マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。最近の政治的問題や最近の出来事も更新します。

七夕のシーアンタレス

2019-03-28 07:16:12 | マクロス短編
シーアンタレスはVF-X部隊の一つの特殊部隊である。
月面アポロ基地を本拠地とし・・・
アルゲニクス級特務艦サドワラを母艦とする部隊であり・・・

部隊名のシーアンタレスは・・・・

シー=海

アンタレス=さそり座の意味があり・・・

二つ目の意味としてさそりの毒を銀河の海から敵に突き刺すと言う意味がある。
本来海蠍をモチーフにしたシースコーピオン隊と呼ばれるはずだったが。
海と蠍座を組み合わせ、シーアンタレスと命名されたようだ。

それは置いて置いて・・・・・

今回はそんなシーアンタレス隊のとある事件を紹介したいと思う。

強襲アンタレス・アタック

【西暦2016年7月7日】

ホシムラ・ユイの実母星村有理が生まれる1年半前の七夕。
シーアンタレスの軍艦アルゲニクス級サドワラは、アポロ基地に停泊していた。
シーアンタレス隊長星村和也大尉と星村絵理中尉は他の隊員と同様に長期休暇をとり・・・
実家に預けてる2人の娘と楽しく一週間過ごした。

長期休暇を終えると2人の娘と別れを惜しみつつ再び現場に戻った。

現場に戻った二日後・・・・



星村絵里「わぁ凄い。VF-3000に新型ミサイル搭載だって。」
新統合宇宙軍シーアンタレス副隊長星村絵里中尉

星村和也「新型ミサイルね、この前配備されたばっかりなのにもう新型か。」
新統合宇宙軍シーアンタレス隊長星村和也大尉

シーアンタレスに最新型ミサイルが配備された。
ARM-1G8スタンレーダー、レーダー装置を故障させると同時に・・・・

敵に対し強力な破壊力を与える能力を持つミサイル。
絵里は目を光らせるかのように喜ぶが・・・・・
この前似たようなミサイルを受領した事を覚えている和也は困惑している。

なんでまた新しいミサイルを配備するのか?
和也は上層部の考えが理解できないのか頭を悩ませる。

一方の絵里の方はかなり喜んでいるようが・・・・

星村和也「いただきます。」

星村絵里「いただきます。」

新型ミサイルの受領作業終えると、二人は食事に入る。

今日の食事はガパオライスであり、加給食にはラッシーとフライングアップルと言う構成。
サドワラの配給食を作っているのは、様々な文化を持つ方々ばかりであり・・・・

タイ系の人がガパオライスを作っており・・・・
本場の味に近いようになっているため美味しい。

星村絵里「美味しいわね、ガパオライス。スパイスの聞いた具材に目玉焼き、それをご飯に絡ませる絶品。」

星村和也「このガパオライス、本場の味に近いから中々美味しいよね。」
ガパオライスの味が美味しいためか・・・

二人は10分もしないうちにガパオライスを完食させる。
結構味がしっかりしていたのが、二人を虜にする要因であった。

数分後・・・・

星村絵里「御馳走様、やっぱりゼントラーディ軍時代継続してなくて良かったと感じるわ。」

星村和也「そうだね・・・・・明日は別の料理だから楽しみだね。」

ガパオライスを完食させると、二人は口を拭いた。
結構この料理は食べると口が汚れる。

軍人は見られる職業のため・・・・・・・・・・・・
しっかり再び口を拭いてその後の業務に備える。
二人は口を吹き終えると・・・・・・
午後の業務までの間食後のコーヒーを頼みのんびり過ごした。

そんな時・・・・

『星村和也大尉.星村絵里中尉、大至急ブリッジに来てください。』

星村和也「なんだろう?」

星村絵里「とにかく行こうよ、和也。」

突然、和也と絵里にブリッジに招集するようにとのアナウンスが入る。
二人は突然のアナウンスに慌てる事なく、冷静に対処し・・・・
コップに残っているコーヒーをすべて飲み、ベレー帽を被り・・・・ブリッジへ向かった。

既にサドワラはアポロ基地を出港しており・・・・
まもなくフォールドし・・・・火星と木星の間にある小惑星帯メインベルト付近に向かう予定である・・・・・・

二人がブリッジに入ったのは、フォールドする予定の20分前・・・・

アナウンスを行ってから3分後である。

星村和也「はぐれゼントラーディ軍の艦隊が火星第3機動艦隊(第9機動艦隊)とぶつかるコースと航行している?」

渋谷勝英『早期警戒機搭載巡洋艦アシュランド所属のVF-1GとVE-1が艦載機を従えているゼントラーディ艦隊4隻を確認したそうだ。報告したデータにより、ゼントラーディ軍艦隊は後1時間30分後に我が艦隊の航路とぶつかるそうだ。』新統合軍火星第3機動艦隊司令官.渋谷勝英中将

星村和也「そんなに時間があるなら回避できないのですか?」

渋谷勝英『無理だな、回避しても我々の側面にある友軍宇宙ステーションマーズ3にぶつかる。』

二人が呼ばれたのは第9機動艦隊こと火星第3機動艦隊からの任務要請であった。
はぐれゼントラーディ軍艦隊4隻が艦載機群を率いて、火星第3機動艦隊の予定航路付近に接近していた。

回避するには十分な時間はあるが、艦隊の規模・・・・・
はぐれゼントラーディ艦隊の予測航路には友軍の宇宙ステーションがあり・・・・

どの道戦闘は避けられない・・・・・

星村絵里「艦隊の全容は分かりますか?」

渋谷勝英『ケアドウル・マグドミラ級戦艦1隻、キエトラ・ケルエール級強襲揚陸艦.と藤色と緑色のスヴァール・サラン級1隻ずつで2隻。艦載機はかなりの兵力がある。』

敵の全容はケアドウル・マグドミラ級戦艦.キエトラ・ケルエール級揚陸艦.スヴァール・サラン級戦艦2隻・・・・・

それを護衛するかのように展開するゼントラーディ軍の艦載機部隊・・・・・
艦載機だけでもかなりの兵力があり、艦隊全体の火力は圧倒的に高い・・・・・

渋谷勝英『今回、クリダ二ク宇宙軍総司令官に反応弾の使用許可を頂いている。敵艦隊に対し有効に使ってもらいたい・・・・」

星村和也「了解です、そちらから支援は出しますか?」

渋谷勝英『有人機は無理だが、ゴースト部隊を出す。艦載機に対する囮として使えるぞ。』

星村和也「それだけでもありがたいです。」

火力が高く戦力差の大きい相手には知恵で勝負するしかない。
第3機動艦隊はゴースト部隊を発進させ、囮になってくれると言う。
艦載機のメインである可変戦闘機部隊は人員損失を避けるため最後の手段として残す。

その代わりに人員損失に繋がらないゴーストを出し・・・・
ある程度の損失を確認したら止めを刺すとの事。
少数で奇襲を仕掛けるシーアンタレスからすれば、それでもありがたい事で・・・・
仕事がやり易くなる。

渋谷勝英『では健闘を祈る』

艦隊との通信が終わった。
その直後にサドワラはフォールドを行い・・・・・
艦隊からのはぐれゼントラーディ艦隊の位置情報を元に艦隊側面にデフォールドをする。

星村絵里「皆集まった、作戦ポジションを行うよ!」

ブリーフィングルームにてシーアンタレス隊の実働部隊隊員が集合した。
シーアンタレスの可変戦闘機部隊実働部隊には和也と絵里だけではなく・・・

ミアン・フローラン少尉
ジャック・バレック少尉
ミハイル・シュバイカー少尉
カーランド・ジャッレッジ少尉
らの隊員がいる。

和也と絵里はそれぞれ二人ずつ小隊編隊を組み、作戦行動に出る。

隊員の中で紅一点のミアンは絵理と同じメルトランであるかつ・・・同じクァドラン空士長であった。

副隊長である絵里はアナウンスでこれらの隊員をブリーフィングルームに集めた・・・・・。

星村絵里「では今回のチーム分けを発表します。」

レッドアンタレスチーム

星村和也.大尉
星村絵里.中尉

QF-3000E(2機)
QF-9iE(1機)
・反応弾仕様

ブルーアンタレスチーム

ミアン・フローラン.少尉
ジャック・バレック.少尉

QF-3000E(2機)
QF-9iE(1機)
・新型ミサイル仕様

グリーンアンタレスチーム

ミハイル・シュバイカー少尉
カーランド・ジャッレッジ少尉

・アルタミラ直掩任務

星村絵里「このチーム編成が今回の作戦に必要になります。」

星村和也「レッドとブルーの各チームは攻撃、グリーンはサドワラの直掩任務に就いてもらう。」

星村絵里「今回使える時間は1時間余裕がありますが、実質30分です。」

ブリーフィングでは和也と絵里は作戦内容と、配置ポジションを説明した。

攻撃目標は敵旗艦のケアドウル・マグドミラ級戦艦を反応弾で攻撃し、敵艦隊を混乱させ・・・・
更に追い討ちとして残りの反応弾を使用し更に壊滅的な混乱を招いて・・・
敵艦隊が混乱したら、最後の手段として待機している火星第3機動艦隊の艦載機で制圧する。

これが今回の作戦である。

ミアン「副隊長、今回効果的に攻めるなら私と副隊長で反応弾を搭載し攻めた方がいいのでは?同じゼントラーディ人ですし。」新統合宇宙軍シーアンタレス隊ミアン・フローラン少尉

星村絵里「いやいや・・・・・ミアンはジャックと一緒に新型ミサイルを艦内に入れて欲しいんだよねぇ、私が艦のハッチを反応弾で破壊し、その中にミサイルを入れたらかなり効果的なのよ。」

ミアン「それはそうですが・・・・・・」

この作戦には絵里やミアンのゼントラーディ軍としての知識が重要になる。
ゼントラーディ軍の軍艦には弱点があり・・・・・・・・
ゼントラーディ軍の軍人であった絵里とミアンの知識は大変役に立つ・・・・
今回、ゼントラーディ軍艦隊を普通に強襲するのではなく・・・・・・

ゼントラーディ人が故に知っている知識を使って攻撃する事・・・・・・

ミアンは絵里とエレメント編隊を組む事を望むが、絵里にはある考えがあるのか断られる。

【サドワラ・オペレーション・デ・フォールド・エリア】

アルゲニクス級サドワラ、作戦予定エリアにデ・フォールドが完了した。

作戦余裕時間は30分であり、素早く行動を起こさないといけない・・・・・

とは言え・・・・・・

既にブリーフィングと機体の整備は終わっている・・・・・
VF-3000クルセイダーのOSは最新の物に改良されている・・・・
正直VF-3000Bボンバークルセイダーを使いたかったが・・・・

配備されてないので、我慢する。

星村和也「レッドアンタレス1より2へ、編隊を組む。各チームどうぞ。」

ミアン「ブルーアンタレス、準備よし!ゴーストリリース。」

ミハイル「グリーンアンタレス、準備よし!!」
新統合宇宙軍シーアンタレス隊ミハイル・シュバイカー少尉

星村和也「各機、慎重かつ・・・素早く動け!!」

ついにシーアンタレス隊が動く・・・・
部下2名を残し、ゴースト6機と部下名を率いて和也と絵里は進んだ。

既に別のエリアでは火星第3機動艦隊のゴースト部隊がゼントラーディ軍部隊とドックファイトを行っている。
かなりの敵がゴースト部隊に食い付き、敵艦隊の防衛網を弱くした。
と言っても後何分持ちこたえられるかまでは分からない、戻ってきたら確実に挟撃される可能性が高い・・・・・

星村絵里「レッドアンタレス2、エネミータリホー。ブルーアンタレスそっちは?」

ミアン「エネミータリホー、準備いいわ。」

星村絵里「ミサイルを撃って相手のレーダーを潰す、ちなみにだけどうちらは耐性あるから安心して!そんじゃGO!」

絵里は敵の姿を視認すると、ミアンに攻撃命令を出す。
ミアンとエレメントバディのジャックがミサイル攻撃するのは敵の目を潰す事であり・・・・
更に混乱させるためである。

命令された二人はミサイルの発射ボタンを押す・・・・・・

星村和也「絵里・・・あのミサイルを発射させたのか・・・・・」

星村絵里「試射よ、使うのは持ってこいよ。」

和也は絵里の今の命令を心配するが、自身満々な姿を見て何も言えなくなる・・・・
一体、何を考えているのだろうか・・・・・・・

そうしているうちにミサイルはゼントラーディ艦隊に向かっていく・・・・・・

ズゴォォン ズゴォォォン

ズゴォォォォン

「何事だ?」

「敵別動隊の攻撃です。」

「なんだと?今艦載機部隊が交戦している奴は囮で、本命はこっちだと!?連れ戻せ!!」

「無理です、通信機器とレーダーが使えません。」

近くに展開していたリガードやヌージャデル・ガーにミサイルが命中。
命中したミサイルにより、レーダー破損のみならずジャミングチャフが散布される。

これの影響により和也と絵里達の姿を見失うわけになり、完全に思う粒にハマる事になる。

「よし敵は全滅・・・・・」

「見ろ!!敵機動艦隊だ!!本隊に連絡するぞ!!ってなんだ?」

「おいどうした?」

「通信機器が使えないぞ!」

敵艦載機部隊はゴースト部隊を全滅させるが、通信機器が破壊され混乱に陥った。
一部まともな部隊がいるが、本隊との通信途絶に大部分はパニックである。

今回、絵里がこうしたのはそれが狙いであり・・・・・
和也が考えていた反応弾を撃ち、敵に襲われ艦載機が来るまでの間機能低下を目指すも・・・・・
絵里による作戦が一番効果的な結果になった。

これこそ絵里の罠である。

「敵襲!!マイクローン数は・・・・10機!!」

「数はそっちが有利だ!行くぞ!!」

残りの艦載機部隊が和也と絵里を見つける・・・・・
ヌージャデル・ガーとシュルケル・ウー、リガードが一斉に襲ってくるが・・・・
絵里は不吉な笑いをする・・・・・・・

星村絵里「喰らいな!!」

反応弾を2発発射・・・・最初の一発は敵艦載機部隊に命中・・・
残りはケアドウル・マグドミラ級戦艦のある部分へ命中した・・・・

そのある部分とは・・・・・

「司令、伝説の反応兵器を使用。隔壁破壊されました。」

「まさか奴は・・・・・・・・」

補給物資を受け取る為の補給隔壁で・・・・・
案外、脆く内部に入りやすい場所である。
一度絵里はモーア・カリダムだった頃にその隔壁を目撃している。
ミアンも同じように護衛していたので知っている・・・・・

それが故に反応弾で隔壁を粉砕し、その中に反応弾を撃ち込み大破さようとした。

反応弾は和也の分と合わせ8基・・・・

今回使用したのは2基・・・・

残りは2個・・・・

和也も残りの3隻に反応弾を喰らわせ、最後の1基となる・・・・・

星村和也「ブルーアンタレス、そっちは?」

ミアン「現在、敵艦載機とドックファイト・・・・・厳しいです。」

星村和也「分かった俺だけで絵里を援護する。」

絵里の周りに展開している和也はミアンとジャックに絵里の支援命令を出した。

ただ・・・・二人も敵艦載機と戦っており・・・とても援護できるような状況ではなく・・・・

和也はおとなしく諦めて、個人で絵里を援護しようと考えた。

今度、反応弾をもう1基撃つため反転する。

和也は絵里についていくように動く・・・・
背後から迫る脅威を倒すため・・・・絵里の後ろにつき・・・

敵に背後を取らせないようにする。

星村絵里「よしこれでトドメ!!」

ズドドォン

星村絵里「おわっ・・・反応弾が・・・・・」

トドメを刺そうとするが、ケアドウル・マグドミラ級戦艦の反撃により・・・・

回避した際に誤って反応弾を発射・・・その先にある小惑星帯に激突する・・・・・

まさかあんな事態になるとは・・・・・

絵里は予想外であり、手段を無くし自分が考えた計画が消えた和也も驚く・・・
とは言え絵里を責めるわけにはいかない・・・・

戦場で何が起こるのかは誰にも分らない・・・・・・・次の手を考える・・・・・・

星村絵里「艦内に潜入し、敵司令官を射殺します。もしくは弾薬庫」

星村和也「絵里・・・無茶だ!!」

星村絵里「やらないと負けるわ、やらないと・・・・」

星村和也「ならば俺も行く・・・・数は多い方がいいだろ!!」

星村絵里「和也・・・・・・・分かったわ、援護お願い。」

絵里は先ほどの失敗を想定してか艦内に潜入し敵司令官を射殺する案に出た。

だけどこれはかなり危険な案であり、絵里を一人で行かせると死ぬ可能性がある・・・・
ミアンとジャックは外で戦闘中・・・・・・

火星第3機動艦隊の部隊はまだ動かない・・・・・
だったら絵里を危険に遭わすなら一緒に行った方がいい・・・・

和也はそう思い、自分も行くと提案・・・・
絵里は和也に危険な目に遭わせたくなかったが・・・・
和也の気持ちを考え了承した。

星村和也「突入!」

星村絵里「突入!!」

和也と絵里はケアドウル・マグドミラ級戦艦に突入した。
反応弾が命中し、入り口が露出しており十分中に入るのに適している環境になっていた。

バトロイドに変形し、中の廊下へ入り・・・・・敵歩兵を排除しつつ進む。

艦内にいる歩兵は混乱しており、和也と絵里の相手にはならない。
このまま楽に進めそうな感じがする。

「これ以上、行かせんぞ・・・・マイクローン」

星村絵里「こいつ・・・・しつこい!」

星村和也「絵里じっとして・・・・」

ズドン

道中、絵里が倒れていたゼントラーディ軍兵士に足を掴まれる。
その直後に和也に脳天を撃たれ、ゼントラーディ兵士は死んでしまい。
絵里は掴んでいたゼントラーディ兵を振り払い・・・

ブリッジに向けて進撃する。

しかし・・・・

ズドドドドドドドドドドドドド

星村絵里「守りが硬い!」

星村和也「弾薬庫やるしかないね、絵里。僕が援護する、弾薬庫に向かって!」

星村絵里「了解。」

ブリッジの周りは和也と絵里が接近することを悟り・・防衛を固めていた。
そのため二人はブリッジには近づく事が出来ず・・立ち往生する。

そのため作戦変更し・・・・・・弾薬庫攻撃に変更・・・

すぐさま反転し和也の支援の元、弾薬庫へ向かう。

ズガァァァン

「ぐぁぁぁぁぁ」

星村絵里「やったわ、早く待避!」

星村和也「よし行くぞ!」

弾薬庫もかなり抵抗があったが、残されたミサイル全部使い弾薬庫を爆破する。
爆破した影響で、爆炎が一斉に艦内を包んでいく。

二人は無我夢中で艦内を駆け抜ける。

ミアン「隊長!」

星村和也「二人とも無事か?」

ミアン「なんとか、副隊長は?」

星村和也「さっきまで後ろに・・・・いない・・・・まさか!」

ミアンとジャックと合流した和也だが・・・・・
後ろにいた絵里がいない事に気がつく・・・
さっきまで後ろをついてきていたのに・・・・一体何処へ行ったのか?
和也は絵里の身に何かあったと思い、爆発する艦内に入った。

星村絵里「くっもうすぐ爆発するのに、道を迷ったゼントラーディ軍の兵士だった癖に・・・・」

絵里は爆発するゼントラーディ軍艦内をガウォークで走る。
後ろには爆炎が迫ってくる。
一時期出てしまった爆炎の影響で、和也とはぐれてしまい・・・・
艦内が爆発した結果による破損箇所により、絵里は道に迷ってしまった。

星村絵里「出口は何処なの・・・・・」

弾薬庫の爆発は、誘爆はしなかったが・・・・・時間の問題。
艦内に火に包まれ、別の弾薬庫に火がついたら大爆発をお越し誘爆する。

その前に艦内から離れ、和也と合流しなくてはならない。

「逃がさんぞ、マイクローン!」

艦長が自らシュルケル・ウーに乗り、ヌージャデル・ガーと共に絵里の前に立ち塞がる。
どうやらブリッジも安全な場所ではなくなり、愛機に乗るまで追い詰められたのであろう。
丁度良く出てきた感じである・・・・・

が・・・・

絵里は状況を理解しているからから、今の艦長に激しく苛立ちを覚えた。
なんで、こんな所にいるのかと・・・・何故立ち塞がるのかと・・・

とは言え邪魔者であるのは間違いない・・・・

障害は排除しなくてはならない。

星村絵里「この艦はもう終わりよ、死にたくなかったら脱出しなさい!」

「その声は女・・・しかも我々の言語を使うとは・・・・貴様!同胞か!」

星村絵里「今は星村絵里と言う地球人女性だけど、かつてはゼントラーディ軍第118基幹艦隊ラプラミズ直衛艦隊ミリア機動部隊所属・・・・エースのミリア・ファリーナの元配下モーア・カリダム3級空士長よ!」

「裏切り者のラプラミズ艦隊の兵士か!」

絵里は艦長率いる部隊と戦いながら説得する。
しかし、艦長は受け入れないばかりか絵里が元ラプラミズ艦隊の兵士と知ると激怒する。

もはや・・・・・説得は無理だな・・・・・

絵里は戦いながら思う。
こいつらを抜けて早く脱出して、和也達と合流しよう。
戦闘を放棄し、艦長を無視して脱出口を目指す。

「逃げるか!俺の艦をこんな風にしやがって!」

星村絵里「分かっていたけど、追ってきた!」

艦長は逃走する絵里を追撃してきた。
しつこくパルスレーザーやキャノン砲を撃ってきて自分を落としに来る。

絵里はファイター形態になりながら、逃げ艦長が追いかける。

周りは爆発しており、等々他の弾薬庫も爆発。
あと少しで艦は誘爆し轟沈するだろう・・・・

星村和也「絵里!上にあげて!」

星村絵里「うえぇぇ」

星村和也「ファイア!ファイア!!」

絵里の目の前には和也がいて・・・・
バトロイド形態でこちらを狙っている。

その直後に和也から連絡来て上にあげてくれと言ってきた。

指示に従って上にあげると、和也はガンポッドを全力で撃った。
弾は怒り狂ってた艦長のシュルケル・ウーに命中させ動けなくする。

絵里がファイターで通過すると、和也はガウォークに変形し反転。
そのままファイターに変形し絵里と共に出口を目指す。

グガァァァン

「デ・カルチャァァァァァァ」

星村和也「あぁはなりたくないね、絵里この先を右折だ!ミアンとジャックが待っている。」

星村絵里「了解。」

艦内は完全に機能喪失。
どんどん爆発が起こり、艦はいつ大爆発するか分からない。
二人は必死に艦からの脱出を目指し前進する。

そして・・・・・・

星村絵里「やったぁぁぁぁ脱出できた!」

星村和也「よくやった絵里!」

星村絵里「うん。」

爆発するケアドウル・マグドミラ級戦艦から脱出に二人は成功。
二人は脱出した事を喜びあい、絵里はウイングしながらVサインをする。

そんな事をした後、生きていたミアンとジャックを拾いサドワラへ向かった。

もうゼントラーディ艦隊に航行する機能ないし。
目的達成したので長居は無用。

「逃がさんぞマイクローン」

「このまま生かして帰らすか!」

ミアン「敵の追撃、クァドランもいます。」

星村絵里「しつこい!」

星村和也「前方より艦隊、火星第3機動艦隊じゃない。ゼントラーディ軍艦隊、一難去ってまた一難かよ!」

サドワラに向かう道中、ゼントラーディ軍に追撃される。
帰還ルート付近には別のゼントラーディ軍艦隊が出現。

和也と絵里らシーアンタレス隊員は絶望的な表情を浮かべる。

既に艦載機200機出撃させ、こちらを挟み込むつもりだ!
こちらは4機完全にゲームオーバー。

と思いきや・・・

星村絵里「IFFに反応、友軍?」

星村和也「ゼントラン海兵隊部隊か!」

現れたゼントラーディ軍部隊は新統合軍海兵隊部隊で・・・
絵里達からすれば友軍である・・・・・

火星第3機動艦隊より救難要請を受理し、火星ダイモス衛星方面から来ていた。

クァドラン・ローとリガードなどの大部隊と火星艦隊のバルキリー部隊が合流し・・・
はぐれゼントラーディ部隊を圧倒。
戦意を損失しながらも抵抗したが、結局新統合軍に対し降伏を通告した。

【アルゲニクス級サドワラ】

アルゲニクス級サドワラはシーアンタレス隊全員を回収した。
ゴーストは全滅したが、人的被害はなんとか一人も出さずに済んだ。

シーアンタレス隊員は皆、安堵し待機室の椅子に座る。

星村絵里「なんとか生き残ったわね。それに和也がはぐれた私を態々迎えに来るなんて・・・・」

星村和也「妻もしくは大事な副隊長を置いて逃げたら、男としてと指揮官としても情けないからさ。それに死んだら、楽しく過ごせる相手がいなくなって寂しいからさ。当然の事をしたまでだよ。」

星村絵里「あのくらい大丈夫なのに・・・・・ありがとう。」

絵里は和也に感謝する。
感謝の言葉を述べると当然の事をしたまでだと伝える。
それを聞いた絵里は照れながらお礼を言う。

こんな素敵な人に出会えてよかった・・・
和也と絵里は七夕の日によく心の中で思ってしまう。
そしてこの仲がいつまでも続きますようにと・・・
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ランメル・ファルカの永遠に消えない心の傷

2019-03-24 01:13:23 | マクロス短編
超時空シンデレラと言われたランカ・リー。

アクション女優でカッコよさが付け加わった容姿・・・・・
その容姿が故か、男性からではなく女性からも人気の女優兼歌手である。
カッコよさの希には可愛さもあり、ランカの人気は鰻登りである。

そんなランカの源は母方の祖母のメルトランである。

その名は・・・・
ランメル・ファルカ。

ゼントラーディ軍第118基幹艦隊ラプラミズ直衛艦隊
遊撃戦隊に所属する兵士であった。

今回の物語はランカの祖母ランメルのゼントラーディ軍時代の話であり・・・・
彼女の知られざる苦しみが今判明する・・・・・・・・・

【西暦2004年】

ゼントラーディ軍第118基幹艦隊は、脱落した監察軍の戦艦を探しつつ。
別の銀河へ逃げる監察軍を追い詰めていた。

分岐艦隊群を囮にし、各直衛艦隊を駆使し・・・

監察軍の基幹艦隊を敗走させていた。

ナタルマ「敵は浮足立っている、このまま敗走させろ!!」
ゼントラーディ軍第118基幹艦隊ラプラミズ直衛艦隊遊撃戦隊隊長ナタルマ・フィーアンジュ

独立遊撃戦隊のナタルマは特殊攻撃型バトルスーツ.クァドラン・ラースを駆りながら部隊を指揮していた。
クレリア・モレス.フィオナ・メルディアスと言った部隊長とその下の遊撃兵らがクァドラン・ラースに乗り、敵を混乱。
その後ろにラプラミズ直衛艦隊や分岐艦隊主力が突入する。

