マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。最近の政治的問題や最近の出来事も更新します。

ルナベース・クラビウス

2019-05-29 07:52:21 | マクロス短編
【西暦2021年月面クラビウス基地】

第1次星間大戦終結から11年が経った西暦2021年。

後にハヤテ・インメルマンの祖母になるラウラ・ベルタリアが・・・・
まだ騎手転換センターの学生であり・・・・・・・、卒業間近だった頃の話。

乾杯

ラウラ「いやぁもうすぐ卒業だね。」
新統合宇宙軍ラウラ・ベルタリア曹長

メリル「ようやくこの日が来た感じだよ。」
新統合宇宙軍メリル・ルソール軍曹

カゴメ「二人とも三ヶ月間本当にご苦労様、めでたくバルキリーパイロットね。」
新統合宇宙軍カゴメ・バッカニア少尉

ラウラ「ありがとうございます、ようやく夢が叶いそうです。」

ラウラは親友メリルと共にカゴメ主催の食事会に誘われた。

カゴメはラウラだけではなく、自分が担当した訓練生達をお昼や夕食で労っている。
貯金から出してかなり痛い出費ではあるも、訓練生達といい思い出を作る事が出来た。

そして、今回ラウラとメリルの番が来た。

今回は夕食であり、月面クラビウス基地の月面都市のタイ料理屋でディナーをとった。

ラウラとメリルはゼントラーディ人であり、カゴメ主催の食事会はかなり喜んだ。
料理や酒がならんだ時の目は宝石のように輝いており、カゴメは微笑ましく見ていた。

ラウラ「美味しい~マイクローン化してよかった、こんなに美味しい食事がとれるなんて。」

カゴメ「良かった~正直、口に合うか心配だったのよ。」

メリル「結構いろんなお店知ってますね。」

カゴメ「趣味なのよ、若いうちは出来る限り食べたくてね。」

ラウラ「なるほど~」

会話は楽しく進む。
食事もどんどん頼んで、お酒もどんどん頼む・・・・

カゴメはそこまで食べれないので、少ししか食べてないが・・・
ラウラとメリルは戦闘種族が故かかなり食べて、かなり飲む・・・
一体どんな胃袋をしているのだか・・・・・

ラウラ「かなり食べたわね、ごちそうさま。」

メリル「お料理かなり美味しかったです。」

カゴメ「どうも~(かなり金額が弾んだな。困った困った。)」

食べ終わった頃には、レシートを見たカゴメは驚愕する。

二人が食べた量が軽く100ギャラン(10万円に相当)越えていた。
楽しく喋っていて気がつかなかったが、これほどまで食べていたとは予想外。

一体どんな胃袋をしているのだか・・・・
カゴメは頭を抱える・・・・
ゼントラーディ人だからしょうがないけど・・・・体の作りは違うけど・・・

三人はそのまま会計へ向かう・・・

ラウラ「食べ過ぎたので、私が出しますね。」

カゴメ「えっ出すの?別にいいのに・・・」

ラウラ「食べ過ぎたら自分で出そうかなと、考えていて~。」

カゴメ「でも~」

ラウラ「いつもお世話になってます、今回はこのぐらいさせてください。」

会計の際に、ラウラがお金を出すと言い出した。

まさかの展開にカゴメとメリルは驚き、ラウラに視線を集める。
最初はカゴメは断るが、ラウラは100ギャランの札束を持ちながら出させてくださいと言う。

ラウラの言葉に押されたのか、カゴメは了承した。

ラウラがこんな事が出来るのは・・・
戦争後からずっとやっていた海兵隊の給料が溜まっていた為であり・・・・
軽く家が建てられる程の貯蓄がある・・・

給料が必要だと言う事でマイクローン化後、銀行に行ってたら・・・
莫大な貯蓄が溜まっていてびっくりしたと・・・

メリル「先を越されてしまった。」

メリルも同じような事を考えていたが・・・・
ラウラに先を越されてしまって、悔しがる・・・

実はメリルもラウラ程ではないが同じように貯蓄がかなりあった。

すぐマイクローン化したゼントラーディ人と・・・・
かなり年数が経ってマイクローン化したゼントラーディ人の貯蓄の差は大きい。
後にラウラと再会したミリアはラウラの貯蓄の量に驚いたと言う。

ラウラ「美味しかった~ありがとう、カゴメ~」

メリル「ごちそうさまでした。バッカニア少尉。いいお店教えて貰ってありがとうございます。」

カゴメ「どういたしまして、私も自分が好きなお店を教えられて光栄よ。それとバッカニア少尉は堅苦しいし普通にカゴメでいいわ。」

メリル「はぁ・・・・・ゼントラーディ軍時代の癖が・・・・」

ラウラ「メリル、今はプライベートだしそのくらいいいわ。今はゼントラーディ軍じゃないし、今は地球人の女性なんだから、気を楽にしよう。」

メリル「分かったわ、今後カゴメと言えるようにする。」

店から出た三人は満足げな表情をしていた。
メルトラン二人組はカゴメに感謝し、カゴメも笑顔で答える。

一方でメリルの気持ちの堅苦しさを指摘し、カゴメと呼び捨てでもいいと言った。
メリルは今だにゼントラーディ軍時代の堅苦しい雰囲気から抜けてない。
かなり真面目な性格であり、ゼントラーディ軍時代は雑兵であったが・・・
新統合軍に所属したら準士官になるほどの有能な人物・・・・
その結果、メリルが堅苦しい性格になってしまう原因になってしまっていた。

そんなメリルをラウラとカゴメは呼び捨てでいいよと言って・・・
最初は戸惑っていたが、今後カゴメと呼び捨て出来るように努力すると言った。
それを見て安心したけど・・・

メリル「バッカニア少尉・・・・カゴメ・・・あ・・・うん」

ラウラ「当分、治りそうにないかな。」

当分・・・・フリーダムな性格になるのには程遠いようだ。

それから三人は談笑しながら街を探索した。
近くで服屋に寄り、服を探したり・・・・素敵なネックレスを探したり・・・
いろんな事をしていた。

ラウラ「これなんかどう?」

メリル「!?」

カゴメ「まるで男の子のような服装を選ぶのね。」

ラウラ「スカートもいいけど、スースーするのはね~」

ラウラ達は常に笑顔であった。

特にラウラとメリルのゼントラーディ人の笑顔は、もっと素敵だった。
カゴメからすれば、本来戦う事しか楽しむ事が出来なかったゼントラーディ人の二人が・・・
地球人の女の子と同じようにファッションやグルメなどを楽しむ姿が感慨深かった。

相手を殺す事を楽しみ、殺しあいを楽しみ・・・
血で血で楽しむようなラウラとメリルは、普通の女の子として生きている。

そんな風景がカゴメからすれば微笑ましく見える・・・

カゴメ「結局、あのハーフパンツと男物の服を買うのね。」

ラウラ「やっぱりスースーしない私服じゃないと気が済まなくて・・・」

カゴメ「なるほどね、ラウラらしいか~」

メリル「話変わりますけど、これからどうします?基地へ戻りますか?」

カゴメ「そうね、まだ時間あるしどうしようかな~」

服を買い終え談笑している中、メリルがこれからどうするか聞いた。

まだ時間が十分あり、余裕がある。
時間は21時になってたが、少しだけ余裕がある。

メリルの言葉にカゴメは考える。
ラウラも考えるが、明日は辞令のある日・・・
時間があるのは言え、明日は遅刻できない日かつ失敗できない日。

あんまり時間を長引かせる遊びはしたくないと思っていた。

悩んだ末・・・・・

カゴメ「とりあえずカラオケ行こう、辞令は明日だし。景気づけに。」

ラウラ「賛成!歌ってみたい所なんだよね。」

メリル「ミンメイ歌うんですか?」

カゴメ「それは行ってから決めなさい。」

三人はカラオケに行くことを決めた。
明日は正式な辞令が渡される日である。

前日である今、ストレスを発散し明日はスムーズに動けるようにしないといけない。

そんなわけでカラオケでストレス発散して緊張感なく辞令を受けとりたい。
歌いたいカゴメはともかくそう思っており・・・・
歌でストレス発散したいと言うカゴメの言葉に、ラウラとメリルは同調した。

【カラオケボックス華の舞】

三人はカラオケボックス華の舞に到着した。

華の舞は月面都市にしか店舗がないカラオケボックスであり・・・・
貧乏学生でも嬉しい程、コストパフォーマンスに優れていると有名であった。

到着したラウラ達だが・・・・・
ある事が起きた。

「彼女!」

ラウラ「私?」

「内田真礼さんに声似てないと言われてない?」

「僕ら内田さんのファンで・・・・」

ラウラ「えっえぇぇぇぇ!?誰それ?」

声優オタク達に絡まれた。
日系人を中心にした中華系と欧米系の三人組。
突然の出来事にラウラは困惑・・・・

オタク三人組はラウラにサインを求めてきた。

ラウラ「私、内田さんじゃないけど・・・・・」

「本人じゃなくてもいいんです、よろしくお願いします。」

ラウラ「分かったわよ~、もう~」

しょうがないので、ラウラはオタク三人組にサインを書いた。
カゴメとメリルはジト目で見ながら、ラウラはサインを次々に書く・・・
サインを書くのはラウラにとっては初めての事であり、

サインを書いてもらったオタク達は喜ぶが・・・
中華系の一人がある事に気がつく。

「UN.SPACY.SERGEANT.MAJOR.LAURA・BERTARIA、新統合軍人?」

「確かに軍人じゃ!まさか・・・」

カゴメ「私も軍人で少尉。」

メリル「私が階級一番下の軍曹。」

『ひょえぇぇぇ』

カゴメ「二人ともゼントランだから、気をつけてね。怒ると半殺しにする・・・・」

ラウラ「しないから!」

ラウラ達が軍人である事に気がついた。
まさかサインを求めた相手が軍人と思っていなかったらしく、三人は驚愕していた。
目の前にいる女性達が軍人だったとは・・・・・

更に二人がゼントラーディ人・・・・オタク三人組は驚きのあまり固まるが・・・・・

「すげぇ!ゼントラーディだ!」

「可愛いだけでなく、強いとは・・・・」

「なんか憧れるなぁ。」

ラウラ「え~これ~どうし」

カゴメ「軍人はお堅いイメージあるから、穏便に答えてね~」

ラウラ「答えになってない~」

驚きから手のひらを返したかのように、ラウラに憧れ・・・・

ラウラが対応が困る程、自分達の純粋な瞳をキラキラさせる。
カゴメとメリルは軍人はお堅いイメージがあるから穏便に答えるように言われ・・・
困惑しながらもラウラはオタク三人組の対応した。

カゴメ「やっとカラオケに入れたわね。」

ラウラ「本当ですよ、とんでもない目に遭いましたし。」

カゴメ「はははそうね。」

ようやくラウラ達三人組はカラオケの個室に入った。

個室に入るなり、ミンメイソングや同時期に活躍したアイドル達の歌を歌った。
がある問題が、発覚する。

カゴメ「ラウラ、歌下手だね。」

メリル「どうしたらそんな歌声になるの?」

ラウラ「えっ!?」

ラウラが音痴であった事。

かなり音程外れているし、声がかすれてしまっている。
カゴメとメリルは苦笑いしながら、ラウラの愛おぼえていますかを聴いており・・・
ラウラはそのまま気にせず最後まで歌いきった。

二人の言葉を聞いたラウラはショックを受けた。

自分が音痴・・・
あまりにも衝撃的な事実に落胆した。

その後・・・・・

三人は夜ギリギリまで歌って、そのまま基地へ戻った。
いよいよ明日は辞令の日。
きちんと受け答えを出きるようにしなければ・・・・

三人は自室へ戻りながらそう考えていた。

【西暦2021年5月1日 クラビウス基地 休憩室】

翌日・・・
ラウラとメリルはベレー帽を被り、制服を着ながら休憩室にいた。
今日は辞令が出る日であり、機種転換センターを卒業する日である。

辞令は一人一人呼ばれ、そのまま帰宅する事になる。

二人は他の親友や同期達と会話し、自分達の番を待った。
どんどん呼ばれていく中、二人はその時までずっと待っていた。

メリル「さよなら、また会えるといいわね。」

ラウラ「こちらこそ、三ヶ月間ご苦労様。」

メリルはアナウンスで呼ばれ、辞令を受け取りに行く。
辞令を受け取ったら当分会えなくなる。

軍人なので何処かで戦死する可能性があるが・・・・

そんな事を思っても、表に出してはいけない。
いや考えてはいけない。
いずれまた会えると・・・・・

二人は握手し別れる。

ラウラ「次は私の辞令かな」

メリルと別れたラウラは辞令を受けとるまで待った。
これから自分がどんな部隊に配属されるのか、不安に感じながら・・・

制帽を被り、静かに待った。
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マニューバ・デストロイド・ドーントレス

2019-05-25 09:01:36 | オリジナルメカニック
【型式番号】
MD-1ドーントレス
【所属】
新統合宇宙軍
新統合連邦軍
【ロールアウト】
2010年4月
【武装】
マウラーRö-X2A連装ビームカノン
短距離迎撃ミサイルランチャー
バルカン砲
マイクロミサイル
【解説】
新統合宇宙軍再編計画で開発されたデストロイド。
新統合宇宙軍として初めて開発されたデストロイドである。
デストロイド・ディフェンダーとVF-1のストライクパックを組み合わせ設計。

通常移動は脚部と腕部のエンジン部を後方に向かせる。
撤退時は機体正面に向かせ、追撃戦にも対応している。

基本、艦隊直掩と拠点防衛の戦略が中心であり・・・
最前線へ赴く事は滅多にない。

元々、地球統合宇宙軍が開発してたが・・・
ロールアウト間近で統合政府に樹立に伴う新統合宇宙軍に引き継がれてしまった。

先行量産型1号機から10号機はアポロ基地。
11号機から20号機はクラビウス基地に配備された。

正式量産型は月面各基地を始め、太陽系各部隊に配備され・・・
2015年頃から太陽系以外の部隊に配備された。
それだけではなく、20年代に入ると・・・・・
新統合政府に加わった非地球外星国家で構成された新統合連邦軍にもレンドリースされた。

