東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

Rosa Parks さんのはなし

2019-01-31 11:47:38 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中3の英語教科書に、
The driver said,“Give up your seat,or I’ll call the police.”
(「席を譲りなさい。さもないと警察を呼びますよ」と運転手は言った)
という文があります。

これは、バスに乗っていた黒人女性 Rosa Parks さんに対して、モンゴメリー市の条例を根拠とした運転手の発言です。

席を譲らなかった彼女はこのあと逮捕されるのですが、この事件をきっかけに、黒人がバス乗車をボイコットし、やがて公民権運動が全米に広がっていくことになります。

バスの運転手とのやり取りに関して、「マーク・ピーターセンの英語のツボ」に、Rosa Parks さんの自伝 My Story から引用した記事があり、そこには、

“I’m going to have you arrested,” the driver said.
(「逮捕してもらうよ」と運転手は言った)

“You may do that,” I answered.
(「いいですよ」と私は答えた)
という会話と、これについてのの3つの解説があります。

(1)使役動詞 have と get
 I’m going to have[get] you arrested.
have 「警察に一言言えば、当然逮捕してもらえる」という意識がある
  get  「逮捕してもらうには幾分か努力が必要」という感じ

(2)be going to と will
 I’m going to[will] have you arrested.
be going to は 「~することがはっきり決まっている」というニュアンスが強いので、 will より脅迫めいた表現に感じられる

(3)may と can
 You may[can] do that.
can よりも may を使ったほうが、
  ・ 品のある丁寧な言い方で、落ち着いた感じもある
  ・ 本人のプライドが伝わってくる → 上の立場から運転手に許可を与えているかのような感じの表現になる


頭に入れておくと役に立つこともあるかもしれません。

中学入試問題H31(5)[灘中]

2019-01-30 11:29:39 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、平成31年度灘中入試問題を取り上げます。

問題は、
「下の図のような点Oを中心とする円について、斜線部分の面積の和は[  ]cm2です。」


▲問題図

です。

三平方の定理などを使えば簡単に片付いてしまいますが、ここでは円をいくつかの合同な図形に分割するやり方を試してみましょう。

まず図1のように、円周と直線、直線と直線の交点をA~D、P~Rとし、△ABPと△CDPの面積を計算します。


▲図1.△ABPと△CDPの面積を計算します

△ABPの面積は、4×12×1/2=24cm2 です。

PB=12cm、QO=5cm からRB=7cm で、RB=DRからDR=7cm になり、DP=2cm です。

また、AQ=QCからQC=5cm で、PC=6cm なので、△CDPの面積は、6×2×1/2=cm2 です。

次に、円の半径を調べましょう。

図2のように、1辺の長さが5cmの正方形OQCSを作ると、その面積は25cm2です。


▲図2.円の面積を計算します

一方、この正方形OQCSの対角線OCは円の半径rで、△OCQと△OCSの面積はそれぞれ、OC×QT×1/2とOC×ST×1/2
になり、OC=r、QT=ST=r/2からいずれの面積もr×r/4になります。

これらの2つの三角形の面積の和が正方形OQCSの面積25cm2と等しくなるので、r×r×1/4×2=25cm2 になり、したがって、r×r=50cm2 が成り立ちます。

このとき、円の面積は、r×r×3.14 なので、50×3,14=157cm2 になります。

これで準備完了です。円を分割して斜線部分の面積の和を計算しましょう。

図3のように、点Oを対称の中心として、線分ACと線分BDを180度回転移動すると、それぞれ線分GEと線分HFになります。


▲図3.円を分割しました

このとき、これらの4本の線分で円は9個の図形に分割され、それらのうち4個の①、2個の②、2個の③はそれぞれ合同な図形になるので、
(①の面積)×4+(②の面積)×2+(③の面積)×2+(④の面積)=円の面積=157cm2
になります。

ここで、(④の面積)=2×10=20cm2 から
(①の面積)×4+(②の面積)×2+(③の面積)×2=137cm2
で、両辺を2で割って、
(①の面積)×2+(②の面積)+(③の面積)=68.5cm2
が成り立ちます。

