団塊的“It's me”

喜寿老(きじゅろう77歳)の道草随筆 月・水・金の週と火・木の週交互に投稿。土日祭日休み

授業参観日

2017年09月22日 | Weblog

①    長女小1の参観日

②    長男保育園参観日

③    私の小学生の時の参観日

①    20日水曜日東京に住む長女の子どもが通う保育園へ祖父母参観のために出かけた。途中京王線が人身事故でストップ。不慣れな東京で途方にくれた。駅員の指示で小田急線を使い、バスで長女と約束した京王線の駅にギリギリ間に合った。長女の案内で保育園へ向かう。3年前に同じ祖父母参観に来たが、複雑な経路は、初めての道でしかなかった。二人で並んで歩いた。

 私は長女の結婚式の後、家族紹介の席で長女の私への感謝の言葉を思い出した。「参観日、教室の後ろに他の生徒の母親ばかりの中に一人だけお父さんがいた。・・・」 長女はあの日の私の姿が忘れられないと言った。あの参観日は彼女の母親が年下の男性と駆け落ちして間もない頃だった。児童虐待の中に心理的虐待がある。

心理的虐待とは:

児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届け出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

(児童虐待の防止等に関する法律:第2条第4項)

 私も彼女の母親も、長女と長男に対して、疑いなくこの法律に違反した。酷いことをした。残酷だ。中川俊直議員、今井絵理子議員、山尾志桜里議員、女優斉藤由貴。不倫しても良い。でも子どもも、恋も、高収入も仕事もそのままとはいかない。全て捨ててもの覚悟のない不倫は、遊びである。私は二人の子どもへの償いとしてどんなことをしてでも社会人になるまで責任を果たすと自分に誓った。それは私の親としての罪に下された判決だと受け止めた。授業参観にも男親一人だけでも行った。恥ずかしいとか人目など気にしていられなかった。長女があの参観日のことを彼女の結婚式で言ってくれたことは、私の長い刑期の終わりであった。

②    長女の子どもは、保育園で私が来るのを待っていた。私が部屋に入ると嬉しそうに近づいてきた。それから興奮気味で落ち着きなく動き回った。ふと私の長男の保育園時代を思い出した。保育園の参観日に行った。ちょうど運動会の練習をしていた。かけっこでスタートを切ろうと並んでいた。私を見つけた長男は、列を離れ、泣きじゃくりながら私の胸に飛び込んできた。ただ泣いていた。いまだに理由がわからない。でもかわいいと思った。しっかり抱きとめた。彼にこのことを話しても「覚えていない」と言う。

③    私の新しい母親が小学校の参観日に来た。うっすらと化粧していてびっくり。髪の毛も梳かされ、見たこともない上着。でも嬉しかった。教室内の生徒たちは、親が入ってくるたびに「○○のかあちゃんだ」とひそひそ声で言い、論評を加えた。初めて見る顔には「あれは誰の母ちゃんだ」の憶測が飛び交う。親と子、近くて遠い不思議な関係だ。

 孫の保育園で私は自分の6歳当時、長男長女の6歳当時を思っていた。思えば遠くに来たものだ。時代はめぐり、世代は入れ替わる。今、後悔はない。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 御呼ばれ お誘い | トップ | 孫悟空が食した不老長寿の桃... »
最新の画像もっと見る

Weblog」カテゴリの最新記事