後継機のD-2スツーカが実戦配備される2025年まで生産が続けられ。
退役後は新規新統合連邦加盟国にレンドリースされた。

【バリエーション】
◆MDN-1ネイビードーントレス
【解説】
海軍仕様のドーントレスであり、脚部エンジン部からホバークラフトに変更。
カスピ海や五大湖のピケット構築任務に当たる

硫黄島基地や南鳥島などの各諸島小規模警備基地にも配備されている。

【余談】
スタジオ十三平米さんのオリジナルデストロイドをリファインしました。
デザイン画はスタジオさんが描いてます。
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超時空要塞マクロス第18話「パインサラダ」バルキリーファイターサイドストーリー

2019-05-23 08:05:08 | マクロス短編
【名前】
滝田英史
【所属】
地球統合軍
新統合軍
【性別】
男性
【階級】
中尉(当時)
大佐(現職)
【年齢】
1991年
【解説】
日本国出身の統合軍人。
統合戦争でドラゴンⅡに搭乗した後・・・
VF-0フェニックスに搭乗しゼロライダーとして活躍した。

第1星間大戦ではマクロスのフォールドに巻き込まれてしまい。
僅か18歳でブランジャーズ中隊の部隊長として戦いに投じる。

戦後は結婚もしつつ、数々のバルキリーを操縦し・・・
教え子相手に厳格に指導する事から鬼教官として恐れられる。
フルネームはヒデフミ・エイジ・タキタ
趣味はポーカー、カジノ、麻雀などのギャンブル。

戦場をギャンブルに例える程のギャンブル好きで・・・
あまりにも強さに出禁になるほどで、天才のマックスですら勝てない。

【西暦2009年.地球】

地球に帰還したSDF-1マクロスは苦境に陥っていた。
アラスカの地球統合軍総司令部から事実上の地球外追放命令が出され・・・・
厄介者を集めた補充兵と補給物資を積んだ後さっさと地球から出ていくように言われている。

軍人だけならまだしも、マクロスに避難している民間人すら乗った上でだ・・・

艦長のグローバル准将はなんとかして民間人を降ろそうと考えているが・・・
交渉は難航、9割がた不可能と言う結論にいたる程であった。

そんな中

柿崎速雄「がががが・・・・バカな・・・」
地球統合軍スカル中隊バーミリオン小隊隊員.柿崎速雄少尉

滝田英史「すまんな柿崎、俺の勝ちだな。お前の給料もらっとくぜ!」
地球統合軍ブランジャーズ中隊隊長.滝田英史中尉

柿崎速雄「待ってくれ、その金は今度ミディアムレアのステーキを・・・・」

滝田英史「更に豪華にしようとした欲が、お前の敗因だ!もう一回だろ?戦場でもう一回は存在しない、何故ならそれは死んでいるからだ!出直すなら別の日にしてくれ!」

柿崎速雄「そ・・・そんな~」

志野サエカ「柿崎、ざまぁ~」
地球統合軍.志野サエカ少尉

柿崎速雄「うるせ~よ!」

ブランジャーズ中隊の滝田英史とスカル中隊の柿崎速雄がポーカーを行っており。

結果は滝田の大勝利であり、柿崎から金を取り上げる。

この敗北に柿崎は悔し泣きをし、もう一度勝負を仕掛けようとするが・・・
滝田からもう一度勝負する事を断られる。

マックス「中尉殿、また金巻き上げてますね。今日いくら稼いだんです?」
地球統合軍スカル中隊バーミリオン小隊.マクシミリアン・ジーナス少尉

滝田英史「ざっと下士官の給料3人分くらいかな。」

マックス「3人分、かなり稼ぎましたね。」

滝田英史「あぁ、それより一条の奴元気か?」

マックス「元気ですよ、すぐ復帰しますよ。」

柿崎の同僚マクシミリアン・ジーナスがやってきた。
ベテランである滝田に比べ、かなり天才的なパイロット・・・
親戚のジョニー・ギルバートといい・・・・

かなりベテラン越えの技量を持つ生意気ではあるが、いい奴だ。
それに女性には優しいし仲間思い・・・

滝田とマックスは良き先輩後輩の関係を構築していた。

滝田英史「マックス、一回勝負しないか?」

マックス「僕はいいですよ、なんか勝てる気がしないし。」

滝田英史「一回だけだ、ハマれば楽しめるし・・・ギャンブルの知識を戦場に生かせる。」

マックス「ははは、分かりました一回だけ・・・それにギャンブルに戦場に生かすって中尉だけでは?」

とは言え、今までの上官がロイ・フォッカーだったためか・・・・
マックスをギャンブルへの沼へ誘う・・・・

最初は断ったマックスだが、滝田の熱意に負け勝負する事になった。

まだマックスは初心者な為、掛け金はマクロスナルドのハンバーガーセット。
二人はお互い睨み合ってからゲームを始めた。

マックス「なぁ。」

滝田英史「すまんな、マックス。ロイヤルストレート、俺の勝ちだな。」

ボリス「おっ流石、ハンバーガーセット頂きですね。」
地球統合軍ブランジャーズ中隊.ボリス・グリコフスキー准尉

滝田英史「あぁパイロットの腕はお前が天才、ギャンブルの腕は俺が天才ってね。」

マックス「参りました。」

結果・・・・・

滝田の勝利でマックスの敗北、ハンバーガーセットは滝田の物になった。
周りにいた統合軍兵士達から歓声を浴びせられる。
上記の言葉を言いながら、滝田は周りに手を振った。

マックスは悔しさのあまり、下を向きっぱなしであった。

柿崎速雄「まぁまぁマックス、落ち込むなよ。次は勝てるさ。」

マックス「ありがとう、柿崎君。」

柿崎速雄「ついでに俺も奢ってくれデミグラスソースステーキバーガーセット。」

マックス「さっきの言葉撤回!」

柿崎は負けたマックスを励ますが、逆に火に油を注ぐ言葉を発してしまい・・・
普段は大声を出さないマックスが、言葉撤回と叫ぶばせるほど怒らせた。
怒ったマックスを見た柿崎だが、ニコニコする。

柿崎の笑顔にマックスは、少し怒りながら席座った。

滝田英史「さて何バーガーにしようかな・・・・」

『アテンション(注意)、全バルキリー部隊スクランブル。キャッツアイ04号機が敵編隊を確認、各員は出撃せよ!繰り返す出撃せよ!』

マックス「やった~出撃だ!」

滝田英史「そのようだな、マックス。ハンバーガーは帰ってから奢ってもらうよ!」

マックス「それはないですよ、中尉。」

奢ってもらうハンバーガーを考えていた滝田や兵士達に艦内放送が・・・
敵部隊の来襲・・・・マックスは一瞬、奢らなくてもいいやと思ったらしく・・・・
喜びの声をあげるが、滝田からハンバーガーセットは後でいいと言われ・・・

マックスはがっかりするも、今はそんな事を悲しんでいる暇がないと・・・
すぐさま切り替えを行い、ハンガーへと走り出す。

中島雷造「若造遅いぞ。」
地球統合海軍.中島雷造大佐

滝田英史「すまん雷じいさん、ポーカーハマったもんで。」

中島雷造「まったく、茂坊主といいお前といい近頃の若い日本兵は・・・」

滝田英史「オーバーホール良好だな、流石じいさん。」

中島雷造「当たり前だ!」

中島雷造・・・・
マクロスに乗艦した唯一の第2次世界大戦の生まれの老整備兵。

マヤン島事件の影響でもあってなのか・・・・
かつての所属の空母アスカⅡの乗員の南アタリア島や空母プロメテウスへの島流しにより・・
中島は空母プロメテウスに配属されていた。

マクロスのフォールド後、地獄の時間を生き抜いたが・・・
アスカⅡ時代からの弟子を半数失っている。

滝田英史「ブランジャーズリーダー発艦・・・・・・ぐっ」

中島とのやりとりから僅か・・・
滝田は空母プロメテウスから発進し・・・空の人になった。

その後ろからはカークランド中隊やスカル中隊、ウィンザー中隊などが発艦した。
各種部隊のカラーリングやマーキングが美しい・・・
航空祭であればかなり美しい光景で、いいシャッターチャンスになるが・・・

悲しいかな、ここは戦場・・
これらのバルキリー部隊は人を殺すためのマシーンである。

滝田英史「ブランジャーズ中隊が離陸できたのは、僅か2個小隊のみか。何か聞いてないか?」

ボリス「恐らく先日の戦闘で損耗機と損傷機による影響と思われます。」

滝田英史「なるほどね、どおりで少ないわけだ。」

とは言え、数は少ない。
16機が定数であるバルキリー中隊の数が2個小隊+1機の7機しかいない。
理由はこの前のカムジンの襲来により損失もしくは損傷したから。

数名の隊員を失っているし、負傷者が出ている。

滝田のJ型とボリスのS型の合計2機と隊員5機。
まともに出れる機体はこれだけではあるが、更に戦力は低下していた。
まだ実戦経験の少ない若き新人パイロット達。

実戦経験豊富なパイロットを失い、新人パイロットを入れても・・・・
元あった戦力を回復させるだけの効力は存在しない。

滝田英史「まるで第二次世界大戦末期の日本航空隊だな、」

と滝田は今の状況を嘆く。

新人いくら入れようとも・・・・
すぐに戦死してしまうし、ベテランパイロットになれるか不安。
と言っても悩んで慌てても状況は悪化するのみ・・・

今の自分に出来るのは部隊を率いて、他の隊と共闘し敵を倒す事。
ただそれだけである。

滝田英史「インファイトゾーン、エンゲージ。来るぞ、全機アタック!」

滝田は部下に対し、戦闘エリアに投入した事を告げ突撃するように言った。
各小隊に分かれてフォーメーションをとり、ミリア率いるゼントラーディ軍部隊とぶつかる。

僅な時間であったとは言え、かなり激しい攻撃がお互いに行った為か・・・

少なからず損害を出してしまった。

滝田英史「動きが早い、こいつとは遭遇するのは3度目・・ 俺は2度目、落とせんな。」

クァドラン・ロー小隊3機と対峙した滝田はバトロイドに変形し迎撃するが・・・・
一発もクァドラン・ローに命中せず、撃墜する事が出来なかった。

いつも相手している空戦ポッド.ジナールですら、撃墜が簡単に出来ず・・・・・

滝田はこの時感じたのは、相手が熟練された部隊であると言う事。
更に見事に統率がなされており、指揮官もかなり有能であると滝田は思った。
事実、滝田の予想は当たっており・・・・・・

ミリアは副官2名を通じて、徹底した連携がなされている。

ズドォン

滝田英史「流石はマックス、青い彗星中々やるな。後輩には負けられんな。」

マックスが自分が撃墜するのに苦労したクァドラン・ローを簡単に撃破した。
更にもう1機に複数のジナールを撃破。

流石は天才、伊達に青い彗星と呼ばれているだけはある・・・・

圧倒的な腕前、見事であるが・・・
後輩がかなり活躍しているのを見ると、かなり嫉妬するし焦りも出る。

滝田英史「1機、噛みついたか!奴は今までの奴とは違うか・・奴はエースか!」

ボリス「マックスに固執してるぞ、狙ってるのか?」

滝田英史「らしいな」

そう思っているとマックスが1機のクァドラン・ローに噛みつかれた。
そのクァドラン・ローを駆るのはミリア・ファリーナ・・・
後にマックスと結婚するメルトランで、今回の部隊を率いた指揮官である。

ミリアはエースのミリアと言われており・・・・
かなり優秀な腕前を持つ優秀な人物であった。

滝田英史「マックス優勢だが、援護しないと不味いんじゃないか?援護せねば・・・おわっ!?」

「隊長!?」

滝田英史「こいつらがいる事を忘れてたな、これじゃあマックスの支援に行けんな。」

マックスの援護に向かおうとすると、クァドラン・ロー小隊やジナール隊が妨害する。
ミリアの凄腕と一対一で戦える状況を作れと言う命令を忠実に守っていた。

彼女らは滝田がマックスを支援すべく動き出そうとした事を察し・・・
そうはさせまいと、滝田の目の前に立ち塞がったと思いきや・・・・
背後を狙ったり、回避しようとしたらパルスレーザー攻撃・・・・

更に逃げたらミサイル攻撃と・・・
何処へ行こうともクァドラン小隊の連携が邪魔をする。

これでは話にならん。
それだけじゃない、桐原茂人.ケンゾー・ダイソン.カール・レーガーなど・・
エースパイロットの面々ですら、同じような状況に陥っていた。

滝田英史「いつもの雑魚だけでも叩き落としてやる!」

少しでも状況を改善すべく周りにうようよいるジナールを片付けようと考えた。

それほど数は多くはないが、1機からすれば厄介。
援護攻撃されたら厄介。

クァドランの攻撃を何とか回避しながら、少しずつ撃墜し・・・
なんとか3機を撃墜する事に成功した。

ラミア「くっあいつは粘るな、マイクローンもかなり強い。」
ゼントラーディ軍ラプラミズ艦隊ラミア・クラッドレー3級空士兵

この時、滝田を攻撃したジナール部隊の隊員の一人で・・・・

後に人気漫画家として活躍する事になるラミア・クラッドレーは・・・・
自伝漫画にて、滝田の事を・・・・危機的な状況に陥りながらも戦い抜き・・・
いつ自分が殺されるのか不安だった、仲間がたくさん死んで・・・

