鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその2089~苔テラリウム1

2022-05-30 12:29:22 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、苔テラリウム1です。

ソニー生命から毎月届くメール通信には興味深い記事が載っています。
特に今回の記事には注目しました。
まるごと引用します。

=====
「苔テラリウム」
最近、店頭などで「苔テラリウム」を目にされたことはございませんか。
ガラスのケースやボトルなどのなかに、土・石・苔などをセットして小さな世界を表現する楽しさと、苔や道具の種類が豊富なこと、そして、初めての方でも手軽にはじめられることなどから「手のひらサイズの小さな森」や「小さな苔の森」などのキャッチフレーズとともに人気となっています。

○テラリウムとは
テラリウムとは、ガラスの容器などで植物や小動物など陸上の生き物を飼育・栽培する方法のことです。
起源は、その昔、数か月にもおよぶ航海において水分不足と塩分から植物を守り安全に輸送する手段として開発された「ウォードの箱」に遡るとされます。
因みに、水生生物を飼育する設備はアクアリウムと呼ばれます。

○苔テラリウムの魅力
苔を育てる方法には、ほかにも苔玉や苔盆栽などがありますが、ガラス容器の苔テラリウムは、手軽に室内に取り入れられるおしゃれなインテリアグリーンと受け取られているようです。
苔とひと言で言ってもその種類はさまざまです。成長すると背が高くなるものや横に這うもの、こんもりと成長するもの、水に浮かべるものもあります。また、色合いも濃い緑色が素敵な苔から薄い緑色のもの、黄色味を帯びているものもあります。
容器は、四角い水槽タイプのものをひとつとっても、横に広いもの、縦に高いもの、小型~大型のものなど好みや置き場所にあわせてさまざまな形状のもののなかから選ぶことができます。試験管やビーカーの形をしたもの、丸い金魚鉢状のもの、小鳥や動物の形のガラス容器、大きめのワイングラスを使って苔テラリウムを楽しむ方もいます。
ガラスケースに土や砂利などを敷き、好みの苔を植え付け、さらに、演出や苔を育てるためにも役に立つライトを配置するなどして自分だけの癒しの空間を作り上げるなんて、想像しただけでも楽しそうですね。和風の森や庭園をイメージしもていいですし、洋風の作品に仕上げることもできそう…と想像も膨らみます。
書店には育て方のガイドブックが並んでいますし、ネットでは苔テラリウムの作り方解説動画がいくつも公開されています。もちろん、店頭やネットでは完成品を購入することもできます。もう暫く続くかもしれない「おうち時間」を楽しむためにも苔テラリウムは手ごろでいいかもしれませんね。

○こんな苔テラリウムも
苔と一緒に恐竜や動物のフィギュアを入れて、原始時代の風景や動物の森を作ってみたり、牧場や田舎の風景、アニメの世界を再現したりして楽しむ方もいらっしゃるようです。
また、挙式に欠かせないリングピロー(新郎新婦の結婚指輪を置いておくもの。別名:リングクッション)にも苔テラリウムをアレンジしたものが使われることがあります。「苔のむすまで」2人の幸せが末永く続きますようにとの願いが込められており、こちらも人気だといいます。
ご興味がある方は、まず書籍やネット検索での情報収集からはじめてみられてはいかがでしょうか。

(参考)
●園田純寛著「はじめての苔テラリウム-失敗しない植え方・育て方・メンテナンスがわかる」(成美堂出版)
●大石善隆著「じっくり観察 特徴がわかる コケ図鑑」(ナツメ社)
●石河英作著「部屋で楽しむ 小さな苔の森」(家の光協会)
=====

以前からコケに興味を持っていました。
コケの魅力に魅了された古書店主が書いた本を何冊か読んだことが原因です。
ごく身近でありながら魅力的な世界が広がっていることに気づき、図鑑やルーペなどを揃えて身近なコケを観察したこともあります。
ところが種の同定がとても難しく、その時はコケ入門を断念してしまいました。
先日、種の同定方法を詳しく解説している本と出会い、コケの観察を再開しようと考えていたところ、今回のソニー生命の記事を読み、苔テラリウムから入門してもいいことを知りました。
そうです、コケ入門は野生のコケからスタートしなくても良いのです。
改めて自分の頭の固さに驚きました。
気楽にコケに入門し、慣れてから野生種の同定に入れば良いのです。
ということでまずは記事に紹介されていた本を読むことにしました。