一方、2つの斜線部分を含む図形は、2個の①、1個の②、1個の③なので、それらの面積の和は68.5cm2になり、これから△ABPと△CDPの面積を引いたものが斜線部分の面積になります。

初めに求めたように、△ABPと△CDPの面積はそれぞれ 24cm2と6cm2 なので、斜線部分の面積の和は、
68.5-24-6= 38.5 cm2
で、これが答えです。


楽しい問題です。

new のはなし

2019-01-29 12:27:21 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中1の英語教科書に、
He’s your new classmate.
(彼は転校生だよ)
という文があります。

この new を 英語語義語源辞典 で調べてみると、いくつかの類義語との違いについて、
new
 これまで存在しなかったという意味合いで「新しい」およびそれに類する意味を広く有する最も一般的な語

fresh
 野菜や果物、食べ物などが収穫されたばかりの、出来立ての、また新鮮味が失われていないことをいう

novel
 いままでのものとは異なる珍奇なという意味

brand-new
 品物などが「真新しい」の意味

latest
 ニュースなどが「最新の」の意味 くだけた言い方で hot
と説明しています。


頭に入れておくと役に立つかもしれません。

中学入試問題H31(4)[灘中]

2019-01-28 11:30:47 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、平成31年度灘中入試問題を取り上げます。

問題は、
「89の倍数と113の倍数を、
   89,113,178,226,・・・
のように小さいものから順に並べるとき、50番目の数は[  ]です。」
です。

下図に示すように、89と113の倍数の50個のなかに113の倍数がn個あるとすると、89の倍数の個数は

になり、89と113の倍数は合わせて

です。


▲図.89と113の倍数の関係です

ここで、50番目の倍数が113の倍数の場合、

が成り立ち、50番目の倍数が89の倍数の場合、

が成り立ちます。



から

が成り立ち、これを整理すると、
4450≦202n<4539
22.0<n<22.4
になり、これを満たす整数nはありません。



から

が成り立ち、これを整理すると、
4361≦202n<4450
21.5<n<22.02
になり、n=22になります。

以上から、89と113の倍数を小さい順に並べたときの50番目の倍数は、89の28番目の倍数になるので、89×28= 2492 が答えです。


簡単な問題です。

street のはなし

2019-01-27 12:23:06 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中3の英語教科書に、
Well, go down this street and turn left at the bank.
(えーっと、この通りを行って銀行の角を左に曲がって。)
という文があり、中2の教科書には、
I removed the landmines in the space between the road and the oxcart.
(私は道と牛車の間の地雷を取り除いた)
という文があります。

ここにある streetroad 以外にも 「」 を意味する言葉がありますが、それらについて 英語語義語源辞典 に、
street
 都市の街路を指し、両側または片側に建物がたっている

road
 町と町、あるいは町の中の地域と地域を結ぶ道路

avenue
 street のうち、並木のある大通りを指すが、アメリカ英語 では東西の通りを street 、それと直角に交差する南北の通りのことを avenue といい、並木がないこともある

boulevard
 両側に樹木が植えられ、中央に芝生などがある大通りのことで、高級なイメージがある

highway
 都市と都市を結ぶ幹線道路

way
 特定の道路ではなく、抽象的な「...への道」の意味で用いられる
と解説しています。

アメリカ英語 での streetavenue について、 オックスフォード現代英英辞典street name という項目に、
Most towns and cities are laid out on a grid pattern and have long streets with avenues crossing them. Each has a number,e.g.7th Avenue,42nd Street.・・・
(多くの町や都市では長いストリートと交差するアベニューが格子状になっていて、それらには7番街とか42丁目などと番号が付けられている。略)

In Manhattan, for example, Tiffany’s is described as being at East 57th Street and Fifth Avenue,i.e.on the corner of these two street.
(例えば、ニューヨークのマンハッタンでは、ティファニーは東57丁目と5番街の角にあると言い表される)
と記しています。