そして・・・・・・・・・・

ナタルマ「ランメル・・・どうだ気分は?」

ランメル「最高です、多くの敵の血を浴びた気分は最高な心地です。」
ゼントラーディ軍第118基幹艦隊ラプラミズ直衛艦隊遊撃戦隊ランメル・ファルカ

ナタルマの部下の一人で・・・後に超時空シンデレラと言われるランカの祖母ランメル・ファルカも戦場にいた。
彼女の特徴は持ち前は元気、セミロングであるが感情により髪が動く性質を持つ・・・・
明るく元気な女の子のように感じるランメルだが、相当の腕前の戦士であり・・・・

数多くの監察軍の兵士の命を奪ってきた。

ランメル「どけ!!どけ!!私の邪魔をする奴は消えろ!!」

「うわぁぁぁぁぁ、ゼントラン来るなぁぁぁ」

ランメル「消えろ!!消えろ!!消えろぉぉぉぉぉ!!」

明るい女の子に見えるが、中身は凶悪な程恐ろしい女性兵士・・・・
どんな相手だろうが、殺す事を躊躇わない・・・・悪魔的存在であった。

戦闘に集中しすぎるとゼントラーディ人らしい交戦的で狂暴な性格が出てくる。

ランメルは敵を殺す事に躊躇せず、容赦なく殺す・・・・・・
この姿を孫のランカには見せられないような残忍な姿であり・・・・・・
恐ろしく狂暴・・・・本当の悪魔のようである・・・・・

ランメル「面白い敵はいないのか、つまらん。」

狂暴極まりない性格のランメル・・・・・・

しかし・・・・・・・・・・

それから6年後の2010年2月・・・・・

ランメルを大きく変える事件が起きた・・・・・・・・

第1次星間大戦の末期、ブリタイ・クリダニク率いるアドクラス艦隊がSDF-1マクロスと講和する。
その事態を受けて、ランメルの最高位の上官ラプラミズがボドルザーに報告。
これを重く見たボドルザーは地球人とブリタイ艦隊と第7空間機甲師団などのマクロスと交戦した部隊の排除にはいる。

「ボドルザー総司令・・・・」

ボドルザー「ラプラミズの直衛艦隊を排除する、マイクローンとブリタイもろともな・・・・」
ゼントラーディ軍第118基幹艦隊総司令官ボドルザー

無論、報告したラプラミズ艦隊も・・・・
排除の対象になり、消されてしまう可能性が浮上する。
その意図はブリタイに見抜かれており、それをラプラミズに伝え・・・・
味方につけた。

しかし

一般のラプラミズ艦隊のメルトラン達は全然その事には気が付いてなかった・・・・・・

ナタルマ「遊撃戦隊全隊員集合。」

フィオナ「ハッ」
ゼントラーディ軍第118基幹艦隊ラプラミズ直衛艦隊遊撃戦隊フィオナ・メルディアス

クレリア「ハッ」
ゼントラーディ軍第118基幹艦隊ラプラミズ直衛艦隊遊撃戦隊クレリア・モレス

ナタルマはラプラミズの会話を盗み聞きし、その場から離れ部下を招集した。
フィオナとクレリアと共にランメルはナタルマの元へ集まり、そこに大勢の女性遊撃兵達が集まる。

一体何かが始まる・・・・

一同は何かの緊張感に包まれるかのようにナタルマを見る。

ナタルマ「我々ラプラミズ艦隊はボドルザー基幹艦隊本隊と戦う事になるかもしれない。」

『えっ・・・・・』

ランメル「うそでしょ。」

ナタルマ「これから貴様らは同胞を撃つ準備をしてもらいたい。」

ボドルザー基幹艦隊本隊と戦う・・・・・
ナタルマの衝撃的な発言に・・・・遊撃戦隊の兵士たちは信じられない顔をする・・・・

ランメルもかなりショックを受け・・・・・
いつも元気な表情から180度反対の暗い表情を浮かべる・・・・・
一体何故同胞と戦うのか?・・・・なぜこうなったのか・・・・

訳のわからない悔しさから涙を浮かべる・・・・・

『全ラプラミズ艦隊兵士に告げる、我々はボドルザー基幹艦隊に処分される。それに対抗するためにブリタイとマイクローンと共にボドルザー基幹艦隊と戦う・・・同胞と戦う事を覚悟せよ!!』

ナタルマ「総員、服を着替え戦闘準備!!」

『サ・エスケスタ(了解しました)』

ついにラプラミズ艦隊がボドルザー基幹艦隊と戦う事が正式に決まった。
艦の各所ではラプラミズ艦隊の女性兵士がドタバタするようになり・・・・・・
ナタルマもいよいよ出撃と感じ、部下に着替えるように指示をする・・・・

フィオナとクレリアも他の隊員と共に更衣室へ向かうが・・・・
ランメルだけは残っている。

ナタルマ「ランメル、なぜ残っている?」

ランメル「私・・・・同胞と戦えません・・・・敵じゃないのに・・・・味方なのに・・・・」

ナタルマは残ったランメルに残った理由を聞くと・・・・
ランメルは溜まった本音と激しい感情を泣きながら吐き出す・・・・・

ゼントラーディ軍の軍人として誇りを持ち、今まで多くの敵と戦ってきた。
まだ数タームしか生きていないが、数々のゼントラーディ軍の軍人として貢献してきた・・・
なのに・・・・なぜ同胞と戦う事になったのか・・・・・

ランメルはその疑問と同胞と戦う悲しさに涙が止まらず、戦いたくないと思うようになる。

ナタルマ「ランメル・・・・お前の悲しみは分かる・・・・我が艦隊がマイクローンの船の監視・・・いやブリタイ司令やカムジンと関係を持ちマイクローンと対峙した時点で運命は決まっていたんだ・・・・・」

ランメル「でも・・・・・・・」

ナタルマ「苦しいけど戦ってくれ・・・・仲間の為に・・・・・自分自身の為に・・・・生き残るために・・・・マイクローンが勝ったらお前の好きにしていい・・・・いいな。頼む・・・・・・」

ランメル「わかりました・・・・・」

ナタルマはそんなランメルの気持ちを理解しており、今回の戦いは精一杯やって欲しいと頼む・・・・・・
頼もしく尊敬していた上官ナタルマが頭を下げる・・・・・・
泣いて悲しんでいたランメルであるが、ナタルマの頭を下げる行為を見て了承するしかなかった。

その後、ランメルはパイロットスーツに着替え・・・・・クァドランに乗る。

乗った直後・・・・・・・・・

「あれは・・・・」

「マイクローンの惑星が・・・・」

ランメル「あれがボドルザー司令官の意思・・・・・」

出撃しようとした寸前、地球はゼントラーディ軍の総攻撃を受けた。
この時、地球人の命が奪われたばかりか・・・地球人の遺産や文明が消滅した。
月面アポロ基地の記録によれば地球が太陽よりも輝いたと言われている・・・・・

ランメルはゼントラーディ軍の恐ろしさをこの時、改めて思い知った。

それからしばらく・・・・・・・・・・・・・・・・・

SDF-1マクロス艦長ブルーノ・J・グローバルの演説・・・・
そして、リン・ミンメイの歌・・・・・・

いろいろと聞こえてくるが・・・・ランメルの心はいい気分にならない・・・・・

ランメル「くっ・・・・来るな・・・・・私に撃たせるなぁぁぁぁぁぁ」

迫り来る他の分岐艦隊や直衛艦隊の兵器・・・・・
ランメルはこれらに向けて攻撃を仕掛ける・・・・・

本当は撃ちたくはないが、生き残るために殺す・・・・・
他のエリアでは数多くの仲間が殺され、自分は相手を殺す・・・・
そう考えただけでつらい・・・・・・同胞を殺す事がそんなに辛いなんて・・・・・・・・・

ランメルはボドルザー基幹艦隊決戦後、地上ヨーロッパに降り立ち・・・・・・
地上戦を戦う・・・・・・・

一か月間の戦闘を経て・・・・ついに第1次星間大戦は終結する・・・・

ランメルは他の遊撃隊の面々が入隊する新統合軍に入らず、民間人として生きる道を選んだ。
同胞を殺した痛みが消えておらず、かなり心身に傷がついたと言う。

フィオナ「ランメル・・・・かわいそうだな。」

クレリア「相当同胞を殺すのがきつかったのね。」

フィオナ「・・・・・私たちだって辛かったわよ。」

同胞を殺した重さに耐えきれないランメルを仲間たちは同情する。
ランメルと同様に同胞を殺し戦いから避けるために軍の道を歩まなかったゼントランやメルトランが大勢した。
同胞を殺し慣れている地球人には分からないが・・・・・・

ゼントラーディ軍は同胞を殺すのは、かなり痛い・・・・
風紀違反や問題行動を起こす可能性の高い兵士を処刑する事は仕方がないが・・・・
同胞と殺しあうのは精神的にかなり痛い・・・・・・・・・

ランメルはその後結婚し、ランシェなどの子宝に恵まれるが・・・・・
その傷は永遠に消える事はなかった。

【西暦2060年.地球.北米エリア】

そして・・・・娘ランシェの死亡・・・・・
孫ブレラとランカの別離・・・・・

この事はランシェにかなり精神的な苦痛を味わったと言う。

時々、ランシェが夢の中で出てきては・・・・・
助けを求めては、どこかへいなくなってしまう・・・・・・
そして、自分が殺してきた同胞や近くで死んだ遊撃隊の戦友たちが夢に出てくる。

ランシェ「これも私がしてきた報いなのか・・・・・・・」

ランシェは根はしっかりしているし、日ごろ楽しく生きているので負ける事がないが・・・・
夢を見るたびにランシェはそれを思うようになる・・・・・・・

夢の世界はあの世を繋ぐ空間・・・・・・・

そこには数多くの戦場で散った兵士たちの霊と出会う事になる・・・・・・・・

殺してきた監察軍兵士の姿・・・・・・・・・
死ぬまでそれらと夢の中の世界で会わなければならない・・・・・・・・

戦場で生きてきた人間としての運命(さだめ)・・・・・

ランメル「でも孫娘がバジュラ戦役で苦労したけど、頑張ったから祖母である私が負けるのはおかしいよね・・・頑張ろう!!」

運命だとしても・・・・・
孫娘のランカを始め、子供達や孫が頑張っている・・・・・
ランメルは子孫たちに恥ずかしくないように・・・
定期的に見える夢の亡き敵兵と戦友に負けないように生きる事を頑張っている。

永遠に消えない苦しみと戦いながら・・・・・
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死んでいった愛する人への鎮魂歌(レクイエム)

2019-03-21 10:25:40 | マクロス短編
クローディアは、毎年ロイ・フォッカーの戦死した日には必ず花をお墓にお供えしていた。

クァドラン・ローの攻撃を受け致命傷を負い・・・・・・
パインサラダを楽しみに死んだ愛する人・・・・

愛する人を殺した人は今も生きているらしいが・・・・
恨みはない・・・・・・
だって戦争だから、殺した相手からしても愛する人に大事な戦友を殺している・・・・・
仕方がない・・・・・仕方がない・・・・・

だから恨みはない・・・・・

クローディア「また来るわね、ロイ。」
新統合宇宙軍クローディア・ラサール中佐 

クローディアはロイの墓を後にする。
また来年・・・・また来年・・・・・・・・と・・・・・

悲しみや寂しさをこれ以上増やさないためにも、長居はしたくない・・・・
いつも訪れる際に思うクローディアの心だった。

エドガー「よぉクローディアおばさん。」
新統合宇宙軍エドガー・ラサール大尉 

クローディア「エドガー、私はおばさんじゃないのよ。」

エドガー「5歳も歳離れていたら、おばさんですよ。」

西暦2015年のロイ・フォッカーの命日・・・・・
従兄弟であるエドガー・ラサール大尉と再会した。

彼は空母アスカに乗艦し、ロイと一緒にマヤン島事件に遭遇しており・・・・
他の乗員と共に南アタリア島基地の職員に島流しにされ・・・・・
SDF-1マクロスの進宙式のあの事件に巻き込まれ、第1次星間大戦に参加した。

なお空母アスカはゼントラーディ軍の砲撃でインド洋で最期を迎えている。

エドガー「今年もフォッカー大佐の墓参りですか?」

クローディア「そうよ、毎年会いにいかないとね。」

エドガー「しかし、いいんですか?もう30歳、結婚はどうするんです?俺もメルトランの女の子と結婚しましたし・・・・・流石に寂しいでしょ。」

クローディア「余計なお世話よ、私の恋人はロイだけ・・・・結婚する気はないわ。」

帰り道、エドガーと一緒に帰るも・・・
クローディアの結婚話に繋がり、気まずい雰囲気になる。
今年でクローディアは30歳を迎える事になり、今だに未婚・・・・

エドガーは馬鹿にしたわけではなく、純粋にクローディアを心配して言ったが・・・
逆に不機嫌になるような結果になってしまった。

エドガー「でも親戚は心配してますよ、それに悲しんだって大佐は戻ってきませんし・・・それにこの結果を大佐は望んでません。新しい恋を見つけて幸せになってください。」

クローディア「エドガー・・・あなたに言われる筋合いはないわ!!私にはロイしかいない、あなたは私がロイにどんな思いを知ってそれを言っているの?親戚だって、私の気持ちは分からない。ほっといてよ、これ以上この話をするなら・・・私とあなたの親戚の縁は切るわ!!」

エドガー「なっ・・・・・・・・そうかよ、こんな屁理屈女と親戚なんて真っ平御免だ!!当分顔合わせないでくれ!!次会って今の状態なら、金輪際縁切らせてもらう!!」

更に心配する声をエドガーは伝えるが、とうとうクローディアの逆鱗に触れてしまう。
激しいクローディアの言葉に普段は陽気なエドガーもブちぎれてしまい・・・・
いつでも拳銃を取り出しそうな雰囲気になり、激しい言葉を吐いてその場を去ってしまう・・・・・・

その場にクローディアだけが取り残される。

本当は分かっている・・・・・
ロイが今の状態を望んでいない事ぐらい・・・・でもこうでもしないとどうにかなりそうだった。
気が狂うくらい・・・・・後悔しそうな事に・・・・・・

その後、クローディアはサーカス団ミリオム劇場に来てサーカスを見ていた。
部下であるシャミー・ミリオムの実家であり、月面アポロ基地に移り住んでいたため・・戦災から逃れている。

ずっと前にシャミーは資産家の息子と結婚し・・・・
その際に来ていたシャミーの親戚の多さに周りがびっくりした。
今もサーカス団は継続しており、時にマクロスシティに訪れては公演していた。

エステル「ラサール中佐じゃないですか、私の実家のサーカスに来てくださってありがとうございます。」
新統合宇宙軍エステル・ミリオム.少尉

クローディア「いいのよ、ミリオム少尉の従姉妹のシャミーにはお世話になったし。それにこのサーカス団好きだし。」

部下であるエステルはこのサーカス団の出身で・・・・
あのシャミーの従姉妹である。

エステルはまだ18歳の士官であり・・・・・・
お茶目なシャミーの風貌に大人らしさを加えた容姿である。
戦後入隊の彼女であるが、かなり優秀な管制官であり・・・・・
クローディアが頼りになると思わせる程である。

今回ミリオンサーカス団の公演でクローディアと居合わせたのは・・・
実家に顔を出していたからであり・・・・・
観客席に偶然クローディアを見つけたのである。

エステル「何か、悩み事ありますね。どうしたんですか?」

クローディア「親戚の坊やと喧嘩してね、傷心な状態で・・・・・・」

エステル「これは御愁傷様です。」

クローディアはエステルが質問してくると、エドガーと喧嘩した事を言う。
エステルの反応は御愁傷様ですと返すと、クローディアを心配したような顔になった。

親戚同士仲のいいミリオン家からすれば・・・・・
親戚同士の喧嘩はかなり大問題であり・・・一番の不幸と考えている。
一番の不幸を抱えた女性が今・・・・目の前に・・・・・

クローディア「そろそろ終了ね、私帰るから・・・・」

エステル「ラサール中佐、帰る前に飲みに行きませんか?」

クローディア「飲みに?」

エステル「そうです、不安な事吹き飛びますよ。」

サーカスの公演が終わり帰ろうとするクローディアに・・・・
エステルは飲みに行かないかと誘う。

いきなり酒を飲みに誘うエステルにクローディアは戸惑うが・・・・
身内のトラブルを黙って見過ごせないエステルはインパクト強く、酒に飲みに行こうと言ってくる。
流石のクローディアも流石に無視できなくなったのか・・・・・

クローディア「いいわよ、丁度飲みたかったし。」

エステル「ありがとうございます。」

エステルのお酒の誘いに乗った。

丁度、酒が大好きな愛する人ロイの命日だし・・・・・
エドガーと喧嘩した事を忘れたい・・・
そうしたクローディアの心の中で考えている事が・・・・・
エステルのお酒の誘いに乗る事に繋がった。

早速、サーカス団を後にし・・・・・近くのバーへ訪れた・・・
見た目はちょっと古めだが、つい最近建てられた新築ビルの中に入っている。

エステル「私、ちょっと友達と電話しますので・・・席を外します。」

クローディア「してきなさい、友人関係は重要よ。」

エステル「はい。」

席に座った二人だが、エステルは友達との用事の連絡がある事を思いだし席を外した。
エステルが席を外すとこの場にはクローディアは、一人バーボンを頼んだ。

バーボンはウィスキーと並ぶロイの好きな酒・・・・
今日はゆっくり、心の傷を治そう・・・・・
エドガーとの喧嘩と、ロイが死んだ時の悲しみと寂しさによる心の傷を塞ぐために。

クローディアはそう思っていると、つまみのカシューナッツと共にバーボンが出てくる。
出てきたバーボンのコップを手に取り、亡きロイに捧いだ。

クローディア「ん?」

そんな時、クローディアはある物に気がつく。

ウィスキーの入ったコップを二つ持っている同い年ぐらいの士官。
彼も同じように片方のウィスキーのコップを手に取り・・・・
何かに捧げるようにしている。

あの士官は何者だろうか・・・・

クローディアはバーボンとカシューナッツを取り、その士官に近づく。

エイデン「今は亡き愛するアンナよ、今年も静かに眠れ。」
新統合陸軍エイデン・フォスター.中佐

彼の名はエイデン・フォスター中佐。
アメリカ陸軍.地球統合陸軍を経て新統合陸軍の指揮官になっている35歳の男性・・・・
昔は素性が悪く18歳でアメリカ陸軍の軍人になったが、ASS-1の落下を受けて・・・
地球統合軍が設立し、そのまま移籍した。

統合戦争や第1次星間大戦をしぶとく生き残り、歩兵中隊長になっているが・・・・
35歳、今だ独身・・・・・・・・子供もいない。
結婚してない理由は、愛するべき人を戦争で亡くしたから・・・・

クローディア「すいません、合席よろしいでしょうか?」

エイデン「いいですよ、一人で酒飲むのも辛いですし・・・・」

クローディアはエイデンに一緒の席になっていいか聞いた。
エイデンは断わらず、むしろ歓迎と言う態度を取った。

どうやらエイデンもしんみり酒を飲むのは辛かったらしい・・・・

クローディア「コップが二つありますけど、どなたので・・・・?」

エイデン「結婚を決めた恋人のです・・・・・もう既に統合戦争で亡くなりました。」

クローディア「そうなんですか・・・・」

エイデン「それが今日・・・・・命日なんです。」

クローディア「えっ・・・・・・」

クローディアはエイデンに二つあるコップの意味を言った。

エイデンは怒る事なく、素直に今は亡き恋人のだと言う。
同じように愛する人を失ってしまった・・・・クローディアはエイデンに同情する・・・・
しかも、同じ日に愛する人を失ったと知った時はさらに驚いた。
エイデン「彼女は通信兵で、装甲車に乗り歩兵部隊である自分達を助けてきました。俺は彼女と惹かれあい、恋仲になり戦争を終えたらアメリカに戻り結婚しようと約束しました。」

クローディア「その彼女さんは何故命を落とす事になったの?」

エイデン「それは・・・ニューギニア戦線で・・・彼女が乗る装甲車が敵に攻撃されたんだ。あの当時の戦闘は激しく、俺の部隊が半数やられたんだ。俺は急いで野戦病院にかけつけると・・・彼女は致命傷を負い・・・モルヒネを打ち・・・ただ死を待つだけの状態だったんだ。」

ニューギニア戦線・・・・・
地球統合軍と反統合同盟軍はニューギニア一帯のエリアで激しい戦闘を繰り広げた。
まるで第2次世界大戦の1つ太平洋戦争の南方戦線の激しさを再現・・・・

いやそれ以上の苦しい戦場を強いられる事になった。

この時エイデンもこの戦いに参加し、恋人アンナを失う事になる。

エイデン「アンナを助けないんですか?誰か・・・・誰でもいい誰かアンナを助けてくれ!!頼む!!」

アンナは敵兵に銃弾数発を命中し致命傷を負った。

エイデンは黒いリボンを結ばれたアンナを前に助けを呼ぶ。
黒いリボンとはもう助かる価値のない事を証明する物であり・・・・・
致命傷を負った兵士らにつけられる。

すぐさま、野戦病院に運ばれ・・・・
負傷した仲間を運んでいたエイデンの元に、アンナが負傷したと言う情報が入り・・・
仲間を衛生兵に預け、アンナの元へ駆けつける。

しかし

アンナは黒いリボンが結ばれ、包帯がぐるぐる巻きになり・・・・
血の臭いが漂う・・・・・・

エイデンは必死に軍医や衛生兵・・・民間徴用の医師や看護婦に助けを求める。

が・・・・誰も相手にしてくれない・・・・
それもそのはず・・・戦場では助かる者を最優先に助ける。
助かる見込みも戦線復帰の価値のないアンナは誰も助ける気にはならない・・・

エイデンは必死に叫ぶも、アンナは・・・・・

もういいのよ、私より・・・生きる可能性のある人を・・・・エイデン愛していた・・・

と言う言葉を残し絶命した。
絶命したアンナを抱きかかえ、エイデンは絶句泣いた・・・・・・・
声にならない程大きな声で・・・・

エイデン「俺は死のうと戦場を彷徨った、第1次星間戦争ではゼントラーディ軍の砲撃を南極にいたせいで助かり・・・・結局死ぬ場所を得られずに今を生きている・・・・俺は・・・・・早く死んでアンナに会いたいのに・・・・・・」

エイデンは思い出したのか、涙を流し泣きながら自分の思いを告白した。
早く愛する人の元へ行くために戦地で死に場所を探すが見つからず・・・・・・

今こうして生きながられていると・・・・・・・
早く死にたいのに・・・・
何故生き残るかと・・・・・

クローディア「・・・・・実は私も愛する人を今日の6年前に亡くしましたわ。」

エイデン「えっ・・・・」

クローディア「第1次星間大戦で・・・・」

クローディアも自分も愛する人を失った事をエイデンに告白する。

自分と同じ悲しみを持つ人間を放っておくわけにはいかない。
同じように胸のうちを告げる・・・・・
そしていつまでも死んだ人間が・・・・・

生きている愛する人にいつまでも塞ぎ混んでいる事を望まないと・・・

望まないと・・・・・望まないと・・・・
クローディアも胸のうちを話しているうちに大事な事に気がつく。
死んだ愛する人は残した愛する人に自分の事を引摺りながら生きている事を望まない。
新たな出会いを得て幸せになって欲しいと・・・・・

エイデン「ありがとう、お陰で元気が出ました。」

クローディア「私もよ、さっきまで私もあなたと同じ気持ちでしたから。」

エイデン「はははは、ありがとうございます。」

クローディアの言葉を聞いたエイデンは明るさを取り戻した。
何かが晴れるかのように・・・・

クローディアも胸のうちを明かしたのか、表情が穏やかになる。
これをきっかけにクローディアとエイデンは話す機会が増え・・・・・
その様子に絶縁の危機に陥ったエドガーもびっくりし安心する程であった。

数年後、めでたく結婚。
毎年になると二人はそれぞれの今は亡き愛する人の墓を訪れ・・・
今の状態を報告していると言う。

最後に


いつまでも愛する死者に囚われてはいけない
死んでいった愛する人は、生きている人間に自分の事を引摺りながら生きて欲しくない。
望むのは新たな幸せを見つける事であり・・・・幸せに生きてもらいたいことである。
コメント (2)
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ミリアと副官達 そして一般部下の結婚

2019-03-19 09:08:43 | マクロス短編
【西暦2011年の5月頃】

ある日・・・ミリアは二人の女性兵士と見つめあっていた。
髪はオレンジ色であり、彼女らは地球人の女性ではない・・・・・・

ミリアと同じゼントラーディ人である。
それに・・・ミリアと共に戦場を駆けた戦友である。

デワントン「真相確かめに態々、日本からここに来たのですが・・・・・」
新統合宇宙軍デワントン・フィアロ少尉

メール「あの馬鹿・・・・モーア・カリダムが婚約ですか?」
新統合宇宙軍メール・ナリフェーン少尉

ミリア「マジだ!」
新統合宇宙軍ミリア・ファリーナ・ジーナス少尉

二人はミリアがゼントラーディ軍時代の副官であり・・・
ミリアが信頼する部下No.1とNo.2のどちらかを争う存在である。

そんな部下と話していたのが、馬鹿ことモーア・カリダムが婚約した事・・・・・

モーア・カリダムとは・・・
ミリアのゼントラーディ軍時代の出来のいい一般隊員タイプの元部下の事で
輝が参加した次期主力可変戦闘機月面出張の際に一緒になり・・・・・・

そのまま何かあったが知らんが、原隊のオセアニア軍から月面軍に転属してしまった。

ミリアはあんまり気にしなかったが・・・・・

この前、婚約したと言う超長距離メールが届いた。
内容が衝撃過ぎるため、任務のため日本から来ていたデワントンと・・・・
他の部隊にいるメールを招集。
あまりにも無茶な内容だが、有給を使い・・・ミリアの元に馳せ参じた。

もっともデワントンは丁度、任務が終わった為・・特に問題はなし。

ちなみに・・・・話すだけなら早く済むが・・・
二人は単に遊びたいだけに有給を消費しただけだし・・
特にデワントンは一緒に来た桐原茂人に地球文化を教えてもらういい機会だと考えているようだ。

ミリア「試しに月面に乗り込むぞ!月面と言ってもアポロ基地とやらだ!」

メール「マジですか?」

デワントン「マスドライバー使うのに、かなり費用かかりますし・・・・・月面からお迎えが・・・って彼処は・・・」

メール「超長距離通信を使って、アポロ基地にいるモーアに連絡したらいいじゃないですか。」

ミリア「うっ・・・・・・」

話を戻していくが・・・・・

ミリアはデワントンとメールにモーアのいる月面アポロ基地に行こうと発言する。

この発言は二人にとてつもない、衝撃を与え・・・・
真っ先にミリアに対し突っ込みが入った。

月面と地球は大移民時代の時には安い料金かつ・・・・・
1時間もしないで行けるような場所だが・・・・・・
地球統合政府と第1次星間大戦終戦直後から25年間は・・・・・・