かなり辛かったし、滝田に出会うと恐怖に陥り死にそうな気分になる時があったと語っている。

頑張る滝田であるも、ミリア隊もかなり勉強し攻撃が賢くなる。
以前のようにジナールを少しずつ撃墜する事が出来なくなり・・・・・・
完全に守勢に回ってしまった。

「隊長、援護します。」

滝田英史「馬鹿野郎、こいつらはただものじゃない。ヒョッコは今を生き残る事に専念しろ!」

「しかし・・・」

滝田英史「これは命令だ!」

「何故でありますか?」

そんな中、新人の隊員が滝田を援護しようとした。
普通ならば頼もしい援護として歓迎すべき所である

が・・・・

現実は新人が立ち向かえるような相手ではなく、逆に餌食になってしまう。
滝田は新人に援護せず、離脱するように言ったが・・・・
新人は戸惑っている・・・・

中々離脱しない新人に対し滝田は必死に声を荒くしながら離脱するように言った。

「うわぁぁぁ、捕捉された!」

滝田英史「だから言っただろ!早く離脱しろ!援護はやってやる!」

新人がクァドラン・ロー1機とジナール複数機に捕捉される。
なんとか逃げているようだが、あれではいつか食われる・・・・・

滝田はバトロイドに変形し、ジグザグ機動でクァドラン・ローを攻撃するが・・・・

滝田英史「くぉっ!?邪魔をするな!」

残りの2機のクァドラン・ローに邪魔され援護に向かう事が出来なかった。
こうしている間にも新人隊員のバルキリーは追い込まれていく。

追い込まれていく中で、新人隊員は泣き叫びながら助けを求める。

「隊長ょぉぉぉぉぉ、ぐぁぁぁぁ」

滝田英史「うぉぉぉぉぉぉ」

等々、新人隊員の命が奪われた。
パルスレーザーで蜂の巣にされ、最後はコックピットを潰された。

新人隊員が乗っていたであろうバルキリーはあっという間に海面に落ちて爆発した。

惨い死に方・・・・・
滝田は次は自分があぁなる番だと考えた。

だが・・・・・

滝田英史「撤退していくだと?何故だ?何故だぁぁぁぁ」

クァドラン小隊は突然撤退していく・・・・・・・

その後ろから別のエリアで戦っていたクァドラン・ローやジナールもどんどん撤退していく姿が見える。

一体何が起きたのか?
部下一名を失った怒りから叫び声をあげた滝田は不思議がる。

この時、ミリアがマックスに撃退され・・・戦意を損失した。
ミリアは部下達に撤退の合図を送り、母艦へ帰還しようとした。

滝田英史「逃げるか・・・・敵に背後を見せて逃げるなと人の事言えんが・・・これも仕事だ!恨むな!」

滝田はミサイルを発射しながら逃げるクァドラン・ローを1機撃墜する。
部下一名を失っており、一機落とさなければ気が済まなかった。
1機撃墜をしたが、何か虚しさを覚えた・・・・・

何か虚しさを・・・・・

滝田英史「くっ気分が悪い」

正直逃げる相手を背後から狙い撃ちにするのはかなり辛いが・・・・
撤退しているなら、戦意はかなり低い・・・・・・・

これは戦場・・・・・

一人でも多くの敵を倒さなきゃ、自分達の生存率は上がらない。
とは言え、敵を殺すのは気分はよくない。
虚しさを覚えるだけだし、気分が悪くなる・・・・・

ボリス「隊長、帰還命令です。」

滝田英史「そうか、ブランジャーズリーダーから各機へマクロスへ帰還する。」

クァドラン撃墜直後、帰還命令が出され追撃は中止になった。
部隊隊員1名損失・・・・新人とは言えかなり痛い損失であった。

人の

統合戦争に初実戦してから常に滝田の脳裏に染み付いている。
これが半世紀以上、日本が戦争しなかっただけの代償なのか?
しつこく、殺してきた敵兵士の亡霊が帰還中の滝田に呻き声を発する。

滝田英史「ふん、亡霊め分かっている。お前達の声が聞こえるこの世、敵兵士や仲間を失ったこの世こそ地獄だってな。」

ボリス「隊長、何か?」

滝田英史「いやなんでもない、マクロスへ戻るぞ」

滝田は生き残った機体を伴い、マクロスへ帰還した。
今日、滝田が撃墜した数はクァドラン・ロー1機・ジナール5機。
一個小隊分の機体を撃墜した。

殺した数は6人。

いつもに比べたら、マシな方か・・・・・・
滝田はコックピットを降りながら、考えた。

マクロスに帰還した滝田は整備班と部下と会話した。
今日のせいか、死んだ部下の事も・・・・・

「ああっ! お、おい…。」

「うあっ!」

すると突然、フォッカーのS型の当たりから叫び声があがる。
整備兵2名は驚きのあまり、機体から落ちて腰を抜かしていた。

滝田は気になり・・・・フォッカーのS型へ近づいた。

滝田英史「どうした?」

「実は・・・・・フォッカー少佐のバルキリーが・・・・・」

滝田英史「うん?」

整備兵は不思議そうに見る滝田にある事を言おうとした。

そのある事は滝田を絶句させる程、衝撃な事で・・・
滝田はそれを聞いて、もっていた栄養ドリンクを落とした・・・・

その後

滝田は数々の戦いや経験をする。
恩師であり、尊敬する上官ロイ・フォッカーの戦死。
巻き上げ対象・・・いや大事な後輩柿崎速雄の戦死・・・

それだけではない、マクロスに配属されたパイロットや・・・
今まで戦ってきた仲間の戦死・・・

どれほど見てきたのだろうか?

アドクラス艦隊との講和。
地球壊滅
ミンメイアタックを用いたボドルザー基幹艦隊決戦。
地上の正義なき戦争。

こうした状況の中、滝田は生き残った。

滝田率いるブランジャーズで最初から最期まで戦い抜いたのは16名中・・
自分自身と女性隊員やボリス含めて4名かなり戦死した。

かなり死んだ、仕方がない。
戦場だから

その後滝田は大尉へ昇進、引き続きブランジャーズ中隊を聞いた。
新たな隊員には男女の若き隊員のみならず、ゼントラーディ人の男女も含まれていた。

不思議な気分だ・・・
かつての敵の兵士を部下に加えるとは・・・
滝田は不思議な気分に陥る。

ゼントラーディ軍兵士の中にはマクロスを襲った兵士もいるし・・・
ミリアがマクロスを襲撃してきたクァドラン・ロー以下の下士官達もいた。

あの時の戦いぶりからか、下士官達は滝田を見るなり怯えていた。
怯えていた下士官と上手くやれるように食事に誘ったり・・・

男性兵士らを交えての交流会をやりながら女性下士官らの緊張を解す。
むろん男性のゼントラーディ人達も・・・・

そんな事をやっていたある日。

モーア「オセアニア方面軍のモーア・カリダムです、よろしくお願いします。」
新統合宇宙軍モーア・カリダム准尉

滝田英史「よろしくカリダム准尉、君はミリア・ファリーナ・ジーナス少尉の部下だね?」

モーア「はい。」

ミリアの元部下であるモーア・カリダムがきた。
モーアが滝田の元へ来たのは研修が目的であり、一週間滝田が勤務する基地へ滞在する。

印象的には明るくてゼントラーディ人とは思えない笑顔を持つ女性。

地球人女性と変わらない印象がある・・・

滝田英史「准尉、君にある事を確認したい。」

モーア「ある事?」

滝田英史「志野中尉、立ち合いを頼む。」

志野サエカ「了解」

滝田英史「席に座りたまえ」

滝田はモーアにある事を確認する為、サエカを立ち合いに残し・・・・
モーアと一対一で向き合うように座った。

戦士の感なのか、モーアの表情が険しくなった。

何か感じ取ったのだろうか、不安な部分も感じられる。

滝田英史「ロイ・フォッカー大佐の機体に攻撃し被弾させたのは君かな?」

モーア「はい間違いありません、この写真のバルキリーを背後から攻撃し被弾させました。」

滝田英史「なるほどな。噂どおりだ。」

滝田はモーアにロイ・フォッカーが乗るバルキリーを被弾させたか聞いた。
突然の言葉にモーアは戸惑うも、すらすらと自分が攻撃し被弾させたと告白した。

やはりか・・・・・・

モーアの言葉を聞いた滝田は葉巻を加えながらそう思った。
ミリアの部下の一人メフィア・メルダーンと言う陸軍士官と会った時・・・

一条輝大尉のVF-1Sを見て、同僚が撃墜したと言った。
滝田はメフィアに質問し、フォッカーを殺した同僚がモーアである事を知った。

ずっと会いたいと思っていたが・・・
偶然、自分の基地へ研修に来ると言う連絡が入り・・・・
モーアを呼び出して、あの時の状況を確認した。

モーア「今さらなんで・・・・・大尉が私が撃墜したフォッカー大佐の部下だと知ってます、なぜあの時の事を・・・・」

滝田英史「確認したかっただけだ、どんな気持ちでフォッカー大佐を撃ったのかを・・・・」

モーア「それは・・・・大事な戦友を殺したから・・・私と仲の良かった大事な戦友を・・・・」

滝田英史「そうか・・・・」

滝田の問いに震えながら答えるモーア。
あの時の戦いでロイ・フォッカーを殺そうとした理由を・・・・

モーアの問いを聞いた滝田は静かに目を瞑って思った。

戦友を失った敵討ち・・・・

地球人であろうと、ゼントラーディ人だろうがそれは変わらないのか・・・・・

滝田英史「カリダム准尉、ありがとう。それだけ聞いて安心したよ。」

モーア「それだけですか?恨んでないのですか?大尉の上官を・・・」

滝田英史「いいんだ!あの時は戦争、お互い大事な人間を失ったし文句はない。それに今は大事な仲間だ!変に恨んでどうする、恨んだまま俺は過ごしたくない。カリダム准尉、せっかく地球に来たんだ。人生を謳歌しろ、楽しくな。」

モーア「はい」

滝田はモーアを解放した。
あっさり解放されたモーアは戸惑うも・・・・
滝田は笑顔で不問にしこれからの人生を楽しむように言った。

モーアは笑顔で返事すると敬礼し退室した。

志野サエカ「本当に恨んでないんですか?フォッカー大佐は恩師だし、仲間も殺されて・・・・」

滝田英史「彼女が殺人を犯した場合は恨んでいたが、戦場で正々堂々戦った結果・・・・あぁなったんだ。しょうがない。」

志野サエカ「なるほど・・・」

滝田英史「もっとも、今はかつての敵と一緒に新たな歴史を作れる事を光栄に思うよ。彼女もその一人さ・・・」

サエカから恨んでないのかと聞かれると、滝田は恨んでないと答える。

理由はあれは戦争であったから仕方がない事・・・・・
正々堂々と戦った結果が、あれになった。

同時に自分達も同じようにモーアの仲間を殺している。

モーアから恨まれてもしょうがない事を自分達もしている。
自分達も恨んでも何も解決しないし、恨んだら余計な恨みを買われるだけだ。
幸いにもモーアから恨まれてもいないし、特に問題はない。

滝田は葉巻を加えながら、窓を見ながら考える。

今後かつての敵とどう関わればいいのかを・・・・・・

◆中島繁蔵(大日本帝国海軍大尉)
→中島雷造(海上自衛隊一尉、地球統合軍大佐)

・中島義之(長男 1973年生れ。月面アポロ在住)
・→中島良文(義之長男、2002年生れ、中島テクノロジーズ社長)
・-→中島知之(良文長男、2027年生れ、中島テクノロジーズ常務)
・--→中島勇気(知之長男、2049年生れ、新統合軍所属)
・-→中島由美(良文長女、2031年生れ、新統合軍所属、結婚後ユミ・フランジャー)
・→中島進(義之次男、2003年生れ、新統合軍所属)
・-→中島透(進長男、2035年生れ、新統合軍所属)
・--中島智里(透長女、2052年生れ、新統合軍所属)

・中島友洋(次男、1995年生れ、後妻の息子で義之の異母弟、地球統合軍・新統合軍軍人)
・→中島基之(長男、2028年生れ、元歌手。自動車整備工)
・-→マキナ・中島(長女、2049年生れ、ワルキューレメンバー)
・-→フリック・中島(長男、2052年生れ、新統合軍軍人)
・→中島理紗(長女、2029年生れ、新統合軍人。結婚後、九条理紗)
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母成峠の戦い

2019-05-19 21:57:11 | 短編小説(歴史含む)
幕末・・・・

長きに渡る徳川家康が始めた江戸幕府の終焉。
同時に源頼朝が始めた数百年の武士の世の中の終わりである。

黒船来港により、開国をよびなくされ・・・
不平等条約を結ばれ、それに反発する水戸藩や長州藩ら尊王攘夷派が暗殺行動に出るなど・・・
世の中が不安になり、特に京都は特に酷かった。

幕府は清河八郎らで浪士組を結成。
しかし清河は別の目的であり、近藤勇や芹沢鴨らと対立。
清河離脱後、京に残ったメンバーで新選組を結成。

長州藩などの尊王攘夷志士と戦った。
蛤御門の変や第一次長州征伐でどんどんか活躍する新撰組。

しかし

第二次長州征伐で一辺。
どんどん離反者が出たり、幕府の権威が落ちたり・・
それに伴い新撰組は地に堕ちてしまった。

徳川慶喜の大政奉還
鳥羽伏見の戦い・・・
江戸城無血開城。

新撰組は幕府に従い近藤勇などの多くの仲間を失い・・・ながらも
新時代の流れに抗う・・・

【1869年】

白河口の戦いで敗れ、二本松城が落城。
公現入道親王(後の北白川宮能久親王)を盟主とする奥羽越列藩同盟もかなりのダメージを負った。
新政府軍参謀・板垣退助と伊地知正治らが雪が降る前の会津攻めを主張。

その案が採用され・・・会津へ進撃した。

一方

土方歳三「よぉ」
新撰組、土方歳三

斎藤一「土方さん、怪我の方は大丈夫ですか?」
新撰組、斎藤一

土方歳三「なんとかな、むしろおちおち眠れんよ。」

斎藤一「しかし。」

土方歳三「近藤さんや多くの仲間は死んだし、永倉達は離脱し・・・新撰組もどんどんいなくなっても俺は・・・戦わないといけない。」

土方は怪我を押して戦いに参戦した。
今回の戦は重要、おちおち眠れないと・・・

斎藤らに心配されるが、土方は刀を持って陣地で寝て戦いに備えた。

会津藩は進行予測の中山峠に守備を強化。
新政府軍を待ち構える。

しかし

新政府軍は裏をかいた

母成峠へ板垣・伊地知が率いる主力部隊1300名
土佐藩の谷干城が率いる勝岩の台場方面に兵1000名
別働隊として薩摩藩の川村純義が率いる300名を送り込まれる。

本命だった中山峠に陽動部隊800名が進撃した。

「報告、坂下で会津軍と伝習隊が新政府軍と交戦。会津藩は敗走し、伝習隊に被害を出しましたがなんとか進撃を食い止めました。」

土方歳三「よしなんとかなるな。」

坂下で前哨戦が始まった。
伝習隊が奮戦、会津軍逃亡・・・
会津軍が情けない結果になりながらも、なんとか足止めに成功。

土方はこの結果を受けて、なんとか勝てる確率は上がったと思った。

その翌日・・・・・

「土方さん大変だ!」

土方歳三「どうした?」

「敵です、数は恐らく数千!?」

土方歳三「来たか!皆の者、準備しろ!」

濃霧の中、薩摩軍と土佐軍を主力とし長州軍・佐土原軍・大垣軍・大村軍で構成された・・
新政府軍2200名が会津城下を目指し、土方ら幕府軍に対峙した。
土方ら新撰組組と田中源之進率いる会津軍や二本松軍と仙台軍含めて800名しかいない。

