東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

中学生でも手が届く京大入試問題(60)

2019-01-20 10:55:15 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、平成11年度京大入試問題(前期、文系)です。

問題は、
「鋭角三角形△ABCにおいて、辺BCの中点をM、AからBCにひいた垂線をAHとする。点Pを線分MH上にとるとき、

となることを示せ。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

問題の図を描くと図1のようになります。


▲図1.問題の図を描きました/Mの左側(B側)にHがある場合です

ここは、問題に与えられた不等式にある斜めの線分(AB、AC、AP)の長さを三平方の定理を使って、辺BC上にある線分とAHの長さに変換すればよさそうです。

そこで、

とし、ここに、

を代入すると、
 
です。

ここで図1では、
BH=BP-PH
CH=CP+PH
で、これらを(★)に代入すると、

です。

このとき、CP≧BPなので、S≧0になり、問題に与えられた不等式は成り立ちます。

また、図2のように、


▲図2.Mの右側(C側)にHがある場合です

BH=BP+PH
CH=CP-PH
の場合は、これらを(★)に代入して、

です。

このとき、BP≧CPなので、S≧0になり、問題に与えられた不等式は成り立ちます。

以上から、

が成り立つことを示すことができました。


簡単な問題です。