とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

月に憑かれたピエロ 

2007年02月26日 | LPレコード
バーンステインの「答えのない質問」では、この曲はワグナーから始まる無調音楽と12音階が結合したシェーンベルク音楽の革命原点と位置づけしている。
しかし彼の言によれば「偉大な思想家は常に変節する」と晩年のシェーンベルクの調性復帰を指摘した。
最初に手にしたピエロはピエール・ブーレーズとドメームミュジカルによるものだった。ブーレーズはこの時「シェーンベルクは死んだ」と批判した頃の演奏だ。
このLPでは歌手との表示でなくSpeakerと表示されている。
ストラヴィンスキーとは違った「現代音楽」に衝撃を受けた。このLPによって高校時代から始まったマーラー信仰から徐々に「現代音楽」に入り込んでしまた。



その後入手したピエロはI.ミントンをはじめバレンボイム、デボスト、と豪華なソリストを集めての演奏だ。
しかしそこにあるのは「現代音楽」ではなくなった、「古典」の美しい刺激のなくなった世界の表現だった。自分の耳が感性をなくしたのか、ミュージックコンクレートの現代音楽の不毛を経験した後のピエロだからなのだろうか。
DVDで入手したシェーファーとの演奏は、映像のなんともいえない世界がこの曲とコラボして独特の世界を作り出している。
このDVDについては、ブーレーズとシェーファーを参照してください。
http://blog.goo.ne.jp/yyamamot7493/e/8104bf93a8b7765258d37b199c6b568f



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