旧時代の打ち上げ式シャトルで行くような感じであり、空母などの艦隊の出迎えがなければ行けないような場所であった。

月面には軍人家族や新たなビジネスを求め、10万人以上の人間が住んでおり・・・・
いろんな月面都市や宇宙軍総司令部があるが、簡単に往来できるような場所でもなく・・・・
軍人でも特別な事情もない限り、月面に向かう事は不可能である。

そう言われたミリアは・・・・諦めてしまう。

と思いきや・・・・・

ミリア「しかしだな・・・・直接、あの馬鹿に・・・・・」

デワントン「だから超長距離通信あるじゃないですか、まさか・・・使い方分からないんですか?」

ミリア「存在自体知らなかった。」

デワントン「はぁ・・・・」

メール「実は私も・・・」

デワントン「はぁ!?まったく・・・もう・・・・自分で超長距離通信と言っておいて・・・・」

ミリアは直接会いに行くと抵抗する。

が・・・・・・・・・

デワントンは超長距離通信を使おうと、強気で言いミリアを圧倒した。・・・・

だけど・・・ミリアは困った顔をしながら超長距離通信の存在自体と通信手段も知らないと告白し・・・・
更に言い出した本人メールまで使い方知らないと告白する・・・・・

それを聞いたデワントンはため息を吐く・・・・・

この人達、通信系はダメだと・・・・・
不勉強・・・・・・・・・と・・・・・・・・

デワントン「使い方教えますので、来てください。ミリア1級空士長」

ミリア「おう!!」

メール「私はこれで・・・・・」

デワントン「メールも来るの!!」

メール「はい!!」

デワントンはモーアに真相を問いただすのと・・・・
通信系な無知なミリアとメールに使い方を教えるため、無理矢理引っ張った。
まるで母親のような感じで・・・・

そんな光景を物陰から見ている者が・・・・・

マックス「流石はミリアの副官、しっかり者揃いだね。」
新統合宇宙軍マクシミリアン・ジーナス中尉

桐原茂人「普段のデワはあんな感じじゃないんだけどなぁ・・・俺にべったりで甘えん坊・・・・まぁ勉強熱心で・・・真面目なのはいつも通りだけど。」
新統合宇宙軍桐原茂人中尉

マックス「いい嫁さんになると思いますよ、桐原中尉。」

桐原茂人「確かにそうですけど、そろそろ結婚しろの催促は無しですよ。もう少し、ゆっくりお互いに知り合ってから。」

マックス「勿論そうですよ、結婚は急ぎ過ぎても駄目ですし。」

桐原茂人「マックスよ、それ自分が言える事なのか?」

マクシミリアン・ジーナスとデワントンと同じく日本から来た桐原茂人。
茂人とデワントンの関係は表面的には小隊長と副官の関係だが、私生活では恋人関係である。

お互いゼントラーディ人女性メルトランをパートナーに持つ二人は、ミリア.デワントン.メールの会話に気になったのか・・・

物陰からこっそり覗いていた。
一体何を話しているのか・・・・・・
だけど、凄く真面目な雰囲気そうで・・・・
何を話しているか分からない・・・・・

なんせ・・・・
三人とも自動翻訳機作動させてない状態で・・・・・・
ゼントラーディ話で喋っているから・・・・
もはやゼントラーディ人だけの世界・・・・・

せめて地球話(英語が中心言語)で喋って欲しい・・・・
マックスと茂人は心の中で思った。

【マクロスシティー.新統合宇宙軍超長距離通信センター】

デワントンの誘導の元、ミリアとメールは超長距離通信センターに来た。
画面を通じ遠いエリアにいる人間と話せる技術は軍のみが運用しており・・・
一般人は使用禁止となっている。

新統合軍の軍人と言えど、フリーパスではないので必ず胸元のICカードを通す。

小野准尉「あら?ジーナス少尉じゃない、どうしたの?団体で・・・・」
新統合陸軍小野理恵子.准尉

ミリア「実はだな・・・」

デワントン「少し使いたいので・・・・・使える?」

清少准尉「使えるけど。」
新統合陸軍清少直美.准尉

通信センターの受付の女性士官達は、デワントンに引っ張られるミリアに驚く・・・・
何やら叱られた子犬みたいな感じで・・・・・・・
理恵子と直美は思わずぎゅっとする、なんでそんな事になったのか・・・・

理恵子が立ちあがり・・・・

小野准尉「部屋に案内しますので、ついてきてください。」

デワントン達を案内した。
正直恐縮だが、まぁ恐れていたら何も始まらない前進あるのみ・・・
理恵子はベリーショートの上に被せている制帽を調整しながら歩く・・・・

震えている理恵子にミリア達は何がどうしたのか不思議がった。

その頃

月面アポロ基地では・・・・・

星村和也「美味しかったね、モーア。」
新統合宇宙軍星村和也中尉

モーア「本当ねぇ、ゼントラーディ軍時代であれば食べれなかったわ。」
新統合宇宙軍モーア・カリダム少尉

モーアは婚約した星村和也と食事をしていた。
婚約した記念に少し高めの自腹の軍のシェフが作るフランス料理のフルコースを食べ・・
二人は結構満足したようだ、もっともモーアからすればもっと満足だが・・・

二人は口を拭きながら談笑する。

「カリダム少尉、地球よりミリア・ファリーナ・ジーナス少尉から超長距離通信が入っています。」

モーア「げっ・・・・・何かしら?和也、席を外すわね。」

星村和也「分かった、俺は読書しているから。」

談笑している最中に・・・士官がやってきて、ミリアから通信があると聞くと・・・・
すぐさま通信室に向かう・・・・・・・

何か自分がやらかしたのかと心配しながら・・・・

通信室にはいると・・・・

モーア『遅れてすいません・・・・』

ミリア「ふん!?」

モーア『こ・・・・これは、ミリア1級空士長・・・デワントン2級空士長、メール2級空士長・・・・どうしたんでしょうか?』

ミリア「説明してもらおうか、この手紙。」

モーア『だから、手紙の通り婚約したんだって・・・』

ミリア「ほう・・・」

小野准尉「きゃっ婚約だって、仲間うちの話になりそう♪小町や愛美.フランソワ.キャリーなどにも教えようっと♪いや京香やリミアとかにも・・・」

ミリア達は通信室に入り超長距離通信のモニターに入ったモーアと顔を合わせた。
顔を見つめあうと、気まずい雰囲気になる。
今回の婚約の件について・・・・・

気まずい雰囲気になるが・・・・・・

案内したベリーショートの勝ち気娘な美人の理恵子は話の種になるとニヤける。
何やら面白い話になると・・・・

しばらくミリアはモーアを問いただしているとデワントンが何かに気がつく。

デワントン「っで胸のプレートの名札のホシムラ・エリは誰?」

ネームプレートに星村絵里とローマ字で書かれている事。
このネームプレートには自分の名前を入れるのが普通・・・・
このネームプレートに書かれている星村絵里は誰なのか?

デワントンの指摘に、ミリアとメールの視線はモーアに集中する。

すると・・・・

モーア「私です、結婚するにあたって改名しました。お義父様がつけてね。」

メール「平気でゼントラーディ軍時代の名前を捨てるなんて、情けない子。」

ミリア「元上官として悲しいぞ!」

モーアは星村絵里は自分の事である事を告白した。

結婚するにあたって改名するのが理由らしい・・・・・
なんでそうなったのか?実は・・・・・変な名前になるのをモーアが嫌い・・・・・

せっかく地球人になるんだから、地球人らしい名前をつけようと提案した。
話を聞いた星村謙三はモーアと一緒に行き、結婚後星村絵里になるようにした。
絵里の名前の由来は、絵に書いた里のような女性と言う意味である。
モーアはこの名前を気に入っている。

改名するとミリアとメールは落胆するが・・・・
デワントンは心の中で、私も将来的にそうなるしそのくらい許してやれよと突っ込む。

小野准尉「星村だって!?

デワントン「えぇっと」

メール「何?大声だして。」

一緒にやって来た受付士官の理恵子は星村と言う名前を聞いて驚いた。
あまりにも衝撃だったのか、口がしまらない鯉のような顔になった。
ミリア達は一体を驚いているんだと言う顔で理恵子を見る。

小野准尉「星村って言えば、玉の輿じゃない?そんな凄い家と婚約」

ミリア「玉の輿とはなんだ?」

小野准尉「玉の輿は・・・・」

女性が名家やお金持ちの男性と結婚し、自分も裕福な立場になる事。
男性の場合は逆玉と言われる。

小野准尉「凄い、星村家は旗本から帝国幹部軍人.幹部自衛官を輩出した軍人家系。星村謙三参謀は次期宇宙軍総司令官・・・」

ミリア「おい・・・・・まさか?」

メール「結構、私たちよりいい待遇になりそうね。」

驚いた理由は星村家にあり・・・・・・

星村家は大日本帝国軍の幹部士官.自衛隊では幹部自衛官を輩出し・・・・
星村謙三は宇宙軍参謀で、次期宇宙軍総司令官。
息子や娘は美男美女と聞く・・・・・・

アラスカの総司令部でノンキャリアで入隊した理恵子からすれば高嶺の花。

小野准尉「いやぁいい事を聞いた~」

ミリア「おい・・・・・帰るな!モーア、その事を知ってたのか?」

モーア『全然知らなかった、和也は純粋に好きだし・・・優秀な相棒よ。玉の輿とは何か知らないけど、私は和也が好きなの!文句ある?』

デワントン「ないない。」

メール「徳にない。」

モーア『結婚式には参加してください、ミリア隊全員に招待状送りますので。じゃあね~』

ミリア「そうか・・・って待て!あっ・・・・」

デワントン「切られましたね。」

モーアは玉の輿の意味を知らないのか、緊張感を感じさせない表情を浮かべる。
ミリアとメール.デワントンは玉の輿の意味を知り、慌て始め・・・・・
理恵子は面白い情報を聞いたと、女同僚達に教えに行く。

通信は切られるが、ミリアの頭が真っ白になった。

後日、ミリアはマックスは勿論部下たちと月面に行きモーアの結婚式に参加した。
デワントンの恋人茂人は父親と星村の家と同じ派閥出身のため、父親などをはじめとした桐原一家が集合した。

ミリア「はぁ。」

マックス「ミリア、折角のパーティーなのに浮かない顔だね?」

ミリア「今後、多くの部下達が結婚していくと考えたら毎回驚かないと考えるとな・・・・」

ミリアはパーティーで今後、部下が結婚した時・・・
どんな結婚相手なのか、どんな人間なのか気にするようになる・・・・

ゼントラーディ軍人だったが故なのかなんとやら・・・・

手に持っていたワイングラスを口に近づけ飲んだ後・・・
ミリアは深くため息を吐いた。
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脱出

2019-03-18 12:24:52 | マクロス短編
第1次星間大戦末期・・・・
ゼントラーディ軍第118基幹艦隊は地球に向けて艦砲射撃を実施した。
全艦艇から放たれた艦砲射撃の光は地球を丸飲みにし、地球人を壊滅に陥らせた。

マクロスとブリタイ・ラプラミズ連合艦隊は反撃し・・・
ボドルザーの打倒に成功・・・・
そのまま地球へ降下した・・・・・・

【西暦2010年ボドルザー基幹決戦から2週間と2日後】

マクシミリアン・ジーナスは眠りについていた。
この所戦闘やシェルターや地下基地に逃げ込んだ友軍の救助に忙しく・・・
疲れが中々取れない状態が続く・・・

これほど疲れた日はあったのだろうかと思うくらいに・・・・

起きろマックス、起きろマックス

誰かが自分を起こしてくる・・・・

一体誰なのだろうか・・・・・マックスはそう思いながら・・・
眠気はだんだんと覚めてくる。

ミリア「マックス、おはよう。」
地球統合宇宙軍ミリア・ファリーナ・ジーナス准尉

マックス「おはようミリア。もう起きる時間かい?」
地球統合宇宙軍マクシミリアン・ジーナス少尉

ミリア「いや・・・軍司令部から及びだしだ?」

マックス「!?」

起こしてくれたのはかつての敵であり・・・・・
今は愛する妻のミリア・ファリーナ・ジーナスであった。

起こされた時間帯はまだ就寝時間帯であり、まだ起こされる時間ではないが・・・

ミリア曰く・・・司令部からのお呼びだしらしい。
司令部となると行かないわけにも行かない・・・・・
マックスは制服に着替え司令部に赴く。

エマ「ジーナス中尉、夜遅く申し訳ございません。実はあるお願いがあるんです。」
地球統合宇宙軍エマ・グレンジャー中尉

マックス「お願い?命令ではなくか?」

エマ「いえ命令ですけど、お願いに近いです。」

二人が出迎えたのはマックスと同じイギリス系の女性軍人エマ・グレンジャー中尉であった。
今回二人が呼ばれた理由は、お願いに近い任務を与えるため。

一体どんな理由なのか?

マックスとミリアは首をかしげる。

早瀬未沙「私からも頼むわ、マックス. ミリア。」
地球統合宇宙軍早瀬未沙.大尉

マックス「大尉までお願いなんて、どんな任務なんですか?」

早瀬未沙「実は・・・・」

このお願いはエマだけではなく、未沙も関わっていた。
どんな任務なのか?

任務内容の意味を早く知りたい・・・・・

お願いに近い任務の内容とは?

早瀬未沙「アイルソン航空統合運用群基地に向かって欲しいの、被害は受けたけど地下施設が無事で・・・友軍部隊がまだ残存しているようでSOS信号を出してます。」

マックス「それは司令部に通したのですか?」

早瀬未沙「通しましたが、まだ了承されてません。」

エマ「なのでこうして極秘裏に作戦展開を行う事にました。」

任務内容はアイルソン基地の友軍兵士の救出だった。
アイルソン基地は旧アメリカ合衆国空軍基地であり、地球統合軍に引き継がれ・・
陸軍.海軍.空軍.海兵隊.宇宙軍.警備隊の軍が運用する統合運用基地になった。

第118基幹艦隊の砲撃でかなりの被害を受けたが、全滅はしておらず・・・・
地下施設に避難していた兵士や通常戦闘機(ノーマルファイター)などが残存した。
その生き残りの兵士達がSOS信号を出し・・・・・
通信管理していた未沙とエマがそのSOS信号を受理する。

エマ「ジーナス中尉.ジーナス少尉.我々は危機的状況にあります、世界各地ではなんとか生き残った友軍や民間人がいます。その周りには我々に敵対するゼントラーディ軍部隊がいます。せっかく生き残ったのに、それらにやられてしまって命を落としたり・・・・シェルターの中で死の恐怖に怯える事になります。なので、彼らがこれ以上犠牲にならないよう救助任務を与えます。」

早瀬未沙「今回の任務は失敗は許されません、なのでマックス.ミリアお願い皆を助けてください。」

マックスは二人の言葉を聞いて思った。
かなり切羽詰まっている状態だと・・・・

未沙とエマの話が終わると、マックスとミリアは任務を承諾した。

今回かなり難しい内容だが・・・・
やる価値はかなりあると・・・

エマ「私はキャッツアイに乗り上空支援します。」

ミリア「よろしくエマ。」

エマ「よろしく・・・・輸送機は幸いにもアイルソン基地の地下にあり、兵員の輸送が出きるそうです。帰りはそれらの護衛になります。」

マックス「了解です。」

マックスとミリアは救出部隊の先鋒として出撃し・・・
エマが索敵担当としてキャッツアイに乗り込む。

作戦に必要な人員は少ない方がいいので・・
キャッツアイのパイロット入れて4人程度の人員・・・
司令部には説明要員として未沙が残る。

そんな3人を見る人影が・・・

モーア「へぇミリア1級空士長が、つがいと一緒に・・・・」
ゼントラーディ軍ラプラミズ艦隊ミリア隊モーア・カリダム3級空士長

モーア・カリダム
ミリアの部下であり、現在・・・救出部隊の支援のための独断出撃のため・・・
ゼントラーディ軍軍籍から離され、謹慎中だが・・・・

戦いたいのがうずうずして欲求不満のメルトランである。
偶然マックスとミリア達を見かけたので、何か戦える予感がする。
何処か機体を借りて、戦場に行こう・・・・

モーアは笑顔になり向かおうとすると・・・・

ミリア「何をしているモーア・カリダム。」

モーア「ミリア1級空士長・・・これはその・・・」

ミリア「しょうがない、お前も戦いたいならついてこい。」

機体を借りる寸前にミリアに捕まってしまう。

捕まえたモーアの姿を見ていたミリアは呆れる。

素早く捕まえたけど、これほどまで警戒感を無くすとは・・・・
それに無断出撃して、またティレノール記録参謀閣下を怒らせようとするとは・・・・
とは言え、戦いたくなるモーアの性格からすればどうしようもないだろう・・・・

マックス「どうしたのミリア?」

エマ「何があった・・・・って・・・・・その娘は・・・・」

ミリア「私の大事な部下だ・・・・」

モーア「モーア・カリダムです、どうも~」

ミリア「どうやら無断出撃をしようと目論んだらしい・・・・」

モーアを捕まえたミリアの元にマックスとエマが駆け寄る・・・・
捕まえられたモーアの姿と背中を掴んでいるミリアを見て・・・・・・
リードの外れた飼い犬を捕まえた飼い主かのように見えてしまう・・・
作戦責任者のエマは呆れる・・・・

ミリア「こいつも戦いたいから連れて行っていいか?」

エマ「使える機体はないんですけど・・・・ゼントラン化するのも面倒だし・・・・」

ミリアは少しでも戦力を増やすためモーアを使おうとエマに提案するも・・・・
エマは困ったかのような顔をする・・・・

数増やしてもいいのかなぁ・・・と・・・・

本来なら極秘で行きたかったけど・・・・・・・
どうしようかな~

エマ「特別に許可します、しかし機体の貸し借りに関しては・・・・・常駐の警備兵に伝える事いいですね?」

ミリア「エスケスタ」

エマは渋々許可をする・・・・
考えてみれば・・・少しでも戦力が増えれば作戦成功率は上がる。
と言っても内心は認めたくなかったが・・・・・

その後

エマ「このバルキリーを借りたいんですけど?」

「うん?レーガー大尉の許可があるのか?」

エマ「これ上からの命令書です。」

「命令書・・・おい確かめろ!」

「ハッ」

モーアが乗る機体の為に・・・・
カール・レーガー大尉のVF-1JAバルキリーを借りる事にした。
警備兵が納得しないので、命令書を作成し渡す・・・

命令書を受け取った警備兵は確認するため別の警備兵に渡した。

「問題はないです。」

エマ「助かったわ。モーア、乗りなさい。」

モーア「ありがとうございます、中尉。」

確認が出来たので早速搭乗・・・・
初めて乗るかつては敵だった軍の兵器にモーアは興奮気味。
ヘルメットを被り操縦桿を握る・・・・

圧倒的刺激・・・圧倒的な感動・・・・モーアの感情を高ぶらせる。

後にこのJA型をまた乗る事になるのだが、この時まだ知らない。

モーアを加えたマックスとミリア、エマの編隊は滑走路に出る。
既に滑走路管制にはエマが用意した女性士官達が担当している。

カール「誰だ!?俺のバルキリーを動かしているのは?」
地球統合空軍カール・レーガー大尉

「グレンジャー中尉の指示でパイロットが一人、何でも司令部より緊急な任務で・・・」

カール「そんな事はいい誰が乗っているんだ?」

「ミリア・ファリーナ・ジーナス准尉の元部下です。」

カール「なんだとぉ?」

元の持ち主であるカール・レーガー空軍大尉がやってくる。
自分の知らないうちに機体が動かされており、慌ててテントから出てくる。
警備兵は冷静に対処し、カールを落ち着かせる。

当分の間興奮していたカールであるが、次第に落ち着きを取戻し・・・・
深くため息を吐く・・・・・

ミリア「どうだモーア、これがかつて私たちと戦ってきたVF-1バルキリーだぞ。」

モーア「最高です、クァドランのように圧迫感がなくて乗りやすいです。」

マックス「ミリアの部下ともあって中々の適応力だね。」

モーア「いやぁそれほどでもないですよ。」

ミリア「ムッ」

モーアはかなりVF-1を気に入り、既にバトロイド・ガウォークに変形し遊ぶ程適応している。
マックスはモーアの適応力を褒め、ミリアがそれに嫉妬し顔を膨らませる。

その光景を見たエマは・・・・この人達緊張感あるの?
と言いたくなるような想いになった。
とは言え、アイルソン基地のある座標まで近くなった・・・・・・

結構この人達幸運か?
エマは疑い深い顔をしながら、前を見続ける。

モーアは笑顔で外の様子を見ると・・・・

モーア「うっ・・・・」

戦闘により破壊されたヌージャデル・ガーや・・・・
砲撃により破壊され残骸の原型が残るM1エイブラムスやデストロイド・トマホークの残骸を見つける。

戦場なれしているモーアだが、この光景を見るとなんとも言えなくなった。

【アイルソン基地】

アラスカにある地球統合軍の拠点アイルソン基地。
ここは旧アメリカ空軍基地であり、レッドフラッグと言う演習が行われる基地の1つとして知られる。
現在、ゼントラーディ軍第118基幹艦隊の砲撃に壊滅したが・・・・

何やら複数の航空機が瓦礫まみれの滑走路に纏められており・・・・
そこには複数の人影が見れる。

「輸送機の配置完了しました、少佐。」

岡村宣長「電子作戦機なんでもいいから乗せるんだ、誰一人残すなよ。」
地球統合陸軍.岡村宣長少佐

「了解。」

人影の中心にいるのは、陸軍少佐岡村宣長・・・・
設営部隊隊長であり、現在アイルソン基地における生存者の中では一番階級の高い人物である。
司令官ら幹部連中は全員戦死し・・・・・

地下で作業をしていた岡村は生き残り生存者の中心になっている。

岡村宣長「乗り遅れた者はいないか?」

「第12空軍警備隊複数名と陸軍監視担当の兵士らのみです。」

岡村宣長「そうか・・・・・護衛戦闘機隊は?」

「F-15E+ストライクイーグル改.F-2ハイパーゼロ.Fー35ライトニングⅡの残存機発進準備完了。」

岡村宣長「そうか、残りの隊員を戻らせろ!早く友軍に合流する、今のご時世人類一人でも多く生き残ったら復興は可能だぞ!」

輸送機C-5ギャラクシーやCー17グローブマスターⅢなどの輸送機を中心し・・・・
生存者がどんどん搭乗していく・・・・

岡村は最後まで残り、乗り遅れた者や護衛部隊の状況を確認するなどのチェックを行う。
ある程度確認したら岡村は残りの兵士に呼びかけを行う。
この戦争はもう既に勝利者など存在しない、存在すると言っても生き残ったもんが勝ちである。

岡村宣長「いや待て、民間人のシェルターを確認しろ!」

「時間はないですよ、敵に・・・」

岡村宣長「馬鹿野郎!!民間人を救うのは統合軍軍人の役目、生き残っている奴は少しだろうと見捨てるな!!これは命令だ!朴少尉.ハワード少尉.角松少尉.米内少尉.萩島少尉.劉少尉.俺に続け!!」

『ハッ』

岡村宣長「桐野軍曹.片桐軍曹はここで俺たちの帰りを待て!!ゲイル軍曹.ハミルトン軍曹.クリューゲ軍曹.海軍のシュタイナー准尉.シン准尉.ダニロフ軍曹も同じように・・・・」

岡村は民間人の存在を思い出し、部下を引き連れ救難活動を開始した。
民間人のシェルターは軍の地下施設にも繋がっており・・・

軍の救難活動がしやすい形になっていたが、存在を忘れてしまい・・・・

岡村は急いで生存者を探した。
するとシェルターに生存者がおり、29名程が発見され急いで生存者達を滑走路に連れていき・・・・
輸送機へ乗せた。

岡村宣長「護衛戦闘機部隊、離陸しろ!!反応エンジン積んであるから燃料切れの心配はないぞ!」

『了解』

護衛戦闘機部隊の離陸を皮切りに、次々と航空機が離陸していく・・・・
目的地はSDF-1マクロスがいる地点・・・・

無事に辿りつくためにもマックスとミリア達に合流しなくてはならない。

【アラスカ某所空域】

マックスとミリアそしてミリアの部下モーアと早期警戒機キャッツアイに乗るエマは・・・・
アラスカ某所の空域を飛んでいた。

飛んでからある程度の時間は経っていたが、今のところ敵影はなし・・・
オールグリーンである。

エマ「3人ともレーダーに複数反応、IFF(敵味方識別装置)に反応、例の部隊よ。」

マックス「アイルソン基地の残存部隊か、かなりいるな・・・でも旧型が多くて問題だね。」

ミリア「マックス、こいつらを助ければいいんだな?」

マックス「その通りだね、グレンジャー中尉・・・・オペレーションを・・・・」

遂に岡村率いるアイルソン基地脱出部隊を確認した。

全体的に旧型の戦闘機しか配備されていなくて、最新鋭機はドラゴンⅡなどである。
一応反応エンジンを積んでおり、性能面では向上しているが・・・・

ゼントラーディ軍の部隊と戦ったら完全に不利に追い込まれてしまう。

一応、もし襲われた時の作戦を確認しないといけない・・・・・

エマ「ジーナス少尉のコールサインはラードーンリーダー(ギリシャ神話の伝説上の生き物)、ジーナス准尉はラードーン2.カリダムさんはラードーン3とします。」

ミリア「了解だ!聞いたかラードーン3。」

モーア「聞いてます、折角乗らせてもらいましたのでしっかり働かせてもらいます。」

それぞれ不足の事態に備えオペレーションとコールサインを決める。
エマからコールサインデータが送られ、それぞれ設定する・・・・・

設定が終わるとアイルソン基地脱出基地航空隊を通り過ぎて、反転し編隊を組む・・・・

岡村宣長「こちらアイルソン基地所属の岡村少佐だ!」

エマ「私はSDF-1マクロス.ガンサイト2のエマ・グレンジャー中尉です。」

岡村宣長「我々はSDF-1マクロスに合流を目指している、もしくは生存が確認されたエルメンドルフ基地へ向かいたい。護衛を頼む。」

エマ「了解です、しっかり護衛の任に就きます。」

岡村宣長「頼む。」

エマと岡村は交信しあう。

これから一緒に脱出する仲間・・・
お互いに協力しあって、マクロスのいる地点まで向かわなくてはならない。
とは言え・・・敵に襲われるか、敵にいつ襲われるかの状況と戦わなくてはならない。

この地帯はゼントラーディ軍残留部隊の巣である。

かなりの数のゼントラーディ兵が存在している。

「嫌だよ・・・・嫌だよ・・・・」

「大丈夫?」

「こんな状況嫌だよ、あのままシェルターにいれば・・・・いやぁぁぁぁ」

輸送される兵士の中に気をおかしくする者が出始めた。
本当に最悪な状態、劣悪な精神環境・・・

兵士達は折角生き残ったのに、常に死の恐怖と戦う事を強いられる。

エマ「レーダーに反応IFFに反応なし、これは敵よ!ラードーンリーダーは護衛隊と共に待機。ラードーン2と3は迎撃に迎え!」

マックス「ラードーン レディ」

ミリア「2 レディ」

モーア「3 エスケスタ」

ミリア「モーア、合わせろ!」

モーア「はい 3 レディ」

レーダーに敵影、数はそれほど多くはないが脅威になるだけの数はいる。
ミリアとモーアはかつての上官部下の関係でエレメント編隊を組み・・・・・

マックスは直俺につく。

モーアはバルキリーにはまだまだ慣れてなくて、正直不安な所があるが・・・
ミリアならしっかりサポートするだろう。

モーア「へぇジナールと、ヌージャル・ガーと重攻撃機か・・・」

ミリア「楽しそうだな、平気で同胞を殺せるのか?」

モーア「デブランになるならやるまでです、私は監察軍だろうが同胞だろうがマイクローンだろうがなんでもやります。」

ミリア「ほぉ私の部下とは言え恐ろしい。」

今回の相手は同胞である。
戦闘に発展すれば、同胞を殺す結果になってしまう。

それなのにモーアと言う部下は躊躇いもなく出来ると言ってしまう。

なんて恐ろしい部下なのだろう。
ミリアは内心、冷や汗を出るほどモーアに恐怖した。

モーア「見つけたわ!先手必勝、えっと攻撃は・・・・これか・・・」

ズゴォォン

モーア「やったわ、初めて使うのに最初のスコアゲット!」

ミリア「馬鹿!浮かれるな!ここは戦場だぞ!」

モーア「分かってますよ、ついでにこの機体の扱いも分かったなら・・・えい!」

ミリア「・・・・今度はバトロイドか・・・・」

敵と接敵後・・・・モーアはいきなり敵を撃墜した。
かなり浮かれている様子が見えたので、ミリアはモーアを叱咤するも・・・・

モーアはどんどんバルキリーの操縦法を覚え・・・・
次々とゼントラーディ軍兵器を破壊していった。
あまりにも早すぎる戦闘能力、ミリアは敵に回したらかなりまずいと思った。

マックス「ミリア達が敵と接敵したか・・・・」

一方

護衛部隊と共に輸送機を護衛するマックスは、ミリアとモーアが戦っている戦場を確認した。
ミリアとモーアの連携は見る限りよく出来ており、こっちに1機も接近してきてない。

流石は元上官部下関係・・・・

マックスはミリアとモーアの今の状態を褒めた。
それだけではなく・・・・・下手したら自分よりも凄い相棒になる可能性もある・・・・
負けていられないなと、マックスは嫉妬心からかそう・・・思うようになった。

マックス「アラスカ仮設防空圏は後少しか、ん?これは・・・・」

エマ「ジーナス中尉・・・敵です、大型機です!」

マックス「こちらでも確認した、すぐに対処する。」

アラスカ仮設防空圏に入ろうとした時、3機の大型反応・・・・
IFFに味方識別ならず・・・・敵・・・・・・別働隊だ!