▲ 東57丁目と5番街の角にティファニーがあります(トランプタワーも近くです)



頭に入れておくと道に迷わないですむかもしれません。

中学入試問題H31(3)[灘中]

2019-01-26 12:33:39 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、平成31年度灘中入試問題を取り上げます。

問題は、
「A=377×377×377×377×377×377 とするとき、Aの約数の中で14で割ると1余るものは、1を含めて全部で[①  ]個あります。また、Aの約数の中で15で割ると1余るものは、1を含めて全部で[②  ]個あります。」
です。

まず、377が素数か合成数かを調べましょう。

377が合成数で、その約数がn(n≠1、nは正の整数)とすると、377/n も377の約数になります。

ここで、n≦377/n とし、これを満たすnの最大値を求めると、
19×19=361≦n×n≦377<400=20×20
から、n=19 になります。

つまり、377が合成数でその約数がnと377/n(n≦377/n)とすると、nは2から19までの整数になり、したがって、377が2から19までの整数で割り切れるかどうかを調べれば、377が素数なのか合成数なのかが判ります。

そこで、2から順に調べていくと、
● 一の位の数が7で奇数なので、2、4、6、8、10、12、14、16、18の倍数ではありません。

● 各桁の数の和3+7+7=13が3の倍数でないので、3、6、9、12、15、18の倍数ではありません。

● 一の位が0、5でないので、5、10、15の倍数ではありません。

● 十の位以上の数37と、一の位の数の2倍7×2=14の差37-14=23が、7の倍数でないので、7、14の倍数ではありません。

● 百と一の位の数の和3+7=10と、十の位の数7の差10-7=3が、11の倍数でないので、11の倍数ではありません。

13については、377÷13=29 から13は377の約数です。

このとき、377の約数13と29はいずれも素数なので、377の約数は1、13、29、377になります。

以上から、
A=(13の6個の積)×(29の6個の積)
で、Aの約数Dは、
D=(13の0~6個の積)×(29の0~6個の積) (13、29の0個の積は1とします)
になります。(ちなみに、Dは 7×7=49個あります)

これで準備完了で、続いて14もしくは15で割ると1余る約数の個数を調べていきましょう。

● 14で割ると1余るAの約数の個数

・1=(14の倍数)+
・13=(14の倍数)+13
・13×13=(14-1)×{(14の倍数)+13}=(14の倍数)-13=(14の倍数)+
・13×13×13=(14-1)×{(14の倍数)+1}=(14の倍数)-1=(14の倍数)+13
・13×13×13×13=(14-1)×{(14の倍数)+13}=(14の倍数)-13=(14の倍数)+
・13×13×13×13×13=(14-1)×{(14の倍数)+1}=(14の倍数)-1=(14の倍数)+13
・13×13×13×13×13×13=(14-1)×{(14の倍数)+13}=(14の倍数)-13=(14の倍数)+
から、13の偶数回と奇数回の積を14で割ったときの余りはそれぞれ1と13になります。

一方、
・1=(14の倍数)+
・29=14×2+1=(14の倍数)+
・29×29=(14×2+1)×{(14の倍数)+1}=(14の倍数)+
・29×29×29=(14×2+1)×{(14の倍数)+1}=(14の倍数)+
・29×29×29×29=(14×2+1)×{(14の倍数)+1}=(14の倍数)+
・29×29×29×29×29=(14×2+1)×{(14の倍数)+1)}=(14の倍数)+
・29×29×29×29×29×29=(14×2+1)×{(14の倍数)+1}=(14の倍数)+
から、29の積を14で割ったときの余りは1になります。

ここで、
{(14の倍数)+}×{(14の倍数)+}=(14の倍数)+
{(14の倍数)+13}×{14の倍数)+}=(14の倍数)+13
なので、14で割ったときの余りが1の2つの数の積を14で割ったとき、その余りは1になります。

したがって、Aの約数Dにおいて、13の0~6個のうちの偶数個の積と29の0~6個のすべての積の積が14で割ったときの余りが1になるので、Dを14で割ったときの余りが1になる組み合わせは4×7= 28 個で、これが①の答えです。