「はじめての苔テラリウム-失敗しない植え方・育て方・メンテナンスがわかる」

近くにコケを売っている店もあることですので、苔テラリウムを始める自分を想像しつつ、コケの世界に入っていきたいと思います。


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お気に入りその2088~ジガー拭き

2022-05-27 12:45:22 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、ジガー拭きです。

晩酌はウイスキーを飲むことが多いです。
飲み方はトゥワイスアップ。
2フィンガー1杯と1フィンガー1杯で満足しています。
ジガーは30ml×60mlタイプ。
買ったばかりの頃は30mlの方になみなみと注いでグラスに移していましたが、バーテンダーのように格好良くできずあちこちにこぼしていました。
楽しいはずの晩酌でストレスを感じるのは本末転倒。
考えをかえ60mlの方に30ml注いでグラスに移すようにしてからは気楽に楽しんでいます。

グラスとジガーは飲み終えたらそのまま就寝し、朝食の食器と一緒に洗って自然乾燥していました。
その内にジガーに水垢が目立つようになり、力を入れて洗っても落ちなくなりました。

そこで水垢取りの方法を調べ、まずはクエン酸に漬けこんで洗ってみました。
この方法は残念ながら少し落ちたくらいで満足いく結果は得られませんでした。
続いてやったのは、熱湯に重曹を溶かして漬け込む方法です。
こちらはバッチリ効果が出ました。
水垢がすっかり落ち、新品同様になりました。

その後、ジガーを洗ったらすぐに拭いて乾燥させることを心がけています。
手間はかかりますが、大きな布巾の中でジガーやグラスを回しながら拭いている自分がバーテンダーのようで、ちょっぴり気に入っています。
あれから1か月、いまだにピカピカのまま。
輝くジガーとグラスのおかげで、晩酌がより美味しく感じられます。

ちなみに我が家には料理の時に使うショットグラス型の計量カップがあります。
大さじ小さじ、10ml単位の目盛などがあり、計量スプーンより使い勝手が良いです。
ウイスキーの計量もこちらで行えば洗った後は自然乾燥OKでラクなのですが、ジガーを使うスタイルと拭き取りのひと手間が本格的なウイスキーライフを感じられるため止められません。

嗜好品ってそういうものですよね。


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お気に入りその2087~野尻湖のぞう

2022-05-25 12:28:36 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、野尻湖のぞうです。

科学絵本の名作として「野尻湖のぞう」が紹介されていました。
出版社の内容紹介を読むと、なるほど面白そうです。
ただ発行時期を見ると1976年、半世紀近く前です。
今読むと内容が古く感じないか少し心配しながら読みました。

出版社の内容紹介を引用します。
=====
象歯の化石から、古代日本の謎をひも解く
1948年、野尻湖でぞうの歯と思われる化石が見つかりました。
この化石は、ナウマンゾウとよばれる大昔に日本に住んでいたゾウの臼歯(奥歯)でした。
ナウマンゾウは、日本のあちこちで発見されていますが、野尻湖のあたりにも住んでいたのでしょうか?
それ以来、幾度かの発掘での調査結果をわかりやすく解説しています。
この本で、太古のなぞを解くおもしろさをぜひ味わってください。
=====

先日読んだ「氷河期」というポップアップ絵本には、人類が道具を工夫して巨大哺乳類を狩っていたことが説明されていました。
その中にはケブカサイやマンモスがいました。
ケブカサイはシベリア北東部、マンモスは北海道まで生息範囲を広げていたそうです。
その頃、津軽海峡を隔てた本州にはナウマンゾウが棲んでいました。

本書の舞台である長野県北部の野尻湖でナウマンゾウの化石が発見された1948年当時は日本各地でナウマンゾウの化石が見つかっていましたがインドゾウの系統のゾウらしいというくらいで詳しいことはわかっていませんでした。