とは言え、対した数ではなく・・・マックスは冷静に対処しようと思った。

マックス「来たな!僕が相手だ!」

現れた相手はジナール空戦ポッド。
対した敵メカニックではない、相手をするのには十分・・・・

後方に反転し、マックスは攻撃態勢を取る!

ズゴォォン.ズゴォォン

マックス「対した敵ではないな!ってしまった!1機抜かれた!」

反撃開始すると・・・・
マックスはあっなく2機のジナールをカトンボを落とすかのように撃墜した。
しかし、1機抜かれてしまい・・・マックスはあっとなった。

絶対してはならないミスをしてしまった。

そう反省したマックスは反転し、ジナールを追った。

ズゴォォンドガァァァン

岡村宣長「うぉ!?被害は?」

「被弾しました、しかしエンジンが損傷し爆発・・・・コントロール出来ますが・・・・いずれは・・・・」

岡村宣長「くそっ、敵はどうした?」

「撃墜しました。」

岡村宣長「そうか、総員態勢維持を努めろ!」

マックスはジナールの破壊に成功するが・・・・
ジナールはその前に発砲をしており、岡村が乗るC-17に被弾した。
損傷は対した事はないが、エンジンがやられ速度が低下した。

モーア「あっ!?」

ミリア「やられたのか?」

ミリアとモーアが戻ってきた・・・・
今の惨状を見て、かなり動揺している・・・・

少しずつ降下していき、後数時間飛行したら確実に落ちる。
とは言え、アラスカ仮設防空圏に入ったのでなんとかなる。
それからしばらく、編隊はアラスカの仮設飛行場に着陸した。

「消化急げ!」

C-17が着陸すると、消防隊がやってきて損傷箇所に向けて消化した。
乗組員達は消化されると、次々に降りてきてC-17から離れた。

幸いにも犠牲者が出る事はなかった。

岡村宣長「グレンジャー中尉以下、護衛部隊の活躍には感謝します。」

エマ「そんな被弾させてしまったし。」

岡村宣長「いえ、被害が出ない方が珍しいので気にしてませんよ。ただ乗組員達が無事で良かったのは事実です。」

岡村はマックスに無事にたどり着けたお礼を言う。
指揮官のエマは被害を出した事に対して謝罪するが、岡村はむしろ無事な方が珍しいのと・・・
犠牲者が一人も出なかったので笑って許してくれた・・・・・・

モーア「はぁ疲れた・・・・」

ミリア「お前、呑気な顔をしているな。」

モーア「いえ・・・・疲れたんですよ、ではありがとうございました。ミリア1級空士長。」

全てが終わると、モーアは帰っていった。
なんたって、彼女はゼントラーディ軍から謹慎命令が出ており・・・・
ティレノール記録参謀に見つかれば大目玉である。

と言っても彼女かはすれば、今回の出来事は転機であり・・・
後に新統合軍に入隊し、可変戦闘機パイロットになるきっかけになった。

ミリア「あいつももう少し冷静さを持つようになればなぁ・・・・・」

マックス「持てるさ、今は無理でも少しずつ持てるようになれば・・・・いい指揮官になるよ。」

ミリア「そうかな・・・」

モーアが去った後、ミリアは今後を心配するが・・・・
マックスはモーアの性格と行動を分析していたのか、今後の将来が期待できるとミリアに諭す・・・
今は能天気な性格だが、経験を積めば冷静な判断が出来る指揮官になれる。

指揮官になるチャンスが滅多にないゼントラーディ軍から・・・・
指揮官になるチャンスがたくさんある新統合軍に参加する・・・・・・

そうすれば彼女(モーア)にも絶好のチャンスに見舞われる・・・・
マックスはそう思っていた。

マックス「そろそろ二度寝したいな・・・・」

ミリア「もうそろそろ朝になるんだぞ!」

マックス「少しでも寝た方が仕事や戦いの強さに影響するのさ、テントまで競争だ!ミリア!!」

ミリア「そうなのか・・・って待ってくれマックス!!」

マックスは早く寝るためにテントに走る。
その後をミリアが全力で追いかけていく・・・・・・・早く寝て・・・・・・
今日の戦闘に備えなければならない・・・・・

今日もまた仲間が死んだり敵兵士を殺す戦闘に・・・・・・・

西暦2010年・・・・・・

第1次星間大戦と呼ばれる人類史上最悪の戦争終結まで後1か月・・・・・
マックスとミリアは戦い続ける・・・・・・・
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結婚前の戦い 立ちふさがるオールキル・ウィザード

2019-03-15 07:50:36 | マクロス短編
マクシミリアン・ジーナスは地球統合軍の軍人である。
ミリア・ファリーナ・ジーナスはゼントラーディ軍の軍人である。

二人は地球で、激突・・・・
マックスが戦闘を優勢に進め、ミリアは敗北と感じるほど追い込まれた。
敗北が認められないミリアはマイクローン化し・・・
副官であるデワントン・フィアロに運ばれマクロスに潜入する。

ある程度の月日が立ち・・・
マックスが輝と共にゲームセンターに行くと、生活費を稼ぐミリアを見つけた。

一目惚れしたマックスはミリアに勝負を挑んで勝利・・・
ミリアからの視点では、マックスを自分に敗北の汚名を着せた凄腕だと確信。

マックスのお誘いを利用し殺害しようとするが、三度目の敗北・・・
マックスのプロポーズを受け、ミリアは破れし者として了承する。

その後

マックスは輝に結婚宣言すると驚き、更には多くの同僚パイロットから驚かれた。

まさかの敵の兵士の結婚に上層部は頭を抱えるも・・
何かのチャンスと捉えたグローバル艦長は了承し・・・

他の上層部もいろいろ悩みはしたが
最終的にゼントラーディ軍との和平模索策として2人の結婚を了承した。

三浦佐枝子「ファリーナ准尉、軍法に関する書類と配属部隊の書類はこちらに置いておきます。VF-1Jの受領証は書き終わったら受けとりますので、その辺はよろしくお願いします。」
地球統合宇宙軍三浦佐枝子准尉

ミリア「すまんな佐枝子。」
地球統合宇宙軍ミリア・ファリーナ准尉

結婚式の前日
ミリアは本格的な地球統合軍に参画に取り込んでいた。
一応、准尉の階級は与えられているが・・・

まだ地球統合軍軍人ではない・・・ゼントラーディ軍軍人である。
正式に地球統合軍軍人になるにはいろいろと面倒な手続きをしなくてはならない。

ミリア「バトロイド ガウォーク ファイターか、マイクローンはいろいろと考え付くな。」

手続きをしながら、ミリアはバルキリーの知識を調べる。
自分が幾度も相手にしてきた敵の形態を調べる事ができる・・
本来なら持ち帰るべきものだが、マックスに敗北したミリアにはそんな気はしない。

もうゼントラーディ軍には戻れないし・・・
三度も負けては部下に会わす顔はない・・・・

ミリアの心情はそうであり、マックスとの恋に目覚めても・・・
マックスから励まされても・・・

まだまだ自分に地球文化に慣れる勇気はない。

マックス「ミリア、手続きは終わったかな?」
地球統合宇宙軍マクシミリアン・ジーナス少尉

ミリア「今終わった所だ、後はサエコが来るだけだな。」

ミリアが書類を書き終えた直後にマックスが部屋に入ってくる。
マックスの顔を見たミリアは安心し笑顔を浮かべる。

今マックスが来たのは、VF-1の受領証をサエコに渡した後・・・
明日着るウェディングドレスなどと言った結婚式の打ち合わせをするため。
既にウェディングドレスは出来てあり、今日試着する予定。

二人は完成されたウェディングドレスとタキシードが着せられているマネキンの前に立つ。

ミリア「明日この格好をするのか。」

マックス「明日は大事な行事、いや人類の歴史の新たな第一歩になる。」

ミリア「新たな歴史か・・・・」

マックスとミリアはウェディングドレスとタキシードを見て想いを述べた。

明日は人類の新たな歴史の1ページに記載され・・・・人類初の星間結婚が行われる。
そう思うと興奮を隠しきれなくなる。
早く明日が来てくれ・・・マックスは心の中で思う・・・・・

だが今ある現実は残酷だった。

三浦佐枝子「ジーナス少尉!ファリーナ准尉!」

ミリア「おうサエコ、今終わった所だ・・・明日の結婚式とや・・・・」

三浦佐枝子「大変なの!早く司令部に来て!」

マックス「?その慌てようただ事じゃないね、分かった今すぐ行く。」

マックスとミリアは司令部へ呼ばれた。
佐枝子が慌てていた様子なので、かなりいい予感はしない。

いや

忘れていたんだ、今が戦争中である事を・・・・・
とは言え、この戦争はどんな結果で終わるのか・・・
どんな感じで進むのか?

マックスは深く考えるも、そんな余裕がないので保留。
二人は司令部へ出頭する。

エイハブ「ファリーナ准尉を加えたパトロール部隊を出撃させる。」
地球統合宇宙軍航空連絡士官エイハブ・モードント少佐

マックス「本気ですか?モードント少佐、ミリアは同胞と戦う決意は出来てませんし・・バルキリーの訓練は受けていません。何故?僕の小隊は・・・」

エイハブ「グローバル艦長やマイストロフ大佐により解隊、君たち二人は独立編隊ラブバードを編成してもらう。エレメント編隊なら、何か有利になろう。」

マックス「しかし。」

エイハブ「我々は遊びでやっているわけではない、優秀なパイロットは一人や二人加えてくれるだけでもありがたい。ファリーナ准尉もすぐ慣れるための訓練にもなる。」

パトロール任務。
今日課せられた任務の内容であった。

現在、マクロスは地球統合政府から事実上の地球外追放処分にされていた。
マクロスを敵に引き連れている隙に、地球本国は防衛体制を整えると・・・・

月面基地に展開する部隊は、地球軌道上に部隊を送る反面。
補充隊員や補給物資の支援を行っており・・・
頼りになるが、いつまで支援が来るのか分からない。

自分の身は自分で守る自己防衛・・・

効率よく敵に対処するには索敵を更には強化し・・・
敵の位置を発見し迅速な部隊配置が求められる。

マックスや入ってきたばかり、いや結婚式前日でも関係ない・・・・
軍人ならば軍人としての義務が最優先になる。

マックス「ミリア、結婚式前だけど悪いね。機体の調子はどう?」

ミリア「慣れない、操縦法は分かっているが・・・・動かしにくい。」

マックス「慣れるまで僕の後ろについてきて、君のバックアップをするよ。」

ミリア「頼むマックス。」

結婚式前の出撃・・・・
生きて帰れたらミリアはミリア・ファリーナとしての任務はこれで最後になるだろう。
とは言え、ここは戦場・・・・

何が怒るか分からない戦場。
マックスは自分とミリアが無事に生き残れるよう、お守りの十字架に祈る。

【暗礁宙域】

隕石群が漂う暗礁宙域。
これからマックスとミリアが突入する宙域である。
その物陰から3機の人型の物体が覗きこんでいる。

ティモシー「なるほど、マイクローンはいつも以上に警戒は厳しいな。エキセドル記録参謀閣下の策略の影響か?」
ゼントラーディ軍アドクラス艦隊ティモシー・ダルダントン

「そのようですね、隊長。」

ティモシー「まぁその分遊ぶ価値はあるわけだ。」

シュルケル・ウーに乗っているティモシー・ダルダントンはマクロス周辺の警戒網を探っていた。
近々、本隊のアドクラス艦隊がマクロスに対して攻撃の準備に入っている。

今回もハラスメントアタックだが・・・

そのうちは総攻撃に入る・・・・
ティモシーはその事を考えながら、マクロス周辺を探る。

探れば警戒は強力、下手に動くとマクロスに動きを悟られる。
近くに敵がうろついても動かない・・・・

ある程度の敵が離れるとティモシーはある事を話す・・・

ティモシー「噂では脱走者が出たらしい。」

「知ってます、スパイに出たコードネーム青い風とそれに感化された一部の兵士が文化に汚染され脱走したと・・・」

ティモシー「その事がラプラミズの所のメルトラン共にバレて、俺達を見張っている。後ろをよく見ると・・・」

「ん?あれはクァドラン・ロー、しかも2機いる。」

ティモシー「俺達の監視だろう、下手な行動を取ればボドルザー基幹艦隊司令閣下に報告されるぞ。」

脱走者の噂
青い風のワレラ・ロリー・コンダの3人が持ち帰った文化により感化された兵士が・・・
戦闘の最中に脱走し、そのままマクロスに逃げ込んだ。

その話はアドクラス艦隊内部で広がり・・・

偶然通信を傍受したラプラミズ艦隊はアドクラス艦隊の監視を始めた。
彼女らが警戒感を示し始めたのは・・・

ミリア・ファリーナと言うエースがマイクローンスパイとして潜入したから。

下手すればミリアも文化に感化され、帰還した時文化汚染が始まるかも知れない。
その時はアドクラス艦隊と共に本隊から消させる事になる。

ティモシーはそうした事情を見抜いており・・・
誰かが脱走すれば神経質になるのも当然だと考える。

「隊長、敵が2機。」

ティモシー「カラーリングが2色か、マイクローンの機体には様々なカラーリングがあるがある程度の統一感があったが・・あれはエースだな。」

「どうします隊長?」

「我々は偵察が任務、ラプラミズの連中が・・・」

ティモシー「ほぉっておけ、我々は戦闘こそが本能・・・エースから逃げてどうする!ただ遊ぶだけさ!」

ティモシーの部下が2色のバルキリーを確認した。
マックスとミリアである、二人が進む先にティモシーがいたのである。

部下が撤退を進言するが、ティモシーは動く・・・

奴はエース、戦いこそがゼントランの本望。
ティモシーのシュルケル・ウーは隕石から離れ前へ出る。
しょうがないと思った部下もその後ろへついていった。

マックス「ブルーバード、異常なし。」

キム『こちらガンサイト1了解、これ以上何もなければ交代部隊と交代せよ!以上(オーバー)」

マックス「了解。」

ティモシーが接近している事を知らないマックスとミリアは・・・

レーダーを駆使し索敵していた。
本来なら早期警戒機キャッツアイが後方にいるはずだが・・・
索敵のための部隊を増やした結果、キャッツアイの数が足らず・・
マックスとミリアのように自らの機体に搭載しているレーダーに頼るしかない。

ミリア「ようやく慣れてきたな、感覚が身に付く。」

マックス「早いね、簡単に機種転換は出来ないはずだが。」

ミリア「ある程度操縦法を知ればなんとか動かせる。初めてでも、そのくらいは当然だな。」

ミリアはVF-1の操縦に慣れてきた。
慣れない操縦もあり、上手くついていけるか心配だったが・・・
特に問題になるような事がなく、マックスは安心した。

後はこのままのんびり、任務を終えて結婚式の準備に入る。

ミリア「マックス、多数の飛翔物体だ!」

マックス「何!?」

ミリア「こっちに来るこれは・・・・」

マックス「ミサイル!?ミリア回避しろ!」

多数のミサイルがマックスとミリアを狙ってきた。

追尾性能に優れており、ファイターで逃げるが、追いかけてくる。
チャフを撒いて追尾性を無くすも、少しだけ追いかけてくる。

バトロイドに変形しガンポッドで迎撃に成功。

ミリアも同じように排除に成功。
驚異の排除ができたと思ったが・・・・

ミリア「くっパルスレーザーだ!」

マックス「レーザーの数からすると、敵は複数機いるな・・・・何処だ!何処にいる!?」

三方向からレーザーがマックスとミリアを狙って放たれる。
幸いにも当たりはしなかったが、いつも冷静なマックスの精神にダメージを与えるのに成功し
冷静さを失って焦り始める

ミリアもガンポッドを構えながら、見えざる敵機を探す。

マックス「うわぁぁ」

ティモシー「チッ外したか。」

ミリア「マックス、あっ!?」

「貴様の相手は俺達だ!」

「上官ティモシー隊長が言うならば我らが相手になる!」

マックス「データ称号・・・これは・・・くっ、流石の僕でも厳しいなぁ。周辺各友軍へ、エマージェンシーCS(戦闘支援)を要請する。」

ティモシーの猛攻と、ミリアを攻撃する2機の敵・・・・
エース級であり、強力な連携性・・・

相手にするには数が少ない。

以前、隕石の資源回収時に出現し桐原茂人中尉が相手し・・
撃退に成功するも・・・・・

今は味方はミリアしかいない。
明日結婚式なのに、それどころじゃない状態になる。
本来ならもっと上手く動けるが・・・
慣れきってないミリアを気にしないといけないので・・・

思うように動けない。
ミリアを見捨てるわけにはいかない。
マックスはらしくない救援要請をする。

滝田英史「マックスか!?どうした?天才様が救援とは珍しい。」
地球統合宇宙軍ブランジャーズ中隊隊長.滝田英史.中尉

マックス『連携の強力な小隊さ、ミリアもまだまだ慣れてないから僕が支えないと・・・その分力がでない。』

滝田英史「分かった分かったマックス、嫁さんとお前さんは俺達が守ってやるよ!慣れるまで、嫁さんを支えてやってくれ!」

救援を受理したのは戦場のギャンブラーと称される・・・
統合戦争から活躍している、ギャンブルではマックスの天敵・・滝田英史中尉であった。
今回の偵察部隊の部隊の主体は滝田率いるブランジャーズ中隊であり・・・

16機=8チームで哨戒任務についており・・・・
マックスとミリアの部隊とは別のエリアを行動していた。

滝田英史「力発揮できないのは我慢しろ、嫁さんも時期に慣れる。元はと言えば敵のエースなんだ、それまで支えてくれ。そうすれば最高のチームになる。数分待ってろ!」

滝田はマックスの事情を悟り・・・救援に向かおうとする。
位置的にも滝田が近く・・・・僚機と共に駆けつけるのに好都合。

それでも数分はかかる。

戦場の数分は長すぎるし、大した距離じゃなくてもかなり遠い。
非戦闘地帯と戦闘地帯の感覚はかなり違う・・・

それまで間に合うか・・・

「マイクローンが落ちろ!」

ミリア「くっもう少し機体の操縦になれていたら・・・・」

滝田が戦闘宙域に向かう道中、ミリアは2機のシュルケル・ウーに追い詰められる。
ドックファイトを繰り返すも、シュルケル・ウーが火力(パワー)で圧倒し・・・・・

ミリアの背後に隕石があり、そろそろぶつかってもいいのではいいのでは?

と思うほど距離が近い。

更に言ってしまえば、機体の損傷も激しい。



マックス「ミリア!くっ」

ティモシー「そろそろお仲間がやられてしまうぞ、気にしててもいいのかな?マイクローン。」

マックス「こんなのを相手にしてたら、ミリアがやられる。かつては敵で僕の命を奪おうとしたけど、今は僕の大事な嫁さんになる仲間なんだ!こんな奴らに・・・・」

ティモシーとの戦闘により、ミリアの支援が出来ないマックス。
いつも冷静なマックスであるが、今の状況により腹を立ててしまい・・・
怒りを我慢している状態になっている。

このまま今の状況を黙ってみていていいのか?

マックスはそう思うようになり・・・・遂に・・

ティモシー「これで終わったな!」

マックス「邪魔をするなぁぁぁぁぁぁ」

ティモシー「何!こいつ姿を変えた・・・・うぉ!」

怒りが爆発し、ティモシーが攻撃しようとする瞬間に・・・
バトロイドからファイターに変形して突撃・・・

ティモシーは今のマックスの動きに動揺してしまい身を構える。

ティモシー「くっ馬鹿な突破されただと!?くそ、俺を馬鹿にしやがったな・・・許さん許さん・・・許さんぞぉぉぉぉ」

ティモシーとぶつかる寸前にブレイク(旋回)し、そのまま通り抜ける。

マックスはティモシーを撃墜するのではなく、突破を狙った。
一瞬の動揺を誘い、そこを抜ければミリアの支援が可能になる。

ただ

今のマックスの動きにティモシーは侮辱を感じ怒りを爆発させる。
背後からマックス機に対し追撃を始めた。

ミリア「まさかな、私の最期が同胞に殺されるとはな。」

ミリアはティモシーの部下に追い込まれた。
やっと操縦方法は分かったが、ガンポッドの銃弾ゼロ。
背後には大きな岩がある・・・・

もうこれで終わりだな・・・
せめてウェディングドレスとやらは着たかったが・・・
ミリアは死を覚悟しながら敵を睨み付ける。

1機のシュルケル・ウーはレーザーガンを向ける。

ズガァン

「ぐぁぁぁ」

「なんだ?退け!まずい援軍だ!」

ミリア「マックス!」

マックス「無事かいミリア!」

マックスはバトロイドに変形し・・・・
ミリアに向けたレーザーガンを破壊した・・・・

ティモシーの部下は驚き後ろへ退避、後からやってきたティモシーと合流する。

ミリア「助かったマックス。」

マックス「結婚する前にミリアが死ぬのが耐えられない、ミリアは僕が守る。」

ミリア「かつては敵だったんだぞ?」

マックス「構うもんか!今は僕にとっては大事な人だ!死なせはしない、まだ知り合ってばっかりなのに君を死なせる事は僕の死に等しいんだ!」

マックスはミリアの前に立ち、盾のようになる。

ミリアはかつては敵であったけど、今は大事な人・・・・
目の前でムザムザ殺されたら、自分は生きてはいけない・・・

マックスはそんな想いで、ミリアの盾になる。

ティモシー「殺せ!」

怒り狂ったティモシーは部下に攻撃命令を下す。
このまま二人とも殺してやる、コケにした奴等を皆殺しにしてやる。

と精神的にイカれ始めようとしていた・・・・

マックスとミリアそしてティモシー、2対3の戦い・・・
マックスとミリアが不利なまま終わろうとしてたが・・・

ティモシー「ラック!?レーダーに反応だと?」

滝田英史「待たせたな!」

マックス「中尉!」

滝田英史「賭博騎兵隊到着!これより援護に入るぜ!」

ティモシー「敵の援軍か、我ながら気がつかんとはな撤退だ!分が悪い。」

『エスケス』

滝田率いる部隊が到着、マクロスから出現した部隊含め10機になっていた。
一気に形成が逆転したティモシーは部下に撤退命令を出して、その場から去った。
それに呼応するように監視役のクァドラン・ローも撤退していく。

一方のマックスとミリアは滝田の到着にひと安心し、援軍と共にマクロスへ帰った。

エイハブ「ご苦労だったな二人とも、ファリーナ准尉のVF-1Jは明日は修理のために使えんが・・・初めてにしては上出来である。」

ミリア「ありがとうございます。」

エイハブ「今回の任務で、敵が何らかの動きがあると分かった。二人ともご苦労様だな。」

マックスとミリアは帰還してすぐに司令部へ出頭し。
今回の担当士官であるエイハブに事の詳細を報告、労いの言葉を貰う。

結構冷たい感じであるが、誉めてくれるだけマシ。

二人は再びウェディングドレスを見る為、自分達の部屋に戻ろうとした・・・

その時・・・・

エイハブ「ジーナス少尉、ファリーナ准尉待ちたまへ。」

マックス「へっ」

エイハブ「忘れ物がある、副官例の物を」

「ハッ」

エイハブが二人を呼び止めた。
一体何か用があるのだろうか?振り向くとエイハブは笑顔を浮かべていた。
そこで忘れ物だとかで、副官を呼びあるものを取りに行かせた。

副官が戻ってくると何か持っている。

エイハブ「好きなのを一つ取りたまへ。」

ミリア「これは・・・」

マックス「指輪だ・・・・」

エイハブ「折角の結婚式だ、指輪の交換ぐらいしたらどうかね?これは私個人のお祝いだ、グローバル艦長やマイストロフ大佐には内緒だぞ。」

持ってきたのは指輪、エイハブからの結婚のお祝いの品であった。
ミリアは指輪を知らないのか、興味津々で見るが・・・

マックスは頭を下げる。

態々、結婚指輪を用意してくれるなんて・・・・
冷たい人かと思ったけど、結構優しい所があるのだな・・・・
マックスはミリアと共に好きな指輪を一つとりながら思った。

エイハブ「早く行かんか、明日の準備が忙しいだろう。早く準備して、睡眠はキチンと取るのだぞ。」

エイハブの言葉を聞いてマックスとミリアは帰った。
帰る道中にミリアは・・・・

ミリア「今日は助かった、ありがとう。」

マックス「当然だよ、妻を守るのは僕の役目だからね。」

マックスにお礼を言う・・・
かつての敵、自分自身に屈辱を与えた敵・・・・
今では自分自身を助けてくれる仲間・・・

ミリアは複雑と照れ臭いが混ざった表情を浮かべる。

お礼を聞いたマックスは、これが自分の役目だとミリアに返答する。
愛する者を守るのは当然の事をしたまでだと・・・

ミリア「妻を守るのが僕の役目か、なら私はマックスを守る。」

マックス「ミリア?」

ミリア「マックスが私を守るなら、私がマックスを守らんでどうする。今回は慣れてなくて足手まといになったが、今度はそうはいかない。」

マックスの言葉に触発され、ミリアもマックスを守ると言う。

今回は助けてもらったが、いつかマックスが危機に陥る事になる。
自分ばかり頼ってばっかりいてどうしようもない。
だったら、自分がマックスを守れるようにしなければならない。