● 15で割ると1余るAの約数の個数

・1=(15の倍数)+
・13=(15の倍数)+13
・13×13=(15-2)×{(15の倍数)+13}=(15の倍数)-26=(15の倍数)+
・13×13×13=(15-2)×{(15の倍数)+4}=(15の倍数)-8=(15の倍数)+
・13×13×13×13=(15-2)×{(15の倍数)+7}=(15の倍数)-14=(15の倍数)+
・13×13×13×13×13=(15-2)×{(15の倍数)+1}=(15の倍数)-2=(15の倍数)+13
・13×13×13×13×13×13=(15-2)×{(15の倍数)+13}=(15の倍数)-26=(15の倍数)+
です。

一方、
・1=(15の倍数)+
・29=(15の倍数)+14
・29×29=(15×2-1)×{(15の倍数)+14}=(15の倍数)-14=(15の倍数)+
・29×29×29=(15×2-1)×{(15の倍数)+1}=(15の倍数)-1=(15の倍数)+14
・29×29×29×29=(15×2-1)×{(15の倍数)+14}=(15の倍数)-14=(15の倍数)+
・29×29×29×29×29=(15×2-1)×{(15の倍数)+1)}=(15の倍数)-1=(15の倍数)+14
・29×29×29×29×29×29=(15×2-1)×{(15の倍数)+14}=(15の倍数)-14=(15の倍数)+
です。

ここで、
{(15の倍数)+}×{(15の倍数)+}=(15の倍数)+
{(15の倍数)+}×{(15の倍数)+14}=(15の倍数)+14

{(15の倍数)+13}×{(15の倍数)+}=(15の倍数)+13
{(15の倍数)+13}×{(15の倍数)+14}=(15の倍数)+

{(15の倍数)+}×{(15の倍数)+}=(15の倍数)+
{(15の倍数)+}×{(15の倍数)+14}=(15の倍数)+11

{(15の倍数)+}×{(15の倍数)+}=(15の倍数)+
{(15の倍数)+}×{(15の倍数)+14}=(15の倍数)+
なので、15で割ったときの余りが1の2つの数の積を15で割ったとき、その余りは1になります。

したがって、Aの約数Dにおいて、13の0~6個のうちの0と4個の積と29の0~6個のうちの偶数個の積の積が15で割ったときの余りが1になるので、Dを15で割ったときの余りが1になる組み合わせは2×4= 個で、これが②の答えです。


楽しい問題です。

main と major のはなし

2019-01-25 16:56:43 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2の英語教科書に、
I have two main reasons.
(主な2つの理由があります)
という文があり、中3の教科書には、
In the past few years, Brazil has hosted two major sports events-the football World Cup in 2014 and the Olympics and Paralympics in 2016.
(ここ数年の間に、ブラジルは2つの主要なスポーツイベント、つまり、2014年サッカーワールドカップと2016年オリンピック・パラリンピックを開催した)
という文があります。

この mainmajor の違いについて、 ウィズダム英和辞典 に、
main
 同種類のうちで規模・影響力・重要性などの点で他を抜きん出ていることをいい、全体の中の一部について言及することが多い

major
 他と比べたときに規模や重要性がより高いことを表し、someanyseveral など数を表す形容詞とも相性が良い。また、原因や影響など悪いことを指す場合にも用いる
とあります。

教科書の1つ目の文の main は、いくつかの理由のなかの2つの主な理由ということを表し、2つ目の文の major は、世界規模で開催される他のスポーツイベントと比べたとき、その規模などがより大きいスポーツイベントということを表しているということでしょう。


頭に入れておくと役に立つこともあるかもしれません。

中学入試問題H31(2)[灘中]

2019-01-24 11:45:31 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、平成31年度灘中入試問題を取り上げます。