野尻湖には面白い特色があり、湖に流れ込む川の水が少なくなる時期は水力発電の影響で野尻湖の水位がぐんぐん下がり湖底が広く露出するのです。
ナウマンゾウの化石はそこで発見されました。
その後、同じ時期に調査が入り新たな化石が発見されました。
調査はだんだん規模が大きくなり、本書が書かれた1976年当時は3年ごとに小学生から大人まで数千人が参加する大規模な発掘調査が行われていたそうです。

ナウマンゾウの化石とともに石器が度々出土しており、旧石器人類「野尻湖人」の化石発掘が期待されましたがついに出ませんでした。
どうやら4万年前、この地は彼らの狩場であり、居住地ではなかったのではないかとのこと。
ナルホド。
なおこの発掘調査は今も2年おきに数百人規模で行われており、2018年の第22次発掘調査でも新たな化石が出たそうです。

このように一般の希望者が参加できる発掘調査が長期間に渡り繰り返し行われていることって珍しいのではないでしょうか?
インターネットから参加申し込みができるようなので退職後の楽しみにしたいと思います。




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お気に入りその2086~坂本直行

2022-05-23 12:20:07 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、坂本直行です。

北海道銘菓、六花亭の包装紙は美しい山野草のイラスト。
それを描いたのは幕末の志士・坂本龍馬の末裔である農村画家・坂本直行。
彼の山野草に関するエッセイ集に「私の草木漫筆」というのがあります。
昭和39年発行という古い本で、その存在を知りませんでした。
先日、本書について書かれた文章を目にしました。
=====
北海道大学で農学を学んだ彼は十勝で開拓生活をおくっており、四季折々の草木について造詣が深かった。
本書は牧野富太郎の図鑑と知里真志保のアイヌ語辞典を引用しつつ、身近にある植物の魅力を紹介したたぐいまれなエッセイである。
=====
というようなことが書かれていたような気がします。

本書には、身近にある植物についての著者の思い入れや科学的知見、アイヌの伝統的関わりがコンパクトにまとめて紹介されています。

「まえがき」によると引用した資料は
 ・牧野富太郎著「牧野植物図鑑」
 ・知里真志保著「分類アイヌ語辞典第1巻植物編」
の2冊のみ。

早春に登場する植物から季節順に紹介しています。
アイヌの食文化についての記述は興味深かかったです。
冒頭部分の文章から一例をピックアップします。

「ねこやなぎ」
 ・「ねこやなぎ」は俗称、雌雄別株。
 ・アイヌは幹で丸木舟や幣、下駄を作り、樹皮で靴を作った。
 ・芽を北に向けて伸ばす磁性植物。

「ふきのとう」
 ・山菜の中で著者の一番のお気に入り、著者曰く「山菜の王様」。
 ・雌雄別株。
 ・アイヌはフキノトウだけでなく根も食べる。
  フキの葉から紙を作る。
 ・フキの葉を牛は数枚しか食べない、馬は溶けかかった?のを好んで食べる。

本書ではこういう知的好奇心を刺激してくれる情報を、ナチュラリストとして自然の美しさをたたえる文章に入れ込んでいます。
その柔らかな文章を読んでいると十勝の原野風景が目に浮かび、心が癒されます。
毎朝半身浴をしながら読んでいるのですが、ついつい予定時間を過ぎて読んでしまいます。

ちょっと気になったのは「えぞえんごさく」のエッセイ。
わが家でも山菜として食べますし、アイヌも食べていたはず。
みごとな群生風景を紹介するのに夢中になり書き洩らしたのでしょうか。
全国の「えんごさく」の中で唯一食べられることを併せて紹介して欲しかったです。

この後もおおうばゆり、ほうのき、やまぐわなど聞き馴染みのある植物の名前が登場します。

印象的だったのは「こくわ」。
雌雄別株とは知りませんでした。
やなぎやふきなども含め身近な植物にも雌雄別株が多いのですね。
さらに梅に似た美しい花が咲き良い香りがすることも知りませんでした。
またこの蔓は柔らかくて丈夫なためとても重宝するそう。
実をそのまま食べたりジャムにして楽しんできましたが意外な側面を知ることができました。

