
抗生剤に耐性を持つ細菌が増加、無線周波数電磁波が原因という報告も (元記事:加藤やす子ウェブマガジン)
スウェーデンのオッレ・ヨハンソン博士は、抗生物質の効かない多剤耐性菌が増える原因といてWi-Fiや携帯電話の電磁波への被曝が関与している可能性を警告する文書を発表しました。


ヨハンソン博士は、カロリンスカ研究所神経科学部の元・研究者で電磁波被曝による皮膚への影響について研究し、スウェーデン王立工科大学の客員教授でもありました。人工的な電磁波によって皮膚に炎症が起きることを発見し「スクリーン皮膚炎」という用語を作りましたが、これはのちに「電磁波過敏症」と呼ばれる病気の概念を生み出すことにつながりました。
多剤耐性菌で死に至ることも
抗生剤の効かない細菌を「耐性菌」、複数の抗生物質に耐性のある細菌を「多剤耐性菌」と呼びます。
1970年代以降、抗生物質の効かないMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)が、2000年代になると多耐性結核菌が広まるようになりました。
スウェーデンのオッレ・ヨハンソン博士は、抗生物質の効かない多剤耐性菌が増える原因といてWi-Fiや携帯電話の電磁波への被曝が関与している可能性を警告する文書を発表しました。


ヨハンソン博士は、カロリンスカ研究所神経科学部の元・研究者で電磁波被曝による皮膚への影響について研究し、スウェーデン王立工科大学の客員教授でもありました。人工的な電磁波によって皮膚に炎症が起きることを発見し「スクリーン皮膚炎」という用語を作りましたが、これはのちに「電磁波過敏症」と呼ばれる病気の概念を生み出すことにつながりました。
多剤耐性菌で死に至ることも
抗生剤の効かない細菌を「耐性菌」、複数の抗生物質に耐性のある細菌を「多剤耐性菌」と呼びます。
1970年代以降、抗生物質の効かないMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)が、2000年代になると多耐性結核菌が広まるようになりました。

体の抵抗力が低下している人は多剤耐性菌よる感染症を起こしやすくなります。細菌に感染した場合は通常、抗生剤を投与しますが、多剤耐性菌には抗生物質が効かないので治療が困難になります。
黄色ブドウ球菌は、私たちの鼻の中や皮膚に存在する細菌ですが、胸の中に膿の塊ができる膿胸という病気や、心臓で繁殖して血液を通じてさまざまな臓器に感染する感染性心内膜炎を引き起こします。

黄色ブドウ球菌には、以前はペニシリン系の抗生剤メチシリンが効いたのですが、メチシリンへの耐性を持ってしまい、院内感染のおもな原因になっています。
リストリア・モノサイトゲネスという細菌は、魚介類や食肉、環境の中に広く存在しており、健康な人にとってはなんでもなくても、体が弱っている人が感染すると嘔吐や下痢などの急性胃腸炎症状を起こします。


また、免疫力が低下している人や高齢者の場合、髄膜炎や肺血症などを引き起こし、重症化した場合の致死率は15〜20%もあります。妊娠中の女性が感染すると、胎盤を通じて胎児に感染し、流産や早産、死産につながることもあります。
抗生剤に耐性を持つ細菌は世界的に増加しています。多剤耐性菌によってEU内では毎年3万5000人が死亡しています。2050年までに、世界中で毎年1000万人以上が早死にすることになる、という推計もあります。
ヨハンソン博士は「これらの感染症の患者に残された治療選択肢はわずかしかない。将来的には、単純な日常的な感染症でさえ、治療できなくなるリスクがある」と警告しています。
ワイヤレス電磁波が原因か
このような抗生剤の効かない細菌が急増している原因として、Wi-Fiや携帯電話などのワイヤレス電磁波が指摘されています。
周波数900MHz(メガヘルツ)の携帯電話電磁波と、Wi-Fiで使われる周波数2.4GHz(ギガヘルツ)の電磁波にリステリア・モノサイトゲネスと大腸菌を曝露させると、耐性菌になることが実証されています。
アメリカの国防省の国防高等研究計画曲(DARPA)が資金提供をし、ミシガン大学のメンロウ・ラオ博士らが行った研究では、細菌が作る薄い層「バイオフィルム」のなかで、周波数3GHz帯の電気信号を介して細胞間の情報伝達をおこなっていることが確認されました。
バイオフィルムの中で細菌は増殖を繰り返しており、物理的に取り除くのは困難です。虫歯の原因になるプラークは、歯の表面に作り出されたバイオフィルムです。
ヨハンソン博士は「この研究は、細胞間の情報伝達に、携帯電話やWi-Fiと似た電気信号を使っている可能性があることを示している」と指摘しました。また、携帯電話基地局周辺の土壌から採取された微生物は、抗生剤への耐性を持つ率が統計学的に有意に高いことも報告されています。私たちが利用する電磁波が、自然界に意図しない変化を起こしているのかもしれません。
ヨハンソン博士は、H・G・ウェルズのSF小説『宇宙戦争』で、火星人が地球の病原体で殺されたことを引き合いに出し、「わたしたちは今、同じ破局に向かっているのだろうか」と問いかけています。
「携帯電話やWi-Fiの電磁波にさらされた細菌が抗生物質に耐性を持つことは、すでに科学的に証明されている。このことが意味することは、ぞっとするようなものであり、世界中で抗生物質耐性微生物がますます増加している現在進行中の巨大で非常に恐ろしい発展を容易に説明できるかもしれない。細菌へのあらゆる形態の無線エネルギー供給を止めてください。この潜在的な狂気は、私たちがそれがすべての人にとって安全かどうかを知るまで停止しなければなりません」と、ヨハンソン博士は訴えています。
https://x.com/the_no_mind/status/1891118007952220615