問題は、
「A、B、C、D、E、F、G、H はどの2つも異なる2から9までの数字です。3桁の整数ABCとDEFを足すと4桁の整数10GH になり、この足し算でくり上がりは百の位から千の位にだけあるとき、GとHの和は[①  ]です。さらにこのとき、AがDより大きいとすると、ABCとして考えられる桁の整数は全部で[②  ]個あります。」

この足し算でくり上がりが生じるのは。百の位から千の位だけなので、
A+D=10、B+E=G≦9、C+F=H≦8
または、
A+D=10、B+E=G≦8、C+F=H≦9
が成り立ち、これらから、
A+D=10                  (1)
B+E+C+F≦17              (2)
になります。

一方、
2+3+4+5+6+7+8+9=44
から
A+B+C+D+E+F+G+H=44
で、これを変形すると、
G+H=44-(A+B+C+D+E+F)
   =44-(A+D)-(B+E+C+F)  (3)
になります。

ここで(3)に(1)と(2)を代入すると、
G+H≧44-10-17=17         (4)
が成り立ちます。

いま、GとHは2から9までの整数で、(4)を満たすGとHの組合せは8と9だけなので、
G+H=8+9=17
になります。

したがって、GとHの和は17で、これが ① の答えです。

続いて②です。

AとDの組合せ(A,D)は、(2,8)、(3,7)、(4,6)の並び替えですが、問題に与えられた条件A>Dから、(2,8)、(3,7)、(4,6)になります。

一方、GとHの組合せ[G,H]は、[8,9]の並び替えになります。

ここで(2,8)に注目すると、[8,9]との間で8が重複しているので、この組合せは不可能です。

したがって、(A,D)と[G,H]の可能な組合せは、
(3,7)と[8,9]の並び替え        (5)
または   
(4,6)と[8,9]の並び替え        (6)
になり、(5)、(6)のいずれの場合も、残った4つの数字がB、C、E、Fに振り分けられることになります。

そこで、B、Cへの数字の振り分け方を勘定しましょう。

まず初めに、Bに数字を振り分けるとすると、数字は4つ残っているので、その振り分け方は4通りです。

ここで、Bの数字が決まるとEの数字が決まり、残りの数字は2つになるので、Cへの振り分け方は2通りになり、したがって、B、Cへの数字の振り分け方は、合わせて4×2=8通りになります。

これは(5)と(6)のそれぞれについて同じなので、B、Cへの数字の振り分け方は、8×2=16(通り)です。

したがって、ABCとして考えられる3桁の整数は全部で 16 個 で、これが②の答えです。


楽しい問題です。

suddenly のはなし

2019-01-23 13:32:17 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中3の英語教科書に、
About a month after the sports day, Sadako suddenly became sick.
(運動会が終わっておよそひと月経ったとき、突然、禎子の体調が悪くなった)
という文があります。

この suddenly は「突然に」という意味ですが、 ロングマン英英辞典 に、この類義語について、
suddenly
 used when something happens very quickly and unexpectedly
(何かがとても急にそして不意に起こるとき使われる)

all of a sudden
 suddenly-used especially in stories or descriptions of past events
(突然に-特に、過去の出来事の話や描写で使われる)

without warning
 suddenly and with no signs that it was going to happen-used about bad or dangerous things
(突然でそれが起こるという兆候を伴わずに-悪いことや危険なことについて使われる)

out of blue
suddenly and unexpected-used especially when you hear from someone you have not seen for a long time or when someone tells you something that surprises you
(突然で不意に-特に、長い間会っていない誰かから連絡をもらったときや驚くようなことを誰かが話したときに使われる)

at short notice(BrE),on short notice(AmE)
suddenly,so that there is not much time to prepare or change arrangements
(必要な手配をしたり変更する時間があまりないほど突然に)

on the spur of the moment
used when talking about things you decide to do suddenly,without planning them beforehand
(前もって計画することなく突然に実行すると決めたことについて話しているときに使われる)
のようにまとめてあります。


頭に入れておくと役に立つこともあるかもしれません。

中学入試問題H31(1)[灘中]

2019-01-22 11:26:03 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、平成31年度灘中入試問題を取り上げます。

