今年最後のお気に入りは、今年たくさん読んだ「たくさんのふしぎ」シリーズからの4冊です。
最近ヤフオクで、たくさんのふしぎを落札できなくなってきました。
今回の4冊は5冊入札した中での4冊落札で成績が良かったですが、つい先日は4冊入札して落札できたのは1冊だけでした。
「たくさんのふしぎ」の価値が評価され、読みたい人が増えることはうれしいですが、あまり高値に吊り上がらないことを願っています。
今回の4冊は5冊入札した中での4冊落札で成績が良かったですが、つい先日は4冊入札して落札できたのは1冊だけでした。
「たくさんのふしぎ」の価値が評価され、読みたい人が増えることはうれしいですが、あまり高値に吊り上がらないことを願っています。
①「水辺の番人 カワウ」
出版社の内容紹介を引用します。
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水鳥のカワウは、魚とりが得意。川や海の中を巧みに潜り、魚を見つけとらえると、一気に丸呑みしてしまいます。
他にも、魚がいる場所まで長距離を飛行したり、陸上の木につかまって過ごしたりと、カワウは「水」「陸」「空」の幅広いフィールドを舞台に活動する万能な鳥といえます。
その優れた運動能力をささえる、からだの秘密とは?
活力あふれるくらしぶりに、自然写真家がせまります。
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水鳥のカワウは、魚とりが得意。川や海の中を巧みに潜り、魚を見つけとらえると、一気に丸呑みしてしまいます。
他にも、魚がいる場所まで長距離を飛行したり、陸上の木につかまって過ごしたりと、カワウは「水」「陸」「空」の幅広いフィールドを舞台に活動する万能な鳥といえます。
その優れた運動能力をささえる、からだの秘密とは?
活力あふれるくらしぶりに、自然写真家がせまります。
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本書ではカワウの万能選手ぶりが余すことなく紹介されています。
潜水能力は当然として、50kmも離れた餌場に通う飛行能力や樹上生活を可能にする足指の構造など、全てにおいて高い能力を持つことに驚かされました。
ここ札幌では、小樽に向かうときに海岸沿いにたくさんのウミウを見ることができます。
岩の上で翼を広げてじっとしている姿をよく見かけますが、なぜそうしているのか、その理由が本書で判りました。
ウの羽毛には油分が無く水がしみこむことで深いところへの潜水を可能にしているため、潜水後は翼を広げて乾かす必要があるのだそうです。
また「鵜の目鷹の目」「鵜呑みにする」などの身近な言葉が、カワウの高い能力を語源とすることを改めて知りました。
潜水能力は当然として、50kmも離れた餌場に通う飛行能力や樹上生活を可能にする足指の構造など、全てにおいて高い能力を持つことに驚かされました。
ここ札幌では、小樽に向かうときに海岸沿いにたくさんのウミウを見ることができます。
岩の上で翼を広げてじっとしている姿をよく見かけますが、なぜそうしているのか、その理由が本書で判りました。
ウの羽毛には油分が無く水がしみこむことで深いところへの潜水を可能にしているため、潜水後は翼を広げて乾かす必要があるのだそうです。
また「鵜の目鷹の目」「鵜呑みにする」などの身近な言葉が、カワウの高い能力を語源とすることを改めて知りました。
②「桜島の赤い火」
出版社の内容紹介を引用します。
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四国で水のある風景を撮っている作者は、一枚の絵はがきをきっかけに鹿児島の桜島をおとずれます。
そこで見たのは、夜の闇のなかで赤く光る火口でした。
地球のなかの熱いマグマが火口を照らしているのです。
噴火の迫力に魅せられて鹿児島に通うようになった作者は、思いがけず、火山がつくりだした水の風景にであいます。
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四国で水のある風景を撮っている作者は、一枚の絵はがきをきっかけに鹿児島の桜島をおとずれます。
そこで見たのは、夜の闇のなかで赤く光る火口でした。
地球のなかの熱いマグマが火口を照らしているのです。
噴火の迫力に魅せられて鹿児島に通うようになった作者は、思いがけず、火山がつくりだした水の風景にであいます。
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本書を執筆するきっかけは、著者が修学旅行で買った阿蘇の絵葉書。
火口が赤く光る景色に魅了されたそうです。
こういう記憶って大人になっても消えないものなのですね。
徳島から車を運転して阿蘇まで行きましたが噴火がおさまっていて同様の写真は撮影できませんでした。
そこで桜島まで足を延ばして写真を撮ることにしました。
そこで撮影された写真の素晴らしいこと!
