沸騰したら弱火にしてアクを取りながら1時間煮る
・鍋のまま自然に冷まし、一度冷蔵庫で冷やす
・食べる分以外は冷凍保存する
・食べ方
 そのまま食べるときは薄くスライスする
 両面を炙ったり、ボイルしたりして食べる
 テレビのお母さんのようにポン酢としょうがで仕上げる

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