問題は、


の[ア]~[オ]に 2、3、4、5、6、7、8、9 の数から1つずつ当てはめて式を完成させました。ただし、同じ数を2回以上使うことはできません。

また、

は仮分数でもよく、これ以上約分できない分数です。このとき、[オ]に当てはまる数は[  ]です。」
です。

[ア]と[イ]、[ウ]と[エ]がいずれも互いに素で、[ア]は[エ]の、[ウ]は[イ]の約数であることを利用して、[ア]、[イ]、[ウ]、[エ]を絞り込み、それらの組合せを調べ上げてもOKですが、ここでは違うやり方を試してみましょう。

まず、与えられた等式を変形すると、
[ア]×[ウ]×[オ]=[イ]×[エ]    (★)
になります。

次に、2から9までの数を素数の積で表すと、
2=2
3=3
4=2×2
5=5
6=2×3
7=7
8=2×2×2
9=3×3
です。

ここで、[ア]~[オ]のなかに5や7が含まれるとすると、それと反対側の辺は5や7の倍数になりますが、2から9のなかに5と7は1つずつしかないので(★)は成り立ちません。

したがって、[ア]~[オ]に当てはまる数は、
2=2
3=3
4=2×2
6=2×3
8=2×2×2
9=3×3         
のいずれかになります。

次に(★)から、[ア]×[ウ]×[オ]と[イ]×[エ]は等しい数なので、[ア]×[イ]×[ウ]×[エ]×[オ]は同じ数を掛け合わせた数になります。

そこで、2、3、4、6、8、9 のすべての数を掛けあわせると、
2×3×4×6×8×9=(2が7個の積)×(3が4個の積)
で、2、3、4、6、8、9のなかから5個選んだ数が同じ数を掛け合わせた数になるためには、掛けあわせる2の個数が偶数になる必要があります。

したがって、[ア]~[オ]の5個の数の組合せは、(3,4,6,8,9)または(2,3,4,6,9)になります。

● (3,4,6,8,9)の場合
3×4×6×8×9=(2が6個の積)×(3が4個の積)から、
[ア]×[ウ]×[オ]=[イ]×[エ]=(2が3個の積)×(3が2個の積)=8×9=72
になり、したがって、[イ]、[エ]は8、9で、[ア]、[ウ]、[オ]は3、4、6になります。

ここで、[イ]が8、[エ]が9のとき、[ア]と[イ]、[ウ]と[エ]は互いに素なので、[ア]は3、[ウ]は4になり、[オ]は6になります。([イ]が9、[エ]が8のとき、[ア]は4、[ウ]は3になり、[オ]は6になります)

●(2,3,4,6,9)の場合
2×3×4×6×9=(2が4個の積)×(3が4個の積)から、
[ア]×[ウ]×[オ]=[イ]×[エ]=(2が2個の積)×(3が2個の積)=4×9=36
になり、したがって、[イ]、[エ]は4、9で、[ア]、[ウ]、[オ]は2、3、6になります。

ここで、[イ]が4、[エ]が9のとき、[ア]と[イ]、[ウ]と[エ]は互いに素なので、[ア]は3、[ウ]は2になり、[オ]は6になります。([イ]が9、[エ]が4のとき、[ア]は2、[ウ]は3になり、[オ]は6になります)

以上から、[オ]に当てはまる数は で、これが答えです。


楽しい問題です。

these days のはなし

2019-01-21 11:35:59 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2の英語教科書に、
Nursing homes use robots these days
(最近、介護施設はロボットを使っている)
という文があります。

この these daysウィズダム英和辞典 で調べてみると、その類義語の nowadays、recently、lately との違いについて、
these daysnowadays
・昔と比較して現在の状況を「最近は」「このごろは」と伝える言い方で、 nowadays の方がかたく響き、 書き言葉 では好まれる
・昔と対比しない場合は nowat the moment などの方が普通

recentlylately
 いずれも、
(1)近い過去の時点をさして「最近」の意を表す
(2)現在までの近い過去の時間をさして「最近」の意を表す
が、 recently では(1)の用法、 lately では(2)の用法が最も優勢