そのミリアの言葉を聞いたマックスは心の中で・・・

何処か似た者同士だなと感じた。

翌日 マックスとミリアは結婚式をあげる。
ゼントラーディ人亡命者の受け入れ、対ゼントラーディ用のプロパガンダであり・・・
ゼントラーディ軍に対する地球統合政府並びに地球統合軍上層部へ向けたメッセージであるが・・

マックスとミリアからすれば・・・・

多くの仲間に祝福されているし、二人にとってはいい想い出。

ミリア「お前は、妻はそばで手伝うものだといった。そのとおりにする。」

マックス「しかし…。」

ミリア「私もゼントラーディではエースと言われたパイロット。かならず役に立つ。」

マックス「よし、来いっ! 結婚式の当日に、華ばなしく散るのもいいだろう。」

ミリア「よし!」

結婚式当日、アドクラス艦隊の攻撃があり・・・・
マックスは機体が壊れて修理中により待機予定のミリアを結婚式場に残し出撃しようとするも・・・
ミリアは一緒について行くと言う・・・・

ゼントラーディ軍の軍人としての経歴を生かしマックスを助けたい・・・
一緒について行くミリアのマックスに対する愛する心であった。

この戦闘に参加後、アドクラス艦隊はマクロスと講和を結んだ。

「ティモシー隊長、これは?」

ティモシー「和平交渉か、ボドルザー司令は納得しないが・・・いやこのまま消去刑になるよりかはマシか。」

「はぁ?」

「我々はどうなるのでしょうか?」

ティモシー「監視のラプラミズ艦隊と無法者のカムジンと消されるな、ならば戦うしかない。」

ティモシーは講和宣言するブリタイの言葉を聞いて、ボドルザーとの戦いを予感した。
まぁどの道こうなる事を予想していた、プロトカルチャーの思わしき敵と接触してばかりでは・・・・

部下が不安そうな顔を浮かべるもティモシーは冷静さを保つ

最後に・・・・

ティモシー「マイクローンのあのオモチャ、使ってみたいものだな・・・」

と思うようになった。

【数ヵ月後、2010年3月末日第1次星間大戦終戦

人類と地球文明はゼントラーディ軍基幹艦隊の攻撃を受けて壊滅した。
地球各地はクレーターが出来てしまい・・・
地球統合軍残存部隊は残留ゼントラーディ軍の対処と・・・生存者の救護に追われた。

生存者は統合政府により約100万人と発表されるが・・
それは身元の分かった生存者であり・・・
旧反統合勢力圏や戸籍データバンクの破損による生存者身元確認出来ない者を含めると・・・

数億人の生存者がいたと言う。

この問題は不穏ゼントラーディと共に社会問題になる。

一方、地球統合軍と残留ゼントラーディ軍は統合し・・
新統合政府と新統合軍を設立・・・

今回の戦争で得た教訓を元に復興と・・・
人類文化の銀河各地に広める超長距離移民船団計画が始まる。

マックス「よかったね、ミリア。君の部下補充兵含めて全員生きていて・・・」

ミリア「彼女らには生きてもらってよかった、彼女らもいい生活を送ってもらえる事を祈る。」

マックスとミリアは制服を着ながら、廃墟となった地球アラスカの大地を歩いた。
楽しく世間話をしながら・・・

戦争が無くなったこの日から、二人はこれから新たな人生を歩むことになった。

翌年は長女コミリアの誕生。(2031年誕生のミレーヌと養女モアラミアを含めると8人娘がいた)

カムジンの反乱
銀河各地に拡散したテロ退治のためのダンシング・スカル。
夫婦仲が一時覚めきったバロータ戦役・・・

これからマックスとミリアは幸せと過酷が混ざった壮大な旅に出る。

夫婦仲は覚めきる時期があったが、心底は信頼しあい大事なパートナーとして・・
ライバルとして、二人の絆と功績は後の歴史に伝説と記されるようになった。

マックスとミリアの夫婦の愛と絆は永遠に・・・
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コミリアと桐原姉妹

2019-03-11 17:30:26 | マクロス短編
【コミリアと桐原姉妹】

コミリアは2021年以降から桐原家に預けられ住んでいる。
預けられた理由は親からの自立であり、桐原家に預けられた理由は・・・
桐原家の主桐原茂人の妻がミリアの副官デワントン・フィアロであるから。

デワントンはメールと同じように信頼する部下の1人であり。
メール以上に信頼できる事から預けられる対象になった。

コミリアの受け入れについても・・・・・
デワントン自身が賛同し、茂人も好意的な為預けられる。
預けられ一番心配されたのが、桐原姉妹。

桐原茂人とデワントン・フィアロの二人の愛娘である。

母親の元上官の娘とは言え、所詮は他の家の子。

そこに関する溝があったのではないかと心配されるが・・・
二人からすればお姉さんができた感じであり・・
母親の血からか、よく慕っていた。

桐原志保「ノルマンディーに関するトーチカの破壊はどうやるか?何か分かるマリアお姉さん。」
桐原姉妹長女.桐原志保

コミリア「トーチカの破壊って、結構難しいわよ。やはり、内部からの破壊工作が一番だけど・・・・どちらも強いリスクが伴うと思うわ。」

桐原志保「そう思うか・・・・・・う~む。」

西暦2026年3月11日のこの日
コミリアは志保に勉強を教えていた。
と言っても学校の勉強ではなく、独学・・・・・
70年以上前のノルマンディー上陸作戦を史実より被害少なく完遂できるか・・・・

志保は必死になってこれを研究しており・・・・

学校の勉強そっちのけで頑張っていた。
この志保の行動にコミリアは内心・・・・

学校の勉強もこれくらい熱意持ってくださいよ

と思うほどであった。

桐原未代「お姉ちゃん方、またノルマンディーですか?」
桐原姉妹次女桐原未代

コミリア「そうみたい。この前は第1次世界大戦の塹壕戦だったのに・・・」

桐原未代「熱心に頑張るのはいいけど、もう少し独学の戦争の歴史勉強や戦術勉強控えたら?」

少ししっかり者の桐原未代は独学の戦争の歴史にハマる姉を注意する。
学生だし、これからハイスクールの入学試験だってある・・・

既にコミリアは2年のハイスクールには合格しているし。
余裕であるが、今の志保の別の事にハマり本来やるべき勉強を疎かにするのは危険。
いや愚か者の所業である。

桐原志保「でもこれから軍に入る時には役に立つけど、戦術こそが戦争において強い武器なりと・・・」

桐原未代「お姉ちゃんがいるのは、後方地帯でしょ。軍に入るのだってまだまだじゃない、学生としての勉強してよ!」

コミリア「はははは・・・・・・」

桐原未代「マリアお姉ちゃんも、しっかり注意してください。」

コミリア「ははは分かりました・・・ごめんなさい。」

これがいつもの桐原姉妹とコミリアの関係である。
喧嘩しているように見えてもかなり仲良しであり、特に問題になるような事はない。
ダメな所はお互いにカバーし補うなど、人間としての意識を成長させている。

これからどんな大人になるのか期待が出来そうな程に・・・・

デワントン「中々、いい展開にやるわね。」
新統合宇宙軍デワントン・フィアロ予備役大尉(注意・日本名が本名)

桐原茂人「しかし・・・・・志保の独学は控えないのかねぇ?これはこれはで問題だが。」
新統合宇宙軍桐原茂人.予備役中佐

デワントン「茂人のこだわり癖が移ったのかしらね、私と茂人の娘だし。」

桐原茂人「それはそうだったなぁ、デワ。」

定期的に銭湯の仕事の小休憩(交代制)中に茂人とデワントンが覗いてくる。
どんな風に過ごしているのかを・・・・・・・きっちり観察・・・・・

仲良くやっているか、きっちりチェック。

今のところは特に問題なしオールクリア。

いや問題は志保のこだわり癖・・・・
独断専行による学校勉強無視の独学か・・・・・
まるでVF-1にこだわり過ぎた茂人のように・・

コミリア「たまにはゲームして遊ばない?通信してさ、ねっねっ。」

桐原志保「戦略ゲーム?」

コミリア「うん、そんな感じです。自分の群を率いてバトルロイヤルする的なゲームを・・・」

桐原未代「マリアお姉ちゃん、志保お姉ちゃんの悪い癖が・・・・って無駄か・・・・」

結構難しい事ばっかりやっている志保の頭を柔らかくするべく・・・・
コミリアは志保にゲームをやらないか?と提案した。

だけど

志保はコミリアが戦略ゲームやろうと提案していると思い・・・・
戦略ゲームをやるのかと言うと、持っていたコミリアはそのままYESと言う形に自然そのまま進み。
気がついた時にはしまったと思い後悔、未代は諦めたかの表情を浮かべる。

コミリアが良かれとした行動派は・・・・・
逆にその傾向を強めるだけの結果になった。

どうしたら志保は学校の勉強をするのか・・・
そんな事をコミリアは思っていたが・・・

コミリア「なるほど、きちんと勉強しているじゃない。」

実は人が見てないだけできちんと学校の勉強をしていた。

真面目に勉強する志保を見てコミリアはニッコリと笑った。
これで志保のハイスクール入試も問題はないと・・・・
笑顔のままコミリアは、その場を去る。

無論

その後、きちんと志保は志望校に入学。
未代などの面々は驚くが・・・
コミリアは実は裏ではきちんと勉強している事を知っているので当然の結果だと思った。

だが

しかし

実は・・・・

桐原志保「えぇとオペレーションバルジは・・・後テキサス大隊救出戦は・・・」

学校の勉強している最中にも、こっそり独学・・・・
言い換えれば、極秘即席サボり・・・・

この事実を知ったコミリアはどう反応するのか?
それはまだ分からない。

【娘たちと母親・ゼントランウォータ】

コミリアと桐原姉妹の母親は同じゼントラーディ人女性メルトランであり・・・
同じ直衛艦隊の兵士で、上官と部下の関係であった。

だけど

コミリアの母ミリアと桐原姉妹の母デワントンは何も語ろうとしなかった。
文明的な地球人社会に生きる3人を、血生臭い戦場の思い出を語るのは・・・・
関係悪化の恐れもあるし・・・・

関係悪化しなくても微妙な雰囲気が出る。
その事を考慮した結果、3人やコミリアの他の姉妹も知る機会がなく・・・

そのまま成長し大人になって行く・・・・
コミリアの居候後も聞く機会がなく、五年経ってもそんな話をする機会もない。
いや出来なかった。

そうした状況が続くある日・・・・

コミリア「へぇ、母がそんな事を・・・・」

デワントン「結構あの頃のミリア1級空士長はきつ目な雰囲気だけど、困っている部下や犬猿の仲の同胞には優しい対応してくれるのよ。戦場においては鬼と言える感じだけど、危機に陥っている部下に対しては見捨てずに助けてくれるのよ。無茶ぶりの多い方だったと言う悪い面もあるけど。」

桐原志保「なるほど。」

コミリアと桐原姉妹の二人は・・・
デワントンと一緒にミリアのゼントラーディ軍時代の事を話していた。

3人はまだまだゼントラーディ軍時代の母親の事を知りきってない。

ゼントラーディ軍の様子は数多くのゲストのゼントラーディ人により語られるけど・・・
母親のゼントラーディ軍時代の話はあんまり分からない。
母親と同じゼントラーディ人女性メルトランでも、母親に関する事は知らない。

質問をしても噂で聞いた程度と言われるのが結構多かった。
一方のコミリアを含む桐原家では・・・・

中々そんな話が話が出ることはなく・・・・・

今回たまたま、志保の悪い癖の独学でクァドラン・ローを調べていた時・・・・

ゼントラーディ軍時代の母親達がどんな事をしているのか気になったり
いつも志保の独学に冷ややかな反応する未代まで食い付き・・・

とうとうデワントンに聞くと言う事までするようになった。

桐原未代「母さんにとってミリアさんってどんな方だったの?」

デワントン「私にとっては命をかけるだけのある価値がある方よ、いや価値では語れない絶対に最後までついていきたいと思える方だったわ。」

桐原未代「なるほど~」

デワントンは元上官であるミリアの事をどう思っているのかを告白した。
最後までついて行きたいと思える人柄だったと・・・

その話を聞いて志保と未代は目をキラキラさせる。

一方 コミリアは普段のミリアを思い出すと・・・
確かにと思える・・・

桐原家に来る前母親の仕事を見てきており・・・
夫マックスと上手くやっているだけではなく、部下ともよくやっており
慕われている・・・・のは事実・・・

昔からそこの大事な部分は変わってないんだな、コミリアは今のデワントンの話を聞いて感じた事である。
更に思い出せば・・・

ミリア「私がゼントラーディ軍時代の宝は部下だわ。」

コミリア「宝?」

ミリア「私はエースのミリアとして有名だが、事実を誇張されている場合がある。私一人では戦況は好転しないし、無茶をすれば死ぬ危険性があった。そんな私を支えたのが部下であり、いつも危機を救ってくれた。私は部下と言っても格下に見ないで同じ目線で見る、部下の気持ちに私も答えないと平等じゃないわ。同じ戦友として大事にしないと・・・マリアも、いい仲間を得てね。」

ミリアは部下を格下に見ないで同じ目線に立っていたと言っていた。
部下から慕われたのもこうしたミリアの責任感や人格によって得られたのだと・・・

そんな事も言っていたから慕われた。
コミリアも母親のような部下に慕われるような人材になりたいと思った。

【桐原姉妹の父親への気持ちby父の日】

桐原茂人
桐原姉妹の父親で、デワントン・フィアロの夫そして・・・
SDF-1マクロスのバルキリー乗りであった男である。

第1次星間大戦の数々の死闘を繰り広げ・・・・
命を推して当時敵であったデワントンを助け・・・・
そして同じ部隊の戦友になり、結婚した。

そこまではいいのだが・・・・

順調に大尉に出世し部隊長任命されるが・・・
受領する機体がVF-1バルキリーじゃないと拒否。
上からも切れられ、地球の硫黄島基地に左遷。

その後予備役になった。

数年前、一応復帰するも今では予備役の銭湯屋の主人である。

コミリア「っでことで今さらで悪いんで、茂人さんの事に聞きたいんだけど、いいかな?」

桐原志保「うん・・・「いいわよ。」

桐原未代「いろんな事言いたい気分だったし。」

そんなダメダメな経歴な一応軍人の父をどう思うのか?
コミリアは桐原姉妹に聞いてみた。

こんたダメダメな経歴で実際は・・・・

桐原志保「ダメな所はあって最悪な反面、母さんや私たちに優しいからいい父親だと思うわよ。」

桐原未代「ダメな所はいい失敗例だし、家族に優しくする所は学ぶべき所よ。私は父の事が好きよ!」

嫌なところはあるのだが、茂人の人間的な良さもあってか・・・・
悪いようには言ってない。

全否定せず、一度父の事を見つめ直せば新たな父親像ができる。

それが桐原姉妹の答えである。

桐原志保「逆にマリアお姉さんの方はどうなのよ?」

コミリア「私?」

桐原未代「そう、私達だけに聞いてもフェアじゃないわ。」

桐原姉妹からもコミリアにマックスをどう思うのか聞いた。
父親と言う存在・・・・コミリアにとってマクシミリアン・ジーナスとはどんな男か・・・

二人もコミリアが父親に対してどのように思っているのかを気になる。

その答えは・・・

コミリア「大好きよ、なんたって私のパパだから。」

大好き・・・

自分自身をこの世に送り出した両親の一人だから。
人間としても尊敬できる・・・

それがコミリアの答えだった、それ以上でもそれ以下でもない。
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南鳥島基地 

2019-03-10 04:12:38 | マクロス短編
【西暦2013年.1月4日.極東・太平洋軍管区.南鳥島.新統合軍基地】
旧日本国の小笠原諸島に属していた南鳥島。
第一次星間大戦では砲撃に飲まれず、戦災による被害は軽微であり・・・
戦前の面影を残す、貴重な島である。

現在は滑走路が延長し、可変戦闘機部隊を展開したり。
沖合に洋上プラントを作り・・・・・

南鳥島気象隊員や整備局員を含め423名が駐屯している。
陸軍も展開しており、基地には数機だがデストロイド部隊が展開している。

南鳥島ははっきり言って田舎の警察署のような感じがしており・・・・
特徴らしいものがないのが現状である・・・・・・

チェヨン「であるから、我々の任務は気象台の防衛が第一であり・・・少数の人数で防衛に徹しなければならない。」
新統合陸軍.キム・チェヨン軍曹

新統合陸軍の21歳になる若き女性軍人キム・チェヨン軍曹もその南鳥島を守る一人だ。
約半年後にはアグレッサー部隊に転属する予定だが、現時点では島を守る1兵士に過ぎない。

チェヨンはK-2を背中に抱えながら、朝礼の司会の当番をこなす。

結構この朝礼はいろいろと面倒であり・・・
自分の当番にならないように祈る事が多い・・・・

無論であるが、チェヨンもその一人であり・・・・

きちんと声を張って喋っているが、内心は心がたがたである。

とは言え朝礼は必須事項であり・・・・
中断するわけにもいかない・・・
無論軍隊なので拒否権なんてものは最初から存在していない・・・・・

チェヨン「なので~(緊張して噛みそうだよ)」

緊張しても噛んでしまいそうになっても・・・・・

拒否権がないので最後までやり通さなきゃいけない・・・・
それが新統合軍の軍人に課せられたチェヨンの役目である。

それからしばらくして・・・・・

「キム軍曹・・・ご苦労様です。」

チェヨン「正直、司会は願い下げです。」

「そう言わないでください、皆思っている事ですから。」

チェヨンによる本日の朝礼が終わる・・・・

司会が終わるとほっとする・・・・・肩の荷がごっと落ちるかのように・・・・

なんたって・・・・・日系.ラテン系.アフリカ系.ゼントラーディ系.アジア系などの様々な人種の男女の兵士の目線がまっすぐだから。
無論・・・・同じ韓国系の兵士もいるけど・・・・緊張するものには変わりはない・・・・・・・

「キム軍曹・・・・硫黄島基地経由の厚木基地の補給品の納入の護衛、室井軍曹と頼むよ。」

チェヨン「ハッ」

緊張解除されたのもつかの間、次の仕事がある。
それは補給品の納入である・・・・

自給するための設備は南鳥島や洋上プラントにあるが・・・・
足りない物資がある・・・

同じ極東・太平洋軍の厚木基地や、オセアニア軍から補給物資が届き・・・・・

納入したら補給物資の洋上倉庫へ運ぶ際の護衛をする。

補給物資が届いたら、トラックでLCACが待機している地点まで向かい・・・・・
そのままLCACに乗り組んで洋上プラントへ向かう。
到着したら収納格納庫に入り、物資を降ろす・・・・・

そんな作業の繰り返しである。

室井沙羅「疲れるわねこの警備業務、暇な業務とは言えいつ敵に襲われるか・・・・」
新統合陸軍.室井沙羅.軍曹

チェヨン「確かにそうですね、反統合同盟残党の潜水艦が最近活動しているらしいので・・・・」

室井沙羅「潜水艦は怖いわ~まるでハイエナみたい。」

警備しなんとなくLCACに乗り込み気楽そうな作業だが・・・そうではない・・・・
反統合同盟のアクラ級などが地下の潜水艦ドックにて前の第1次星間大戦を生き残っており・・・・・
定期的に輸送機を襲撃したり、小規模船舶にハラスメントアタックをするなど・・・・

いらいらしそうな攻撃を繰り返していた。

無論、LCACもその対象であり・・・・・
襲撃して物資を破壊したり奪い取るケースがある・・・・・・・・・

いくら警備行動が暇な業務でも気を抜いたら死に直結する・・・・
決して気を抜いたりできない・・・・

チェヨン「ずっと海を眺めながら銃を構えているけど・・・・怖いわ・・・・」

常にチェヨンら統合軍歩兵隊員の海を見る気持ちは中から化け物が出てくるような恐怖に包まれており・・・
数分後に敵に襲われるかもしれない可能性があるので安心できない・・・・・

そんな状況下の中でようやく物資の搬入作業完了・・・・

チェヨンらはそのままLCACにて南鳥島基地へ帰った。

【食堂】

食堂・・・・・兵士たちの娯楽を提供する場である。
兵士の娯楽は食事であり、美味い飯は外す事ができない・・・・

自給施設で作った食材や近くの海で取れた養殖施設の魚・・・・

そして各方面軍から取り入れた食材を使って料理している。

チェヨン「~♪」

この日はチェヨンの好きなタットリタンがメニューとしてあり・・・・・
チェヨンの機嫌はかなりいい。

他にもいろんな地域の料理がありかなり大盛である。

エレン「今日も大盛だね。」
新統合海軍.観測員.エレン・ラムゼイ.曹長

チェヨン「その分体力使うから妥当な量だと思うけど?」

シャーリー「確かに使うけど、女の子らしくもっとカロリー気にしたら?」
新統合宇宙軍シャーリー・・ロシュフィル少尉

結構体力を使う軍の仕事もあってか、ついつい量を大盛にする事もしばしば・・・・
チェヨンは自分の好きな量があれば、配食の兵士に大盛を注文する・・・・

大盛が全品に及んでしまう事があり・・・・
同僚たちはチェヨンの健康を考え心配してしまう・・・
このままで太りすぎてしまうと・・・・

と言っても結構この現場はカロリーを消費する・・・・・・

神経を尖らせなきゃいけないし、見えざる潜入工作員に対処しなくてはならない。

なので食べられる時は食べておこうがチェヨンの方針・・・・らしい・・・・

チェヨン「はぁ午後は一人で巡回か・・・・」

ヘルメットを被り、K-2を構えながら巡回に入るチェヨン。
巡回は重要な任務であり・・・・

工作員として潜入した敵に対する警戒し、もし異常があれば・・・・
出来る限り損害を低下させる作戦行動に入る。
無論、巡回で重要警戒施設を警備している兵士4名の指揮官に異常がないかを確認する事も・・・・

南鳥島を警備する上で重要な任務である。

チェヨン「お疲れ様です、弾薬庫周辺に異常はありませんか?」

「特に異常はありません。」

チェヨン「了解です。」

お互いのICカードを確認し本物かどうか確かめ、異常がないかを調べる。
稀に警備兵を殺害して工作員が入り込んでなりすますケースがあり・・・・・・
こうでもしないと、警備上に不安が出る。

ただICカードを確かめあうだけではなく、検査装置から相手の顔にレーザーが出て顔認証する事もする。

【離島定期便】

南鳥島などの離島には定期便がある。

それが先ほどのチェヨンが警備していた補給物資を運ぶ手段である。
厚木基地から離陸した新統合軍輸送部隊と百里基地や横田基地から出撃したVF-1編隊が合流し・・・・・
目的地に向けて移動する。

アクラ級改や旧反統合同盟残党地域からSv-51などが飛来し襲撃してくる。

新統合軍参謀本部は輸送機1機には2個小隊の護衛が派遣される事が義務付けをし・・・・
反統合同盟残党の飛行隊から身を守る体制を整えている。

「ようやく陸にたどりつけますね。」

「油断するなよ、安心しきった時が一番安全じゃないんだ!とりあえず、降りるぞ。」

統合軍の輸送機は南鳥島の飛行場へ着陸をする。
護衛の機体は輸送機が最後まで安全であるかを把握してから着陸する。

どんな時でも最後の安心による油断から危険を守るには最後まで警戒を解かない事である。

警戒を解いてしまえば、かなり厳しい代償を味わう結果になってしまう。

チェヨン「お疲れ様です、キム・チェヨン軍曹であります。補給品でありますか?」

「そうだ、領収のサインを求めるよ。」

チェヨン「はい分かりました。」

降りてしまえば、次は補給物資の護衛に当たる警備兵達に不安を分け与え・・・・
再び、自分が所属していた基地に帰る・・・・・・・

【南鳥島防空飛行隊】

南鳥島基地にはつい最近だが、防空飛行小隊が2個設置された。
基地の防衛をかなり強化させるには可変戦闘機の力が必要だと・・・・

南鳥島基地を管轄する日本列島にある極東・太平洋軍司令部が決めた方針であった。

硫黄島基地などの航空基地の設置できるだけの広さのある拠点には当たり前のように配備している。

基地飛行隊の目的とは、基地周辺地域の索敵など様々な要因が存在する。

別の目的であれば、極東・太平洋軍.環太平洋軍.オセアニア軍のを結ぶ中間地点である意味合いもあった。

「おっ定期便の到着か、今度はオセアニア地域なのか・・・・・」

スクランブル室ではパイロットが定期便がどこから来るのか確認していた。
日本からなのか、パラオなのからなのか、オセアニアからなのか・・・・・

なぜ飛行隊のパイロットがそんな事を話しているのかと言うと・・・・

食事関連であり・・・・

輸送機が来た方向によって・・・・
今日のご飯いやこの1週間の食事の料理内容が変わるからである。
緊急内容のない兵士からすればいい暇つぶしである。

イージス巡洋艦コンゴウ

【イージス巡洋艦コンゴウ】

第1次星間大戦を生き抜いた幸運艦コンゴウ。
この艦は現在、東京シティの横須賀軍港に停泊している。

まだまだ1線級に活躍しやすいとの事で・・・・
近代化改修を行い日本近海の防衛を担っているのであった。

「艦長、横須賀基地まであと少しです。」

「よし対潜警戒現にせよ!」

「ハッ了解しました。」

偵察が終わると別の艦へ交代する際に、母港へ帰る模様・・・・

後は修理を行い、問題箇所がないか点検される。
これは当たり前の事であり、当たり前な事・・・・・

ただ今回、戻るだけではなく・・・

新たに近代化改修も行う予定である。

近代化改修によって巡洋艦コンゴウを新たなステージへと昇格させるのである。

とはいえコンゴウだけ改修するのではない、前大戦を生き残った艦船たちも改修予定であり・・・・・
戦後再生産されたアドバンスド・アーレイ級に負けないような能力をつける予定である。

とは言え宇宙軍が優遇されているので、かなりの時間を要する事になるが・・・・

洋上艦隊の存在は惑星防衛に必須であり・・・・・
反統合同盟残党対峙には大きな抑止力になるのでかなり効果が高い。

「巡洋艦コンゴウ、第2号ドックに入り改修作業に入ります。」

「そこのタグボート退避しろ!!」

横須賀についた巡洋艦コンゴウは第2ドックに入り改修作業に入った。
これから新たなステージに昇進するため、コンゴウは当分の間眠りにつく・・・・・

コンゴウに追加されるのは、対潜能力の効果など様々な物を搭載する予定との事・・・・・
これからコンゴウがどのようにして進化していくのか?

