東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

Rosa Parks さんのはなし

2019-01-31 11:47:38 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中3の英語教科書に、
The driver said,“Give up your seat,or I’ll call the police.”
(「席を譲りなさい。さもないと警察を呼びますよ」と運転手は言った)
という文があります。

これは、バスに乗っていた黒人女性 Rosa Parks さんに対して、モンゴメリー市の条例を根拠とした運転手の発言です。

席を譲らなかった彼女はこのあと逮捕されるのですが、この事件をきっかけに、黒人がバス乗車をボイコットし、やがて公民権運動が全米に広がっていくことになります。

バスの運転手とのやり取りに関して、「マーク・ピーターセンの英語のツボ」に、Rosa Parks さんの自伝 My Story から引用した記事があり、そこには、

“I’m going to have you arrested,” the driver said.
(「逮捕してもらうよ」と運転手は言った)

“You may do that,” I answered.
(「いいですよ」と私は答えた)
という会話と、これについてのの3つの解説があります。

(1)使役動詞 have と get
 I’m going to have[get] you arrested.
have 「警察に一言言えば、当然逮捕してもらえる」という意識がある
  get  「逮捕してもらうには幾分か努力が必要」という感じ

(2)be going to と will
 I’m going to[will] have you arrested.
be going to は 「~することがはっきり決まっている」というニュアンスが強いので、 will より脅迫めいた表現に感じられる

(3)may と can
 You may[can] do that.
can よりも may を使ったほうが、
  ・ 品のある丁寧な言い方で、落ち着いた感じもある
  ・ 本人のプライドが伝わってくる → 上の立場から運転手に許可を与えているかのような感じの表現になる


頭に入れておくと役に立つこともあるかもしれません。