こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。
今回は、平成31年度灘中入試問題を取り上げます。
問題は、
「A、B、C、D、E、F、G、H はどの2つも異なる2から9までの数字です。3桁の整数ABCとDEFを足すと4桁の整数10GH になり、この足し算でくり上がりは百の位から千の位にだけあるとき、GとHの和は[① ]です。さらにこのとき、AがDより大きいとすると、ABCとして考えられる桁の整数は全部で[② ]個あります。」
この足し算でくり上がりが生じるのは。百の位から千の位だけなので、
A+D=10、B+E=G≦9、C+F=H≦8
または、
A+D=10、B+E=G≦8、C+F=H≦9
が成り立ち、これらから、
A+D=10 (1)
B+E+C+F≦17 (2)
になります。
一方、
2+3+4+5+6+7+8+9=44
から
A+B+C+D+E+F+G+H=44
で、これを変形すると、
G+H=44-(A+B+C+D+E+F)
=44-(A+D)-(B+E+C+F) (3)
になります。
ここで(3)に(1)と(2)を代入すると、
G+H≧44-10-17=17 (4)
が成り立ちます。
いま、GとHは2から9までの整数で、(4)を満たすGとHの組合せは8と9だけなので、
G+H=8+9=17
になります。
したがって、GとHの和は17で、これが ① の答えです。
続いて②です。
AとDの組合せ(A,D)は、(2,8)、(3,7)、(4,6)の並び替えですが、問題に与えられた条件A>Dから、(2,8)、(3,7)、(4,6)になります。
一方、GとHの組合せ[G,H]は、[8,9]の並び替えになります。
ここで(2,8)に注目すると、[8,9]との間で8が重複しているので、この組合せは不可能です。
したがって、(A,D)と[G,H]の可能な組合せは、
(3,7)と[8,9]の並び替え (5)
または
(4,6)と[8,9]の並び替え (6)
になり、(5)、(6)のいずれの場合も、残った4つの数字がB、C、E、Fに振り分けられることになります。
そこで、B、Cへの数字の振り分け方を勘定しましょう。
まず初めに、Bに数字を振り分けるとすると、数字は4つ残っているので、その振り分け方は4通りです。
ここで、Bの数字が決まるとEの数字が決まり、残りの数字は2つになるので、Cへの振り分け方は2通りになり、したがって、B、Cへの数字の振り分け方は、合わせて4×2=8通りになります。
これは(5)と(6)のそれぞれについて同じなので、B、Cへの数字の振り分け方は、8×2=16(通り)です。
したがって、ABCとして考えられる3桁の整数は全部で 16 個 で、これが②の答えです。
楽しい問題です。
今回は、平成31年度灘中入試問題を取り上げます。
問題は、
「A、B、C、D、E、F、G、H はどの2つも異なる2から9までの数字です。3桁の整数ABCとDEFを足すと4桁の整数10GH になり、この足し算でくり上がりは百の位から千の位にだけあるとき、GとHの和は[① ]です。さらにこのとき、AがDより大きいとすると、ABCとして考えられる桁の整数は全部で[② ]個あります。」
この足し算でくり上がりが生じるのは。百の位から千の位だけなので、
A+D=10、B+E=G≦9、C+F=H≦8
または、
A+D=10、B+E=G≦8、C+F=H≦9
が成り立ち、これらから、
A+D=10 (1)
B+E+C+F≦17 (2)
になります。
一方、
2+3+4+5+6+7+8+9=44
から
A+B+C+D+E+F+G+H=44
で、これを変形すると、
G+H=44-(A+B+C+D+E+F)
=44-(A+D)-(B+E+C+F) (3)
になります。
ここで(3)に(1)と(2)を代入すると、
G+H≧44-10-17=17 (4)
が成り立ちます。
いま、GとHは2から9までの整数で、(4)を満たすGとHの組合せは8と9だけなので、
G+H=8+9=17
になります。
したがって、GとHの和は17で、これが ① の答えです。
続いて②です。
AとDの組合せ(A,D)は、(2,8)、(3,7)、(4,6)の並び替えですが、問題に与えられた条件A>Dから、(2,8)、(3,7)、(4,6)になります。
一方、GとHの組合せ[G,H]は、[8,9]の並び替えになります。
ここで(2,8)に注目すると、[8,9]との間で8が重複しているので、この組合せは不可能です。
したがって、(A,D)と[G,H]の可能な組合せは、
(3,7)と[8,9]の並び替え (5)
または
(4,6)と[8,9]の並び替え (6)
になり、(5)、(6)のいずれの場合も、残った4つの数字がB、C、E、Fに振り分けられることになります。
そこで、B、Cへの数字の振り分け方を勘定しましょう。
まず初めに、Bに数字を振り分けるとすると、数字は4つ残っているので、その振り分け方は4通りです。
ここで、Bの数字が決まるとEの数字が決まり、残りの数字は2つになるので、Cへの振り分け方は2通りになり、したがって、B、Cへの数字の振り分け方は、合わせて4×2=8通りになります。
これは(5)と(6)のそれぞれについて同じなので、B、Cへの数字の振り分け方は、8×2=16(通り)です。
したがって、ABCとして考えられる3桁の整数は全部で 16 個 で、これが②の答えです。
楽しい問題です。