東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

平成30年度都立高校入試問題(15)[国立高]

2018-08-21 10:13:38 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は平成30年度都立高校数学入試問題を取り上げます。

問題は、国立高で出題された大問4の図形問題で、それは、
「下の図1に示した立体C-APBは、AB=4cm、BC=2cm、∠CBA=∠CBP=90°の三角すいである。


▲図1.問題図(1)

 ただし、点Pは2点A、Bを直径とする半円の弧AB上にある点で、点Aと点Bのいずれにも一致しない。
 次の各問に答えよ。

[問1] △CPBの面積が△CABの面積の1/2となるとき、三角すいC-APBの体積は何cm3か。

[問2] 点Bから平面CAPに垂直な直線を引き、その交点をHとした場合を考える。
  三角すいC-APBの体積が最も大きくなるとき、線分BHの長さは何cmか。
  ただし、答えだけでなく答えを求める過程が分かるように、途中の式や説明なども書け。

[問3] 下の図2は、図1において、弧AP:弧PB=2:1、弧AP上にあり弧AQ:弧QP=1:1である点をQ、辺BCの中点をMとし、点Qと点Mを結び、線分QMと平面CAPの交点をRとした場合を表している。


▲図2.問題図(2)

 点Rと点A、点Rと点P、点Rと点Bをそれぞれ結んでできる三角すいR-APBの体積は何cm3か。」
です。

△CABの面積は 4×2×1/2=4cm2 ですから、△CPBの面積は 2cm2 で、したがって、図3のように、PB=2cmになります。


▲図3.PB=2cmです

また、点Pは線分ABを直径とする半円周上の点なので、∠APB=90°です。

そこで、直角三角形ABPに三平方の定理を適用すると、

が成り立ち、ここに AB=4cm、BP=2cmを代入すると、

です。

すると、△ABPの面積は、

になり、三角すいC-APBの体積は、

で、これが[問1]の答えです。

次に[問2]です。

三角すいC-APBの体積が最も大きくなるのは△APBの面積が最大になるときで、それは図4のように、点Pが、∠AOP=90°となる位置にあるときです。


▲図4.∠AOP=90°のとき、三角すいC-APBの体積が最大になります

このとき、△APBは直角二等辺三角形なので、

で、その面積は4cm2になります。

したがって、三角すいC-APBの体積は、4×2×1/3=8/3 cm3 になります。

続いて△APCの面積を計算しましょう。

図4のように、直角三角形ABC、PBCに三平方の定理を適用して、

を求め、それらを二乗すると

になります。

このとき

から

なので、

が成り立ち、三平方の定理の逆から∠APC=90°です。

したがって、△APCの面積は、

になります。

ここで、三角すいC-APBの底面を△APCとすると、その体積は、

で、これが8/3になることから

で、これが答えです。

最後の[問3]です。

図5のように、点PとQは、弧AQ=弧QP=弧PBを満たす位置になります。


▲図5.弧AQ=弧QP=弧PBになります

すると、△APBと△AQBはその内角が90°、60°、30°の直角三角形になり、

なので、△APBの面積は、

です。

また、直線APと直線BQとの交点をSとすると、△OBSはその内角が90°、60°、30°の直角三角形で、

になります。

ここで図6のように、平面BCQを考えると、直線CSと直線MQとの交点がRになり、RTを求めれば三角すいR-APBの体積を計算することができます。


▲図6.平面BCQを考えます

△QRT∽△QMBから、QT:RT=QB:MBなので、

で、これを整理して、

です。

△SRT∽△SCBから、ST:RT=SB:CBなので、

で、これを整理して、

です。

(1)と(2)から、

です。

したがって、三角すいR-APBの体積は、

で、これが答えです。


簡単な問題です。

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (かずと)
2022-12-02 17:20:52
解説の解き方であれば、問3の問題は、C,R,Sが同一直線上にあることを言わないといけないのではないでしょうか。

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