勝たなくてもよいが、負けない国になることだ

2017-03-22 20:10:56 | 日記
『自らの持てる力を活用できた国だけが勝ち残る:持てる力とは広い意味の資源だから天然資源にかぎらず、人間や技術や歴史や文化等々のすべてであるのは当たり前。つまり、それらすべてを活用する“知恵”の有る無しが鍵となる』(作家:塩野七生氏)『今の日本が他の先進国に比べて有利な点が三つある。①政治が安定していること、②失業率が低いこと、③難民問題に悩まずに済んでいること、この三つは大変重要なメリットだ。この状況下ならば、二度と負けないための諸政策を民主政を守りながら進めていけるからだ』『自由と秩序という本来的には背反する概念の間でバランスを取ることで双方の良さを発揮させることが必要だ。それには経済面での格差が限度内に留まっているという条件が欠かせない』『もともと“和をもって尊しと成す”を国外でも通用すると信じて疑わない日本人に外交大国になる力があるのか。外交ではなく外政と訳しておくべきであったのだ。そうであったならば、他国との間で行う政治になる。となれば、血を流さないで行う政治になる。よほど腹の座った外交官でも出てこないかぎりは難しい。とはいえ、日本にとって最も重要なことは、二度と負けないことである。勝たなくてもよいが、負けないことだ』と文藝春秋誌上で彼女は記述、全く同意だ。司馬遼太郎も「日本は人に親切にする国なんだということ以外に生きていく道はない」と。きょうの楽しかったことは、○久し振りに文藝春秋の記事に没頭したこと、○塩野七生氏の深い洞察力に感銘したこと、○家人からサプライズプレゼントのワイン、美味しかったことだ。(12,320歩)