もうひとつ、酒飲みの皆さんへと紹介されていたのが「からはなそう」です。
開拓使の技術者が札幌近郊で「からはなそう」を見つけ、開拓使顧問のケプロンに相談したことから誕生したのが開拓使麦酒醸造所、後のサッポロビールでした。
「からはなそう」はホップの和種だったのです。
札幌で生まれ育ちましたが知りませんでした。

本書は2000年に復刻されましたがそれも絶版となり、今では入手困難となっています。
残念なことです。




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お気に入りその2085~メグマル深海水族館2

2022-05-20 13:16:50 | 鬼平
今回のお気に入りは、メグマル深海水族館2です。
まずは「メグマル深海水族館」第2巻で深海生物についてお勉強。
AMAZONの内容紹介を引用します。
=====
品川駅から「しんかい線」に乗って20分。海の底の水族館へようこそ!!
「マグメル深海水族館」は、東京湾の水深200メートルにある世界唯一の水族館。
清掃員のアルバイトとして働く天城航太郎は、館長の大瀬崎湊人の勧めで飼育補助員を始める。
チョウチンアンコウのエサやりに苦労したり、死期が近づくメンダコを担当したり、
航太郎は飼育補助の仕事を通してさまざまな深海生物たちと出会うが――。
深海生物とかかわる人々をあたたかな筆致で描く話題作!!
≪目次≫
extra edition「深海クラゲ」
#05「チョウチンアンコウ」
#06「メンダコ」
#07「キンメダイ」
#08「オンデンザメ」前編
#09「オンデンザメ」後編
=====
チョウチンアンコウは体がゼラチン質のため、網にかかっても生きて揚がることはほとんどないそうです。
そのため生体展示しているメグマルには世界中の研究者が見学に訪れると紹介しています。
深海生物としてあまりにありきたりで珍しくもない魚だと思っていたのでとても意外でした。
似たような話はメンダコやキンメダイでも。
ファインディング・ニモにも登場するメンダコ。
アニメのようにいつも泳いでいると思ったら大間違いで、あんなに泳ぐのは死期が近づいたときだけだなんて・・・。
またキンメダイは普通に売られているためごく身近な魚と思っていましたが、何と1億年も前からいる古代魚なのだそう。
比較のために調べたらスズキ類が6000万年前、イワシ類が2000万年前に登場したそうです。
頭蓋骨に古代魚の特徴である眼窩蝶形骨というのがあるそうですが、それが他の魚とどう違うかは調べがつきませんでした。
高級魚ですが、小さいのなら安く売っているので、その内に眼の周りの骨の形状でも観察しようと思います。
続いて第3巻で紹介されていたのは次の深海生物。
=====
extra edition「オオグチボヤ」
#10「オウムガイ」
#11「オオタルマワシ」
#12「フジクジラ」
#13「クロカムリクラゲ」前編
#14「クロカムリクラゲ」後編
=====
この巻はオオムガイについて驚きの事実を知ったことが一番印象的でした。
オオムガイはアンモナイトの子孫ではなく種が違うのだそうです!
どちらも同時代に生きていたが生存競争に負け深海に活路を見出したオオムガイだけが生き延びたそうです。
深海が環境変化にあまり影響を受けない安定した環境であり、古代の生き物が他にもたくさん生き残っていそうなことを知りました。
第4巻以降もどんな深海生物が登場し、その生物の不思議が紹介されるか、とても楽しみです。
ちなみに人間ドラマの方も気になります。
主人公・航太郎のお父さんは亡くなったのかな?
それとも何年も家を空けているだけなのかな?
早く知りたいです。



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お気に入りその2084~バンクシー展

2022-05-18 12:52:30 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、バンクシー展です。

バンクシー展の札幌会場に行ってきました。
サブタイトルは「天才か反逆者か」。

以前、BS日テレの「ぶらぶら美術・博物館」で紹介していたバンクシー展を直に見ることができると思い、とても楽しみにして行きました。
番組では「壁にスプレーされたバンクシーの作品をその街角ごと再現している」と高く評価していました。
後援のテレビ局の大道具さんがセットを制作し、建物や道路からごみ箱まで見事に再現していました。