その物語は後に別の機会にて語られるであろう。
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ガルドのとある悩み/カリーナ・バセット中尉

2019-03-10 00:29:49 | マクロス短編
ニューエドワーズ基地でスーパーノヴァ計画が進められている頃・・・・

ゼントラーディ系や旧反統合系の技術者が勤務するゼネラル・ギャラクシー本社では・・・・・
YF-21の輸送の準備に取り掛かっていた。

複数の様々なYF-21の試作機が送られる予定であり・・・・・
その中の優秀な反応のでる機体を中心に試験が行われる。
無論、今回は負けられない勝負・・・・

なんせ次期主力可変戦闘機開発・・・・
それに今回負けたら二連続ライバル企業新星インダストリー社に負ける結果になる。

ゼネラル・ギャラクシーの幹部らはそう思っていた。

ガルド「ほう中々いいOSだな。」
ゼネラル・ギャラクシー開発チーム主任.ガルド・ゴア・ボーマン

「今回、YF-21が次期主力可変戦闘機に決定された場合に使われるOSです。これさえあればどんなパイロットでも乗れやすくなりますよ。」

ガルド「ほうほう心がけはいいな、と言ってもまだ時期は早いのでは?」

「うっ・・・・・・・言われてみれば・・・・・・・確かに・・・・・・」

このYF-21の開発の最前線にいるのは・・・・
地球人とゼントラーディ人のハーフの男性であるガルド・ゴア・ボーマンである。
今回の試験に熱心に力を入れており・・・・

1号機から3号機まであるYF-21のうち・・・・・
2号機のテストパイロットに決定している。

ガルド「ふぅ仕事が終わったな。」

仕事が終わるとガルドは自分の自宅に帰る・・・・・
と言っても、このまま帰るのは忍びない・・・

少し本社の近くにあるバーに立ち寄るとしよう。

ガルドは帰る前に近くのバーに立ち寄った。
何かが物足りない気がして。

「いらっしゃいませ。」

ガルド「とりあえず、バーボンの水割りを・・・・」

「かしこまりました。」

いつもこのバーを訪れるとバーボンの水割りを頼む。
こうする事でゼントラーディ人の血による攻撃的衝動を抑える事ができる。

後は仕事のストレスも発散する事ができ・・・・

ガルドからすれば天国のような場所であった。

ここにいれば悪いことが皆吹き飛ぶような気がする。

ただ・・・・・

ガルド「しかし、なぜ誰も俺と一緒に酒を飲みに誘わないのだろうか?」

ゼネラル・ギャラクシーに入社して一度も誰もお酒に誘われた経験がない。
一体なんでだろうか?

それが気になってしょうがない。

一体なぜ酒に誘ってくれないのか?

ガルドは他の社員から食事に誘われる事はあるのだが・・・・
なぜお酒は誘われないのか・・・・・・・・・・

ガルド「まぁいい今は酒で仕事の疲れを癒す事に専念しよう。」

毎日そう思うが、常に酒で仕事の癒す事を最優先にし気にしないようにする。
と言っても毎日同じような事を思ってしまうのだが・・・・・・

それはあえて突っ込むだけ無駄である。

そんなある日・・・・

ガルド「皆で酒を飲むぞ、俺が奢ってやるついてこい!!いよいよ惑星エデン入りになる。」

ガルドがYF-21開発スタッフに惑星エデンへ向かう前の出陣式の宴の飲み会をしようと誘った。
今回、ガルドは皆と飲みたくてかなり張り切っている様子であり・・・・・
まるで少年の日の純粋な目をしていた。

今日はたくさん飲んで惑星エデン.ニューエドワーズ基地におけるスーパーノヴァ計画のコンペに勝とう・・・・
新星インダストリーに今度こそ勝利する。

その前に景気よく思う存分に飲もうとガルドは考えていた。

「普通の食事にしましょうよ。」

「酒にするといろいろとまずいですし。」

ガルド「ん!?」

一方の開発チームの面々は酒を飲む事に反対し食事のみにしましょうと訴える。
この時ガルドは何か違和感を覚える。

とてつもない違和感が・・・・・・

いや確実に違和感が今目の前、この時起きている。

ガルド「なぜ酒を外すんだ!!酒は食事を美味しくする絶好な調味料級の品だぞ!!」

ガルドは必死になって酒を飲む良さを訴える。

しかし

開発チームの面々は逆に不安そうな顔に見る。
この展開はますますやばいんじゃないのか?

ガルドもだんだんと不安になってくる。

そんな厳しい状況の中で開発チームの中で声を上げた。

「主任は酒が入ると暴れるのか不安なんですよ。」

「そうそう、プロジェクト前なのに暴れたらすべてYF-21開発が水の泡になりますよ。」

ガルド「なんだと!?」

ガルドと酒を飲まない理由・・・・
それはガルドが酒によって暴れるのではないかと言う不安・・・・・

その不安のせいでガルドが暴れ乱闘騒ぎから警察沙汰・・・・

警察沙汰になった事が公になり、プロジェクトスーパーノヴァが台無しになってしまう可能性が出てくる。

開発チームの面々はその可能性からガルドと一緒に酒を飲みたくないと思っていたようである。

ガルド「そんなバカな、俺は酒飲んでも暴れないしむしろその気を抑える。」

「例えそうでも少しでもリスクがあると不安になるんですよ、その事を考えてください。」

ガルドは誤解を解こうとするも逆効果でさらに拒否られる。
いろいろと説得した結果、最終的に酒は含まない事になり・・・・・
食事会の後、ガルドはいつものバーへ向かう事になった。

ガルド「どうして俺の人生はこうも報われるような事がないのか・・・・」

バーで思いっきり愚痴を吐いた。

だが・・・・・ガルドの悩みはまだそんなもんでは終わっていなかった。

更に掘り下げるとガルドの悩みはまだそんな程度では終わってなかった。

それはガルドが新入社員時代の事・・・・・・・

ガルド「このたびゼネラル・ギャラクシーの社員になりましたガルド・ゴア・ボーマンです」

ガルドは新入社員のあいさつでかなりの好印象を持つ自己紹介をした。
男性陣から人気があったが、女性陣からあんまりいい反応がされていない。

一体何があったのだろうか・・・・

不思議そうに女性社員の方を見る。

ガルド「やぁファリーナ先輩。」

「どうもガルド君。じゃっ・・・・」

ガルド「・・・・・」

なんでか・・・・ミリア・ファリーナと同姓のメルトランの先輩が急ぎ足で走る。
まるで避けられているかのように・・・・・・・・

振り返れば振り返るほど・・・・・・

ガルドの嫌な思い出を思い出した。

ガルド「くっ・・・・どうして俺の人生はそこまで幸せな結果にはならないのか・・・・」

この不遇続きにガルドは嘆く。

その後、ガルドはスーパーノヴァ計画に参加し・・・・・
かつての幼馴染イサムとミュンと再会する・・・・・

当初は対立するも、最終的に和解へ至るも・・・・・・・・

ゴーストX9の出現に伴う殿を務め壮絶な相打ちを遂げる・・・・・・

YF-21はコスト面と整備の難しさから失格になり・・・・
次期主力戦闘機の座を確保するのである・・・

【第2部カリーナ・バセット】
カリーナ・バセット。
地球人とゼントラーディ人女性メルトランのハーフである。

成人すると新統合宇宙軍に入隊しVF-1RA飛行隊やVF-11飛行隊などを経験し・・・
ロイ・フォッカー章とチタニウム章を獲得している。
そうした経験もあり、新たな兵器の開発試験の参加資格を有する事になる。

カリーナ「これがVF-22シュトゥルムフォーゲルⅡか、ドイツのメッサーシュミットMe262に連なるパペットネームか。」
新統合宇宙軍カリーナ・バセット中尉

「中々いい機体でしょ中尉。」

カリーナ「かなりいいわ、名機と言っていいほどよ。」

カリーナは初めてVF-22に触れる機会に恵まれた。
一般隊員向けの機体であるが、カリーナが満足するだけの要素がいろいろとあった。
操縦性、バトロイドによる機動性・・・・・

まるで母が乗っていたクァドラン・ローのような感覚がする。

事実、VF-22はクァドラン・ローの要素をふんだんに取り入れている。

カリーナ「でもこれが量産機にならないのは残念ね。」

「競合機であるVF-19エクスカリバーの方がコスト面に優れていますので、でも特殊部隊やエースパイロット用の機体としてはこのシュトゥルムフォーゲルⅡの方が優秀ですよ。」

カリーナと一緒にいるゼネラル・ギャラクシー社員はVF-22を自信満々に優秀な機体だと言う。
既に新統合宇宙軍総司令本部月面アポロ基地ではムーンシューターズと言う部隊が・・・・・
VF-17とVF-22と言う編成で編成されており、かなり優秀な成績を収めているらしい。

この事もあってか、ゼネラル・ギャラクシー社はかなり興奮状態に陥っていた。

それにマクロス7船団などのプレゼン訪問も決定している。

カリーナ「しかし、ミリア・ファリーナ・ジーナス予備役大佐がいるマクロス7船団にこのVF-22をプレゼンするとは・・・・・正直私のような平均的な女性士官がやっていいのか・・・恐縮しちゃうなぁ。」

「バセット中尉が優秀で品位のある女性であると軍司令部が認めている証拠ですよ、胸を張ってください。」

カリーナ「そう言われると更に恐縮しちゃうよ、困ったなぁ。」

カリーナ自身はVF-22を優秀な機体だと認めているが・・・・
憧れのミリア・ファリーナ・ジーナスがいるマクロス7船団にプレゼン訪問するのはかなりやっていいのか疑問に思う。

なんせエースのミリアはメルトランのエースで一番有名になった人物で・・・・・・

同じように並ぶ著名人の中では一番有名な人物だ。

そんな人物がいるような移民船団にプレゼン訪問するのはなんか申し訳ないような気がする・・・・・・

胸を張れと言われるも・・・・
恐縮しちゃうもんはしてしまう。

カリーナ「こんな時は食べるしかないわね。」

恐縮するカリーナはPXでいろんな食べ物を買って食べる。
カリーナは結構いろいろと大食いをする性格であるが、なぜか太るような事がなかった。

ゼントラーディ人が故か、カロリーの効率力消費されている影響もあるが・・・・

尋常でもない程食べる・・・・・・

それは置いて置いて・・・・・

カリーナ「にしてもVF-22のプレゼンでマクロス7船団に行くのだから、どうミリア予備役大佐に挨拶したらいいんだろう・・・・・緊張しちゃうなぁ。」

マクロス7船団行きとなればミリアに会える可能性がある。
その際はどんな対応すればいいのか、緊張して分からなくなる・・・・・

どう挨拶すれば・・・・・・・・・

カリーナは頭を抱えながら必死に考える・・・・・・

しかし

結局どう挨拶すればいいのか分からないままそのままマクロス7船団へ向かう事になる。

ちなみにだが、マクロス7船団へ行く際のVF-22がミリアのパーソナルカラーである・・・・
レッドカラーであった事に対し、カリーナは仰天したと言う。

ミリア本人の前で真っ赤なVF-22を披露する事になる・・・・
それはミリアを怒らせる事を意味し・・・・
無断に全身赤の機体を使うんじゃないわよと、言われる事を想像しおびえたようだ。


別の話になるが、ミリアに披露したが別に起こる案件で放ったようだ。

そのままマクロス7船団へ向かったカリーナだが・・・・・
のちに重大な歴史に関わるある勢力の一部と戦う羽目になってしまう・・・・・

この時誰もそうなる事を予測してなかった。
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メガロード2013/誕生ダンシング・スカル シーアンタレス

2019-03-09 10:08:30 | マクロス短編
【西暦2013年9月超長距離移民船団メガロード01】

メガロード01が出航してから1年が経過した。
2013年に入ると初の植民惑星プラネットエデンが発見され・・・・
翌年にはメガロード01の同型艦による移民船団が次々と出港した。

近距離移民船団により、数々の植民惑星とヒューマノイド型の異星人の国家と国交を結ぶなど。
繁栄が期待される状態になりつつあった。

『こちら月面クラビウスクレーターベースより、メガロード01へどうぞ』

「こちらメガロード01からクラビウスクレーターベースへ、オールグリーン。」

『こちらクラビウスクレーター了解、アポロクレーターベース並びに地球総司令部に近況を報告するオーバー』

この日もメガロード01はクラビウス基地を通して近況を報告していた。
移民船団の義務は超長距離通信を行い中継地点を通じて近況を報告するのが義務である。

このような体制が取られているのは・・・
後続のメガロード級移民船団が安心して銀河の海に出る為であり・・・

後にイルミナシオンとの戦いに巻き込まれるメガロード02とメガロード03も・・・・
月面基地を通して通信を行っており・・・・・
入植できそうな小さな惑星があれば、中継地点を作り・・・・・

軍隊などを駐留させる。

「船団長、報告終了しました。」

一条未沙「ご苦労様です。」
第1次超長距離移民船団長早瀬未沙.少将

メガロード01船団を率いるのは一条未沙少将・・・・・
かつては早瀬未沙であり、SDF-1マクロスに乗艦し第1次星間大戦を経験し・・・・
今は一条輝と結婚し・・・一条姓となっている。

少将と言う階級は船団長特例であり・・・この若さで将官は異例の大出世であり・・・

彼女の年齢であれば、高くても少佐・・・よくて大尉・・・普通は中尉から下士官かである・・・
統合軍の基準であればどれほど異例なのかは分かる。

一条輝「スカルリーダーから各機へ・・・各エリアのパトロールに入るぞ、各小隊ことに展開しろ!」
新統合宇宙軍.スカル大隊司令官.一条輝中佐

『ハッ』

この男の名は一条輝・・・・
ファンレーサーの少年が偶然戦闘に巻き込まれ・・・・
VF-1Dバルキリーに乗り込み・・・軍人へ進んだ。

現在は未沙の夫であり、スカル中隊隊長兼スカル大隊司令官である。

数々の伝説とトライアングラーの伝説を築いており、一躍有名になったエースパイロット。

今は未沙と結婚したい、娘未来を授けている。

一條輝「ようやくパトロール任務から解放されるな。」

輝はパトロール任務を終えるとメガロード01に接続しているARMD級に回収される。

今回のパトロールは後任部隊に任せて終了。
周辺宙域の安全はオールクリア。

何事もなく平穏なりと・・・・・

自分が休んでいる間は、敵に襲われない限り娘とゆっくりしよう。
輝はそう思いながら、この場を後にする。

一条未沙「交代までまだ時間あるか、定時には帰れないわね。輝・・・未来大丈夫かしら?」

一方の未沙は船団長の職務が長くなりそうで帰れそうにない。
なんせこの船団の心臓部であるのだから・・・・

メガロードだけじゃない、多数の軍艦や移民船を指揮する責任者だから。

いつも副船団長が来るまで休みはない。

「一条船団長、交代に参りました。」

一条未沙「助かったわ、もう疲れがたまってくたくたなのよ。後の事はお任せね。」

「ハッ、了解しました。」

ようやく副船団長がやってきた。
これでやっと休む事が出来るし、家に帰る事が出来る。

未沙は更衣室に向かうと私服に着替えメガロード01内の家に帰った。

結構長時間勤務、早く帰らないと・・・・

一条輝「お帰り未沙、ご飯は作ってあるよ。」

一条未沙「ありがとう、ところで未来は?」

一条輝「疲れて寝ちゃったよ。」

家に帰ると輝が料理を作って未沙の帰りを待っていた。
愛娘の未来は既に寝ており、ベッドですやすやと眠っている。

輝と未沙は未来が寝ているベッドに来て笑顔で愛らしい娘の顔を見る。

一条未沙「可愛いよねぇ、未来はどんな子供に育つのかしら?」

一条輝「最初はお堅い性格なキャリア・ウーマンになりそうだなぁ。」

一条未沙「もうそれは私の性格に似てしまうって事?でも案外、生意気でちょっと歳上をおばさんと言う感じになるんじゃない?」

一条輝「なにぃ!?まんま俺じゃないか!」

冗談を交えながら、未来の将来を考える。

これからどんな大人に成長するのだろうか?
成長するにつれてどんな性格になっていくのだろうか?
輝と未沙は考える。

輝はごく普通の一般家庭の出身、未沙は軍人家系の出身・・・・
案外、それらの要素が混ざったかのような性格になるのだろうか?
二人はその事を想像する。

一条輝「まぁ案外、以外な性格になるかもしれないね。」

一条未沙「それもそうよねぇ、まぁ私達の育て方次第じゃないのかしら?輝。」

一条輝「確かに、案外飛行機馬鹿になりそうだな~」

想像しても、結局は自分たちの育て方次第。
もしくは未来の行動次第・・・・・・・

最終的に人格の完成は未来が行う。

その翌朝

一条未沙「今日、休みだから私が未来の面倒見るわね。」

一条輝「あぁ頼むよ未沙。」

普段、二人が同時にいない時は近所に未来を預けるが・・・・
今日は未沙が休みなので未来の世話をやる。

一方の輝はパトロール任務があるので出勤である。

二人が一緒に休日になる日は希にしかない。

一条輝「行ってくるよ、未沙。」

一条未沙「行ってらっしゃい、輝。今日は私の手料理よ!」

一条輝「それは楽しみだ!」

今日も新たな歴史が進む。

例え歴史の本に乗らないような出来事ではあるも、二人の歴史にとっては・・・
貴重な歴史の1ページである。

その後、二人は2016年。
メガロード01船団の失踪で歴史の表舞台から消える。
公式ではまだ存在しているが・・・

二人や同じくメガロード船団にいたリン・ミンメイの姿を知る者はいない。

ただ数十年後・・・・・

いやこれはまた別の機会で・・・

第2部月面の部下から

同時期・・・・
地球防衛の最大の要塞衛星月面にある・・・・
新統合宇宙軍総司令部アポロ基地・・・

マックスとミリアは元部下に誘われ自らのバルキリーに乗り・・・
出迎えの艦隊に回収されアポロ基地にやって来た。

今回二人が及ばれしたのはある理由から

それは・・・・

星村絵里「ようこそ、ムーン・ベースアポロへ!」
新統合宇宙軍.星村絵里.少尉

ミリア「貴様こそな。元気そうで何よりだ!」
新統合宇宙軍ミリア・ファリーナ・ジーナス中尉

月面アポロ基地完成12周年記念。
2001年、地球統合宇宙軍の総司令部として月面アポロ基地が完成した。
その同年にはメガロード01と呼ばれる事になるSDF-2メガロードの建造が始まった。

アポロ基地を皮切りにグランドキャノンやクラビウス基地など・・
月面各地に統合軍軍事施設や新たなフロンティアとして移り住む民間人の都市が作られた。

かつての日本国の皇族やそれに連なる家系が集団移住し・・・
神道の本拠にした事でも知られる。

そんなアポロ基地は毎年、完成何周年記念イベントが行われている。

マックスとミリアが来たのは地球のマクロスシティーからの特使であり・・・
宇宙軍総司令官星村謙三とアポロ基地司令官に挨拶するのが目的である。

二人は更衣室で軍の清掃に着替えており・・・
頭には制帽を被っている。

マックス「まさか君の義父上が宇宙軍総司令官に任命されるとはねぇ。」
新統合宇宙軍マクシミリアン・ジーナス大尉

星村絵里「はい、結構私・・・いい玉の輿に乗りました。」

ミリア「モーア、夫婦関係が一番だぞ!」

星村絵里「私と和也の関係は良好です。」

今回出迎えてくれたのは、星村絵里。
かつてのミリアの部下の一人モーア・カリダムである。
今は星村謙三の息子でエースパイロット星村和也の妻になり・・・・
日本人らしい名前に改名しパイロットをやっている。

星村和也「ようこそ月面へジーナス大尉。」
新統合宇宙軍星村和也中尉

マックス「ありがとうございます。星村中尉もお元気で・・・・」

星村和也「愛妻がいるので当然です。」

星村和也、星村謙三の息子であり・・・
きちんとした実績のあるエースパイロットであり、絵里の夫である。

今も実戦部隊に勤務している。

マックスとミリアは星村夫妻と共にパーティー会場へ向かう。
その道中、宇宙艦ドックを覗ける展望室があった。

そこには2隻の軍艦があった。

ミリア「あれはなんだ?」

星村絵里「来年就役する予定の特務艦アルゲニクス級です、特務艦なのでVF-X部隊向けですが。」

マックス「でも中々いい艦だね、一度は乗って見たいもんだね。」

その艦とはアルゲニクス級、VF-X向けの特務艦であった。

今日の記念日に新たな部隊の創設を発表する予定であり・・・・・
これからどのような運用方法で使われるのかも説明される予定である。

マックスとミリア.絵里.和也はパーティー会場へ向かう。

「ジーナス君か、よろしく。ご夫人も美しい。」

マックス「ありがとうございます。」

いよいよパーティーが始まった。
幹部軍人を始め、各政財界の大物までもが結集している。
ミリアは料理を食べたそうだが、今はそんな雰囲気じゃないため顔が難しそうにしている。

星村和也「固まっているね、絵里の元上官。」

星村絵里「料理が食べてたいのを我慢しているのよ、私は和也のお陰で慣れたけど・・・・ミリア1級空士長は・・・まだまだかぁ。」

絵里と和也は酒を持ちながら、今の様子を見ている。
緊張しているミリアを見て、絵里はしっかりして欲しいと思った。

元上官だし、緊張しないで堂々として欲しかった。

ようやく解放されたミリアが料理を少し慌てて食べるのは見て・・・
微笑ましいけど、もう少ししっかりしてくれと更に思う。

「では新たな特殊部隊ダンシング・スカルとシーアンタレスの指揮官の発表です。」

星村和也「おっ発表されるのか、楽しみだなぁ。俺には無縁な話だけど。」

マックス「案外、決まるかも知れませんよ。」

いよいよ新たな特殊部隊ダンシング・スカルとシーアンタレスの指揮官の発表がされる。
皆は一体誰が発表されるのかを楽しみにする。

果たして結果はどうなるのか?

わくわくしながら司会の話を待つ・・・

「ダンシング・スカルの隊長はマクシミリアン・ジーナス大尉、副隊長はミリア・ファリーナ・ジーナス中尉。続きましてシーアンタレスの隊長は星村和也大尉、副隊長星村絵里中尉。」

ミリア「なっ」

マックス「なにぃぃぃぃ!?」

選ばれたのはマックスとミリア・・・・・そして星村絵里と星村和也。

この二グループの夫妻がそれぞれの特殊部隊の隊長になる。
まさかの展開にマックスとミリアはかなり驚く。

こんな展開になるなんて聞いてないと。

星村和也「同じ特殊部隊の隊長としてよろしくお願いします。大尉。」

マックス「どうも・・・・」

星村絵里「同じ中尉としてよろしくお願いします。ミリア♪」

ミリア「お前・・・元上官への敬意なくなったな。」

それぞれ特殊部隊の指揮官になった者同士握手する。
なんでこうなってしまったのか、マックスとミリアは困惑するし・・・
何せ元部下から敬意がなくなって、馴れ馴れしくミリアと呼ぶようになっている。

一体どうしたものやら・・・・

とは言うものの・・・
2つの特殊部隊に2隻の特務艦とクルー、隊員が配属になる。
その特務艦とはアルゲニクス級である。

マックスはアルゲニクス級に乗れる事に関して、まっいいかと思ったので。
満足・・・

その反面
元部下からの敬意が無くなった事に関してミリアは複雑な感情を数時間抱いていたようだ。
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マクロス7 2072

2019-03-07 12:39:36 | マクロス短編
一人のゼントラーディと地球人のハーフの少女は二人の男性に恋をした。
一人は同じグループの歌手、一人はお見合いで出会った軍人・・・

そのトライアングラーは1つの戦いに巻き込まれ・・・・

そして終わらした・・・
ただ、恋をした一人の歌手は放浪の旅へ出て・・・・
恋をした一人の軍人との関係は縮まる。

それから7年が立ち・・・・・
一人の歌手は帰ってくるが少女から一人の女性になった彼女はある事に気がつく。

自分にはついてはいけない部分がある。
もし結婚したらお互い対立し嫌いになり別離してしまう事を・・・・

彼女はその歌手に想いを伝えるのを諦め一人の軍人と結婚する事を決める。

だけど・・・・

本当は一緒に生きたかった、でもそれに伴う力はなかった。
その彼女は結婚式の時に・・・・・
一人の人間と結婚した嬉し涙と、一人の人間と別離した後悔の涙を流す。

それからかなりの年月が経った。

【西暦2072年】

第2次ウィンダミア独立戦争が起きたり、数々の紛争が増えた70年代。
その彼女は夫と一緒に住んでいる。

その彼女の名前はミレーヌ・キザキ
いやミレーヌ・ジーナス。
ガムリン木崎と結婚し3人の子宝に恵まれた。

一人目は歌手のアルテミス・キザキ
サンダーチェッカーと言うグループの歌手、祖母譲りの緑髪が特徴。

二人目はミラーン・キザキ
おっとり系の女性軍人であり、姉妹の中では色っぽい。

三人目はアメリア・キザキ
ミラーンと同じ軍人であり、エースパイロットである。

ミレーヌはガムリンと共に3人の娘を育て幸せに暮らしていた。

そんなある日・・・

アルテミス「思うように歌えない。」
サンダーチェッカー.アルテミス・キザキ

ミレーヌ「思うように歌えないですって?」
歌手ミレーヌ・キザキ

アルテミス「思うように声が出ないのよ、私が歌いたい声じゃない!」

アルテミスが実家に帰ってきて早々、思うように歌えないと訴える。
あまりにも衝撃的なアルテミスの言葉にミレーヌは驚く。

その歌えない理由は思うように声がでない。

自分が思っているような声が出ないと。

ミレーヌ「まさかそんな・・・・」

アルテミス「そんなでも、事実よ。ママ、どうしたらいい?」

ミレーヌ「どうしたらって、アルテミス・・・声の病気じゃないの?」

アルテミス「違うわよ、病院に行ったけど原因は不明だって。」

声の病気が原因じゃない・・・・

一体何がアルテミスを苦しめるような要因になったのか・・・・
病気でも無ければ一体なんなのか?

