とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

所沢ミューズにオルガンコンサートに行く

2017年02月04日 | 所沢ミューズ

   所沢ミューズの会員向けパンフが届いたときに、パンフの表題「モーツアルトとめぐるヨーロッパオルガンの旅」のタイトルに魅かれ、予約を入れた。演奏会が近づき改めてパンフを見ると、一番期待していた、K.165の「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」が小さい活字でK.165より「アレルヤ」と書かれ全曲でないことを知った。全曲高々15分の曲なのに、アレルヤだけでは2分に過ぎない曲なのだからせめて全曲演奏してほしいとおもいながら出かけた。

 開演が迫ったが客席は空席が目立った。最初に演奏されたK.399組曲ハ長調より序曲は初めて聞く曲だった。Mozart好きゆえに、ケッヘル番号を埋めることが一つの目標でもあったことから、この日はケッヘル番号を一つ埋めることができたのは良かったが、曲そのものは正直、何度も聴きたいとは思わなかった。次に突然オルガンでフランス国歌が響くとは想像もしていなかった。演奏会でのプログラムは、読まないことにしている。書き手の主観がはいり、先入観がはいるので、演奏会後に読むことにしている。いただいたプログラムでは、モーツアルトの最初のパリ旅行が8歳の時で、聴いたであろうオルガニスト、バルバストルが作曲したのがフランス革命歌、ラ・マルセエーズ行進曲だとのこと。

 期待していたK.165が「アルレヤ」だけになったが、私はこのK.165の作曲の年17歳は大作曲家Mozartの出発の年だった。中でもK.183の「小ト短調交響曲25番」とK.165は双璧をなす初期Mozartの傑作だと思うが、今日はやはり全曲が聴きたかった。プログラム前半はなぜかMozartとあまり関係がないと思うBachのオルガン定番のトッカータとフーガで終わった。

 後半のプログラムはK.594の自動オルガンのためのアダージヨとアレグロヘ短調で始まり、中にフィガロの結婚と魔笛の名曲を挟み、最後はアダージョとフーガハ短調K.546で閉じたコンサートだった。特にMozart大好き人間にとって、なかなかオルガンの曲を聴く機会がないことで、今日はそれだけでも楽しめた。どうも宗教心に乏しい、まして教会とは縁遠いものにとって、「耳たこ」ができるくらい聞いている名アリアがオルガン伴奏で聴くといつもと違った味わいがあり、楽しめた。

 ミューズのオルガンも埃が詰まらぬように、主催者もワンコインコンサート等で努力をしているのがつたわるが、それにしても、このホールの響きの良さを広くPRをしてもよさそうに思うのだがと思うのは私だけなのだろうか?ましてや、プロオーケストラで、サンサーンスの交響曲3番とかプーランクのオルガンとティンパニの協奏曲、シュトラウスの交響詩「ツアラトゥストラはかく語りき」の演奏記録はあるのだろうか、ミューズでまだ私は聴いたことがない。

(私の手持ち)

 全曲が聴けずに残念に思った「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」 K.165

 私の推薦盤はNo.6 2006年のMozart生誕250年記念コンサートの実況をNHKが放映したのを録画したものだ。このコンサートでは、内田光子のソロでK.503のピアノ協奏曲。また、バルトリと共演でK.505のシェーナとロンドも演奏され、その中で盛り上がったコンサートのクライマックスにK.165がバルトリ二より演奏された。本来がカストラータのために作曲された曲だけにバルトリのメゾソプラノの響きが、実に見事に響き、生誕記念の華やかさにふさわしいコンサートだった。15分の中にMozartの才能の出発点を示すすべてが表現された演奏だった。

 ①はバーンステインの死を意識した表面の華やかさとは異なり、陰のある演奏で、晩年の頻繁に演奏会、録音にMozartを選んだ訳がなんとなく理解できる、演奏だ。独奏を務めたアーリン・オジェーともども両者ともにこの録音後に世を去った。その意味ではK.427のミサ曲との抱き合わせのこのDVDは曲と演奏者の人生の「光と影」を感じる演奏だ。

 ②K.317の戴冠式ミサとの抱き合わせのLPレコード。演奏もキリテ・カナワとデービスの、いわば良い意味で教科書的な演奏で、「晴れの日のMozart」の演奏

 ③個人的には好きな演奏で、初期Mozartの洗練された中に素朴さが見える演奏だ。

 ④とにかくうますぎる演奏。スキのない精緻な演奏。シェーファーもハイティンクもベルリンフィルも、Liveでありながらとにかくすごい。ただしなぜか、韓国語の字幕が消せないDVDだけは閉口した。

 ⑤エデット・マチスの来日コンサートを聴いて衝動買いした。やはりMozartは彼女の声が合うが線は細い。

 ⑦学生時代お金がなくどうしてもK.165が聴きたくて、当時一番安かった(1000円)だけで買い求めたLP。モノラルでいかにも録音が古いが当時は聞けたことで感激した。

 K.546: アダージョ&フーガ

 シャーンドラ・ヴェーグ=カメラータ・アカデミカ・モーツァルテウム:この演奏しか所持していないが、この演奏を上回ると思われるCDorDVDはまだお目にかかっていない。

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