あれを実際に観ることができるなんて素晴らしいことです。
ストリートアートはその場所で観ることが一番ですが、世界各地を観て回ることは無理です。
次善の策として疑似的に再現されたセットで鑑賞するというのは良いアイデアです。
入館してすぐに現れたのは、バンクシーがスプレー原画やシルクスクリーンを制作する工房です。
そこに佇むフードを被った人物はバンクシー本人を模しているのでしょう。
とてもリアルの再現されていて臨場感が溢れていました。
これは期待できる!
その後次々と作品を観て歩きましたが、ほとんどは額に納められた作品で、結局街角を再現したセットはありませんでした。
消化不良だったのでネットで調べてみました。
そこで判ったことは残念な事実でした。

バンクシー展は全国数か所の会場で同時開催しているようで、大阪会場や名古屋会場には「ぶらぶら美術・博物館」で紹介されていたのと同じ大掛かりなセットがあるようです。

ここでもしかしたら「バンクシー展 天才か反逆者か」と「バンクシーって誰展」は別なのかもしれないと気づきました。

さらに調べると東京・原宿駅前のWITH HARAJUKUで開催されているのは「バンクシー展 天才か反逆者か」、東京・天王洲の寺田倉庫 G1ビルで開催されているのは「バンクシーって誰展」ということでタイトルが違います。
どうやら工房の展示があるのは「バンクシー展 天才か反逆者か」、大掛かりなセットがあるのは「バンクシーって誰展」のようです。

同時に2種類のバンクシー展が開催されており、テレビで観たのと違う方のバンクシー展に行ったというのが正解だと思います。
実に残念な結果ですが、そういうことなら仕方ないと諦めました。

さて、肝心のバンクシー展の感想を少々。
多くの作品に込められた戦争や国家権力といったものに反旗を翻す姿勢に共感しました。
バンクシーの活動はこれからも必要と思います。
ただエリザベス女王の顔をチンパンジーにしたのはやり過ぎ。
永年王位を守ってきた彼女の苦労をサル並みとまで貶めるのは如何なものでしょうか。
アカデミー賞のウイル・スミスのときも思いましたが、どうやら私は西洋人とユーモアの基準が違っているようです。
また残念だったのは展示作品と添え書きのほとんどが英語オンリーだったことです。
まるで海外の美術館にいるようでした。
コーナーごとのパネルはさすがに日本語で書かれていましたが、ひとつひとつの作品にも日本語訳を添えるなど手間をかけて欲しかったです。
自分の英語力では半分も理解できず本当に残念でした。
もし事前に分かっていればポケトークを持って行ったのに・・・。

いろいろな意味で満足しかねる展覧会でした。






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お気に入りその2083~氷河期

2022-05-16 12:25:05 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、氷河期です。
先日、北海道の縄文文化に関する本を読みました。
氷河期が終わり、気温が上がったことから植物相が大きく変わり、縄文文化が花開いたことを知りました。
それでは氷河期はどんな暮らしをしていたのでしょうか?
極寒の時代を視覚的に知るためにポップアップ絵本「氷河時代」を読みました。
AMAZONの内容紹介を引用します。
=====
約2万年前の最後の氷河時代は、地球の3分の2が凍りつき、巨大で力強い動物たちが生きていました。
この試練に耐え、逞しく生きのびようとしていた私達の遠い祖先たち。
素晴らしい古代地球の想像世界をかきたてます。
=====
厳しい氷河期を過ごす内にネアンデルタール人は滅び、クロマニヨン人は生き延びました。
存亡の分かれ目になった理由のひとつを本書では石器の違いとしています。
ネアンデルタール人は手に持つ石器のみを使い巨大生物たちを狩っていました。
体が大きく力が強い彼らでも接近戦は危険なものだったことでしょう。
片やクロマニヨン人は体が小さく力が弱いため石器で槍や弓矢を作り、安全な場所から狩りを行いました。
優れた武器のおかげでより大きな獲物を狩ることができたことでしょう。
また厳しい氷河期を生き抜くためには、単に武器だけでなく生活に関わる多くのものを工夫して作り出す知恵も必要だったはず。
その辺りの違いも彼らの存亡の分かれ目になったようです。
生物は、熱帯から温帯、寒帯へと移るに従い大きくなる傾向があります。
鹿や熊を思い浮かべていただくと分かると思います。
そのため氷河期は巨大な生物がたくさんいました。
彼らの多くは滅びましたが、その理由として環境の変化についていけなかったことが挙げられますが、もうひとつは人類の躍進が挙げられます。
罠や道具を使ってマンモスのような大きな動物さえ狩るのですから、人類は当時すでに食物連鎖の頂点にいたといえます。
環境の変化で生体数が減った上、人類に効率良く狩られたのでは彼らも絶滅するしか道はなかったことでしょう。
さて本書によると氷河期は250万年前から始まり、氷期と間氷期を繰り返してきており、現代は間氷期に当たるそうです。
ということは再び氷期に入るということでしょう。
それはいつか?
現代は地球温暖化が問題視されていますが、氷期に入る前の寒暖がぶれる時期なのではないでしょうか?
その辺りについて詳しく知りたくなり、別の本を読むことにしました。
「人類と気候の10万年史 ~過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか」
どんなことが書かれているのか、読むのが楽しみです。
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お気に入りその2082~同定