だが

ここは戦場だ!
土方達は数で勝る新政府軍に睨み付け攻撃のチャンスを待った。

ズドォンズドォン

土方歳三「今だ!突撃しろ!」

本格的な戦いは砲撃の音声によって始まった。
新政府軍と旧幕府軍はお互いの陣地へ向けて砲撃し・・・・

銃撃戦と白兵戦が繰り広げられる。

「チェストぉぉぉぉぉぉぉ」

土方歳三「甘い!勝てるか!」

「がぁぁ」

「くそ強いぞ!」

「これが新撰組だと言うのか?距離をとれ!」

土方や斎藤などの新撰組も戦う。
圧倒的な数の新政府軍に怯まず、ただ意識を集中させて戦った。

全力でやらねば勝機は上がらない。
全力で殺さなければ、勝つことも生き残ることもできない。
どんな相手だろうが殺して生き抜く・・・・

土方や斎藤は奮戦し、新政府軍兵士を斬り殺す。

板垣退助「流石は新撰組だな、甲斐で壊滅させたのにまだ生きている。」
新政府軍板垣退助.参謀

伊地知正治「確かに敵にまわせばどれだけ脅威かは分かるでごわすな。」
新政府軍伊地知正治.参謀

板垣退助「まぁそれが面白い連中なのよ、厄介な敵ほど早く潰したいが。」

新政府軍の陣地に布陣する板垣退助と伊地知正治。
あまりにも奮戦するので、二人は驚きつつも冷静に観察する。
どんなに強かろうが、戦力差の前では無力。

板垣達はそう考えていた。

パンッパンッパンッパンツパンツ

「ぐぁぁぁ」

斎藤一「くそ、守りが固いか。」

土方歳三「守りが固いなら死ぬ気で斬り込め!」

池田七三郎「どけどけ!薩奸には負けんぞ!」
新撰組、池田七三郎

激しい戦闘により幕府軍は次々に倒れるが・・・
土方ら新撰組の闘志は消えず、島田魁や中島登らの隊士達は新政府軍に斬り込む。

しかし

鈴木三樹三郎「新撰組久しぶりだな!土方!」
新政府軍徴兵七番隊鈴木三樹三郎

土方歳三「鈴木!」

鈴木三樹三郎「新時代の為、負けんぞ!」

鈴木三樹三郎らが土方歳三ら新撰組組に立ちふさがる。

鈴木は新撰組九番隊組長の役職についた新撰組隊士で・・・

鈴木だけではなく加納鷲雄や阿部十郎・内海次郎らも参戦していた。
彼らは新撰組から別れた御陵衛士のメンバーであり・・・
思想の違いから分裂した元新撰組隊士である。

篠原泰之進「七三郎、まだ幕府に従っているか!」
新政府軍篠原泰之進

池田七三郎「従って何が悪いか!」

新撰組同士の戦い・・・・
今の我々からすれば衝撃的な光景であるが・・・
彼らは倒幕か佐幕に分かれただけに過ぎず、特別な念はない。

お互いに刃を交えて戦い殺し合う。

鈴木らは明治時代以降も戦い抜き・・・生き抜いた一人鈴木は警察官になるなどしている。

「第一台場陥落、第二台場も炎上」

斎藤一「くっ」

土方歳三「第三台場まで撤退、態勢を立て直す」

戦線はどんどん悪化する。
第一台場や第二台場など、幕府陣営の陣地が制圧されていく・・・
追い詰められた幕府軍は第三台場まで後退・・・

新政府軍に必死に抗う。

土方歳三「内藤殿、小原殿」

内藤「おお土方殿」
守将.内藤介右衛門

小原「どうなされた?」
砲兵隊長.小原宇右衛門

土方歳三「敵は明朝には必ず猪苗代まで押し寄せるだろう。諸口の兵隊を残らず猪苗代に回すべきである。さもなくば、明日中にも若松まで押し寄せるだろう」

唯一、史実で判明している土方の行動は内藤と小原に警告している。

しかし

それもむなしく、内藤と小原は若松城下町撤退を優先にし・・・
戦線を維持する事は出来なかったと言う。

土方歳三「戦線は崩壊・・・・もはやこれまでなのか?いやまだ終わらん。まだ機会は残されているはずだ!」

圧倒的な戦力さ不利さもあり、土方は一瞬諦めかけたが・・・
それでもやり通さねばならぬ事がたくさんあった。

例え己のみが朽ち果ててでもやらねばならぬ事が・・・・

「突撃!」
「殺せ!殺せ!」

「ぐぁ」
「ぎゃあ」

土方歳三「くそ新政府軍め、奇襲を仕掛けてきたか!」

新政府軍は砲撃の末に、濃霧に乗じて背後を強襲。
幕府軍は混乱し一気に戦線が崩壊・・・

新政府軍優先に一気に進んでいく・・・

大鳥圭介「戦え!まだ負けてないぞ!」
幕臣大鳥圭介

大鳥は叱咤するがむなしく混乱を納める事が出来ず・・・
戦線崩壊・・・・

新政府軍の会津方面侵入を許すことになる。

【猪苗代城】

土方ら幕府軍は敗走し、若松城下へ目指していた。
猪苗代には猪苗代城と言う会津藩の拠点があったが・・・
城代・高橋権大夫により焼き払われている。

土方は同じく若松城下へ敗走している斎藤らと合流した。

斎藤一「えっ庄内へ!?」

土方歳三「庄内藩に向かい、援軍を要請する。このまま会津藩単独では戦えない。」

斎藤一「そうか、気をつけろよ!」

土方は斎藤に庄内藩に援軍に援軍を頼みにいくと伝える。
聞いていた斎藤は泥だらけの顔をふき、土方を激励した・・・

その後、大鳥と共に庄内藩へ向かう土方に手を振りながら斎藤は若松城下へ向かった。

これが永久の別れになるとは思わなかっただろう・・・

結果は・・・

土方歳三「無理だったか・・・斎藤すまん・・・・」

歳三の望みむなしく、庄内藩に入城叶わず・・・
今さら会津に戻ることができないため
大鳥圭介らと共に仙台へ向かった。

その後

会津藩は長きに渡る激戦の末、降伏。
斎藤一もしばらく抵抗してたが、説得により降伏した。
白虎隊二番隊の悲劇、婦女隊の悲劇、城下町婦女子の自殺。

多くの人間が死んだ会津戦争・・・

斎藤一「土方、お前は武士として殉じろよ。俺と違ってな・・・」

斎藤一は高木時尾と結婚し・・・藤田五郎と改名。
警視庁に所属し、西南戦争に従軍。
大正の世まで生きるのである。

(長男勉は陸軍少佐、孫の実は陸軍兵士として沖縄戦に参戦し捕虜として終戦を迎えている)

一方

土方歳三「戦いはまだ終わってない、俺は最期まで戦い見事に果ててみる。」

土方は大鳥と共に脱出し、函館を目指した。
もう自分に出来る限りできるのは死に場所を求めるのみ・・・
そう考えながら、土方は海の人になる。

その後

土方は宮古湾海戦を転戦した後、函館にて銃弾を受け落馬。
仲間が駆けつけた時には絶命・・・

最期まで武人らしく、消えゆく武士の世に殉じて死んでいった。

その後

新撰組伝説の終焉

【昭和12年(1937年)】

池田七三郎「どんどん新撰組の仲間は死んでいったな。わし以外に生きている者は聞いたことはないな。」

池田七三郎・・・・
あの戦いを生き抜き、89歳のよぼよぼなおじいさんになっていた。
時は第二次世界大戦間近の昭和

池田がこうして歩いている今から一年前ほどに
陸軍将校らのクーデター二・二六事件が起きている。

池田七三郎「そろそろわしも土方さんや皆の者へ行けるのだな、この世は一人でさびしゅうございます。」

昔の新撰組の仲間を思い出しながら涙を流す。
そして自分がそろそろ・・・そちらへ旅たつ事を・・

池田は新撰組の仲間との思い出を思い出す・・・・

苦しくも楽しかった日々が・・・

池田七三郎「幕末の世から何年経ったのだろうか、わしも若かったのう。今では新撰組の隊士で生きているのは、わしくらいか・・・」

もう既に新撰組と呼ばれる面々はもういない。
新撰組の幹部であった斎藤一や永倉新八は15年前に亡くなっている。

事実

この時点で生きているのは、池田ただ一人であった。

近年、池田は新撰組の事について証言していた。
坂本龍馬暗殺は新撰組が関与してない、大名姿の近藤勇など・・・

遠い遠い幕末の頃の新撰組の事をいろいろと取材していた母沢寛に話した。

【昭和13年(1938年)1月16日】

新撰組の中で一番長生きした池田の最期の時がやってきた。
もうそろそろ皆の者へ行くのだなと・・・・

そう感じながら・・・・

「池田、皆が待っているぞ」

「あの世でも秩序守らんと、ほら早くこい!」

眠っている池田は夢を見た。
かつて行動を共にした新撰組の仲間に呼ばれている夢を・・・

夢の中の人物はあの頃と一緒だった。

幕末の動乱をかけた、あの頃と同じ新撰組だった時の姿に・・・

池田七三郎「皆、わしも今いくけぇ」

池田七三郎、昭和13年1月16日死去。
彼の死をもって新撰組として生き、己の義に殉じた新撰組の男達は皆。
亡くなった。

池田は死んだのではなく、ただ新撰組の仲間の元へ行った・・・

時は昭和 第二次世界大戦と呼ばれる戦いが起こる数年前の出来事であった。


誇りと共に威厳と共に死を
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三河一向一揆

2019-05-16 21:23:55 | 短編小説(歴史含む)
足利義政の跡継ぎ争いに起きた応仁の乱。
細川勝元と山名宗全を中心に、東軍西軍に分かれ抗争し・・・・・
各地の守護大名が分裂した。

11年間の争いで荒廃したがなんとか幕府の権威は地に堕ちずなんとか維持できたが・・・
細川政元が起こした明応の政変により、完全に幕府の権威は地に堕ちて・・・

強きものが正義、負けた者は悪の時代・・・
戦国時代が始まった。

守護大名を滅ぼし、戦国大名になるもの
守護大名から戦国大名になるもの
兄や本家筋を滅ぼして戦国大名になるもの・・・

数多くの個性的な武将達が戦乱の世を終わらせるべく勢力拡大に励み・・
寺院勢力が独立的行動を取るなど・・

世は混沌に陥ったばかりか・・・

遠い世界より欧州諸国の影迫り・・・

前降りは置いておいて

今回は

そんな不安な戦乱な世を完全に終わらせた男。
徳川三河守源朝臣岡崎三郎家康のとある事件を紹介したいと思う

毛利良勝「今川義元覚悟!」
織田信長の家臣毛利良勝

今川義元「がぁ・・・・このワシが・・・こんな所で・・・・・破れるのは・・・尾張のうつけ・・・恐るべし・・・」
駿河国守護大名今川義元

グジュッ

毛利良勝「今川義元の首、織田家家臣毛利新助良勝が討ち取ったり!」

1560年(永禄3年)

尾張国桶狭間にて駿河・遠江の戦国大名今川義元が織田信長に敗れ戦死した。
尾張の国を統一し、尾張の国を纏りきらず僅か5000人しか集まらず・・
25000万人今川義元を撃ち破った報は各地を驚かした。

今川義元に従っていた松平元康はこの混乱の隙をつき独立。
義元の後を継いだ今川氏真と対立する。

その手始めに藤波畷の戦いで東条吉良氏を破り・・・
着実と軍事力を増強。

どんどん今川勢力を倒し、勢力を拡大。

氏真は同盟関係にあった武田氏との関係悪化による政情不安
義元戦死による混乱により、家康の勢力躍進を止める事はできなかった。

1562年に織田信長との清洲同盟が成立。
西側の安全を確保した元康は改名し松平家康と名乗る。

このまま順風満帆に今川領土への確保へ乗り出す家康。

しかし

そんな家康にある危機が迫っていた。

【1563年三河国岡崎城】

家康は妻の瀬名姫と嫡男信康と娘亀姫を異父弟の康俊と捕らえた鵜殿氏長・氏次兄弟を交換し引き戻していた。

その間にも家康はどんどん勢力を拡大し、今川氏と戦う準備を行い・・・
戦国大名への道を突き進んでいた。

松平家康「康俊には悪いことをしてしまったが、瀬名と竹千代、亀を助け出せたのは幸いだな。」
安祥松平家当主.松平家康

鳥居忠吉「後は今川への侵攻ですな。」
松平家の老臣鳥居忠吉

松平家康「そうじゃ、今・・・今川は混乱している、その隙を突いて勢力を拡大したい。」

家族を取り戻した家康は各地の国人勢力と今川勢力を倒し・・・
三河統一の後、今川の領土の遠江侵攻を考えており・・・
早めに三河国内統一を果たしたいと思っていた。

しかし・・・・

鳥居忠吉「しかし本證寺の空誓らが心配ですな。」

松平家康「それだけではない、桜井や大草らの敵対勢力がおる。」

今川との戦いの前の脅威、三河内部の敵対勢力。

当時の家康は今川だけが敵ではなかった。
本證寺、本宗寺などの本願寺勢力、同族である桜井松平氏、大草松平氏。
吉良氏、荒川氏などが家康に対し敵対姿勢をとっていた。

特に空誓が率いる本證寺は厄介だ。
なんせあの本願寺勢力だ!