文体的には、 recently の方がかたく響きどちらかというと 書き言葉 で好まれるのに対し、 lately はより感情のこもった言い方で、くだけて響き 話し言葉 で好まれる
とあります。

さらに、これらの言葉と一緒に用いる 時制 については、
these daysnowadays
・通例 現在形 で、 時に現在進行形で用いる; 現在完了(進行)形、 過去(進行)形で用いるのはまれ

recently
・通例 過去形 で用いるが、現在への影響を意識するときは時に現在完了形でも用いる

・過去における2つの出来事の順序を意識したり、時制の一致でまれに過去完了形と用いられることがある

・進行途中の状況にふれるとき、まれに過去[現在]進行形と用いられることがある

・現在形と用いるときは these daysnowadays を用いるのが普通だが、完了状態を表す be marriedbe divorcedbe deceased などは現在形で recently と用いることがある

lately
・通例 現在完了(進行)形 で、まれに過去完了(進行)形、過去形で用いられる

・現在形では通例 these daysnowadays を用いるが、現在の習慣・状況にふれる場合、lately が時に現在(進行)形と用いられることがある
と記しています。


頭に入れておくと役に立つこともあるかもしれません。

中学生でも手が届く京大入試問題(60)

2019-01-20 10:55:15 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、平成11年度京大入試問題(前期、文系)です。

問題は、
「鋭角三角形△ABCにおいて、辺BCの中点をM、AからBCにひいた垂線をAHとする。点Pを線分MH上にとるとき、

となることを示せ。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

問題の図を描くと図1のようになります。


▲図1.問題の図を描きました/Mの左側(B側)にHがある場合です

ここは、問題に与えられた不等式にある斜めの線分(AB、AC、AP)の長さを三平方の定理を使って、辺BC上にある線分とAHの長さに変換すればよさそうです。

そこで、

とし、ここに、

を代入すると、
 
です。

ここで図1では、
BH=BP-PH
CH=CP+PH
で、これらを(★)に代入すると、

です。

このとき、CP≧BPなので、S≧0になり、問題に与えられた不等式は成り立ちます。

また、図2のように、


▲図2.Mの右側(C側)にHがある場合です

BH=BP+PH
CH=CP-PH
の場合は、これらを(★)に代入して、

です。

このとき、BP≧CPなので、S≧0になり、問題に与えられた不等式は成り立ちます。

以上から、

が成り立つことを示すことができました。


簡単な問題です。

hear about のはなし

2019-01-19 11:52:41 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中3の英語教科書に、
He heard about the arrest of Mrs Parks in Montgomery,Alabama.
(彼はアラバマ州モンゴメリーでパークスさんが逮捕されたことを聞いた)
という文があります。


▲ アラバマ州モンゴメリー市

この hear about現代英語語法辞典 で調べてみると、 hear of との違いについて、 hear of/about のいずれも 「...のことを耳にする」 の意に用いるが、 of では 「存在を知る、うわさを聞く」 程度で詳細までは分からないことを含意するのに対し、 about を用いることにより具体的な内容まで詳しく聞くことになるとしています。

また、「マーク・ピーターセンの英語のツボ」(マーク・ピーターセン著)にも、
I’ve heard of his new film,but I haven’t heard anything about it.
(彼の新しい映画があるということ耳にしているが、その作品について詳しいことは何も聞いていない)
という例文を挙げ、「何かの存在だけ伝え聞く」 という意味を表す hear of に対して、 hear about は、それについてもう少し詳しく伝え聞いていることを表していると説明しています。

一方、 コンパスローズ英和辞典 には、 hear abouthear of よりも具体的な内容について聞くときに用いるが、同じような意味のこともある と記しています。

教科書の文では、キング牧師は、パークスさんが逮捕されたこと以外にその逮捕理由や逮捕前後状況なども聞いていたでしょうから hear about が相応しいということでしょう。