2022-05-14 12:39:58 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、同定です。
一時期コケに興味を持ち、観察したことがあります。
図鑑やルーペを用意して同定を試みましたがうまくできず結局止めてしまい、とても残念な思いだけが残りました。
いつか再挑戦したいと思っていたところ、同定マニュアルともいえる本があることを知り、読むことにしました。
「図鑑を見ても名前がわからないのはなぜか?」
サブタイトルは「生きものの“同定”でつまずく理由を考えてみる」
AMAZONの内容紹介を引用します。
=====
生きものの種を確定させることを「同定」といいます。
「同定なんて図鑑をパラパラめくって同じのを探せばいいんでしょ」と思う人もいるかもしれませんが、そんな簡単なことではありません
「似ているのが多くて同定に自信がもてない」「どうしてパッと見で同定ができないんだろう……」。
生きものが好きな人のなかにもこのように思っている方はたくさんいます。
「なぜうまく同定できないのか」「どういうプロセスで同定ができるようになるのか」を真剣に考えたのが本書。
勤務先の敷地内で昆虫とクモ800種以上を同定してきた、同定大好きな著者がお届けする、図鑑と同定のことをトコトン掘り下げた一冊です。
=====
本書はコケでつまづいた私に打ってつけだと思いました。
実に初歩的なことから手取り足取り教えてくれます。
冒頭は数枚の写真の中から「蚊」を見つける練習問題。
蚊なんて見慣れているから簡単と思いましたがこれが思いの他むずかしいかったです。
けれども口が針状になっていること、翅が重なっていること、後ろ肢が跳ね上がっていることの3条件が揃っているものを選ぶという助言をもらうと簡単に見つけられるようになりました。
こんな小さなことですが、同定への第一歩を踏み出したことを実感できて妙にうれしかったです。
どこをどう見たら良いかが判るとすぐに見わけが付くようになります。
これを「目ができる」と言うそうです。
続く練習問題はウグイスとシダです。
ウグイスを見分ける注目点は目の周りの模様とクチバシ。
シダを見分ける注目点は葉の形状。
葉が羽片と呼ばれる小さな葉に分かれているもの、さらに羽片が小羽片に分かれているものがあります。
ナルホド、ナルホド。
このまま読んでいけば確実に同定名人になれそうな気がしてきました。
ところがここで急にトーンダウン。
シダには雑種なども存在することなどを始めとして必ず同定困難な個体に行き当たることがしっかり書かれています。
同定作業には自力ではどうにもならないことが度々あり、知人やSNSを通して相談することが早道と説きます。
そういえば思い当たる経験があります。
お隣からいただいた花鉢。
丈に合わない太い幹に大きな花が魅力的ですが、お隣も名称がわからないそうです。
検索サイトでいろいろ調べましたが結局わからずじまい。
ところがSNSに写真を載せたらすぐに「砂漠のバラ アデニウム」という答えが返ってきました。
何より驚いたのは、体を鍛えることと酒を飲むことをこよなく愛する男が教えてくれたことでした。
と言う話はどうでも良いですが、頼りになる相談相手やSNSが有効だということがわかりました。
著者の知り合いには後ろから飛んでくる羽音で鳥を同定する名人がいるそうで、そこまでいかなくてもそこそこ詳しい人を見つけられるといいなと思います。
本書ではその後も著者がキモンハバチ、ツヤホソバエ、ノメイガの同定にどういう考察を経たかが実に丁寧に記録されています。
いかに同定が難しいかを嫌と言うほど思い知らされました。
でも自分がしたいのはそんなに細かい同定でなく、大雑把に〇〇の近縁種という程度まで把握できれば満足。
実は先日、近所に出店してきた大型量販店に行ったときに、かなり多くの種類のコケを販売しているのを見つけました。
あそこでコケを見る目を養いつつ、不明点は係の方に教えてもらうのもいいなと考えています。
そういうのもうまく使いつつもう一度コケの同定に挑戦したいと思います。
最後に、本書の著者の素性について。
彼がハエトリグモの研究者であり、著作には「ハエトリグモハンドブック」「世にも美しい瞳 ハエトリグモ」があります。
「世にも美しい瞳 ハエトリグモ」はお気に入りの写真集でしたので急に親しみが湧きました。
彼はまだ32歳だそう。
今後の活躍に期待せずにはいられません。