加賀では富樫氏を倒したり、各地で一向一揆を起こして現地大名を苦しめている。
事実、本願寺は織田信長と長きに渡って苦しめているし。
長島では信長の兄信広を始め、多くの一族が殺されている。

まだ21歳の若武者である家康もこの脅威を認識している。

今川と戦う前に寺院勢力が歯向かったらと・・・・

そんな家康の不安はこの直後、現実のものになる。

本多忠勝「殿、一大事でござる。」
松平家家臣本多忠勝

松平家康「何事だ!?」

本多忠勝「本證寺が激を飛ばし、一揆が発生・・・一度降した吉良氏や小笠原氏が決起し我が家臣が一揆側へ付きました。」

松平家康「なんじゃと!?」

本證寺が決起し激を飛ばし、一揆を起こさせたばかりか反家康勢力が決起した。
それだけではなく、家康に忠誠を誓っていた家臣が一揆側へついた。

その報告を聞いた家康は顔を赤くしながら、激怒と焦りが混ざった感情に襲われた。

とんでもない事態になってしまった。
いや最悪な事態になってしまったと・・・・

松平家康「しかし本多家は一向宗、忠勝はどうする?」

本多忠勝「それがしは殿と共にあります、改宗し忠誠を誓いまする。」

松平家康「忠勝、よくぞ申した。」

家康は一向宗を信じている忠勝に忠誠を確認するが・・・
忠勝は家康に忠誠を誓うと宣言、家康に安心させた。

事実・・・・

本多家は一向宗を信仰する者が多く・・・
本多正信と正信兄弟がついたが・・・・
本多忠勝を始め本多忠真、本多重次らは改宗し家康についた。

同じ事情に・・・
同じ一向派であるかつ総代の石川家では・・
石川康正が一揆派につき、嫡男の石川数正と弟の家成が改宗するなど・・・
各家康の家臣の一家が分裂した。

内藤信成「兄上。参上しました。」
松平家臣で松平広忠の落胤、内藤信成

内藤家長「家長でござる。」
松平家臣、内藤家長

松平家康「よく来たな。」

内藤家長「父上が一揆側についた事を深くお詫びもうします。」

松平家康「よいよい」

続々と家康側に戦力が結集する。

家康側についたのはおば婿の酒井忠次、同族の松平伊忠ら忠臣達。
寺院は一向派と仲が悪い真宗高田派の桑子明眼寺・菅生満性寺らがついた。

この中には今回初陣を果たし後の徳川四天王の一人榊原康政や・・・
米津常春、甥を助けるために出撃した水野信元とその配下高木清秀・・
舅と戦う覚悟の内藤正成、大久保忠世・・・
酒井忠尚の家臣であったが、離反し家康についた大須賀康高。
一族の松平信重らが結集した。

一方
一揆側には忠臣の忠吉の4男の鳥居忠広や数多くの松平家臣。
三河の今川残党、降した吉良義昭・荒川義広、小笠原広重ら国人。
まさに三河内戦とも言うべき構図であり・・・

中には親族同士で争うなど、地味ながら辛い構図になっていた。

松平家康「くっ家臣の大半が一揆側か、出来れば織田殿の岐阜攻めに援軍を送りたいが・・・」

この頃は織田信長の美濃攻めが始まっていた。
家康としても同盟者として援軍を送りたいが・・・
今はそんな余力がない。

下手したら今川から反撃を受ける可能性がある。
今は全力で鎮圧するしかない・・・

松平家康「くっ信重が・・・討ち死にしたか・・・」

家康は苦戦し、一族の信重を失ってしまう。
戦いは予想以上に長期化し、鎮圧完了できたのはなんと半年後のことであり。
若き武者の家康にストレスがどんどん積み重なっていく・・・

一揆が始まってからしばらく・・・上和田の戦場に家康は出陣した。
戦は激戦を極め、家康の兜に鉄砲二発被弾する程の激戦を極めた。

二度の被弾は危うく家康討ち死の危機であり、流石の家康も冷や汗をかいた。

戦闘が終わり、戦後処理を行うと処理していた男がある事に気がつく。

戦場で敵の遺体から見つかった63本の弓矢に名前が書いてあった。

「これは凄い武将、見事なり。殿に弓矢と共に書状を送ろう。」

男は弓矢を綺麗しに書状と共に家康に送った。

書状と弓矢を受け取った家康は驚き、弓矢の持ち主を呼び出した。

柴田政忠「柴田孫七郎参上しました。」
松平家家臣.柴田政忠

弓矢の持ち主は柴田政忠。
改宗してまで家康に従った人物で、弓矢の名手であり槍働きで活躍していた。

家康はニコニコしながら・・・・

松平家康「此度の戦はお見事、褒美にわしの家康の康を授け七九郎康忠と名乗れ!」

柴田政忠「それがしのような者に殿の一文字を授かるとは、ありがたき幸せです。」

自分の家康の康を政忠に授け、康忠と名乗るように言った。
政忠は驚きながらも、家康に頭を下げ喜んだ。
主君から一文字をもらうのは大変名誉なことである。

深く頭を下げた政忠。

ただ・・・・

柴田政忠「“康忠”はともかく、なぜに七九郎・・・?」

新たな諱と通称をもらった政忠は通称の七九郎に不思議がった。
なんでこんな通称になるのだろうか?

不思議顔の政忠、すると家康はこう言い放った。

松平家康「かけてみよ。七と九で六十三じゃろうが、ハッハッハッ」

柴田政忠「なるほど。」

七九郎、言葉遊びで合わせて63、政忠が討ち取った敵の数が由来。
意味を知った政忠は笑いながら思った。

うちの主君は中々面白い方だと・・・・

政忠は家康に忠誠を誓い、1593年に亡くなるまで家康に尽くした。

その後

翌年

【1564年】

翌年、家康側は有利に運んだ。
一揆側にいた戸田忠次らが寝返り、家康の味方になり・・・
一揆側を追い詰めていった。

そして・・・

馬頭原合戦の戦いで家康は勝利し、一揆側と和睦した。
和睦後、夏目吉信や蜂屋貞次・渡辺守綱らの家臣が助命され復帰。
本多正信・正重兄弟は松平家から出ていき各地放浪後復帰。

酒井忠尚はしばらく抵抗したが、逃亡した。

松平忠正ら同族や反家康勢力も従属。
ひとまず安心した家康

だが・・・

松平家康「今回の一揆で分かったのは宗教の恐ろしさだ、忠誠心の強い三河武士の大半が一揆側についた。講和したとは言え、このまま放置したら今後も脅威になる。ならば脅威の目は早めに潰した方がいいな。」

宗教の恐ろしさを目の当たりにし、安心しきっておらず。
今後も放置したら、また歯向かうかもしれない。
家康は宗教の危機感を抱いてしまい、ある決断を下そうとする。

空誓「やめてくれぇぇぇぇ、和議では元に戻ると言ったではないか。何故燃やすのです?」
本證寺.空誓

内藤信成「元に戻す?元に戻しているではありませんか、野原に・・・・」

空誓「そんな・・・・」

家康は徳政令を出す救済処置を出し、本願寺派が和議に反すと反発を起こさせ。
それを口実に、徹底的に弾圧を行った。

中心となった本證寺を焼き払い・・・
その他の本願寺派の寺院に改宗を要求し、拒否したら燃やすを繰り返し。
以後19年間、三河は本願寺派禁制の地になった。

その後家康は三河国を統一・・・し徳川へ改姓。
その勢いで武田信玄と共謀し遠江を攻略し、曳馬城を本拠に移し浜松城と改めて・・
二国の大名に・・・

武田信玄と争い大敗北した三ヶ原の戦い、長篠の戦いに甲州征伐。
信長の死後の甲斐の国と信濃の国の領土化と真田氏との戦い
小牧長久手の戦い、豊臣秀吉の従属。

小田原征伐、家康の五大老。

そして天下分け目の関ヶ原の戦いの勝利

江戸幕府初代将軍に就任。
最後に大坂の陣にて豊臣氏を滅ぼし・・
家康は200年以上の天下泰平の時代を作ったのである。

苦労しながら・・・

そんな天下を取った家康にこんな話がある

徳川家康「ほう本願寺が東西に分裂とな、そうかならば一方を支援しどんどん崩れてもらう。」

すべての元凶本願寺が分裂すると・・・・家康は教如一派を支援し分裂を躍進させた。
家康の思惑どおり、本願寺は東西に分裂し・・・

東本願寺
西本願寺

に分かれるのである。

この事件はマイナーが故に知名度は低いが・・・
三ヶ原の戦い 伊賀越えと並ぶ家康三大危機に数えられている。
若き家康にとっての忘れ去られたトラウマの一つであった。
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超時空要塞マクロス第18話「パインサラダ」メルトランサイドストーリー

2019-05-14 07:48:35 | マクロス短編
今回の証言者情報
【名前】
エンミラ・ファリーナ
【階級】
3級空士長
大尉(最終階級)
【性別】
女性
【種族】
ゼントラーディ人
【軍歴】
ゼントラーディ軍ボドル基幹艦隊第1直衛艦隊ラプラミズ艦隊
新統合陸軍第8飛行隊(予備役編入時)
【生年】1998年
【解説】
ラプラミズ艦隊に所属していた女性兵士。
第1次星間大戦末期までミリア・ファリーナの部下として活躍していた。
大戦後は可変攻撃ヘリコプターのパイロットとして新統合陸軍入隊。
地球人の男性と結婚し予備役に編入後しばらくの後、フリージャーナリストとして銀河中を回る。

4児の母でありながら、仕事をこなす姿に世間から注目を集めている。

髪が緑であり、ファリーナ姓であるが・・・・
ミリア・ファリーナとは同じ遺伝子のメルトランではない。

【西暦2009年 ラプラミズ直衛艦隊】

ミリアは無断出撃をカムジンを諌めた。
最初はカムジンを見下すように諌めて、激怒させるなど煽っていたミリアだが・・・・
煽りに対する反撃からか、カムジンはミリアにマクロスに凄腕がいる事を教える。

マクロスに凄腕をいると聞いたミリアはしばらく考える込むと・・・・
弱い相手に飽き飽きしていたミリアからすれば僥倖・・・

そいつと戦って楽しみに、勝利の血を浴びる・・・・

そんな野望がミリアの心の中で芽生える。

しかし

単独で動くわけではい。
ミリアには自分の部下が存在がある。

デワントン・フィアロ
メール・ナリフェーン
モーア・カリダム
メフィア・メルダーン
エリアーノ・ミフェス
ミィーズ・ケラン
ネネ・シャーロック
クラン・ノーズ
アマテラ・サーノ
イリア・ファローン
シャロ・ノーズ
エアット・スペルズ
シャン・クロッケル
オーサ・ロス
アルル・ナリオ
ユリア・ムローン
アリッサム・ヒスロー
コムロ・ニシカン
ラサラ・ネール
クレリア・アルノート
メデューサ・ハンブロック
アンリ・ヤブローズ
エンミラ・ファリーナ
メデュラ・シャーニナ
オメル・ストール
ルーナ・ロレッサ
モシアート・クロウド
モリア・ヘルネース
ミネリア・アジハ
クロン・バジェス
ジャリア・トリモス
サリア・カッタ

勇猛果敢で、ミリアへの忠義の強い精鋭約30名余。
個性的なメンバーが多く、二人の副官と協力して纏めているため安定かつ・・・
問題なく、戦場で駆けてきた猛者である。

今回のミリアの私的利用に流石に不満が出るかと思ったが・・・・

アマテラ「凄腕ですか・・・・・・ミリア1級空士長凄腕は私にやらせてください。」
ミリア隊.アマテラ・サーノ3級空士長

モーア「アマテラ、何を言っているんだよ?凄腕と相手するのは私に決まっているでしょ。」
ミリア隊.モーア・カリダム3級空士長

私的利用に対して不満はなく凄腕相手であったため、むしろ皆興味あり皆乗り気であり。
更なる士気を高める事になった。
凄腕を直接相手するのはミリアだけだと宣言したため・・・

そこは不満が出るがそれ以外はやってもいいと伝えると。
それは不満がないのか歓喜の声が出る。

ミリアは部下の扱いはかなり上手い。
不満が出るところをとっさに穴に修復液を入れる。

更に部隊を揃えるべく、3級空士長以外の下士官達の部隊も召集した。

エンミラ「凄腕ね、あたしは興味ないな。」
ミリア隊.エンミラ・ファリーナ3級空士長

ミリアの部下の一人で、同じファリーナの名を持つメルトラン・・・・
エンミラは今回の出撃に、少し不満に思っていた。

正直・・・・

凄腕には興味ない。
ただ戦えればいいと、エンミラは思っており・・・・
今回の出撃にはあんまりやる気が出ない。

メフィア「エンミラ、どうしたの?」
ミリア隊.メフィア・メルダーン3級空士長

エンミラ「ちょっとね。正直な話だけど、私凄腕には興味はない。」

サリア「え~興味ないの?折角のマイクローンの凄腕なんだから、楽しまないと。」
ミリア隊.サリア・カッタ3級空士長

エンミラ「楽しむって、あたしの楽しみは安全圏に収まりながら敵を倒す事。凄腕は正直興味ない。」

サリア「欲がないわね。」

他の仲間から心配されるが・・・・

エンミラは堂々と凄腕に興味がないと打ち明ける。
仲間から欲がないと言われるが、エンミラ的にはそれでいいと思っていた。
危険な凄腕相手に楽しむより、安全性のある雑魚を倒した方が・・・

今後ともやっていくのに、長生きしやすいと・・・・

いつ戦場で倒れるか分からないゼントラーディ人。
エースではない限り、製造から10タームは生きられない。

エンミラはその事実を知っており、余計なリスクを犯さないようにしようと考えていた。

しばらく

ケアドウル・マグドミラから突撃艦が出撃する。
ケアドウル・マグドミラと言う艦の前体部は分離する構造である。

今回、艦隊旗艦をそのまま動かす事は出来ないので・・・・

突撃艦の部分が出撃する形になった。

ミリア隊の面々はクァドラン・ローに・・・・・・・
随伴する下士官の女性兵士達は空戦ポッドジナールに乗り込む。

アンジェミラ「ミリアの部隊・・・ マイクローンをやるそうよ。」
キヨラ隊.アンジェミラ・ランケス3級空士長

メフィリア「あ~だからキヨラ1級空士長、カンカンに怒っていたのか分かる~♪」
キヨラ隊.メフィリア・ラリアス3級空士長

そんなミリア隊を見ていた者がいた。
それはキヨラ隊・・・・・
ミリアと同期でありライバルのキヨラ・テキーヴァ率いるクァドラン機動部隊の事で・・・・
ミリア隊とは犬猿の仲の関係である。

