スヴァールサラン級の内部に潜入したラウラと大樹そしてSVF-343シデン。
ここで勝負にならないと気が付き始めたラウラに対し赤松は教練であった事実を知る。
唖然としたが、もう敵地であるので立ち止まる事はできない。
スヴァール・サラン級のブリッジに行き艦橋を制圧しないといけない。
そのためにも艦内に配備されている艦内の警備兵を倒す必要がある。
だが
赤松達はエースパイロットであるとは言え、ゼントラーディ艦の構造が分かっておらず。
ゼントラーディ人でありラプラミズ直衛艦隊出身のラウラが道案内しないといけない。
普段、新統合軍はゼントラーディ艦の拿捕任務を行っておらずゼントラーディ艦の構造に不慣れな兵士が多い。
分かっているのはゼントラーディ出身者か、海兵隊の一員としてゼントラーディ艦に勤務している者のみである。
それはしょうがないとは言え、ラウラからすれば情けない事。
そんな事は気にしてもしょうがない、既に戦場。
赤松に模擬戦と騙され教練される訓練生のように扱われたとは言え上官であるのできっちり従わないといけない。
それがラウラの矜持である。
赤松正幸「待て・・・・・」
ラウラ「敵ですか?」
赤松正幸「あぁバトルスーツではない、戦闘服を着た歩兵だよ。」
ラウラ「撃つんですか?」
赤松正幸「馬鹿野郎、銃声で面倒な事になるここは静かに敵を制圧するんだよ。」
ラウラ「どうやって?」
赤松正幸「まぁ見ておけ・・・・」
赤松は通路から近づいてくるゼントラーディ人の通路の前に空弾倉を投げこむ。
音がなるとゼントラーディ兵達は空弾倉の転がった方向を見る。
赤松ら僅かな時間頷きあい・・・・・・・・・・・
シュ グキ
ブシュ
背後からゼントラーディ兵の首を折ったりナイフで首を刺し殲滅する。
僅か10秒と言う短い時間である。
バトロイドの腕にはゼントラーディ兵の返り血がついている。
確か何処かで見た事のあるような戦術、ラウラは思った。
CQCだ!この戦術はCQCだ!・・・・
ラウラは赤松達が行った戦術をCQCだと確認する。
CQCとは近接格闘を意味をする。
新統合軍は勿論警察でも運用されている戦術である。
若干違うが似たような物だとラウラは認識した。
赤松正幸「さてと一気に上に行きたいが手段はあるか?ベルタリア准尉?」
ラウラ「そうですね・・・・・・・・エレベーターを使いましょう、エレベーターを破壊して一気に上に行けます。」
赤松正幸「そうか、ではそのエレベーターとやらに向かおうか。」
ブリッジまで行くのにはエレベーターを使う。
一応マクロスよりも大型な軍艦であり、普通の地球人からしたら大きい物であり。
バトロイド形態のバルキリーでも十分に上がれる程である。
小型爆弾をセットし、倉庫に入り当分待機する。
そして・・・・・・・・・・・・
ズドォォォォン
小型爆弾は爆発し物凄い音を発する。
それに気がついた警備兵達は一斉に爆発の方向へ集結する。
爆発するのを確認すると、エレベーターのハッチを壊し上へと上がる。
そしてブリッジのある階に到達し、ハッチをレーザーで若干焼きこじ開けた。
「このまま突撃せよ!マイクローンを皆殺しだ!!!」
ブリッジではスヴァール・サラン級の艦長が激を飛ばしながら士気をしていた。
まるで全滅を覚悟している指揮官とは思えないようなふるまいである。
既に外にいた警備兵をばっと小型ナイフで突き刺し、制圧。
機体全面に血がつく。
ブィィィィィィィィィン
ガチャ ガチャ ガチャ ガチャ ガチャ ガチャ ガチャ
赤松正幸「動くな!!(ゼントラーディ語)」
「なんだ貴様らは?」
ラウラ「降伏を勧告に来ました、新統合軍です。私は元ラプラミズ艦隊キヨラ隊のラウラ・ベルタリア3級空士長.現在は准尉(ゼントラーディ語)」
「ラプラミズ艦隊だと!?」
一気に艦橋に攻め入りブリッジにいた艦長と記録参謀を拘束した。
その光景を見た通信兵達は戦意を消失し降伏する姿勢を取った。
艦長は屈服している様子がなかったので・・・・・・・・・
ガンッ
その場で大樹に射殺された。
交渉に応じないゼントラーディ兵は容赦なく殲滅せよと言うのが新統合軍で決められている事である。
後に障害にならないためにも・・・・・
スヴァール・サラン級は海軍基地のとなりに着陸し海軍が所有する基地防衛のデストロイドによって武装解除される。
その光景を見たゼントラーディの艦載機群は武装解除し、反統合系ゲリラ組織は撤退する。
一部のゼントラーディ兵は反統合系ゲリラ組織に合流し、そのまま逃亡していく。
「とっとと歩け!!(ゼントラーディ語)」
「両腕を頭に抑えて地に伏せろ!!(ゼントラーディ語)」
惑星エデン本部から派遣された捕虜回収部隊が到着し、武装解除されたゼントラーディ兵に対し地に伏せて手錠をする。
そしてどんどんゼントラーディ艦を改装した護送艦に乗せられていった。
マイクローン化させて収容所に入れる予定らしい。
ラウラ「これで戦闘終わりか・・・・・・」
ラウラはエリア.アスタロスの基地の滑走路で呟く。
赤松に騙され散々利用されたラウラであるが・・・・・・・・不思議と赤松を恨む気にはなれない・・・・
なんとも嬉しくない戦闘であり空しさが残る。