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お気に入りその2081~見逃し配信サービス

2022-05-12 12:12:46 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、見逃し配信サービスです。
大相撲夏場所が始まりました。
初日は5月8日 日曜。
久しぶりに十両から横綱・大関の取組までたっぷり堪能しました。
月曜から土曜は仕事があるので翌朝4時05分からの「幕内の全取組」を観るのが毎場所の楽しみ。
火曜の朝4時05分、月曜の取組を堪能すべく起きてテレビの前に陣取りました。
あれっ? 番組が始まりません。
BSを含め他のチャンネルを調べても見当たりません。
まさか大好きなあの番組が無くなってしまったのか?
あわててインターネットで調べると、開始時間が30分早まり、3時35分になっていました。
いくら早起きが得意でも3時35分は厳しいので録画することを考えましたが、「NHKプラス」で配信しているそうなので、そちらで観ることにしました。
「NHKプラス」はインターネット環境があり、放送から数日以内であれば、いつでも何回でも観ることができるという優れもの。
すでに妻が利用しておりID、パスワードはあります。
早速視聴するとバッチリです。
録画をしなくても見逃した番組を観ることができるとは、本当に便利な世の中になったものです。
便利なことには欲が出ます。
パソコンの小さな画面ではちょっと、と思い、テレビの大画面で観ることができないかと、もう一歩踏み込んで調べました。
すると今年4月からNHKプラスを「AMAZON Fire TV Stick」が接続されたテレビで観ることができるようになったというではありませんか!
リモコンスティックのマイクに「NHKプラス」と語りかけるだけでアプリが出てきて設定できるのです。
(6月末まではログインしなくても視聴可能)
さらにさらに便利な世の中になったことを実感しました。
という訳でこれまで通り、大画面で「幕内の全取組」を堪能できています。
自分の空き時間に合わせて観ることができるとはいえ、結局仕事に行く前しか観る時間がとれないため、朝4時過ぎから観ています。
生活リズムをテレビ番組に合わせるのではなくて、テレビ番組を生活リズムに合わせることができるのはいいですね。
NHKさんの取組に満足しています。
ちなみに民放の見逃し配信サービスTVerも同様の仕様らしいですがまだ使ったことがありません。
放送後1週間という期限があるとはいえ、生活リズムに合わせてテレビを観ることができるのは良いことです。
チャンネル権がないためこれまでこういう情報には疎かったのですが、「幕内の全取組」の放送時間変更により、少し利口になりました。
必要に迫られ現状を変えなくてはならないことが悪いことばかりではないことを改めて知りました。
今回の件は若い方々には当たり前のことでしょうが、高齢者の仲間入り目前の私にとっては新発見。
どうか温かい目で見てくださいね。