いつも戦果を争い、艦内で会えば口喧嘩である。

モーア「もう一辺言ってみろ!ラウラ・ベルタリア!」

ラウラ「本当の事でしょ!あんたの上官ミリア・ファリーナはラプラミズ司令に可愛がられている事を良いことに今回の出撃が叶った事でしょ!しかも凄腕相手を倒すための私的利用、ゼントラーディ軍軍人として恥を知れ!」
キヨラ隊.ラウラ・ベルタリア3級空士長

モーア「なんだと!三流ゼントラーディ軍人が!」

エンミラ「やめろ!モーア!出撃前に問題を起こすな!」

メフィリア「ごめんね、うちの隊のラウラが暴れん坊で・・・やめてラウラ~大人げないわよ!」

キヨラ隊の暴れん坊であるラウラ・ベルタリアは・・・・
ミリア隊の問題児のモーア・カリダムと喧嘩する・・・
今回の出撃で嫉妬絡みなのか、ラウラは激しく言ってまい・・・

モーアはそれに反応し殴り合いの寸前になった。
止められて何にも問題はなかったが・・・

それから数分後・・・・

ミリア「全機出撃!」
ミリア隊.隊長.ミリア・ファリーナ1級空士長

突撃艦よりミリア率いるクァドラン・ロー部隊が出撃する。
全機は90機ぐらいの兵力である。
マクロス的には今まで相手してきた兵力よりかは少ないかもしれないが十分に大戦力。

エンミラ「かなりの戦力、マイクローンの惑星ともあってか他からの援軍を警戒。流石はミリア1級空士長、考えてらっしゃる。」

メフィア「エンミラ、先に行くよ!」

エンミラ「モーア、メフィア、エリアーノ、全く元気がよろしい事を・・・・」

エンミラがミリアを褒めた直後、モーア.メフィア.エリアーノの三人が前へ出た。
自分より少し早いスピードで前へ出て、かなり遠い場所に行ってしまった。

その後も、次々にクァドラン・ローが展開。
更に後続にジナール編隊が並ぶ。

ミリア「いいか・・・私が目指す相手が出てきたら絶対に手出しは無用。お前達は私がその者と一対一で戦える状況を作ってくれればそれでいい。」

メール「分かりました。他はお任せください。」
ミリア隊.副官.メール・ナリフェーン2級空士

ミリアの号令が出た。
ターゲットとなっている相手が出てきたら、ミリアの戦闘に介入しない事。
他の者はミリアが一対一で戦えるように支援する事・・・

つまり他の相手は好きにやっていい・・・・

エンミラ「まぁ命令が出たし、露払いは頑張りますか!」

乗り気ではない戦いではあるが、露払いや生き残る為にも頑張ろう。
エンミラは表情を変えて、接近してくるバルキリー部隊を睨む。

敵の数は多くないが、油断できない編隊・・・・・

以前、カムジンを止める時に学習したんだろう!

だが・・・・

エンミラ「喰らえ!」

自分の敵ではない・・・・

エンミラは至近距離に接近してきたバルキリーを撃墜した。
案外、あっさり落ちるもの・・・・・

こうしておけば、生き残る確率もあがる。

他の隊員と合流すれば、更にその可能性があがる・・・
そう思ってたが・・・

シャロ「エンミラ・・・・・モリスやミネリアやクロンが死んだ。」
ミリア隊.シャロ・ノーズ3級空士長

エンミラ「えっ、モリスやミネリアそしてクロンはそんな簡単には・・・・」

シャロ「例の凄腕!ミリア1級空士長が言ってた凄腕にやられた!」

エンミラ「凄腕・・・・・」

近くにいた仲間のシャロ・ノーズから仲間3人が戦死した事が伝えられる。
戦死した3人はミリアの部隊の中でもかなり優れたパイロットであり・・・・
戦歴もかなり長いベテランパイロットだ・・・・

その三人が凄腕にやられた。

凄腕はそんなに凄いのか・・・・

エンミラから冷や汗が出てくる。

シャロ「うわぁぁぁ、避けろ!エンミラ!」

エンミラ「デブラン!?シャロ!」

シャロ「マイクローンは強力だ!対処、生き残れよ!」

エンミラ「ちょっと!」

シャロとの会話の最中に1機のバルキリーが攻撃を仕掛けて来た。

赤いハチと流星マークが特徴なバルキリー。
同時にシャロを襲ったレッドブルマークのバルキリー。
かなり腕前が良く、エンミラとシャロは分断されてしまった。

この赤いハチと流星マークが特徴なバルキリーのパイロットは・・・・
モズー隊ことSVF-20アウトローズに所属し、後に・・・
新統合宇宙軍参謀になるフラッシュ・シュバルカー少尉。

レッドブルマークの特徴なバルキリーのパイロットは・・・・
輸送機パイロットから転身し、VF-1JAと呼ばれるバルキリーに乗らされている。
地球統合空軍カール・レーガー大尉。

二人は戦後も生き抜き、第1次星間大戦のエースランキングに乗る程の腕前のエース。
エンミラとシャロはこの二人に狙いをつけられてしまった。

エンミラ「くそ、追いかけてくる。」

エンミラはフラッシュに狙われてしまった。
シャロを始めとするミリア隊の面々、ジナール隊の面々をきにする余裕がないまま・・・
フラッシュの追撃から逃れる・・・・

ただ逃げているわけではない・・・・

反撃のチャンスを待っている・・・

乗り気ではないとは言え、本気でやらないとまずい・・・
相手は以外にも強い・・・

強い相手なら一瞬で決めないといけない・・・

勝つのが難しい相手には・・・・

エンミラ「こうだ!」

奇襲あるのみ!!

エンミラは急に止まり、バルキリーを前に行かせて上昇する。

急にバックし相手も思わず何も出来ないだろう・・・・
戦場で強い相手を困惑させるには、予期せぬ事をすればいい・・・

不適な笑みを浮かべながらエンミラは大胆な事を実行しようと考えた。

ガシッ

エンミラ「これならば、動けまい。このまま握り潰してやる。」

エンミラが実行したのはバルキリーを掴み、コックピットを握り潰す事。

クァドラン・ローのパワーはかなり強力である。
掴み込んだのもパワーを利用しバルキリーを破壊する事。

不適な笑みを浮かべ、バルキリーを掴みある程度のダメージを与える。
コックピットからはフラッシュがエンミラの方を見てた。

このまま叩き潰して終わりにしてやる。
エンミラは笑いながら勝利を確信していた・・・・が・・・・・

グググ

エンミラ「抵抗するのか、って機体を反転・・・くそ・・・」

突然

フラッシュのバルキリーが反転しようとしていた。
あまりにも突然の出来事にエンミラは困惑する、一体何をするつもりなのか・・・

クァドラン・ローのパワーで反転する動きは遅い・・・・

エンミラは予期せぬバルキリーのパワーに困惑するが・・・
反転する前に叩き潰そうと闘志を燃やそうとした瞬間・・・
ある事に気がつく・・・・

エンミラ「こいつ海面にぶつけようとする気か!クソッ」

海面に激突させようとする・・・・・

フラッシュは危険を犯しながらエンミラを海面にぶつけ、今の状態から脱しようとしていた。
今さら考えていた見るとフラッシュが飛行していた高度は海面スレスレの低空飛行。

まさか

読まれていたのか・・・・

危機感を感じたエンミラは海面に激突する前にフラッシュから離れ距離を取る。

エンミラ「くっ強い・・・・だけど、機体には損失を与えた!勝ち目はまだ・・・・」

フラッシュから離れたエンミラは、今の状態に焦りはあるがまだ勝機を見失ってなかった。
さっきの掴みで機体に損傷を与えた・・・・

まだ勝てる・・・・

エンミラは焦り笑いしながら、フラッシュに勝つ事に全力をかけた。

その頃

モーア「お前がモシアートぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉデブラン・ガドラス(ぶっ殺す!!)」

モシアート・クロウドがロイ・フォッカーに撃墜された。
それを見ていたモーアは悲しみの余り泣き叫び、ロイに憎悪を向け接近。

ロイが反転して迎撃される前に両手を組んでパルスレーザーを撃った。

攻撃は機体背後に命中。
この時、ロイは致命傷を負ってしまった
止めを刺そうとしたが・・・・・・・・

モーア「もういい・・・・・・・こんな奴は知らん・・・・・・・勝手に死んでおけ!!デブランが!!メフィア・エリア-ノ戻るぞ!!」

モーアは落ち着きを取り戻したのと、致命傷を与えたと確信し止めを差さなかった。

この直後に・・・

ミリアがマクロスから出てきて、撤退のハンドサインを出す。
それを確認したミリア隊の面々と下士官の面々は突撃艦に向けて撤退していった。

エンミラ「はっ・・・・・・撤退、くっ」

エンミラも撤退を確認し、すぐさま突撃艦に向けて撤退していった。

その背後に、フラッシュのバルキリーとその僚機が追撃しミサイルを撃ってきた。
ミサイル攻撃にエンミラはジグザグ回避しながら、パルスレーザーでミサイルを迎撃。
全弾撃墜し取り敢えずの追撃による危機を回避した。

サリア「エンミラ、生きているようね。早く帰るわよ!」

仲間のサリアがやってきた。
その背後にはサイコロマークのバルキリーと戦っているようだ。
このマークのパイロットはかなり強いが・・・・

見ている限り・・・サリアが優勢だった・・・

サリア「このまま艦へもど・・・がぁぁぁ」

エンミラ「サリア!」

ミサイルを撃ちながら戦っていたサリアが目の前で死んだ。
後少しで勝てそうな雰囲気はあったが、呆気なくやられた。

さっきまで優勢だったのに・・・

落胆している中・・・・
サイコロのマークのあるバルキリーがバトロイドに変形し、華麗な動きで攻撃してきた。

エンミラ「くっこのままでは、私も・・・・」

エンミラはサイコロマークのバルキリーに追い込まれる。
圧倒的に強すぎる、これがマイクローン・・・・・・

上官のミリアから凄腕は自分の獲物だと言ってたが、マイクローンの凄腕は多すぎる。

下手したら今死ぬかも・・・・と死を覚悟したが・・・

エンミラ「えっ退いていく・・・」

突然

サイコロマークのバルキリーがマクロスへ向けて撤退して行った。
それだけの数々のバルキリーが撤退して行った為、追撃戦は終了した。

一先ず一安心・・・

エンミラはため息を吐きながら突撃艦へ帰還した。

エンミラ「本当ですか?ミリア1級空士長が負けたって、負け知らずですよね?今まで一度も」

デワントン「本当よ、青いカラーリングのマイクローンの凄腕に負けたわ。」
ミリア隊.副官.デワントン・フィアロ2級空士長

メール「それだけじゃない、いつも戦い大好きなモーアがミリア1級空士長に抗議したのよ。」

エンミラ「そんな・・・・」

帰還してからエンミラは衝撃な事実を知った。

エースのミリアで自慢の上官ミリアがマイクローンの凄腕には敗北した。
幸い生きて帰れたが、ミリアのプライドをズタズタにされ・・・

そればかりか、大事な戦友を失い激怒したモーアに責められた事も・・・

それを聞いたエンミラは絶句した。

まさかそんな事になるとは・・・

デワントン「今回戦死した分の隊員の補充メンバーはもう既に選定され、配属はしばらく・・・」

メール「エンミラ3級空士長?」

エンミラはショックのあまり、自室へ戻ってしまった。

何故こんな事になったのだろうか?
マイクローンは何者なのだろうか?あんなにちっぽけなのに・・・・

そんな事を考えながらねむりについた。

その後

上官ミリアがマイクローンスパイになり、デワントンの手によって送られる。
暇な日々がある程度続いたが・・・・

ある日突然 マクロスとブリタイ艦隊と手を組みボドルザー基幹艦隊と戦う事になった。
絶望的戦力差だったが、マクロスから流れるミンメイの歌などのカルチャーショックにより・・・
その混乱を突いて、ボドルザーの打倒に成功する。

地上に降りてたからは、残留ゼントラーディ軍との戦闘に明け暮れ・・・
地獄の一ヶ月間を生き抜いた。

2010年3月 大戦終結。

その後しばらく、新統合政府が設立。
エンミラはマイクローン化し・・・・
新統合陸軍へ入隊し可変攻撃ヘリコプターパイロットになった。

散り散りになった仲間達だが、補充メンバーを含む全員が生還する事になり・・・
マイクローン化し凄腕ことマクシミリアン・ジーナスと結婚したミリアのと再開。

ミリア隊の涙の解隊式を行った。

それから

数年後のある日・・・・

エンミラ「あなたは?」
新統合陸軍エンミラ・ファリーナ少尉

フラッシュ「俺がフラッシュ・シュバルカー大尉だ、見ての通り戦争による怪我でパイロット生命絶たれてしまった。」
新統合宇宙軍フラッシュ・シュバルカー大尉

エンミラ「その足は・・・・」

フラッシュ「気にしないでくれ、足が歩けなくなっただけさ。」

かつて自分と戦ったフラッシュ・シュバルカー大尉と会う機会が出来た。
会うきっかけは同僚との会話・・・・

フラッシュがかつて大戦で戦ったクァドラン乗りに会いたいと言っていた話を・・・
同僚の若い女性兵士が言っており・・・・・
それを聞いたエンミラは喜んで会うと言っていた。

しかし

実際に会ったフラッシュに驚いてしまった。
フラッシュがパイロット生命が失ったという事に・・・・。

実はあれから後、フラッシュはボドルザー基幹艦隊決戦後の地上で負傷していた。
乗っていたバルキリーが修理不能な程の損失を受けて足が使えない程の怪我を負ってしまう。
以後は新人バルキリーパイロットの教官を務め、後進育成を行っていた。

