以前ご紹介したように、「正心調息法」は、医学博士の塩谷信男氏が91歳のときに世間に発表した健康法です。この呼吸法の詳細については、「正心調息法ネットワーク」というホームページの「正心調息法WEB講座」を参照していただくとして、今回は、その概要を簡単にご紹介します。
正心調息法は、吸息(息を吸う)、充息(息を止める)、吐息(息を吐く)、小息(中継ぎの息をする)という一連の呼吸を1サイクルとして、呼吸の際に下記の文章を心の中で唱えるとともに、その様子をしっかりと頭の中にイメージします。
吸息→「宇宙の無限の力が丹田に収められた。そして全身に満ち渡った。」
充息→「全身が全く健康になった。○○病が治った、治った、治った。」
吐息→「体内の老廃物が悉く吐き出された。全身が綺麗になった。芯から若返った。」
これを5サイクル繰り返したら、「○○病が治った」を「××病が治った」に換えてまた5サイクル繰り返し、さらに次の5サイクル・・・、と合計25サイクル繰り返します。なお、病名がはっきりしない場合は、「△△の不具合が治った」でよいと思います。
呼吸は、丹田を意識した腹式呼吸で、充息の際に肛門を引き締め、吸い込んだ空気を丹田に押し付けるようにするのがポイントだそうです。
この「丹田に押し付ける」という感覚が分かりにくい方は、全国各地で正心調息法の講習会が開催されているので、この講習会に参加して、納得できるまで質問してみてください。代表の岩崎雅樹さんが優しく教えてくださると思います。
正心調息法の特徴の一つは、単に呼吸するだけでなく、病気が治った状態をイメージする点で、これはある意味、心でがんを治すサイモントン療法と同じで、人によっては絶大な効果を発揮すると思われます。
なお、サイモントン療法については、以前、本ブログの2012年2月11日の記事「サイモントン療法」でご紹介していますので、よかったらご覧ください。
ところで、「宇宙の無限の力」という表現に違和感を覚える人もいるかもしれませんが、こういう考え方は昔からあったようです。例えば、大正11年に書かれた『中川式自然療法と若返り健康法』(中川覚治:著、大日本秘伝叢書刊行会:1922年刊)という本には、次のような記述があります。(なお、《 》は私が書き加えた読みで、原文にはありません)
『極く手つ取り早く云《い》へば、人間の精神と云ふものは、この宇宙の精神(或《あるい》は大自然とか絶対者とか云ふもの)の分かれであって、一寸《ちょっと》、之を物に譬《たと》ふれば、此《こ》の宇宙の大精神(大自然)は本店の主人公で我々人間の精神は其《その》支店の主人公或は實子《じっし》のやうなものである。其處《そこ》で我々人間の精神が純眞無垢で、此の大自然即ち宇宙の大精神と同じ型となり、此の大自然に融合したなら、此の大自然に於《おい》て行れる限りの事は、何事をも為し得るものなのである。』
つまり、宇宙と一体になれば不可能なことはないということです。太極拳や気功の本を読むと、この宇宙のエネルギーを実際に感じることができる人もいるそうですから、自分が宇宙と一体になったとイメージすることは大切なようです。
また、実現したい願望を過去形で表現することも正心調息法の特徴ですが、これも昔からある、理にかなった方法のようです。例えばキリストは、祈って願ったことは、すでにかなえられたと信じることによって本当に実現すると語っています。
この願望成就の祈りについては、「世界の秘密 真理の探究-13.守護強化と願望成就」という記事に詳しく説明してありますので、よかったらご覧ください。
以上のことから、正心調息法は、丹田を意識した呼吸法によって肉体を健康にするだけでなく、イメージと言霊によってさらにその効果をアップさせる、強力な願望実現法となっているようです。
最後に、肛門を引き締めることも正心調息法の特徴の一つですが、これには、女性の更年期障害の改善・解消、冷え性の改善、便秘の解消、尿失禁の予防・改善、男性の前立腺肥大の予防、美容面でのヒップアップ効果、膣の締まりの改善・感度アップ、腰痛の改善、男性の精力改善・勃起維持力アップ、痔の予防・改善、といった効果があるそうです。(「正心調息法ネットワーク」より)
塩谷博士は、この健康法で100歳まで生きてみせると断言し、実際に105歳まで生きたそうですから、皆さんも正心調息法にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?