ミレーヌは首を傾げて考える。
アルテミスを歌えなくした原因とは一体・・・・
数分考えるも分からない・・・・

その後、軍司令部から帰ってきた夫・・・ガムリンとその事について話す。

ガムリン木崎「声が思うように出ないか・・・・」
新統合宇宙軍ガムリン・木崎大佐

アルテミス「そうなのよパパ、どうしたらいい?」

ガムリン木崎「う~む、どうしたらと言っても当分発声練習するしかないな。」

ミレーヌ「声の練習ねぇ、それもいいかも知れない。アルテミス、当分サンダーチェッカーの活動を休んで声の静養したら?」

アルテミス「うん、そこまで言うならするわ。」

ガムリンから声が出ないなら練習すればいいと言われる。

これは練習と言う名の静養である。
声が思うように出なくなったのは気持ちの変化の可能性もある。
なので・・・その気持ちの変化と自分の声に合うように練習し・・・

これからも歌手活動を行えるようにする。
これがガムリンの提案であり、同じように歌手であるミレーヌも納得した。

翌日、アルテミスはサンダーチェッカーの活動を休止し静養に専念することをネット発表した。

アメリア「おっお姉ちゃんやっているなぁ。」
新統合宇宙軍アメリア・キザキ中尉

ミラーン「でも結構痛々しいわ。」
新統合宇宙軍ミラーン・キザキ中尉

双子であるが、似てない姉妹のアメリアとミラーンが里帰りし・・・
姉アルテミスの練習の様子を見ていた。

必死にギターを持ちながら静養練習するアルテミス。

なんかなんとも言えない程の悲痛な感じが入り込んでくる。

ミレーヌ「ミラーン、アメリア来てたの?」

アメリア「はい、アルテミス姉さんが心配で・・・」

ミラーン「調子はどうなの?」

ミレーヌ「なんとも言えないわ、何度も練習しているけど思っているような声が出ないって。」

ミラーン「そんな・・・」

二人の姉妹の前にミレーヌがやってきて、アルテミスの様子を伝える。
状態はよろしくない、納得できる歌が完成してない・・・・

アルテミスの悲痛な現状を二人は、なんとも言えないショックを受ける。

あんなに夢見た歌手活動なのに、思うように歌えなくなって・・・・
引退してしまうような結果になる・・・
ミラーンとアメリアはそう感じてしまう・・・

アルテミス「まだまだ・・・・」

それでもアルテミスは歌い続ける。
中々自分の思うような歌が歌えなくても、いつか歌えるようになるまで。

だけど

現実は非常、何度もやってもアルテミスの思うようにいかない。
一般な人から見ても素晴らしい歌声なのに。

ガムリン「娘の悲惨さを黙って見ているしかないのか、糞・・・親として失格だ。」

「木崎大佐、そろそろ司令部へ」

ガムリン「あぁそうだったな、今行く・・・・(アルテミス、何も出来ない俺を許してくれ)」

ガムリンも出勤前にアルテミスの静養練習を見るが・・・・

何もアルテミスの助けになるような事が出来ない事を悔やんだ・・・・
どうしたら、アルテミスを助ける事が出来るのか・・・

もしバサラがこの場にいれば、なんとかなるのだが・・・・・
そう思いながらこの場を去った。

アルテミス「歌えない、なんで・・・・なんで・・・歌えないのよぉぉぉぉ」

静養練習をやっても思うように歌えない・・・・
なんで歌えないのか・・・・

アルテミスは練習部屋の壁をドンッと殴り涙を流しながら自分の無力さに嫌悪する。

母親のミレーヌが一緒に歌って手伝ってくれるけど・・・
歌えない・・・・自分の歌いたいように歌えない・・・
これ以上、迷惑かけたくないと・・・日々常に考えており・・・

アルテミスのストレスになっていた。

ミレーヌ「アルテミス、休憩にして・・・ママの大好きなマンゴープリンを・・・・ってあれ?アルテミス?」

ミレーヌがアルテミスを元気つけようとマンゴープリンを買ってきたが・・・・
肝心のアルテミスが練習部屋にいない・・・

一体何処へ行ったのだろうか?

ミレーヌは部屋中を探すが・・・・アルテミスは見当たらない。

アルテミス「やめよう・・・・かな・・・」

アルテミスは川の土手にいた。
無力感もあってか、目には生気はない・・・・

まるで廃人のようであった・・・・

アルテミス「私にとって歌は・・・なんだったんだろう。」

アルテミスは今までの歌人生を振り替える。
母ミレーヌに憧れて歌手への道を進んだのに・・・・

そう考えていると・・・・

あんたはどんな想いで歌っているんだ?

アルテミス「えっ?」

後ろから誰かが話しかける。
アルテミスは話しかけてきた方向を振り返って見た・・・・

そこにはラフな格好をした丸眼鏡のアゴヒゲが特徴の中年男性だった。

背中にはギターを持っている。

アルテミス「私は・・・」

「歌ってのはなぁ、自分の気持ちを最大限に吐き出して歌うもんだ!何か自分の気持ちを吐き出せない部分があるんじゃないのか?そうハートを爆発させてなぁ!」

アルテミス「それは・・・・」

「まずお前の歌・・・・俺に聴かせろよ!」

かなりパワフルなおじさんだった。
何かが震えるかのような事をどんどん言ってくる。

そのおじさんが自分の歌を望んでいるので、実際に歌ってみた。

「いい歌だが、ハートが足りないな!」

アルテミス「足りないですか?」

「あぁ俺が試しに歌ってやる!いいかよく聞くんだぞ!俺の歌を聴けぇぇぇぇ

アルテミスは実際に歌ってみるとダメ出しされる。
ハートが足りないと・・・その事をショックを受けるが・・・

突然、おじさんが何処かで聴いた事のあるセリフを叫び・・

その場で歌い出した。
なんかが震えるかかのような、興奮を味わい・・・
何かを引き出すかのような・・・

その翌日

アルテミス「私・・・サンダーチェッカーに戻るわ。」

ミレーヌ「もう大丈夫なの?」

アルテミス「昨日、ある人に出会って勇気もらったのよ。」

ミレーヌ「ある人って?」

アルテミス「内緒よ♪」

アルテミスは現場復帰すると言い出した。

あまりにも突然な出来事に、ミレーヌも驚く・・・・
一体に急にどうしたのかと・・・・

それにある人って・・・・

ミレーヌは気になるが、アルテミスはそのまま現場復帰する。

その後・・・

「ミレーヌさん、もうすぐ収録入ります。」

ミレーヌ「お願いします。」

ミレーヌは日本の明治時代を舞台にした漫画のアニメのくノ一のキャラを演じるためスタジオに来ていた。
収録は大成功に納めるも、なんかアルテミスのある人が気になってしょうがなかった。

一体誰なのだろうか?

収録が終わり、ミレーヌはスタジオから出る。

ミレーヌ「まぁいいわ、アルテミスが元気になったのなら母親としても嬉しいし・・・さぁて次はミュージカル超時空大根ブラザーズの収録頑張ろう。ナベシンが監督する奴だから気合いいれないと。」

アルテミスの言っていた人はが気になるが・・・・
結果的に元気になったのでそれでいい、後はミュージカルに出て・・・
歌って演技して踊るなどをしなくては・・・・

とミレーヌはそう思って人ごみの中に入っていく。

すると・・・・

ミレーヌ、いい娘持ったな・・・

ミレーヌ「えっ!?」

人混みの中で自分には話しかけてくる声が聞こえた。
ミレーヌはその方向に振り替えるが、そこには誰もいなかった。

でも

あの声は忘れはしない・・・あの人・・・・あの人の声だ!

ミレーヌ「バサラ・・・バサラが助けたんだね・・・ありがとう・・・・バサラ。」

バサラ、あの声はバサラ。
アルテミスを助けたのはきっとバサラだ!

ミレーヌはアルテミスを助け、今さっき話しかけた人はバサラだと確信する。

確信したミレーヌは、涙を流しバサラに感謝した。

その後、アルテミスはサンダーチェッカーに復帰、再び歌手としての活動を行う。
復帰後のアルテミスの歌は更に魅力的になったとファンは喜んだ。

アルテミスは歌手だけでなく女優や声優などをやるようになるなどの仕事が増え・・・

順風満帆な生活を遅れたと言う。

ミラーン「なんと言うか・・・」

アメリア「リア充よね。」

ミレーヌ「二人とも嫉妬はしな~い。」

妹二人には嫉妬される程の順風満帆ぷり・・・・
ミレーヌもアルテミスを初め娘たちに幸せになってもらいたいな~と思った。

その頃

熱気バサラ「ここが惑星セフィーラか・・・」
放浪の歌手熱気バサラ

アルテミスを助けた熱気バサラは惑星セフィーラに降り立った。
この地で、熱気バサラの新たな伝説が幕を開けようとしていた。
そこで語られる熱気バサラの壮絶かつ愉快な伝説が!

その物語は別の機会に語られる事になる。

イメージ声優

ミレーヌ・フレア・ジーナス(キザキ)
=櫻井智

ガムリン・木崎
=子安武人

熱気バサラ
=神奈延年

アルテミス・キザキ
=前田玲奈

ミラーン・キザキ
=田村ゆかり

アメリア・キザキ
=種﨑敦美

ガムリンの副官
=井上和彦
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マクロスF2090年

2019-03-06 14:27:57 | マクロス短編
【西暦2090年惑星フロンティア】

地球ではマルドゥーク軍による攻撃を受けるマルドゥーク戦役が勃発した。
マルドゥーク軍は火星や月面などの太陽系の統合軍部隊を無視し、地球本国軍に攻撃・・・・
地球本国軍艦隊旗艦であるヘラクレスやグロリアを損失し、大打撃を被り・・・

地球マクロスシティーに総攻撃を仕掛ける・・・・

一人のマルドゥークの歌巫女イシュタルの歌によりマルドゥーク軍は・・・・
首領イングスから造反し攻撃・・・・・

マルドゥーク戦役は終結した。
新しい人類の歴史的な出来事が起きた頃・・・・・

遠く離れた地の惑星フロンティアでは・・・・

ランカ「久しぶり、お兄ちゃん。」
生物学者ランカ・ミア

オズマ「おいおいそんな年齢はお兄ちゃんはよせ、お互いに子供いる身だし。ランカ、そっちは無事だったか?」
整備工業リーファクトリー社長オズマ・リー

ランカ「月面は一時的にウェンディー・ライダーとSNNのお嫁さんにしたい人ランキング一位のシルビー・ジーナさんへの襲撃事件はあったけど、マルドゥークの連中はアルスの船とかで、地球のマクロスシティー総攻撃。地球本国軍はガタガタよ。」

オズマ「だいたい分かったジーナ中尉の後の奴のはなんだ?」

オズマは数十年ぶりに月面に移り住んだランカと交信していた。

ランカもマルドゥーク戦役の様子を目の当たりにした当事者であり・・・・
マルドゥークの危機に自ら再び歌で立とうと決意した矢先・・・・

イシュタルの歌、イングスに造反したマルドゥーク軍艦隊・・・・・
結局のランカの出番がなく・・・・・戦争は終結・・・・
大人しく新統合政府とマルドゥークの平和条約の締結を見守ることになる。

オズマ「なるほどな・・・・ん?」

ランカの話を聞くが・・・・・・

ラフな格好をしたランカと同じ緑の髪をした若い女性。
しかも軍服を着ているスタイルのいい美人・・・・・・・・・・・・・・

何者だろうか?

オズマは凄くランカの後ろにいる女性が気になるので・・・・
ランカに詳細を聞いてみる事にした。

オズマ「後ろにいる娘は誰だ?」

ランカ「あぁ私の娘の一人メグミ・ミアよ。」

メグミ「メグミです、よろしく。」
新統合宇宙軍メグミ・ミア曹長

オズマ「よろしくな~(結婚していたのか・・・・ランカ、聞いてねぇぞ。と言うか結婚式に呼ばれてねぇぞ)」

詳細を聞いた結果、彼女はランカの娘の一人であるメグミ・ミアであった。

ランカが女優や歌手を辞めて生物学者になる前・・・・・
偶然仕事の関係で生物学者の男性と出会った。
それがランカの結婚相手である。

プロポーズを了承し、彼と一緒に生物学の進歩に貢献するため・・・・
生物学者に転職、メグミなどの子宝に恵まれた。

しかし

オズマは結婚式に呼ばれてない。
その理由はランカとその結婚相手が生物学者や女優仲間で・・・
小規模の結婚危険パーティーを開いていたためである。

その結果、ランカの結婚している事を今知ったオズマはとてつもない誤解をしている。

ランカ「私が結婚したのはお兄ちゃんは今知ったけど、そっちは~」

オズマ「問題ない、夫婦関係はなぁ。ただ・・・・」

ランカ「ただ?」

オズマ「馬鹿息子と生意気娘が大変でなぁ。」

ランカから近況について聞かれると、オズマは子供が大変だと言った。

オズマとキャサリンの息子と娘は、勝ち気であり生意気である。
中々性格が落ち着かないのが特徴であり、全然言うこと聞いてくれない。

それが今のオズマの悩みであり・・・・

どうしたら直るのか悩んでいた。

息子オリック・リーと娘サフラン・リー。
両方とも軍人になるも・・・親への反抗は直らない。

ランカ「お兄ちゃん、若いんだからいいじゃない?もう還暦でしょ、のんびり余生過ごしなよ。ある程度注意した方が気が楽だよ。」

オズマ「俺はまだ還暦ではない!ランカこそ50過ぎだろうが。」

ランカ「まだ47歳よ!」

オズマ「変わらん!!そっちは大人しいだけいいだろ!」

ランカから励ましの言葉を送られるが・・・・
オズマからにしたら効果なしだし、ランカの性格からいい子供が生まれるのが当然。

それに比べたら、俺の性格からして・・・・・

オズマ「もう失礼する、忙しいのでな。元気で暮らせよ!」

ランカ「悪いタイミングで退散なんて、怒ったのかしら?」

オズマ「怒ってない!」

ツーン

ランカ「無理しちゃって、あの顔明らかに怒っているじゃない。」

悪いタイミングでランカとの通信を終わらせる。

むしろ、馬鹿息子と馬鹿娘をランカの子供達と比べたら惨めになる気がした。
一体どうしたらあの性格が直るのやら・・・・・

全く分からん。

これからゆっくりしようとリビングに向かうとキャサリンが誰かにお茶を運んでいた。
来客だろうか?・・・・オズマはゆっくりリビングに入る。

そこにいたのは・・・・

オズマ「ん?」

アルト「久しぶりだなぁ、隊長。」
新統合政府惑星ラングラー自治議会議員.早乙女アルト

オズマ「アルトじゃねぇか!元気そうだな・・その分生意気になりやがって。その格好・・・議員になったのか?」

アルト「今は退役して自由共和党の候補として議員に立候補したら当選しましてねぇ、まぁそれはいいとして久しぶりに話しませんか?フロンティア政府との打ち合わせまで時間がありますし。」

かつての部下である早乙女アルトであった。

シェリル・ノームと結婚したり、仕事面でも順調し出世し・・・・
50歳で惑星ラングラーに移り住むと、自治政府議員選挙に立候補し・・・
見事当選、今は自由共和党の議員としてラングラーの政治に参加している。

今回惑星フロンティアのオズマの家に来たのは・・・
フロンティア政府の自由共和党の議員との会合と、通商に関して・・・

まだ時間があるのでオズマとキャサリンの家を訪ねたのである。

オズマから見たアルトは・・・・

以前より圧倒的に男らしくなったな・・・と・・・

その後、二人はウィスキーを飲みながら息子と娘について話し合う。

アルト「その悩みは同じですよ、せがれや娘は4人いますが・・・堅物だったり俺様系だったり両方だったり・・・俺とシェリルが混ざった感じかそれぞれかの性格。反抗期は大変だったな。」

オズマ「おぉ分かるか、流石は俺の元部下だな。」

アルト「分かりますよ、ルカとこの子供やランカの子供などが羨ましくなりますが。」

オズマ「ランカに会ったのか?」

アルト「あぁマルドゥーク戦役が地球で起きたので心配で通信を・・・それ以前にもたまに」

オズマ「そうかそうかなるほどな、分かった分かった。」

結構話は盛り上がる。

やはり、男の悩みは男同士で共有した方がいい。
酒やつまみに囲まれながらするのはもっと・・・・・

後ろでキャサリンがジト目で呆れた目でいているが・・・・
オズマは飲みすぎである・・・

アルト「息子が・・・・(酒飲みすぎだな、隊長。)」

一緒に飲んでいるアルトも引いている。

相当ストレスが溜まっていたのか、話ながらグイグイ飲む。
これから会合などの仕事や、ミシェルの墓参りがある身としては・・・

これ以上オズマの酒のペースに乗せられるのは危険だなと思った。

オズマ「馬鹿息子はなぁ、俺の部屋で彼女とこんな事とあんな事をしたんだぞ!ヒック」

アルト「隊長、飲みすぎですって。その気持ちは分かりますから、酒はこれ以上飲まないでください。」

オズマ「うるへ~お前こそ全然飲んでじゃないか!」

アルト「俺はこれから仕事なんですから・・・」

オズマ「なんだと俺の酒が飲めねぇのか!!」

アルト「飲んでますって!!」

もう手の付けられないような状態になっている。

このまま一緒にいたら確実に大失態を犯す結果になる。
今のオズマを見てアルトは物凄い気まずさを感じる事になる・・・・・

アルト「では俺いや・・・私はこれで・・・・・」

オズマ「なにぃ、けぇるのか!!」

アルト「し・・・失礼しました。」

オズマに睨まれながらも、アルトは家から逃げ出すように出ていき・・・・
秘書の運転する車に乗り込みそのまま、仕事へ行ってしまった。

アルトの脱走をオズマはフンとウィスキーの瓶を口に近づけ飲む・・・・・

そのまま寝てしまい・・・・キャサリンに毛布をかけられる事になった。

翌日

キャサリン「あなた・・・もう朝ですよ。」
オズマの妻.キャサリン・リー

オズマ「朝か・・・・・朝だと!?」

キャサリン「かなり飲んでましたから。」

オズマ「アルトは・・・・」

キャサリン「あのまま仕事へ・・・」

オズマ「そうか・・・・・」

オズマはキャサリンに起こされた。
飲んで寝てから13時間経っており、オズマの意識はかなり朦朧としている。
リビングにはかなりの数のウィスキーの瓶が転がっていた。

転がっているウィスキーの瓶をオズマは広いゴミ捨て場に持っていく。
全部ゴミを捨てた後、オズマは頭痛に襲われる。

二日酔いだ・・・・・・

オズマ「そうか定休日か・・・・今日出勤だったら社長として不味かったな。」

今日は定休日・・・・
今日出勤だったら、業務面に支障が出る。
更に言えば体調の悪い中・・・・・・業務するのもかなり辛い・・・・・・・・・

オズマはつくづく思った・・・余生はゆっくり過ごしたいな~と・・・・・

果たしてオズマにゆっくり過ごせる余生はあるのか・・・
それとも破天荒な余生を過ごすのか・・・・

今後のオズマに期待されたい・・・

ランカとメグミ

ランカは生物学者のフランク・ミアと結婚し歌手業と女優業を引退。

今は夫の仕事の手伝いと、亡き母ランシェ・メイの後を継ぐのが目的で研究者になり・・・・
宇宙の生物の研究を積極的に行い、賞を取るなどの歌姫以外の有名人になっていた。

その一方でたくさんの子供が生まれ・・・
長男スタング、双子のユイリンとメイリンがいる。

その長女がメグミである。
軍に入り、パイロットをやる傍ら技術研究をするシューフィッターであり・・・・・
月面で勤務している。

ランカ「悪いわね買い物に付き合って。」

メグミ「いいのよ、ようやくマルドゥーク戦役の戦後処理も終わったし。」

二人は仲のよい性格であり・・・・
よく暇があればよく買い物に行く事が多い。

勝気な性格で一見反抗期が激しそうとよく言われているメグミだが・・・・
母親ランカを凄く慕っており、親と喧嘩する方が少ないのがリアルである。
双子のユイリンとメイリンも大事に思っており・・・・

ランカやフランクからも家の中で一番のしっかり者と言われている。

ユイリン「私歌手になりたいけど、姉さんとメイリンどう思う?」
ランカの次女.ユイリン・ミア

メイリン「どうって・・・・ねぇ・・・難しいな・・・私女性警官志望だし・・・・」
ランカの三女.メイリン・ミア

ユイリン「超時空シンデレラと言われたお母さんみたいになりたいんだ。」

ある日、妹のユイリンが歌手になりたいと言ってきた。

母ランカがバジュラ戦役の英雄的歌姫であり・・・・・
かつては超時空シンデレラとして有名になった事を知っており・・・・
ユイリンは歌手になりたいと、メグミやメイリンにどう思うかを聞いてくる。

それを聞かれたメイリンは困惑した表情を浮かべる。

なんせメイリンの志望する職業は女性警官であり・・・・
今、警察官になる勉強をしている。

メイリン「ごめんねお姉ちゃん。」

ユイリン「別にいいのよ、メグミお姉ちゃんは?」

メグミ「そうね・・・・・」

メイリンは結局どう答えればいいのか分からないので、分からない事を伝え謝った。
メイリンが駄目ならとユイリンはメグミにどう思うか聞く・・・・・

メグミは本を読みながら考える・・・・・

その答えにユイリンは期待し・・・・偶然通りかったランカは廊下で、こっそり覗きながら待機する・・・・

答えた答えは・・・・

メグミ「正直、芸能界はやめておけ・・・理由・・・収入源安定しない・・・・他の歌姫との確執・・・・プライベートをしつこく追い回すストーカー週刊誌記者の嵐でたまに来る異常なストーカーファン、誹謗中傷の嵐・・・・それでもいいなら・・・どうぞ芸能界へ・・・・」

ユイリン「なっ・・・・・・」

厳しい芸能界のリアルの一部・・・・・・

メグミは芸能界のリアルを知っており・・・・
母ランカがデビューした時、ライバルのシェリルがバッシングを受けた事を知った。
ランカとシェリルは仲良しだが、ファン内部ではそんな事が起きた。

それを知ったメグミは絶対に芸能人やりたくないと思い軍人を目指す事になってしまっている。

ユイリンは唖然・・・ランカは落胆。

ランカ「メグミ、もう少し芸能界をフォローしてよ(私とシェリルさんは仲悪くないし)」

芸能界を否定するメグミに対しランカは上記の事を思った。

その後、ユイリンはラジオのDJに就職する事になり・・・
ローカル的には有名になったそうだ。
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やはりお前は天才だな・・・・・・キューバ攻防戦

2019-03-05 15:11:32 | マクロス短編
【2012年10月3日 地球.マクロスシティ.第1防空航空基地】

メガロード01を中心とした第1次超長距離移民船団が出航してから翌月・・・・
マクシミリアン・ジーナスはある兵士を前に真剣な顔をしていた。
マックスの後ろには愛妻ミリア・・・・・周りには地球人や男女のゼントランのバルキリー乗り達。

手にはトランプのカードを持っていた。

マックス「負けた・・・・」
新統合宇宙軍マクシミリアン・ジーナス中尉

滝田英史「すまんな、お前の給料の一部頂きだ。」
新統合宇宙軍滝田英史.大尉

マックスが今やっていたのはトランプであり・・・・・・たった今負けた所だ。
対戦相手は若き日本国出身でF-15J+とVF-0フェニックス搭乗経験のある・・・・
戦場のギャンブラーことSVF-13ブランジャーズ中隊長滝田英史大尉であった。

彼は生涯一度もギャンブルでは負けた事がない。
ミリアの思い付きで天才マックスをぶつけるたらどうなるんだろうと発言し・・・・

さっきの勝負に至ったわけである・・・・

が・・・・負けた・・・・・

ミリア「マックス・・・・お前・・・・負けたな・・・・」
新統合宇宙軍ミリア・ファリーナ・ジーナス少尉

マックス「なっ・・・・・・」

ミリア「なんか・・・・・失望したぞ・・・・・・」

マックス「がっ・・・・・・・」

負けた結果・・・・・
ミリアから失望の声をマックスに突きつける・・・・・・・・・
失望したぞと・・・・・・・・・

この発言に胃にナイフを突き刺した衝撃がマックスを襲う・・・・・

「流石の天才パイロットもギャンブルの天才にはお手上げか・・・・」

「エースのミリアを妻に向か入れたマイクローンの兵士に興味あったけど、なんかショボイわね。」

「圧倒的にやられていたもんな。」

今回の敗北はマックスの地位を大幅に低下させる結果になった。

どんな天才であれ不得意な物がある・・・・・
マックスはギャンブルは好きじゃないし、賭け事なんて興味ない・・・・・・
だけど、この敗北でマックスからいろんな物がずれ落ちてしまう事になってしまった。

「マクシミリアン・ジーナス中尉とミリア・ファリーナ・ジーナス少尉いるか?第1防空航空司令官どのが直々にお呼びだぞ。」

ミリア「マックス・・・行くぞ。」

マックス「あぁ・・・・・」

将校からの言葉で司令官の命令を受けとりにマックスとミリアは向かうが・・・・
先ほどの件もあったせいかマックスは元気がない。

それでも行かないといけないので、制帽を被り・・・司令室に向かう。

マックス「僕たちが反統合同盟勢力残存組織の残党を掃討ですか?」

ウィリアム「そうだ・・・・目的地はキューバだ。」
新統合宇宙軍ウィリアム・エバンス大佐

マックス「しかし、キューバは前の大戦により壊滅し無人島状態のはず・・・・それがなんで・・・・」

ウィリアム「我が軍の潜水艦基地や南極基地.硫黄島基地.など前の大戦の砲撃から免れた箇所があるように連中にもそのような場所がある。その連中の残党は地球各地に展開するばかり、密かに建造していた宇宙艦もしくは移民船団に潜伏などにより逃走し別の新天地に向かうケースがある。その一つがキューバである。」

滝栄一「君らの任務はキューバをキルケー部隊と共に強襲・・・・・敵を混乱させた後、北米軍のキトサップ海軍基地から出撃予定のプロメテウス級ストロム・サーモンド及びアドバンスド・アーレイバーグ級で混成した北米大西洋艦隊と中央アメリカ軍のVA-3攻撃部隊、南米軍の2個飛行中隊と海兵隊奇襲歩兵部隊を乗せたダイダロス級強襲揚陸艦ジョン・アダムスが強襲する。」
新統合宇宙軍.滝栄一.中佐

ウィリアム「島にはSv-51とSv-52。デストロイド・オクトスや対空防衛網が厳重である、危険な任務ではあるが貴官らや精鋭のキルケー部隊なら出来るはずだ・・・期待しているぞ。」

マックスとミリアに対する指令はキューバに集結中の反統合同盟残党の掃討である。

キューバは統合戦争時、反統合同盟につき・・・・
地球統合軍のキューバにおける拠点.グァンタナモ基地や統合軍のブラックサイトであるグァンタナモ湾収容キャンプを襲撃・・・
2006年まで激しい戦闘を繰り広げるなどの激戦区になる。

第1次星間大戦ではゼントラーディ軍の砲撃により壊滅・・・・・
2年経っても新統合軍はキューバ基地の開設に乗り出さず・・・・
地球に置ける軍事拠点ならびに地球都市の再建は・・・・首都マクロスシティーを守る北米軍を中心に・・・・・・
日本を中心とする極東・太平洋軍、オセアニア軍.アフリカ軍.ヨーロッパ軍.などの世界各地の重要拠点の再建を重視した。

その結果、反統合同盟残党に目をつけられ今回の事態が起きた。
明らかに失策である。

キューバだけではない、中東・パキスタン・ロシア・中国・北部朝鮮半島など・・・
多くの反統合同盟残党が潜伏、新統合政府に反抗している。
中には不穏ゼントラーディ分子と手を組んでいる。