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お気に入りその2080~総理の夫

2022-05-10 12:12:56 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、総理の夫です。
連休中は寒くて天候不順だったので家でのんびり読書&テレビ三昧。
せっかくまとまった時間があるのだから映画DVDの一本でも観ようと思いましたが、テレビは妻に占領されていてなかなかスキがありません。
仕方なくパソコンでAMAZONプライムの映画を観ました。
以前から気になっていた「総理の夫」。
原作はお気に入り作家・原田マハのベストセラー小説なので面白かったのは当然ですが、中谷美紀と田中圭、岸部一徳、余貴美子という素晴らしいキャスティングですので期待して観ました。
AMAZONの内容紹介を引用します。
=====
【ストーリー】
よく晴れた日の朝。
出張に出かける直前の相馬日和(田中圭)は、最愛の妻=凛子(中谷美紀)から穏やかな笑顔で意味深な言葉をかけられる。
「ねえ、日和くん。もしも私が総理大臣になったら、何かあなたに不都合はある?」
この一言が、日和の平和な日常を一変させる!
裕福なソウマグローバルの御曹司で、鳥類研究所に勤務する“鳥オタク"な日和。
対する凛子は、少数野党の党首で活躍する政界注目のエースだったが、なんとここにきて日本初の女性総理に就任したのだ。
突然の事態に混乱する日和だったが、内閣広報官の富士宮あやか(貫地谷しほり)から携帯にGPSをつけられ、日常生活も徹底的に管理される。
それでも“総理の夫"の自覚が全然ない日和に、凛子の有能な秘書=島崎虎山(工藤阿須加)もあきれ顔。
日和の母親でありソウマグローバルの会長でもある崇子(余 貴美子)や、ソウマグローバルのCEOで日和の兄=多和(片岡愛之助)からも激しくハッパをかけられ早くも日和はヘロヘロに……。
そんな日和を職場の後輩=伊藤るい(松井愛莉)は同情の目で見つめていた。
一方の凛子も毎日働きづめ。
政界のドン=原久郎(岸部一徳)の裏切りにより、ついに衆議院解散を決意。
総選挙へとなだれ込むが、そんな時まさかの事態が2人に襲いかかる――!
【キャスト】
田中 圭 中谷美紀
貫地谷しほり 工藤阿須加 松井愛莉
木下ほうか 長田成哉 関口まなと 米本学仁 国広富之
寺田 農 / 片岡愛之助 / 嶋田久作
余 貴美子 岸部一徳
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昨年秋に公開されたばかりの作品ということでネタバレを避けつつ感想を書きたいと思います。
まず残念に思ったことを書きます。
それは先ごろ文春砲により見事撃沈した俳優・木下ほうかが出演していたことです。
彼が登場する度に文春砲の記事が気になってしまいました。
改めて俳優は無色透明であることが大切なのだと思いました。
文春砲については、芸能人の不倫記事は余計なお世話と思いますが、業界のパワハラ行為については弾劾の価値があると思います。
もう一点残念に思ったことは、原久郎の扱い。
彼の腹黒い所と、国を思って動く所のどちらももっと極端に描くとより感動的な作品になったと思います。
全体的には原作の空気そのままの素敵な映画に仕上がっていました。
特に中谷美紀の凛とした美しさは見もの。
まだ観ていない方はぜひ観て欲しいです。
自らの命を懸けプライドを持って前に進む強い女性を演じる女優を考えたときに、今の日本で彼女以外の選択肢はないのではないでしょうか。
「日本の未来を諦めない!」
凛子率いる直進党は弱小政党ながら「国民に痛みを伴う増税策しか財政を再建し日本の未来を明るくする道はない」と訴えます。
彼女の曇りのない眼差しと強い信念に導かれるように、強力な政党が味方に付き、国民も信頼を寄せ、やがて彼女は総理の座につきます。
その後起きるドタバタはどうでも良いくらい冒頭場面で満足してしまいました。
そして映画のラストシーン。
凛子が日和にある言葉をかけて映画は終わります。
その言葉により私の心に光が射しました。
希望に満ちた未来がやってくるであろう映画の中の日本をうらやましく思いつつエンドロールを眺めていました。
それにしても凛子と日和はお似合いの夫婦です。
いくら強い女性でも心の安らぎは必要であり、凛子は日和の惜しみない愛に包まれ安らぎを得ます。
だから凛子は何度でも立ち上がれるのでしょう。
素敵な夫婦愛に心が洗われました。
ああいい映画だったなぁ。


コメント
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