フラッシュ「かつて追い詰めてきた相手がこのざまで軽蔑するかい?」

エンミラ「いえ怪我をしてパイロット生命を失った仲間がいます、地球人になった今・・・・怪我をして障害を負ってしまった方を軽蔑するのは人間として恥ですから。」

エンミラはフラッシュの怪我を見ても軽蔑はしない。

仲間も怪我をしており、パイロットに復帰できず悔しい思いをしているのを知っている。
フラッシュだってパイロットに復帰できずに、悔しい思いをしている。
軽蔑したら怪我をした仲間を侮辱する事になる。

戦士としていや人間としてそんな真似はしたくない。

そんなエンミラの言葉を聞いたフラッシュは表情を明るくする。

エンミラ「お会い出来て光栄です、シュバルカー大尉。」

フラッシュ「優しいな、こちらこそ会えて光栄だ。ファリーナ少尉。」

エンミラ「はい、当時の話をしましょう大尉。」

二人はお互いに握手をし、会えた事を感謝する。
かつては敵同士で殺し合う関係であった。
フラッシュの機転でエンミラは殺されるか、エンミラの強襲で握り潰されてフラッシュは殺されるか

そんな状態だった二人は仲間としてこの場にいて握手している。

かつての自分等に教えたら爆笑ものだっただろう。

その後、二人は昔話やお互いの軍の面白いエピソードを交えたトークをし盛り上がった。
二人は意気投合し、お互い会う時間が増えて・・・

仲が親密になり結婚する事になる。。

二人はその後、おしどり夫婦としてこれからの人生を歩む事になるのであった。

【あとがき】

今回の戦いは・・・・

第1次星間大戦の二度目のミリア隊とマクロスとの戦いは歴史の分岐点とも言ってもいい。
ミリアがマックスに敗北した事をきっかけにマイクローンスパイになり・・・
ゲームセンターでマックスと直接会う事が出来た。

その後、マックスとミリアは戦時中にあるのにも関わらず・・・
初の星間異種族同士の結婚を果たし・・・

ブリタイ率いるアドクラス艦隊との講和へ繋がる事になる。

それだけではない。

初の星間混成児のコミリア・マリア・ジーナスから・・・
ファイアーボンバーのミレーヌ・フレア・ジーナス・・・・・

そしてケイオスΔ小隊のミラージュ・ファリーナ・ジーナスら第3世代・・・

が生まれる遠因ともなっている。

もし

ミリアがこの戦いを起こさなかったら、マックスとの結婚はないし。
当然、娘や孫世代も生まれなかっただろう。

それだけではなく、第1次星間大戦の行く末にも影響しただろう。

【次回】
超時空要塞マクロス第18話「パインサラダ」地球統合軍パイロット編

戦場のギャンブラーとして統合戦争時代から活躍した僅か18歳のエースパイロット

滝田英史

彼が率いるブランジャーズ中隊に論点を当てて見ようと思う。
次回もお楽しみに。
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マックスとミリアの遭難

2019-05-12 21:47:55 | マクロス短編
地獄のような第1次星間大戦は終わった。

多くの人々は傷つき、また新しい何かを得た。
戦争が終わり、地球外人型種族ゼントラーディ人との新たな時代が始まる。
人々はそう願い、新時代に期待を持った。

【西暦2010年4月3日北米地域】

北米地域の某所
統合軍残存部隊は各地の生存者発見に全力をあげていた。

少しでも多くの地球人を助け、地球復興をしなくてはならない。
これから出来る新統合政府のまず最初の課題である。

生き残ったバルキリーなどを含む航空機を総動員して捜索活動を開始。
現時点で僅かだが、世界各地合計数百人の新たな生存者が発見・・・・
軍は更に全力を上げて捜索活動を進めるのであった。

マックス「エリア52付近、敵姿なし・・・・・捜索チームに連絡しよう、ミリア。」
新統合宇宙軍マクシミリアン・ジーナス少尉

ミリア「エスケスタ(了解だ!)マックス。」
地球統合宇宙軍ミリア・ファリーナ・ジーナス准尉

第1次星間大戦末期に星間結婚を果たしたマックスとミリアは・・・・・
捜索部隊の為に、移動ルート付近の哨戒任務についていた・・・・

終戦に納得出来ない残留ゼントラーディ軍部隊や・・・・
統合政府に今がチャンスだと言わんばかりに決起した反統合同盟残党が存在し・・・・
終戦となった今でも油断できないような事態が起きている。

なお
この問題を解決出来たのは反統合分子を一掃する事になる・・・
今から20年後の西暦2030年に起きた第2次マクロスシティー攻防戦と言う戦いからである。

ミリア「ラブバード2からリコミアへ、エリア52敵姿なし。オーバー(以上)」

『こちらリコミア、了解。我々はエリア51にて救援活動を行う。ラブバード1にその事を伝えよ!』

ミリア「了解した。」

ミリアはマックスからの指示で、後方に展開する救援部隊に報告を行う。
報告を受け取ったのはまだ実戦経験の少ない若い女性兵士であった。

若い女性兵士であったが、受け答えはハッキリしており・・・・

聞き取ったミリアも苦なく、聞き取り・・・・・
若い女性兵士からの指示を記憶した。

ミリア「マックス、リコミアより周辺警戒の指示が入ったぞ。」

マックス「ご苦労様、ミリア。左翼に展開して、僕は右翼に展開するから。」

ミリア「エスケスタ(了解)、マックスも気をつけろよ。」

マックス「あぁ。」

ミリアは記憶した情報をマックスへ送り、マックスに指示をあおぐ。
マックスはミリアの情報を元に指示を出した。

救援部隊が展開する左右にマックスとミリアが1機ずつ警戒する形にし・・・・

不測の事態に備えた。

マックス「右翼は異常なしか、ミリアはどうだい?」

ミリア「こちら、ミリア。何も確認されない、異常なしのようだな。たぶん大丈夫だろう。」

マックス「それはよかった、ミリア引き続き気をつけて。」

ミリア「安心しろ、そんなヘマはしない。」

救援部隊の救助活動している間。

マックスは右翼、ミリアは左翼に展開して警戒活動を行った。
今の所異常なし、特に心配するような事はない。
このまた救援部隊による救助活動が進み、本拠地へ帰還するだけになる。

そうすると考えながら救援部隊の護衛に従事する。

それから一時間のみち・・・・・・・・

『こちら救援部隊リコミア、指定エリアの救助活動完了。ラブバードも合流されたし。』

ミリア「こちらラブバード2、了解した。」

急難部隊による救助活動は完了した。

今回の救助活動で救えた命は50名足らずだが・・・・・
若いかつ大事かつ貴重な人口資源であるので、この救助で得られた成果は大きい。
VTOL機である空軍輸送機シュテインに搭乗させる。

マックス「ミリア、行こうか。」

ミリア「あぁ。」

シュテインがマックスとミリア以外の護衛と共に帰還する動きを確認すると・・・・
マックスとミリアもその動きに同調し、帰還態勢をとった。

ミリアはまだバトロイドで警戒しているようだが・・・

マックスが無事に飛び立てるように警戒している。
そんなミリアを見たマックスは、夫想いで可愛いと喜ぶ・・・・
いつかそんなミリアに恩返ししたいと思うほどに・・・

ズガァァン

ミリア「ぐぁ」

マックス「ミリア!?」

突然、ミリアのバルキリーのバトロイドの脚部に小さな爆発が起こり・・・・
ミリアのバルキリーがバトロイドのまま、倒れてしまった。

ミリアは態勢を建て直し、ホバリングを利用して敵との交戦に備え・・・

マックスはミリアに駆け寄る。

『ジーナス少尉・・・大丈夫・・』

マックス「そんな事はいい、早く本拠地へ戻れ!僕達の命より数十名の命が大事だ!」

『了解しました。後で新たな救援部隊を派遣します、しばしお待ちください。』

救援部隊はマックス達を心配するが・・・・・
マックスから早く戻るように言われ撤退を始める・・・・・

今敵がいる中で折角生存者を見つけ回収した救援部隊を危険に晒すわけにはいかない。

救援部隊にもしもの事があったら今日得た成果が無に返してしまう事になる。
だから生存者を本拠地で降ろして、別の救援部隊を派遣しマックスとミリアを救うしかない。
マックスと救援部隊はその事を意識している。

ズドドドドドドド

ミリア「ま・・・・マックス、敵はゼントラーディ軍じゃない・・・・別の何かだ・・・・」

マックス「別の何かだって?まさか、反統合同盟軍の生き残り?そう言えば、終戦時・・・・・・・ミリアの部下の一人が反統合同盟軍の残党と戦ったと言ってたな・・・・・」

ミリア「そいつらなのか?」

マックス「たぶんそうだ・・・・・・くっ・・・・・今がそんな時ではないと言うのに・・・・」

今攻撃してきている相手は反統合同盟軍の残党。

北米地域にも反統合同盟軍に属した勢力があると聞いていたが・・・・
まさかそいつらなのか?いや・・・・・

改アクラ級潜水艦や改ヤーセン型原子力潜水艦に搭載された部隊ななのか?

現時点では分からないが多分そうだ・・・・

「敵可変戦闘機健在確認・・・・流石、赤と青のVF-1と言う最新型だな。」

「1機は脚部損傷している更に追い詰めれば、勝てるぞ!」

「ルイシ、クーグアル(改ヤーセン型)へミサイル支援攻撃を要請する!」

3機のSv-52αと1機のSv-52γが母艦に報告しミサイル攻撃支援を要請していた。

ミリアを攻撃したのは反統合同盟軍であり・・・・
マックスの予想は見事的中してしまった。

遠くからマックスとミリアを攻撃しており、出方を伺っていたようだ。

二人がまともに反撃出来ないと知ると、4機のSv-52が降下してくる。
白兵戦を仕掛けるつもりだ・・・・

「くたばれ!」

ミリア「あぁぁぁぁ」

マックス「ミリア危ない!」

ズガァン
ズドドドドドドド
ズガァン

「がぁぁ」

マックス「ぐぁ」

ミリア「マックス!?」

1機のαがミリアに強襲を仕掛けるが、マックスがそれを庇う形で迎撃し返り討ちにした。

だが

今の反撃の際にマックスは被弾し、自力で帰還するのが困難になった。
そればかりか機体の機能が低下し戦力が大幅にダウンする。

マックス「後、20分・・・・ミリアを守りきれるか・・・・」

救援部隊が生存者を降ろして、別の救援部隊が到着するのは20分。
普段なら短いが、今回は長く感じる。

最悪な事態だ。

「残りの2機はフォーメーションを組め!あの派手な機体だ!エースパイロットだ!今仕留めないと我々の統合政府との戦いにおいて脅威だ!」

ミリア「マックス、あいつらフォーメーションを組むつもりだぞ!」

マックス「くっ、フォーメーションを組まれて攻撃されたら、流石の僕たちでも戦えないぞ!」

反統合同盟軍残党の編隊はフォーメーションを組んでマックスとミリアを襲う。

フォーメーションを組んだのはマックスとミリアをエースと認識した為。
このまま生かしておくと後々の脅威になると・・・・『

その動きを見たマックスとミリアは危機感を覚えた。

上手く戦えず、やられてしまう。
二人は死の予感を感じた。

ミリア「くっ、私は取り敢えず2機を抑える。」

マックス「頼んだよ、ミリア!」

マックスとミリアはそれぞれ担当を瞬時に決め戦う事を決めた。
指揮官機がマックス、その他の2機がミリア。

担当を決めて敵に対しての集中力を高める。

マックス「貴様が敵指揮官か!」

「若いな、地球統合軍のヒョッコか。」

マックス「僕は統合軍少尉マクシミリアン・ジーナス、何故戦闘行為をする。今がどんな状態か分かっているのか?」

マックスはオープン回線で敵指揮官に呼び掛けを行った。

何故、戦闘をするのか?
戦闘をやめて講話する事が出来ないのかと・・・・

話し合いで解決してみようとマックスは考えた。

「知れた事を!統合政府を打倒する為よ!」

マックス「統合政府の打倒だって?今更何になるんだ?大勢の人間の血を流すんだぞ!」

「大勢の人間の血を流すだと?ふん我々の目的の為なら必要な血だ!我々の目的の成就のため、大勢の血は必要だ!」

マックス「貴様はぁぁぁぁ」

結果はクロ。

話し合いに応じないどころか、目的の為なら大勢の人間の血は必要だと言った。
マックスはその発言に怒りを覚える・・・・・

普段は激怒しないマックスだが、今回ばかりは激怒する。

ガシッ

「何!?」

マックス「貴様だけは生かしてはおけない!殺してやる!無駄に命を無くそうとする者を生かしてなるものかぁぁぁぁ」

「馬鹿な被弾した機だぞ、何故これ程の力が・・・・」

マックス「死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!」

グォン

激怒したマックスは敵指揮官機を掴んで押し倒し・・・
コックピットのある方向にレーザー砲を向けた。

向けたレーザー砲からレーザーが発射し、指揮官が叫び声をあげる前にコックピットは焼かれた。

「隊長!?」

「馬鹿な統合戦争でも生き残った隊長だぞ、こんなに簡単に!おわっ!?」

ミリア「お前らの相手は私だ!マックスを撃たせん!」

指揮官機があっけなくやられ、部下達は動揺した。

敵討ちしようとするもミリアの妨害に遭って、したくても出来ない状態になる。
それからしばらく戦闘が続いたが・・・・

「こちら救援部隊、これより支援に入る!」

VA-2と大型輸送機クラッスドで編成された救援部隊が到着。
救援部隊の護衛部隊は残りのSv-52を殲滅。

沖合いにいた反統合同盟軍部隊は可変戦闘機部隊の壊滅をしると静かに撤退していった。

「ジーナス少尉、ご無事でしたか?」

マックス「あぁなんとかね、このままではやられる所であった。僕より先にミリアを優先的に運んでください。」

「了解しました、ジーナス准尉を回収・・・・後少尉を回収します。」

マックス「早急に頼む、敵がいつ攻撃してくるか分からない。」

二人のバルキリーは救援部隊によりミリアの順から回収された。
自力で動けたが、極限状態に置かれたため疲弊し護衛のVA-2に抱えられ・・・・・
輸送機に収容されたのである。

回収後、何事がないことを確認すると本拠地へ向かった。

今回のはかなり厳しかった。
いくら二人でも、死の危険性はあった。

それに今回は同じ地球人同士の戦い・・・・
今後油断できなと・・・・
マックスは深く反省し二度と同じ結果にならないようにする事を決めた。

その頃

「部隊全機ダウン。」

「全艦へ下令、基地へ戻るぞ。同志を再結集せねば、ならぬ。」

「ダー」

部隊の全滅を確認した反統合同盟残党の潜水艦隊は・・・・
新たに行動を起こすべく・・・・

新たな戦いへ向けて・・・・
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イーラ・イラナルダ

2019-05-07 23:48:29 | ゼントラーディ系図鑑



【種族】
ゼントラーディ
【性別】
女性
【生年】
1989年
【所属】
ゼントラーディ軍
【解説】
ゼントラーディ軍ラプラミズ直衛艦隊ジナール部隊の一員。
マクロスとの戦闘に参加しており、生還している。
戦後は地球人男性と結婚し、軍への道へ進む事はなかった。
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メゲン・シュリッター

2019-05-07 23:39:18 | ゼントラーディ系図鑑



【種族】
ゼントラーディ
【生年】
1998年
【性別】
女性
【所属】
ゼントラーディ軍
新統合軍
【階級】
少尉
【解説】
ゼントラーディ軍キーレ直衛艦隊に所属していたメルトラン。
第1次星間大戦末期、極東太平洋地域で戦い負傷し統合軍の捕虜になる。
戦後、統合政府に恭順し新統合軍に入隊する。
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ミツル・ファレット

2019-05-07 23:30:57 | 日記



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第241話 駐在武官チヒロ

2019-05-06 23:51:53 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン(再編成中)
【ラウラとロザが借りている自室】

ラウラは部屋に帰り、シャワーを浴びた。
結構疲れてしまっており、見るからにやつれていた。
マリトラーン正規軍に関する不穏な動きと.......

