お台所の必需品です。
皆様の御家庭でも、花バサミや剪定バサミをお使いかと思います。
私の剪定バサミは20年ほど使っていました。
先月、近所の垣根の刈り込みを頼まれて作業中に刈り込みバサミを傷めてしまいました。
刈り込みバサミを研ぎなおしで修理中、剪定バサミもしばらく手入れしていないと思い、ついでに研いで見ました。外観に磨耗はありません。
砥石は使う前に水に漬けてから使い、終わると修正してから収納します、1本研ぐのも2本研ぐのもあまりかわりません。
ハサミは岡恒の200ミリです。こんなになるとは思わなかったので写真はありません。
ネジを抜き、「切り刃」を1000番の砥石で軽く研ぐと「中心」しか当たりません。
砥石は前回使ったときに、1200番と摺り合せているので平らなはずです。
ハサミの構造は、両方の刃先が縁で当たるので中心線のところは「スキ」といって凹んでいると思っていました。
ところが反対に中心が凸なのです、気を取り直して数回擦ると砥石に当たる場所が増えてきました。
砥石の擦り傷は直ぐに刃先まで来たので、凸はいくらでもなかったようです。
研ぎながらよく考えてみると、20年使ったので刃先側が大きく磨耗したようです。
砥石を常に平面にしておいたので、わずかな磨耗が発見できたと思います。
その後、表側と受け刃を研ぎました、切刃の表側は「ハマグリ」という方もいらっしゃいますが、2段に角度が付いている「2段刃」ですのでお間違いなく。
受け刃にもスキは無く、刃付近が磨耗して中心は凸でした、これも簡単に修正できました。
軸周りにグリスを塗って組み立てると、わずかな修正でも切れ味が向上しています。
「剪定バサミ」には裏刃のスキは要りません、スキの無いほうが樹脂が溜まらないので使いやすく、長く切れます。刃物作る職人は剪定なんてしたことが無いようですね。
実は、最初に書いた近所の垣根の剪定で壊した刈り込みバサミは、「ベニカナメモチ」の硬い樹脂によって刃の中心の合わせが広がり、刃先側で刃と刃が噛み合って割れてしまったものです。
いつもはハサミの使用後は裏刃の樹脂を掃除しますが、裏刃も磨耗するので修正が必要と勉強しました。
ネジの部分も動くところなので潤滑が必要です、分解したのでグリスですが、いつもは油を注しています。
YouTubeでは、全て「裏刃は研ぐな」「ネジは触るな」です。
そんなことの整備、調整もできない人が「YouTube」なんか出さないでほしいですね。
皆様の御参考になれば幸いです。