地元鹿児島の人々でさえ初めて見る桜島がいっぱい。
ぜひ皆さんにも見て欲しいです。
火口が赤く光る火映。
赤やオレンジ、黄色の溶岩。
ガンガン、カラカラと噴石同士が当たる音。
噴火による衝撃波、空振。
火山灰の静電気により発生する火山雷。
写真に添えられた文章によりバッチリ疑似体験。
きっとあなたも桜島の美しさに魅了されます。
火口が赤く光る景色に魅了されたそうです。
こういう記憶って大人になっても消えないものなのですね。
徳島から車を運転して阿蘇まで行きましたが噴火がおさまっていて同様の写真は撮影できませんでした。
そこで桜島まで足を延ばして写真を撮ることにしました。
そこで撮影された写真の素晴らしいこと!
地元鹿児島の人々でさえ初めて見る桜島がいっぱい。
ぜひ皆さんにも見て欲しいです。
火口が赤く光る火映。
赤やオレンジ、黄色の溶岩。
ガンガン、カラカラと噴石同士が当たる音。
噴火による衝撃波、空振。
火山灰の静電気により発生する火山雷。
写真に添えられた文章によりバッチリ疑似体験。
きっとあなたも桜島の美しさに魅了されます。
③「ジャンプ ムツゴロウどろ干潟でとぶ」
出版社の内容紹介を引用します。
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ムツゴロウは魚のくせに泳ぎは苦手、ユーモラスな顔をした干潟の生き物です。
毎年初夏になると、ムツゴロウはなぜかジャンプをはじめます。
こっちで、ぴょん!
あっちで、ひょいっ!
いったいなぜムツゴロウはジャンプするのでしょうか?
小さな生物の生への躍動を伝えます。
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ムツゴロウは魚のくせに泳ぎは苦手、ユーモラスな顔をした干潟の生き物です。
毎年初夏になると、ムツゴロウはなぜかジャンプをはじめます。
こっちで、ぴょん!
あっちで、ひょいっ!
いったいなぜムツゴロウはジャンプするのでしょうか?
小さな生物の生への躍動を伝えます。
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読み始める前に後ろの付録の著者あとがきを読みました。
そこにはのどかな内容紹介とは違うシビアな事実が書かれていました。
全国ニュースに繰り返し取り上げられた諫早湾干拓事業についてです。
干潟に壁を埋め込み外海から遮断する干拓事業が始まった後、複数の干潟でムツゴロウたちの生息が確認されて一安心と思いきや、漁業者の方が絶滅寸前だと書かれています。
ちなみについ先日「イッテQ」という番組でタレントがムツゴロウの引っ掛け吊りの技を習得するコーナーがありました。
伝統の技は師匠から弟子へ、今も確実に伝承されています。
当時悲壮なコメントを書いていた著者に教えてあげたいと思いました。
まずはそういう時期に書かれたものと理解しつつ、本文を読みました。
そこにはのどかな内容紹介とは違うシビアな事実が書かれていました。
全国ニュースに繰り返し取り上げられた諫早湾干拓事業についてです。
干潟に壁を埋め込み外海から遮断する干拓事業が始まった後、複数の干潟でムツゴロウたちの生息が確認されて一安心と思いきや、漁業者の方が絶滅寸前だと書かれています。
ちなみについ先日「イッテQ」という番組でタレントがムツゴロウの引っ掛け吊りの技を習得するコーナーがありました。
伝統の技は師匠から弟子へ、今も確実に伝承されています。
当時悲壮なコメントを書いていた著者に教えてあげたいと思いました。
まずはそういう時期に書かれたものと理解しつつ、本文を読みました。
泥面すれすれにカメラを構えて、ジャンプするムツゴロウを泥だらけになって撮るカメラマンが想像できる、そんな写真集でした。
