Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

放射線のがん治療

2016-08-25 11:54:26 | エトセト等

再発したがんは結局放射線で治療することにした.
大学教員時代は「ビーム物理研究室」で,早く言えば加速器の研究をしていた.加速器の二大用途は,高エネルギー物理とがん治療で,後者の名目で毎年研究費をいただいた.10-20 年前に研究会などで聞いた IMRT (強度変調放射線治療) が今 実用化されていることを知って,好奇心を刺激された結果である.昔の仕事上のしがらみはないし,せっぱつまっているわけではない,

やらなくてもいいこと?という迷いがないわけではない.
患部は摘出してしまったので,がんがどこにいるかわからない.でも摘出時点で転移していたとすれば,今回のように PSA が (摘出後) 急減することはないのだそうだ.摘出した部位の周辺という仮定での治療となり,完治確率は 70% と聞かされた.
「被爆」の副作用は直腸と膀胱の損傷で,たいしたことはないとは言え,これに耐えるには,体力的に少しでも若いうちが良さそう.

通院先は昨年秋発足した広島がん高精度放射線治療センター (HIPRAC) で,3台のリニアックがある.このうち動画の三菱製が使われるが,KEK 勤務時代そこで開発していた C バンドリニアックが母体らしい.
IMRT という原理も,C バンドのハードウェアも,身近なものになるまで 20 年くらいかかっている.

前立腺がんなどという下賤な病をおおっぴらにできるのは天皇陛下のおかげである.

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