マリトラーン正規軍士官チヒロの来訪。
どれも頭が痛くなりそうな事ばかり.......どうしたらいいのやら....

ロザ「よぉラウラ、ビール飲むか?売店で買ってきてきたんだ、珍しいビールたくさんあるよ。」

ラウラ「飲むわ、とりあえず1本。いろいろと疲れて・・・・」

ロザ「なるほどね。疲れた時はビール、いいよねぇ。早く飲もう、地球のお酒は美味しいから。ゼントラーディ軍では味わえないぞ。」

ラウラは後から入ってきたロザからビールを一本受けとる。
とりあえずビール飲んで今回の悩みを解消したい・・・・
ロザからビールを受け取ったラウラは口で無理やり瓶を取り・・・・
ビール瓶の中に入っていたビールを飲んだ。

まさかの口で瓶を取る行動にロザは唖然とした。

ロザ「口で瓶を取るなんて、せっかく瓶抜きあるのに・・・」

ラウラ「あったの?ごめん確認するの忘れてたよ。」

ロザ「なんか変よ、いつもなら何処かで気がつくのに・・・・」

いつもならこんな間抜けはしないラウラ。
同室であるロザは誰よりもラウラのその性質を知っていたためか・・・・
声を荒くしてラウラを問い詰めるも・・・・・

ラウラの目は普段とは変わらない。

ラウラ「心配しないで、ただマリトラーンと新統合政府について考えていたから。」

ロザ「今の情勢でしょ、でも今のラウラ・・・やつれているわ。そんなに深く考えなくても、それに私にも相談してよ。仲間だし。」

ラウラ「うん・・・・ありがとう、ロザ・・・・流石同胞だよ。」

ロザ「ラウラ・・・・同胞だけではなく、仲間でしょ。」

心配しないでと言うラウラはロザから励まされる。
ロザとしてもラウラが辛い目に遇う姿を見るのは辛い・・・
同じゼントラーディ人として力になってあげたいと考えていた。

それだけではない同じ部隊に所属するアンサーズの仲間としても・・・

ラウラ「ありがとう、そうさせてもらうわ。」

ロザ「うん・・・・」

ラウラ「とりあえず一杯飲もう、酒飲みたいし。」

ロザ「そうだね、そうしよう。」

ラウラはロザの好意に甘える

二人はビール瓶を一本ずつ開けて、ラッパ飲みした。
そのまま飲んだ二人は気分良くし、そのまま就寝した。

その翌日・・・・

ラウラとロザは起床し他のアンサーズのメンバー・・・・
そして基地の将兵と共に点呼後に、準備運動を行う・・

準備運動を終えたら、再び整列し基地司令官に挨拶し食堂へ向かった。

【基地食堂】

基地食堂は基地の将兵で賑わっていた。

他の惑星地域から統合軍兵士になった非地球人種族が多くおり・・・
様々な人種がいつつも、特にいざこざもなく・・・・

朝のご飯タイムを満喫している。

劉夢華「あっラウラ、中華の玉子チリソースね。美味しそう。」

ラウラ「偶然見つけたのよ、美味しそうで。」

そんな朝のモーニングタイムにラウラは玉子チリソースを食べる事にした。
中国人の夢華が真っ先に反応する程美味しそうな匂いがしており・・・・・・

まだ注文を決めてなかったカゴメと美弥もラウラと同じメニューにする程である。

席に座ったラウラだが・・・・

ミリア「おはよう、ラウラ。」

星村絵里「ゆっくり寝れたかしら?」

ラウラ「ミリア・・・・モーア・・・おはよう」

ミリア「ロザちゃんも来なさい、メルトランだけで話すのもいいかも知れないわ。」

ロザ「はい。」

既にミリアと絵里らミリア隊組が座っており・・
気がついた時には既に逃げられないようになっていた。

ロザも捕まってしまい、そのままミリア隊のテーブルに座る。

夢華らオペレーター組や他のアンサーズの女の子組はラウラを誘おうとしたが・・
今の様子を見て諦めざるおえないと判断した。

吉野大樹「ラウラ、女の子にモテるね。」

ラウラ「冗談よしてよ、二人は子持ちの人妻メルトランよ。大樹、あんたの周りは桐原隊長ら男組なのよね、そんな趣味が・・・」

吉野大樹「冗談はよしこさん、俺には男同士で愛し合う衆道趣味ないんで。」

ロザ「それを言うなら男色でしょ副隊長。」

そんなラウラを大樹が茶化す。
内心に思ったのが、少しはなんか助けたっていいじゃないか・・・・
ラウラは大樹若干、不満に思う・・・・

自分がミリアを苦手にしているの知っている癖に・・・

ミリア「ラウラ、いい関係じゃない。吉野大尉と・・・大樹、呼び捨てなんてね。上官を呼び捨てなんていけない娘。」

ラウラ「からかわないでよ、そんな関係じゃ・・・・」

星村絵里「そんな関係に見えるわよ、誰が見てもロザちゃんはどう思う?」

ロザ「私から見てもそう見えますよ、堂々と付き合ったらどうですか?」

ミリア「そうよ、堂々とした方がいいわよ。いつまでも男知らないのはまずいわ。」

ラウラ「それはちょっと・・・・」

そんなラウラと大樹の関係にミリアと絵里がからかい。
振られたロザも積極的に二人の関係について責める。

なぜいっつも大樹との関係を気にするのかしら・・・・・・

頭を抱えながらラウラは悩む。

すると・・・・・

チヒロ「ここいいかしら?」

ラウラ「あなたは?」

チヒロ「私はマリトラーン軍駐在新統合政府武官のチヒロ・ベルトラーカ准尉よ。」

ラウラ「あの時の士官?」

チヒロ「そうよ、DGX-11クラッシュでこの基地に来ました。」

昨日やってきたマリトラーン軍の武官チヒロ・ベルトラーカがトレーを持ちながら来た。
ラウラの悩みの種の原因であるためか、ラウラの表情は青ざめ・・・
ミリアと絵里の表情が硬くなる。

チヒロは不思議そうな顔を浮かべつつもラウラとの会話を続ける。

ただロザだけは何か不満に思っている顔であり・・・・
何かを言おうと考えていた・・・・・・・

そしてしばらくの後・・・・・

ロザ「マリトラーン正規軍がこのご時世に何のようですか?」

ラウラ「ロザ・・・・なんて事を聞くの?」

チヒロ「ベルタリア准尉殿、いいわ。答えますので・・・・」

ラウラ「はい・・・・」

ロザが立ち上り、チヒロに喧嘩腰で質問をした。

あまりにも突然の出来事にラウラは動揺するが・・・・・
チヒロは冷静な表情のまま、ロザの喧嘩腰の質問に答えると言った。

二人は睨みあっている、ラウラは勿論・・・ミリアと絵里も息を飲む程であり・・・
いつ殴り合いになってもおかしくないような状態であり・・・・・
次第に周りの席の兵士達やチヒロの同僚もその様子を見ていた。

チヒロ「私は叔父上いえケルフ・オトフサ大使と軍上層部からの命令の命令でテロリストが我々の同胞かどうかを確かめに来ました。」

ロザ「ラック(何?)」

チヒロ「我が軍のガン細胞を見つけ出すもしくは誤認である事を証明し、統合政府との致命的な外交問題を回避せよ!と私は言われてます。」

チヒロは淡々と説明を行った。

自分達がテロリストに正規軍が加担しているかを確認・・・・・
もしくはテロリストに正規軍が加担してない事を証明するために派遣されたと・・・・・

ラウラやロザ・・・絵里は思わず、息を飲みながら納得するが・・・・

ミリアは腕を組ながら・・・・

ミリア「ちょっと待って、正規軍のガンとはどう言う事かしら?」

チヒロ「えっ・・・・」

ミリア「普通だったらそれ言わないよね、ベルトラーカ准尉・・・・・正規軍は既にテロリストに加担する正規軍の一派がいるのを知っているんじゃないかしら?」

チヒロ「それは・・・・・」

最初にチヒロが言った我が軍のガンに突っ込む。

まさか指摘されると思わなかったのか、表情に余裕が無くなる。
そう確信したミリアはどんどん責めていき、チヒロをどんどん追い詰める・・・・

流石に可愛そうになったのか・・・・

ラウラ「まぁまぁ流石にここまでにして・・・・」

ミリア「そうね・・・・・・・・まぁ初対面の女の子にここまで追い詰めるのは可愛そうか・・・・ベルトラーカ准尉、いきなり責めてごめんなさい。」

チヒロ「はい・・・・一時は焦ったどうなるかと思った

ラウラは二人の仲介に入り止める。

ミリアはラウラの仲介に応じて、チヒロを問い詰めるのをやめる事を決め・・・・
再び食事を再開・・・・・チヒロは一安心した。

しかし

ラウラの努力が空回りになるのはこの直後・・・・

ミアン「副隊長、遅れました。」

星村絵里「ミアンちゃん、おはよう。和也やジーナス大尉からの連絡あった?」

ミアン「はいありました。マリトラーンでの一覧の事を確認した所、今回派遣した武官と共闘しマリトラーン正規軍の強硬派の陰謀を阻止せよ!後は噂では一部の統合軍が内通している可能性があるから、そこも調査せよとです。」

ラウラ「なっ」

ロザ「マジか・・・・」

星村絵里「ありがとう・・・・・・・・(チラッ)」

ミリア「ふふふ~ん」

チヒロ「うっ・・・・・・はい。」

ミリア「あ~やっぱりこうなるか。」

絵里の部下のメルトランであるミアンがマックスと和也の交信結果を報告し、これからどうすればいいのかをミリアと絵里に報告した。

ラウラとロザは一瞬固まり・・・・・チヒロは涙目になる。

ミリアがふふんと笑うと、チヒロは観念した。

ロザ「こんな事になるなら、正直に言えばいいのに。」

チヒロ「私は怖かったんです、正直に言って私に変な目で見られないか。いや私の同僚も・・・・・駐在武官と言っても、私は副官ですし・・・・自信が・・・・」

ミリア「変な目で見ないわよ、正直に言えば私達もいろいろと協力したのに・・・」

観念したチヒロは泣きながら、今まで思っていた事を告白した。
泣いてしまったチヒロにミリアは優しくフォローし、ロザは厳し目な発言をする。

泣き出してしまったチヒロに周りは注目するが、見られないようにチヒロの同僚達がカバーしている。

ラウラ「ほら無かないで、せっかく出会えたし仲良くしようよ。」

チヒロ「仲良く・・・・・私達これから下手すれば敵国民になるんですよ。」

ラウラ「そうならないようにするために来ているんでしょ、力になるわ。」

泣いているチヒロにラウラは励ます。

不穏な情勢下の中で僅かな人数でこの基地にやって来た。
自分の国と新統合政府の間で戦争状態になるのを防ぐ為に・・・

結構度胸がある・・・・・

なんか力になってあげたい・・・・
ラウラは泣きながら震えている少女の力になりたいと思った。

チヒロ「ありがとう。」

ラウラ「えっちょっと・・・・」

チヒロ「昨日、こっそりあなたの姿を見てそう思ってました。ありがとうございます。」

ラウラ「えっ・・・・」

突然

チヒロに抱きつかれる。
まさか抱きつかれるとは思ってなかったのか、ラウラの顔は赤くなった。
それに昨日、こっそり自分の姿を見られていたとは・・・・・

恥ずかしい・・・・

ミリア「ラウラ、女にもモテるのね。」

ラウラ「違っ・・・・・・そんな趣味ないわよ。」

星村絵里「ベルトラーカ准尉、あなた・・・・」

チヒロ「どちらも好きですよ、許嫁いますし。」

女にもモテる・・・・・

なんかなんとも言えない気分・・・・・
それにチヒロがバイセクシャル、なんかな・・・・・

ラウラは今の状態に困惑する・・・・・

これからどうすればいいのか・・・・・

ロザ「早くご飯食べよう、これからラカジーラ議員候補達の護衛。私達が当番なのよ。」

ラウラ「あっそうだった。」

とは言え悩んでいたら仕事にはならない。

ラウラはこれからの仕事に遅れないため、食事を再開する。
同様な境遇のミリアと絵里、ミアンとチヒロらも再開・・・・・・・

既に食べ終わっていたロザは食器を戻しに行く。

これからとんでもない奴と仕事をする・・・・

ラウラは深くため息を吐いた。
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