中学生でも手が届く東大入試問題(41)

2019-01-18 12:17:34 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、平成19年度東大入試問題(前期、文理共通)です。

問題は、
「表が出る確率がp、裏が出る確率が1-pであるような硬貨がある。ただし、0<p<1とする。この硬貨を投げて、次のルール(R)の下で、ブロック積みゲームを行う。
   
   ① ブロックの高さは、最初は0とする。
(R)② 硬貨を投げて表が出れば高さ1のブロックを積み上げ、
     裏が出ればブロックをすべて取り除いて高さを0に戻す。

nを正の整数、mを0≦m≦nを満たす整数とする。

(1) n回硬貨を投げたとき、最後にブロックの高さがmになる確率pを求めよ。
(2) (1)で、最後にブロックの高さがm以下になる確率qを求めよ。
(3) ルール(R)の下で、n回硬貨投げを独立に2度行い、
    それぞれ最後のブロックの高さを考える。
    2度のうち、高い方のブロックの高さがmである確率rを求めよ。
    ただし、最後のブロックの高さが等しいときはその値を考えるものとする。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

0≦m<nのとき、最後にブロックの高さがmになるのは、
・ 1からn-(m+1)回目までのn-m-1回は硬貨の表が出ようと裏が出ようとどちらでもよく、
・ n-m回目に裏が出て、
・ n-(m-1)回目からn回目までのm回すべてで表が出る
場合なので、最後にブロックの高さがmになる確率pは、

です。

m=nのとき、1回目からm回目までのm回すべてで表が出る場合なので、

です。

したがって、
・0≦m<nのとき
  
・m=n  のとき
  
で、これが(1)の答えです。

次に(2)です。

0≦m<nのとき、

です。

m=nのとき、
最後のブロックの高さは必ずm以下になるので、
=1
です。

したがって、
・0≦m<nのとき
  
・m=nのとき
  
で、これが答えです。

最後の(3)です。

2度の操作で、高い方のブロックの高さがmになるのは、
[1] 1度目の最後のブロックの高さがmで、2度目の最後のブロックの高さがm-1以下
[2] 1度目の最後のブロックの高さがm-1以下で、2度目の最後のブロックの高さがm
[3] 1度目と2度目の最後のブロックの高さがm
の場合です。

そこで[1][2][3]の確率の和を計算すると、

です。

ここで、
0≦m<nのとき
(1)から

なので、これらを(★)に代入して、

です。

m=nのとき
(1)から

なので、これらを(★)に代入して、

です。

したがって、
・0≦m<nのとき
  
・m=nのとき
  
で、これが答えです。


0≦m<nとm=nの場合分けを忘れないようにしましょう。

action のはなし

2019-01-17 11:44:35 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2の英語教科書に、
These actions do not show respect for Anangu culture.
(これらの行為は、アナング族の文化に対する敬意を示すものではありません)
という文があります。

この actionウィズダム英和辞典 で調べてみると、 actionact の違いについて、
action
 一定期間に及ぶ行為全体をさすことが多く、 不可算 の場合もある
act
 可算 で、特定の場面での具体的な行為を表すややかたい語
と説明しています。

さらに、 オックスフォード現代英英辞典 には、 “action or act?” と題する解説があって、そこには、
These two words have the same meaning but are used in different patterns.
(これらの2語は同じ意味だが使われ方は異なる)

An act is usually followed by of and/or used with adjective.
(act は普通 of を従え、かつ/または、形容詞を伴う)

Action is not usually used with of but is often with his,her,etc.
(action は普通 of を伴わないが、しばしば his や her などの人称代名詞所有格を伴う)

a heroic act of bravery, a heroic action of bravery
(勇敢な英雄的行動)

his heroic actions/acts during the war
(戦時中の彼の英雄的行動)

Action often combines with take but act does not.
(action はしばしば take と結びつくが act は結びつかない)

We shall take whatever acts are necessary.
我々は必要ないかなる行動もとるだろう
と記してあります。


頭に入れておくと役に立つこともあるかもしれません。