ウィリアム「今回の南米軍・北米軍・中央軍の損失は避けろ、一応100万人の生存者発表しているがまだ身元が確認できない統合軍部隊・・・統合国民がいる・・・・とは言え、人類の数は少ない・・・・損害を出来るだけ出すな・・・・いいな。」

ミリア「了解。」

マックス「了解したしました。」

今回の任務のハードは高い。

キューバには可変戦闘機部隊や強力な対空防空網がある。
それに各軍管区軍の部隊の損害を控えろと・・・・

かなり厳しい戦いになる。

その後、パイロットスーツに着替えて愛機へ向かった。

ミリア「マックス、今回の作戦は厳しそうだな。」

マックス「あぁキューバなんてかなり大きい島だからもっと戦力必要になるけど。」

今回の戦いはキューバと言ってもハバナを中心としたエリアであり・・・・
マックスとミリアそしてキルケーと呼ばれる部隊だけでは戦力不足である。

キューバ全体で攻めるならもっと戦力が必要である。

マックス「僕は今回の戦いには自信がない。」

ミリア「なぜだ!なぜだそんな事を言う。」

マックス「統合戦争と星間大戦を生き抜いて来た猛者。ミサイルや銃弾の量では・・・・・」

今回の戦いはマックスから勝てる自信を失う。
いくら天才のマックスでも出来ない戦いはある・・・・

キューバ攻略作戦は味方から高い注文、敵はかなり食いづらい防衛網・・・・・

どう攻めるか・・・・・・・

ミリア「・・・・・」

あまりにも自信無さげなマックスの姿をミリアは何も言えなかった。

そんな重苦しい雰囲気の中・・・・
マックスとミリアは自分の愛機VF-1Jバルキリーに搭乗し・・・・

第1独立戦隊VF-Xキルケーと共に、キューバ攻略を目指す。

【西暦2012年10月3日.午前1時30分「パトリック空軍基地】

北米フロリダ半島にあるパトリック空軍基地。
旧アメリカ空軍基地であり、第1次星間大戦後に北米防衛計画に基づき再編された基地である。

当初マックス達の向かう先は同じフロリダ半島のエグリン統合飛行運用隊基地であったが・・・・・・

ティンダル基地やマクディール基地.ハールバートフィールド基地などのカリブ海に面する航空基地が・・・・・
キューバの反統合同盟残党の攻撃に警戒し、可変戦闘機や臨時生産された旧型航空機に埋め尽くされ・・・
向かう事が出来なくなった。

その為、空きがあったパトリック空軍基地に向かうような結果になった。

マックス「これは凄い・・・・」

「生き残りの各パイロットを集めました、VF-1の配備が進んでないため再生産されたF-22やF-35を配備してます。」

マックス「よくもこれだけ・・・・・・・」

北米防衛計画には民間の仕事になれないゼントラーディ人やようやく身元確認された生存者の若者を募集し・・・・
戦闘機パイロットにさせ・・・・・北米に再建された航空部隊に配属している。

極東・太平洋軍や東アジア軍などの各地球防衛の部隊に比べ・・・・
最優先に部隊を再編制された結果・・・・・
宇宙軍を含む・・・・新統合軍全軍の1割程が北米軍だったと言われ、宇宙軍に並ぶ程であった。
(当時の宇宙軍は移民船団護衛部隊含む)

埋め尽くされていると言っても、2個中隊の数であり・・・・

地球各地の統合軍基地に通常配備は9機。
多くても一個飛行隊16機は配備されているいるが・・・

今回ここにいるのは32機配備されており、約3倍の数だ。

流石のマックスも苦笑いするしかなかった。

その後

マックスとミリアはキルケー部隊と共にキューバへ向けて出撃した。

キルケー部隊は9機で編成された部隊であり・・・・
選りすぐりの精鋭を集めた特殊部隊であった。

ノッカー「ラブバード隊2機はキューバ東部側のグァンタナモを襲撃しろ!そこを襲撃する海軍と海兵隊が危険になる対艦ミサイルオーニクスⅡ陣地を叩け!艦隊からしたら脅威だ!」
新統合宇宙軍VF-Xキルケー指揮官.ノッカー・ハーリング少佐

マックス「了解。」

ミリア「エスケスタ、任せておけ」

キルケー部隊は部隊を2つに分けて、東部と中央を攻撃。
マックスとミリアは東部のグァンタナモの対艦ミサイル陣地の破壊。

これらの攻撃ポジションが今回のキューバ攻略作戦前哨戦の作戦計画になった。

それぞれ距離があるため、お互いの援護は絶望的である。

ノッカー「安心しろ!長距離弾道ミサイルによる支援が行われる。大船に乗ったつもりで行け!」

マックス「はぁ。」

とは言え、北米より長距離弾道ミサイルの支援があり・・・・・
この攻撃でキューバにいる反統合同盟残党の動揺を狙う・・・・・

その動揺を突いてそれぞれの部隊が攻撃を開始する。

マックスとミリアはキルケーと別れるとグァンタナモへ向かった。

ズガァン
ズガァァァン

長距離弾道ミサイルの支援攻撃が始まった。
ミサイルの着弾地点はそれぞれ10箇所に及び・・・・・

ある程度の対空防衛網や対空レーダーなどの戦力を奪う。

更に別のミサイルが飛来すると空で自爆した。

マックス「長距離の通信は出来ない、ミリア気をつけて!」

ミリア「分かった、マックスも気を付けろよ!」

ミサイルの正体は電磁チャフ。
攻撃隊が突入できるように、味方がだめ押しに発射したミサイルである。

この影響で至近距離の通信でしか対応出来なくなり・・・・
マックスとミリアはそれぞれが密着しながら飛行する。

ミリア「マックス、ミサイル陣地を見つけたぞ!基地から敵戦闘機。」

マックス「地球人との殺し合いは・・・・しょうがない行くか!」

攻撃地点に到達、マックスとミリアは目標に向かって進む。
警戒態勢に入った反統合同盟はSv-51とSv-52を展開させる。

奴らは反応エンジンを積んでいる。

油断できない相手だ・・・・

ミリア「くそ避けられた。」

マックス「ミリア、右翼を抑えて!」

ミリア「分かった。」

実際にドックファイトをすれば敵可変戦闘機を一撃で落とせなかった。
単純思考なゼントラーディ人に比べ、単純じゃない地球人相手はかなり厳しい。

様々な戦術を覚えてたり、考えたりする高度な考えを持つ集団・・・・

マックスは1機のSv-51を執拗に追撃し、なんとか撃墜する事ができた。
同様にミリアも1機のSv -51を撃墜、ある程度戦力差を埋める。

マックス「防衛戦線が強い。」

ミリア「監察軍でも同胞でもこれほど強力な防衛網を張らないぞ!」

マックス「そのようだね・・・・にしても・・・・なんとか、届くか・・・・・マイクロミサイル・・・・・発射。」

ミリア「こちらも発射する。」

それでも防衛網が強力である。
敵の執拗な攻撃を回避しながらも、バトロイド形態になり・・・・
ミサイル陣地に狙いをつける・・・・・・

狙いをつけるとミサイルを一斉に発射し、ミサイル陣地を破壊を目指す。

ズガァァン

ミリア「なんとか破壊出来たが、まだ防衛網が・・・・・うっ!?ラック!?ラック・デブラン!?」

「これ以上破壊させないぞ、統合政府の犬め!」

ミリア「こいつは・・・・エースか、かなり手強いぞ!だが・・・・面白い・・・・」

ミサイル陣地の一部を破壊できたが・・・・・・
ミリアが敵のエース機体に攻撃された・・・・・・

敵のエース機体の登場にゼントラーディの血からか・・・
興奮状態になるも・・・・・
何処か焦りが出る・・・・・・
何か嫌な予感がすると・・・・・・・

ズガァン
ドゴォォォン

マックス「なんとか破壊できた・・・・なんとか残りの敵機を・・・・ってミリアは?」

ミサイル陣地に上陸し、全基破壊が完了したマックス。

しかし

ミサイル陣地破壊に集中していたせいか
横にいたミリアがいない事に気がつく・・・・・・
周りを見渡してもいない、レーダーはチャフでダメになっている。

ミリア「マ・・・・・マックス」

マックス「ミリア!?」

ようやくミリアの声が聞こえ、振り向くと・・・・・
反統合同盟のエース機にボロボロにされたミリアのVF-1Jの姿があった。

今まではそんな損傷を受けた事もないのに・・・・・

絶対絶命のミリアを助けに行こうとするが・・・・

マックス「君たちか!」

目の前にSv-51とSv -52が背後と正面を押さえつけられる。
全部で合わせて6機・・・・・・2個小隊・・・・・

このままではミリアが殺される。

ミリア「がっ・・・くっ」

「どうした!統合政府のプロパガンダになったゼントラーディの女エースさんよ!このままでは死ぬぜ!」

ミリア「黙れ!私はマリアやマックスがいる・・・・・・死んではやらん・・・・それにマリアに母親のいない悲しみを与えたくない!」

「与えてやるよ!馬鹿な統合政府に与した馬鹿な母親から出る罪悪感と共にな!」

ミリアはセンサーの一部が破壊され・・・・・
左腕を損傷し満身創痍の状態になっている・・・・・

完全に死に近い状態である・・・・・・

マックスは敵機の攻撃を避けながら、ミリアのやられる様子を見る。

このままではミリアが殺されてしまう。
どうしたらいいんだ・・・・マックスはいろいろと考える。
考えるとある言葉を思い出す・・・・・

滝田英史「マックス、天才と言われているが・・・・このままダメな軍人になるから・・・お前のためにアドバイスしてやるよ・・・・・戦場は常にギャンブルなんだよ。」

マックス「ギャンブルですか?」

滝田英史「確実な戦術や戦略を持って勝利を得るのは軍やお偉いさんの連中だ、戦場で生きるか死かを選択するのは兵士の役目さ。一歩一歩が、戦場の死神との死のギャンブル・・・・・常に相手の動きを予測し、自分にとって最高な切り札を相手に見せろ!それが戦場の流儀さ。」

滝田の言葉であった。
彼は仲間から戦場のギャンブラーと言われるほど高い技量と・・・・
高難度の任務をこなす精鋭パイロットである。

常に戦場をギャンブルのように扱い・・・・
数々の任務をこなしてきた。

マックス「ならば僕もこの命とミリアの命を戦場にかける。」

マックスは意を決し、ファイター形態になり敵部隊へ突っ込む。

気が狂ったのかとSv-51とSv-52が攻撃するが・・・・
マックスに銃弾を回避されてしまい・・・・
突然、1機のSv-51に取りついた。

「くそ離せ・・・・」

「待ってろ!今すぐ助けてやる。」

バトロイド形態で抱き着くマックスのVF-1Jを攻撃しようと・・・・
Sv-52の銃砲が向く・・・・・・

下手すれば自分が狙い撃ちされるか・・・同時に攻撃に攻撃されるか・・・・・

そんな危険性があるが・・・・・・
既にマックスの腹が決まっている。

「ぐぁぁぁ・・・待てよせ・・・やめろ・・・・・ぐぁぁぁ」

「馬鹿な・・・・」

攻撃される寸前に一度Sv-51を離し、そこを踏み台にしてファイターに変形し・・・・・・
離されたSv-51は味方からの同士撃ちに合い撃墜される。

味方を撃墜したSv-52は僚機と共にマックスを狙う。

ミリア「すまんマックス・・・・・・・」

「これで終わりだ!!」

マックスの目の前にもうすぐ死の時が訪れようとしている・・・ミリアと・・・
ミリアに死を与えようとするSv-52が見える。

このまま何もしなければミリアが死んでしまう・・・・

そう思ったマックスは祈りを捧げ・・・・無事に自分の銃砲が敵に向き・・・・
そいつだけに与えるように祈った。

そして・・・・

ガンポッドを発射させるトリガーを引く・・・・・・

ズガガガガガ

「馬鹿な・・・こんな・・・はず・・・・」

ミリア「マックス・・・・あっ!?」

ズガガガガガ

マックス「待たせたね、ミリア・・・死ぬ時は僕も一緒さ。」

銃弾はSv-52に命中し、ミリアの死を回避させると共に・・・・
背後に迫っていたSv-51を素早く撃墜する。

あまりにも速いマックスの対応にミリアは驚く・・・・・

ミリア「やはりお前は・・・・」

マックス「まだ敵は残っているようだね・・・・」

ミリア「!?・・・そうだな・・・」

それでも4機が残っており・・・・・
損傷の厳しいミリアを守りながら戦闘をするには難しい・・・・・

ミリアは今のマックスの事を何か言いたそうにするも・・・

そんな時間はない。
今は・・・・・・・

二人は戦闘に備えるが・・・・・・・・・

「友軍機2機聞こえるか・・・・こちらは俺たちに任せろ!!」

「よくやってくれたぞ、天才夫婦・・・君たちのおかげで俺たちは安全に飛べるぜ!!」

マックス「あれは・・・・・・・・」

突然、EC-33Bディスクセンターを中心に・・・・・
統合軍仕様のSvー51やSv-52・・・通常攻撃機アベンジャーⅡ.F-203ドラゴンⅡ

そして・・・・・・・・

統合軍の主力機であるVF-1バルキリーの編隊が飛来した。

「貴官らはよくやった基地へ撤退せよ、各攻撃部隊は続々とキューバ攻略の為出撃している。」

マックスとミリアは指揮官の言葉を聞いて撤退を決意する。
自分達の機体はボロボロ、もう戦える状態じゃないと判断して・・・

その後

洋上艦隊によるミサイル攻撃が行われる様子を目撃した
海兵隊も上陸し、キューバ制圧に乗り出す

結果・・・・

【損害】
VF-1Jバルキリー(ミリア機).中破
VF-1Aバルキリー(キルケー隊)2機.小破
VF-1Aバルキリー.3機.小破
VF-1Aバルキリー.2機.中破
VF-1Aバルキリー.1機.撃墜
VA-3インベーダー.2機撃墜
歩兵部隊.12名負傷
歩兵部隊.4名戦死

ほぼ無血占領と言う結果になったが、やはり死人や怪我人は出してしまった。
この結果に上は満足した模様である。

マックス「まぁ仕方がないか。」

マックスはこの結果を素直に受け入れる。

なんせ、これだけの戦死者に抑えられたのだから。
もし自分達がやられたり、思うように目標を叩かなければもっと戦死者が出たかも知れない。
それだけでも満足だし、ミリアが生きていれば満足だ。

ミリア「助かった、マックスありがとう。」

マックス「君が先に死んだら僕は生きていけないからね、当然さ。」

ミリア「ふっ・・・・・・やっぱりお前は天才だな。」

今回の戦いでミリアはマックスに深く感謝する。

やっぱり自分を負かせた相手、一緒にいるだけの勝ちはある。
いつか、マックスより強くなって逆の立場になりたい。
ミリアの心はそう思うようになった。

後はこの前マックスを負かせた滝田に勝てば完璧。
ミリアはそう思うようになったが・・・

マクロスシティーに帰ってから一週間後。

滝田英史「ロンです。またしても勝ちましたな。」

マックス「なっ」

ミリア「はぁ。」

自信をついたマックスだが、滝田はトランプギャンブルではなく・・・・
麻雀によるギャンブルにハマっており・・・・

マックスはまたしても滝田に負けた。

滝田にまた負けたマックスを見てミリアは溜め息を吐いたのであった。
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ムーン・ハイウェイ・ドライブ

2019-03-02 07:21:55 | マクロス短編
ジーナス家の娘は車の免許を必ず持っており・・・
十代ながら自家用車や自家用バイクの2セットを持っている。

母ミリアがゲームが好きなれば、ジーナス姉妹は様々なゲームを好きになり。

母ミリアが車やバイクが好きならば娘達も好きになる。
実際にミリアはお遊び半分でバイクのレースに出ている。

そんなジーナス姉妹の長女コミリア 愛称マリアもそんな車やバイク好きの1人であった。

今回はそんなコミリアのドライブの話。

【西暦2028年月面クラビウスシティー】
月面クラビウス基地のある軍都クラビウスシティー。
誕生から20年以上になるもまだまだ発展途上の月面の都会。

クラビウスシティーに暮らすコミリアは、自分の買った車を整備していた。

ハイスクールに通いながらも、家に帰ったらバイトをして・・・
それが終わったら車とバイトを整備するのを日常的に行っていた。
休日になると、バイクや車に乗るなどを楽しむ。

コミリア「さぁて明日は月面ハイウェイを使って、クラビウスの周りのクレーター都市をまわるぞ。」

この日、コミリアは休日であった。
前々から計画しており、月面都市の数々の名物を食べようと考えている。

一体どんな物を食べようか、農業都市クレランベでジンギスカンか。

宇宙港を使ってアポロシティーに向かって寿司を摘まむか。

コミリアはそう考えただけでヨダレが出てくる。

コミリア「じゃあ行ってくるね。」

桐原志保「ちょっと何処へ行くの?ねぇ?」
桐原茂人とデワントン・フィアロの長女桐原志保

桐原未代「ねぇマリアお義姉さん。」
桐原茂人とデワントン・フィアロの次女桐原未代

コミリア「おっと、いたの二人とも。」

こっそり出ていくつもりだったけど、桐原姉妹に見つかる。
この二人は桐原茂人とデワントン・フィアロの娘であり・・・・

コミリアの義理姉妹のような関係になっていた。

コミリア「二人を連れて行きたいけど、1人でドライブしたいんだ。」

桐原未代「1人でドライブね~恋人がいれば、楽しいのに。」

コミリア「ちょっと・・・もう、きちんとお土産買ってくるからね。」

仲の良い姉妹だけど、連れていくわけにはいかない。
ドライブは1人で楽しみたい。

今は恋人とかいないけど、1人ドライブもかなり面白い。

二人も車の免許を持っているのだから、ドライブを楽しめばいい。
コミリアはそう思いながら車に乗り込む。

家から出発したコミリアは月面ハイウェイに入る。

月面ハイウェイは月面全土に張り巡らしている高速道路であり。
降りなければ全線10ギャラン(1000円)で乗り放題である。

コミリア「いやぁドライブの風は気持ちがいいわぁ。」

コミリアはハイウェイに乗るとドライブを満喫する。
オープンカー状態でありかなりの風がやってくる。

やってきた風に当たるとかなり気持ちがいい。

満足げな笑顔を浮かべながら、ドライブを満喫する。

コミリア「あらぁガソリンがないわ、あそこのパーキングで給油しよう。」

走ってから暫くしてガソリンが少ないことに気がついた。
ガソリンを何処で補給しようとした

パーキングに入り、コミリアはガソリンスタンドに向かった。

ガソリンスタンドに着くと、自分の入ったブースに対応したある女性に反応する。

コミリア「あれ?ママ?なんでこんな所にいるの?」

「えっ誰よ、あんた?」

コミリア「私よコミリアよ、なんでガソリンスタンドのスタッフしているのさ。」

その女性とは母ミリアにそっくりな女性であった。
でも母は宇宙軍大尉であり、ガソリンスタンドなんかで働くような人ではない。

まさか

軍から追い出され、密かにガソリンスタンドで働くようになったのか?
コミリアはいろいろと考える。

ナスタード「ちょっとあんたね・・・・・私はナスタード・デルフィニウム、あなたのママじゃないし。まだ2世のゼントラーディ系地球人よ!」
ガソリンスタンド店員ナスタード・デルフィニウム

コミリア「そうなの?」

ナスタード「よく言われるけど、ミリアじゃないし別人です。」

コミリア「はははそうなんだ、間違えてごめんね。」

だけど・・・・赤の他人であった。

ナスタードと名乗る女性はまだ2世ゼントラーディ系地球人でありミリアとは関係がない。
それを聞いたコミリアはある事を思い出した・・・・

ゼントラーディ人はクローニング製造による人種だったと・・・・
ママがいくら有名なミリア・ファリーナ・ジーナスでも・・・所詮はゼントラーディ人であり・・・
クローン人間・・・・

同じような顔な人がいてもおかしくない・・・

コミリア「ごめんね。悪気はなかったんだ。」

ナスタード「別にいいですよ、ゼントラーディ人として生まれてきたのだもの。同じような顔の人がいても、別に気にしてませんから。」

コミリア「はははそうなんだ~(明らかに怒っているなぁ。)」

謝るけど、明らかに許していないような態度をとる。
完全に怒っているなぁ、でも早くしないとガソリン入れられなくなる。

コミリアは完全に焦るが、ナスタードの様子がおかしい。
何か目線が興味があるかのようだ。

一体何に興味があるのかと言うと・・・・・

ナスタード「まさかあんたはミリアの娘なのか、母の同型のメルトラン?」

コミリア「私はミリア・ファリーナ・ジーナスの娘です。」

ナスタード「凄ぉい、感激・・・・私の母は同じラプラミズ艦隊の兵士だったからミリアを尊敬しているのよ。」
名前はなんて言うの?」

コミリア「コミリア・マリアです。」

ナスタード「それも凄いわぁ、初の星間混成児・・・感激~」

ナスタードがミリア・ファリーナ・ジーナスの娘かどうかで・・・・

コミリアがミリアの娘だと言うと態度を手のひらに返すかのような態度を取った。
実はナスタードはミリア・ファリーナ・ジーナスのファンであり・・・
母親がミリアと同じラプラミズ艦隊(ミリアとは別の機動戦隊所属)であり・・・・

その影響もあってかナスタードはミリアのファンになってしまった。

ナスタード「とりあえず、写真撮らせてください。」

コミリア「いいけど、ガソリン入れたいんだけど・・・・・」

ナスタード「この二割引券をあげますので・・・・」

コミリア「ははは分かりましたよ。」

熱心なファンな為か写真撮らせて欲しいと頼んできて・・・・
コミリアはかなり慌てる・・・・・・

慌てるも、ナスタードから割引券を貰ったので・・・・

しぶしぶ写真を撮る事を了承した。

それにしても母親と殆ど変わらない同年代の娘っ子に写真をとってくださいと頼まれるとは
なんか複雑な気持ちになってしまう・・・・・・・

ナスタード「毎度あり~」

コミリア「どうも~」

やっと解放された・・・・

ガソリンが予想より減ったのはいいけど・・・・
母親とそっくりいや酷似さんと会った事による複雑な気持ちが解消されない。
違和感ありすぎて何にも言えない程に・・・

そうしているうちにクラビウスシティーの端っこ付近を通るようになる。

コミリア「あっちがコペルニクスシティー方面か、電車も通っているけど行った事ないわね。まぁいいか。」

都市の端側のハイウェイの付近はジャンクションがある。
別のクレーター都市に向かうか、そのままクラビウスシティーを走るかを・・・

とは言え時間がかかるので・・・・

今回はパス・・・・・コミリアの車はそのままクラビウスシティー内を走る。

コミリア「相変わらず、クラビウス基地は大きいなぁ。アポロ基地はもっと大きいだろうけど。」

コミリアは軍事基地付近を通る。

目の前に見えるのは都市内警備の宇宙軍陸戦部隊基地。
宇宙軍仕様のバトルロイド・カタナや装甲車などが駐屯しているように見える。

周りには防弾チョッキにヘルメットを被りアサルトライフルを構えている兵士が確認できる。

これから基地より少し離れている別のドーム内の演習場に向かうのだろう。
コミリアはそれらを見ながら思った。

コミリア「ん?」

コミリアの隣に軍用輸送トラックが通る。
軍のトラックの荷台からは疲れている表情を浮かべる宇宙軍陸戦隊員の姿が見れる。

ここは地球最後の防衛拠点であり、警備が厳重であり・・・・
宇宙軍陸戦隊員の仕事は激務である。
前の大戦の影響で人手不足もあり、一人がこなす仕事の量はかなりある。

完全に解消されるのは後10年ほど待たなくてはならないが・・・・

今の宇宙軍陸戦隊員の辛さは想像以上である。

コミリア「宇宙軍陸戦隊員も大変だな。」

来年軍に入るコミリア。

彼らの疲れている表情を見て、陸戦隊員だけにはなりたくないと思った。
まだパイロットをやるだけマシだと・・・・・・

なんせ激務である業務にも関わらず、可変戦闘機乗りより手当が少ないと。

最前線で戦うような兵士ではない。
それが宇宙軍陸戦隊員の手当が少ない理由である。

コミリアはしばらくずっと走り、帰ろうと決意した時には・・・・
既に22時になろうとしていた。

【23時29分頃・・・・・】

店は閉店した茂人とデワントンのお風呂屋。
完全に真っ暗であり、開いている様子がない。

コミリアはそんなお風呂屋の中にある駐車場に止めて家に向かう。

桐原志保「あっマリアお姉ちゃんが帰ってきた。」

桐原未代「お帰りマリアお姉ちゃん。」

コミリアが帰ると桐原姉妹が待っていてくれた。
二人は自衛のためか、アサルトライフルとサーチライトをつけたヘルメットをつけていた。

一応二人も軍事教習を受けており、アサルトライフルなどを扱える能力はある。
なので自衛にヘルメットやアサルトライフルを装備しても問題はない。
二人も将来は軍人を目指すとの事。

桐原志保「お土産買ってきてきた?」

コミリア「買ってきて来たわよ、期待した物かどうかは分からないけど。」

桐原志保「ありがとうどんな物でも楽しみだわ。」

そんな桐原姉妹にお土産は買ってきてある。
コミリアの言葉を聞いた桐原姉妹はニコニコしながら、喜ぶが・・・・
桐原姉妹の次女未代はあることを言う。

桐原未代「でもお土産らしき物がないんだけど。」

お土産らしき物がない。
コミリアは自分のリュックサック以外何も持ってない。
明らかにお土産を持っているようには見えない。

お土産があると言っても何処にあるのだろうか?

未代の言葉に志保もコミリアのお土産の所在が気になりはじめる。

コミリア「あるじゃない、車の中に・・・」

桐原未代「何処に・・・・・ってこれは・・・・」

桐原志保「こんな高い物を・・・・・」

コミリア「軍でも使われているニュースズキカンパニーのバイク、グレッセラよ!」

桐原志保「嘘でしょ・・・・・」

コミリアの言うお土産とはバイクであった。
夜中であった事と、黒い布に隠れていたため桐原姉妹には気がつく事ができず・・・

そればかりか軍の兵士が使うようなバイクをお土産に買ってきた事に・・・
桐原姉妹は驚愕・・・・・・・
特に未代は今度バイクを買おうと考えていたためなのか・・・
目を輝かせながらバイクに近づく。

コミリア「今度、バイクに乗って遠い場所に行こう♪」

桐原未代「お供します、マリア御姉様。」

桐原志保「あはははは、流石は私のママの上官の娘だわ。」

桐原姉妹の長女志保は後にこの時の事を振り替える。

-流石は自分の母親の上官の娘・・・・・・行動力があり過ぎる
-自分でも真似出来ないような行動力、豪快過ぎる

と語っている。
翌年、コミリアは軍に入隊するためクラビウスシティーから離れアポロ基地に入営した。

その際に・・・・・

コミリア「このジープ、志保にあげるわ。」

桐原志保「うそ~」

自分の大事にしていたジープを志保に譲った。
この時のエピソードも志保は、勝てる気がしないと語っている。

豪快さになるコミリアが恐ろしいと言うのも付け加えて・・・・
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