鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

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お気に入りその978~枝廣淳子さんのメルマガ②

2014-11-17 12:11:28 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、枝廣淳子さんのメルマガ②です。

以前、環境ジャーナリスト枝廣淳子さんのメルマガを紹介しましたが、今回も素晴らしいコメントがありましたので再び紹介します。

それは11月12日付の朝日新聞に掲載された、
「新しいエネルギー基本計画をつくるときのパブリックコメントで、94%が「脱原発」を求める意見で、「原発維持・推進」は1%だった」
という記事についてのコメントです。

従軍慰安婦問題や福島原発吉田調書問題で世間の非難を一身に浴びている朝日新聞ですが、素晴らしい仕事をしている記者がいることを紹介しています。
ここで要旨を引用して紹介したいと思います。

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民主党の野田政権は、2030年に向けての日本のエネルギー政策について、パブリックコメントや全国11カ所での意見聴取会などの「国民的議論」を行い、民意を入れた上で「2030年までに原発依存をゼロに」という方針を決定しました。

その後経済界からの猛反対などがあり、この方針が採り入れられることはありませんでしたが、少なくとも、国民的議論をおこない、民意を反映しようとしたことは評価できます。
自民党政権になってからは、一転して、民意を問うこともしない、ましてや耳を傾けることもしない、という姿勢が強く、大きな後退だと思っています。

上記の朝日新聞の記事の「背景」について、朝日新聞WEBRONZAに掲載されています。
どうやってこの「脱原発の意見が94%」という政府が発表しなかった数字を明らかにしたのか? ジャーナリスト魂を感じる奮闘ぶりを読むことができます。

この現実を記事として発信したいとお願いし、許可を得た”かいつまんでの紹介”バージョンをお届けします。

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ここから引き続き「朝日新聞WEBRONZA」の全文の3分の1の”かいつまんでの紹介”バージョンが掲載されています。
これも要旨を引用して紹介します。

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経産省は2013年12月、原発を「重要なベースロード電源」と位置づけた基本計画の原案を示し、それから1カ月間、パブリックコメントに付しました。

経産省は2014年2月、「集まった意見は約1万9千件だった」と発表し、寄せられた主な意見も明らかにしましたが、「原発の賛否割合」という重要な情報は出さず、当時の茂木敏充経産相は「数ではなく内容に注目して整理を行った」と国会で説明しました。

「政府がやらないなら自分で分類をやってやる」――朝日新聞の記者のひとりが、経産省に対して、パブリックコメントに寄せられた意見のすべての開示請求をし、20,929ページのコピーを20万円余りの費用をかけて入手しました。

日々の仕事の傍ら、1枚ずつ賛否の印を付けていく作業を進め、2ヶ月ほどかけて、ようやく全部に目を通し終えました。
複数ページに及ぶものを一件として数えると、1万8711件。
原発への賛否では、廃炉や再稼働反対を求める「脱原発」が1万7665件で94.4%、「原発維持・推進」は213件で1.1%、「その他」は833件4.5%。やはりパブリックコメントの結果は「脱原発」が圧倒的だったのです!

この分類作業を行って、数字を世に出した記者さんは、「この分類は実質的に筆者1人でできた。経産省であれば一週間もあればできた作業だろう。やはり、この分類結果を出したくなかったのだろう。原発回帰のエネルギー基本計画、そして原発の再稼働への動きは、民意の裏打ちを欠いている。筆者としては94%の反対、1%の賛成という情報を世に出せたことをよかったと思っている」と述べています。

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冒頭にも書きましたが、慰安婦問題、吉田調書問題と報道機関としてやってはいけないことをして社会的に非難されている朝日新聞。
そんな中でも縮こまらずに、地道な調査の上でこんな素晴らしい記事を書く気骨のある記者がいることは称賛に値すると思います。
そしてできれば他の新聞社やTV局も同調して民意を問う圧力になって欲しいと願っています。
電気は私たちの生活になくてはならない大切なエネルギー。
政府は民意を入れて原子力以外の安全な電源開発に向けて舵を切って欲しいと思います。

今回の記事の全文は「朝日新聞WEBRONZA」で読めるそうです。

最後に。
皆さんも環境ジャーナリスト・枝廣淳子さんのメルマガを読みませんか?
「枝廣淳子」「メルマガ」のキーワードですぐに検索できます。




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