Rain or Shine~メイおばさんの宝箱

雨が降れば虹が出る、晴れた空には光が躍る。
雨でも晴れでも歩きましょう!
世界のどこかから、あなたへ贈るメッセージ

「Twin Falls」の「まさか」後編

2014-10-23 08:27:32 | 旅の知恵


こんにちは、メイです。

「そこで二度目の『まさか』が待っていたのを知ったのはその翌朝のことでした。」
の『まさか』って?

高速から下りた町のホテルがなぜかどこも満室で
再び高速に乗って次の出口を探すよりは下を走ろうかと
名前にひかれてたどり着いたのが
「Twin Falls」というアイダホの小さな町でした。

ここでなかなか小奇麗なホテルを見つけて宿を取ったところまでは
前回お話しした通り。

朝、ダイニングルームにコーヒーを飲みに行った夫が
戻るやいなや急き立てました。

「早く下りて行ってごらん。
 日本人のグループがいるよ。」

えっ、まさか。
どうしてこんなアイダホの田舎町に?
観光ルートでもないのに。

と半信半疑で下りていってみたら
まあまあ、テーブルを囲んでにこやかに談笑する初老の方々が5名!
聞こえてくるのは紛れもなく日本語です。

日本語を耳で聞くのはいったい何日ぶりだろうと
妙に感慨にふけりながら
ふだんだったらまずしないことなのですが
皆さんのふんわりとした気品のある雰囲気に誘われて
ついお声をかけてしまいました。

「失礼いたします。日本からおいででしょうか?」

この勇気ある一言を機に、私はテーブルに迎え入れていただき
しばしのおしゃべり仲間に加えていただいたのでした。

一目見て感じた「ふんわりとした気品」通りに
よくありがちな名刺の交換をするでもなく
自分たちの経歴や元肩書きを自慢げに紹介するでもなく
ごく自然に、本当にごく自然に
私を交えて会話を続けます。

次第にわかってきたことは
皆さんが小学校の同級生だったということと
65歳に達してからは
2年に1度、ご一緒に世界中を旅しているということでした。

一人また一人と抜け落ちて
だんだんと数が減っては行っても
逝ってしまった仲間たちのためにも、元気な者が集い
一緒に旅を楽しんでいるということでした。

おそらくは若い頃から旅慣れた方々だったのでしょう。
お仕着せの旅ではなく、今回もまたカリフォルニアを起点に
大きな車を借りて3週間をかけてアメリカ西部を回る途中に
「たまたま」Twin Fallsにいるということでした。

最後はシアトル解散で
ハワイに戻る方もいれば、日本に帰る方も
はたまたもう少しアメリカの旅を続けてから帰る方もいらっしゃって
お年はお聞きしませんでしたが
話の様子ではもうとっくに古希を越えたご様子。

「ま、いいじゃないですか。
みんな忙しくやってきたんですから、最後にこんなゆるりとした時間を過ごしたって。
最後のひとりになるまで、一緒に旅をしますよ(笑)。
なんせ小学校時代からの友達なんだから。」

いいですよねえ。
一瞬、自分がまだヒヨッ子のようにすら思えましたよ(笑)。

いいですよねえ。
人生を共に歩いて、同じスピードで年を取っていく友だちって。

思いもかけぬ場所で
思いもかけぬ「まさか」の出会いでした。


読んでくださってありがとうございました。
今日もどうぞ良い一日でありますように!

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