驚くなかれ数えてみると1時間に150回以上もジャンプしていたそうです。
この努力はすべて、誰よりも目立ってメスを獲得するため。
一度に2匹のメスが寄って来る幸せ者がいれば、干潮が終わり潮が戻ってきても誰も寄って来ない寂しい者も登場します。
その辺りは人間の世界とそう変わらないかもしれません。
ちなみにメスはお目当てのオスとともに巣穴に入って産卵すると、次の魅力的なオスの元に向かうそうです。
そしてオスは卵を守り続けます。
この辺りは人間の世界と随分違います。
などとなぜか擬人化しながらムツゴロウのジャンプシーンをたっぷり楽しみました。
驚くなかれ数えてみると1時間に150回以上もジャンプしていたそうです。
この努力はすべて、誰よりも目立ってメスを獲得するため。
一度に2匹のメスが寄って来る幸せ者がいれば、干潮が終わり潮が戻ってきても誰も寄って来ない寂しい者も登場します。
その辺りは人間の世界とそう変わらないかもしれません。
ちなみにメスはお目当てのオスとともに巣穴に入って産卵すると、次の魅力的なオスの元に向かうそうです。
そしてオスは卵を守り続けます。
この辺りは人間の世界と随分違います。
などとなぜか擬人化しながらムツゴロウのジャンプシーンをたっぷり楽しみました。
④「アリクイサスライアリ」
出版社の内容紹介を引用します。
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熱帯雨林は、アリの宝庫です。
たとえばボルネオの熱帯雨林では、たった1本の木から200種をこえるアリを見つけることができます。
そんな中から今回は特に、アリ喰いアリのツヤヒメサスライアリを取り上げました。
巣を持たず熱帯雨林を移動しながら、わずか2mmの体で他のアリの巣を襲っては食糧にしてしまう、驚くべきアリの暮らしを迫力ある絵でご紹介します。
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熱帯雨林は、アリの宝庫です。
たとえばボルネオの熱帯雨林では、たった1本の木から200種をこえるアリを見つけることができます。
そんな中から今回は特に、アリ喰いアリのツヤヒメサスライアリを取り上げました。
巣を持たず熱帯雨林を移動しながら、わずか2mmの体で他のアリの巣を襲っては食糧にしてしまう、驚くべきアリの暮らしを迫力ある絵でご紹介します。
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アリを食べるアリの生態が見事に描かれています。
アリは一匹一匹が小さいけれど、集団行動をすることにより生物界では圧倒的な強者であり、テリトリーに他者を侵入させない凶暴な生き物です。
そのためアリの巣が増えていくと他の生物が住めない環境になることさえあります。
それに対して自然界が環境バランスを維持するために登場させたのがアリクイサスライアリです。
サスライアリが次々アリの巣を絶滅させていく様は、まさに「毒を以て毒を制す」。
自然界のメカニズムにはいつも感心させられます。
それにしてもいくら数の力とはいえ、わずか2mmのアリが他のアリの巣を次々壊滅させて歩くとは信じがたい事実です。
アリは一匹一匹が小さいけれど、集団行動をすることにより生物界では圧倒的な強者であり、テリトリーに他者を侵入させない凶暴な生き物です。
そのためアリの巣が増えていくと他の生物が住めない環境になることさえあります。
それに対して自然界が環境バランスを維持するために登場させたのがアリクイサスライアリです。
サスライアリが次々アリの巣を絶滅させていく様は、まさに「毒を以て毒を制す」。
自然界のメカニズムにはいつも感心させられます。
それにしてもいくら数の力とはいえ、わずか2mmのアリが他のアリの巣を次々壊滅させて歩くとは信じがたい事実です。